2013年日本シリーズ

登録日:2015/04/09 Thu 21:37:11
更新日:2020/08/01 Sat 19:55:24
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概要

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この項目では、2013年のプロ野球日本シリーズの激闘を紹介する。

日本シリーズ初出場となる東北楽天ゴールデンイーグルスとセリーグの王者読売ジャイアンツが対決した。
第七戦にまで及んだこの試合は、東北楽天の勝利に終わる。
楽天は球団創設から僅か9年目にて、初の日本一の栄冠を掴み取ったのだった。

日本シリーズとしては、第64回目のプロ野球日本選手権シリーズとなる。


主な試合内容

第1戦

楽天 0‐2 巨人

内海
則本

東北で初の開催となった日本シリーズの第一試合は早速盛り上がりを見せた。

東北は勿論の事、楽天にとっても初の日本シリーズ。
楽天は今季から田中に次ぐエースとして活躍を見せた則本。
対する巨人はエースの一人であり、楽天ファンからは対楽天キラーとしても知られている内海を送り込んだ。

試合は長野が打点を挙げ、村田も本塁打を放し2点を挙げる。
内海も6回まで楽天打線を封じこみ、その後の中継ぎリレーで完全に抑え付けた。

楽天は則本の粘投に応じられず、打線も巨人側の守備などにも阻まれ敗れる。


第2戦

楽天 2‐1 巨人

田中
菅野

この試合では楽天の絶対的エース田中が満を持して登場。
対する巨人軍も、菅野を送り込む。

両投手とも一歩も譲らない投球を見せ、1戦目同様投手戦に。

しかし7回に藤田が微妙な内野安打を放った結果、勝ち超すことに成功しそのまま楽天が勝利する。
但し、この内野安打は原監督が抗議した様にかなり微妙な判定であり、一部ファンからは批判もあった。


第3戦

巨人 1‐5 楽天

美馬
杉内

この試合は、前の二試合とは違った結果となる。

楽天打線が徹底的に杉内を攻略し、試合を終始有利に運ぶ。
巨人打線は楽天先発美馬の投球術に踊り、骨折の影響でフェイスガードを装着し、宛らバットマン状態になった二番手のレイに対しても1点をもぎ取るのがやっとだった。

この試合辺りから、完全に巨人打線が不調に陥っている事がファンの目から見ても明らかとなった。

第4戦

巨人 6‐5 楽天

マシソン
長谷部

巨人がここでも楽天に食らいつき、再びタイへと持ち込む。

巨人は初回から投手が打ち込まれたが、その後の楽天の中継ぎから着実に点数を取った。
対する楽天は、不安ながらもなんだかんだ序盤を抑えていたハウザーを早めに降板させたが、その後の中継ぎ陣が誤算となる。

なお、この日に明らかになった元巨人選手・監督の川上哲治の死去を受け、両軍の選手は喪章をつけて試合を行う事となった。
試合前に東京ドームで川上氏の業績を称えるビデオ上映と黙祷が行われた。


第5戦

巨人 2‐4 楽天

則本
西村

この試合も中々緊張感の途切れない試合と化した。

楽天の先発である辛島は、5回まで無失点に抑え込む。
楽天打線も、巨人打線に抑え込まれるが2点をもぎ取る。

しかし、巨人は9回に村田が則本から同点打を放つ。
ところが、その後どうにも得点を取る事が出来ない。

ここで事件が起きる。

突如西村が、全く打つ姿勢が見えない則本に四球を与える。
そこから一気に崩れ去り、楽天に勝ち越しを許してしまうのだった.

この試合での勝利によって、楽天に有利な雰囲気のまま再びKスタへと舞台は移る。


第6戦

楽天 2‐4 巨人

菅野
田中

2013シーズンで無敗伝説を誇る田中が再び登場。
巨人側も菅野で迎え撃つが、この時の巨人ファンには相手の大きさのあまり、絶望の表情さえ浮かんでいた。

だが、野球では絶対に負けないという投手はいない。

この日も楽天側が先制し、2点という点数差は圧倒的に重すぎるかに見えた。
ところが、巨人打線が不調だった坂本やロペス、高橋由が田中を攻略。
多くのファンの予想を覆し、巨人の勝利に終わった。

因みに余談だが、この試合から菅野にとってのKスタ(現楽天生命パーク宮城)は東京ドーム同様に思い入れのある場所となったらしい。



第7戦

楽天 3‐0 巨人

美馬
杉内

田中の不敗神話が崩されるというまさかの結果からついに始まった最終戦。
「田中で決めきれなかった」ことで、前日とは逆に絶望の淵に立たされていた楽天ファンも少なくなかった。

しかし、試合展開はまたしても予想外かつ劇的な方向に進んでいく。

巨人のエース格の一人である杉内は、この日も調子が悪く2点を奪われる。
対する美馬は、この日も巨人打線を完全に翻弄する見事なピッチング。

更には元近鉄勢である牧田が、遂に日本一になれず球団消滅の憂き目に遭った旧近鉄ファンの無念を晴らすかの様なホームランをレフトスタンドにぶち込む。
牧田はこの時点で残り僅かとなっていた楽天創設メンバーの生き残り(他に小山、中島の計3名)でもあり、まさに創成期の苦難を胸に放ったホームランでもあった。
杉内降板後の巨人投手陣は、内海も登板する形となった。

楽天投手陣は美馬の降板後、疲労状態にあるだろう則本を登板させる。
更には9回、前日160球以上投げ込んだ田中が抑えとしてまさかの登場。
普段はことあるごとに叫んで気を昂らせる彼も今回は終始黙っており、観る者にも緊迫感が伝わってきた。

田中はやや危うい状況を招くも、巨人打線をねじ伏せる。
その瞬間、楽天は絶対的エースの雄叫びと共に、遂に日本一となったのだった……

日本シリーズのMVPは、二試合共に巨人打線を翻弄した美馬。
敢闘選手賞は長野、優秀選手賞は田中・銀次・内海にそれぞれ贈られた。

この試合は今後のプロ野球でも語られる試合になるだろう……












追記・修正は、160球以上投げ込んだ次の日にまた登板した方にお願いします。

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最終更新:2020年08月01日 19:55