インペルダウン(ONE PIECE)

登録日:2015/04/05 Sun 17:11:10
更新日:2024/04/04 Thu 12:39:34
所要時間:約 13 分で読めます




インペルダウンとは、漫画ONE PIECE』に登場する監獄。
名前通り、「アマゾンリリー編」の後の「インペルダウン編」の舞台。ここから「マリンフォード編」へと繋がっていく。

●目次

概要

世界政府が所有する世界一の海底監獄。エニエス・ロビー海軍本部に並ぶ世界政府の重要な施設でもある。
海王類の住処になっている凪の海(カームベルト)に設置され、海賊革命家などの凶悪な犯罪者を収監。
囚人たちは手錠と足枷、悪魔の実の能力者だと海楼石入りのそれをはめさせられ、様々な拷問により苦しめられる。
そしてインペルダウンへ行くにはタライ海流に乗り、正義の門を通過しなければならない上、海上は軍艦によって厳重に警備されている。

その鉄壁さに長らく脱獄や侵入はなかったが、22年前に金獅子のシキが「自分の両足を切断する」という荒業で脱獄*1
更に2年前には麦わらのルフィが侵入、その騒ぎに乗じて200人以上の囚人が脱獄した。


監獄であるが死刑相当の海賊を多数収監しておきながら、基本は苛烈な拷問だけに留まり職員たちがむやみやたらに囚人の処刑を執り行っていないのも特徴。
むしろ理由もなしに囚人を殺害・処刑することは禁じられてすらいる。
これは後の描写や悪魔の実の特性を鑑みると、「悪魔の実の能力者を生かさず殺さずの環境下に閉じ込めておくことで、危険な悪魔の実の能力が別の人物に移ることを可能な限り防ぐための施設ではないか?」という考察も存在する。
LEVEL6の性質などはそれが顕著に表れていると言える。
後にワノ国編の過去回想にて、悪魔の実の能力を最大限の悪意をもって運用する人物が描かれたことで、インペルダウンのこのシステムの評価が上がったりもした。
さらにベガパンクのトンデモ発明で、予算・時間・材料・製法があれば超人系悪魔の実の能力者を最低1人複製でき、仮に全て破壊されたとしても再生産をすればいいだけなので、そのために必要かつ面倒な材料である超人系悪魔の実の能力者の血液サンプルを生きたまま保全できることからも、このシステムの評価がますます上がりそうである。

その他、囚人を解放しようとした海賊が捕まったこともあるらしいことから、そういった無謀な無法者をおびき寄せる餌としても機能している模様。
取引により釈放された囚人もおり、賊への交渉カードとしての価値もある等、脱獄の危険性を含めても、捕えておくことによるメリットはある様だ。


職員

この監獄のボスが誰なのかお前らには……!!
教えてやらにゃわからんらしい……

役職:署長→副署長
悪魔のような角と翼を持つ巨漢で、「地獄の支配者」の異名を持つ。
ドクドクの実の能力者で、侵入してきたルフィを圧倒し完全勝利まで成し遂げた猛者。
個別項目参照。


オラー 署長の座を明け渡せー!!

役職:副署長→署長
エジプトのスフィンクスみたいな外見と名前通りに般若の様な顔をした男。
署長の座を狙う割と毒舌な野心家だが正義感は本物。
個別項目参照。


クズを斬って誰かが困るのか………?

役職:看守長→黒ひげ海賊団に仲間入り
実力はマゼランと互角で、「雨のシリュウ」の異名を持つ剣士。
囚人を標的とした試し斬りなど、規則に反した囚人に対する残虐な仕打ちにより、LEVEL6に投獄されていた。
詳細は個別項目を参照。


  • サディちゃん(声:小山裕香)
ん〜〜〜♡たまんないその悲鳴(スクリーム)……!!

役職:獄卒長
年齢:21歳→23歳
出身:偉大なる航路
誕生日:3月5日 (うお座)
身長:183cm
血液型:S型

獄卒や獄卒獣を指揮する女性。
監獄の職員らしからぬピンク色の革製かつ露出過多のセクシーなボンテージ衣装で長い拷問を所持と、見た目は完全にSMの女王様。
「拷問大好きサディちゃん」を自称しており、名前や容姿に違わぬサディストで他人の声が発する悲鳴や痛みに悶える声が大好き。
しかし、受け身になったり逆にいたぶられる事とちゃん付けせずに呼ばれる事が大嫌い。
セリフには「ん~」「いやん」などの艶声が多く、中の人の声も相まって非常にエロい。
拷問鞭を巧みに操る実力は高かったが女性化したイワンコフによって背骨を痛めロープで縛られ懲らしめられた。

扉絵連載では復帰したマゼランに恋していた。

逃げ場など始めからねェのだ おれに捕まってよかったじゃねェかよ…

役職:牢番長
年齢:16歳→18歳
出身地:偉大なる航路
誕生日:6月8日(ふたご座)
身長:不明→218cm
血液型:F型

非常に小柄の男でブルゴリ(海の格闘家ブルーゴリラ)の指揮官。
帽子にはブルゴリと同じマークがあしらわれている。
実はまだ16歳とルフィよりも年下ながら、指揮官という要職を任せられる逸材。
見た目や年齢に依らず達観気味の落ち着いた性格だが、自分の名前を「猿です」と誤解されるのは好んでいない。

なお初登場時はマスコットめいた低頭身の小男だったが、遅めの成長期が来たのか、新世界編の扉絵では2mを超えるほどに背(と頭身)が伸びている。
……が、同じく短期間で急成長したコビーとは異なり平べったい顔つきや下膨れのマスコット体型はほぼそのままなのでちょっとシュール。


  • ドミノ(声:進藤尚美)
役職:副看守長→看守長
右目を長い髪で隠し、サングラスをかけた女性看守。
スカート丈が異様に短くロングブーツを履いている。
投獄されたシリュウの後任で、作中ではマゼラン等の補佐をしていた。
誕生日は10月30日。
新世界編の扉絵では看守長に昇格していた。


  • 看守
多くの者はサングラスをかけており、外の連絡、監視など主にインペルダウンの管理を担当している。
主な武装は銃、監獄弾バズーカ。


  • 獄卒
囚人の拷問を担当している。
耐熱服を着ているため、布をかぶったような服装が特徴。
主な武装は三股の、銃、監獄弾バズーカ。



獄卒獣

全員が『覚醒』段階に至った動物(ゾオン)系悪魔の実の能力者。
鼻水を垂らしたりと間抜けな顔だがパワー、スピード、タフネスは高く、囚人からは署長マゼランと同様に恐れられている。本編では4人登場した。

全員が鈍器を武器に使い、単純な戦闘能力はもちろんのこと、とりわけ回復力とタフさに優れ、脱獄騒動時に何度ルフィ達の猛攻を受けても立ち上がってきた。
先を急いでいたとはいえ、元王下七武海の二人がいても、ダウンこそしてもわりとすぐに復帰し、倒しきれなかったことからもその異常さがうかがえる。

恐らくは人間のはず……なのだが、おおよそ知性らしきものがあまり感じられない。言葉らしい言葉発してないし鼻水垂らしてるし。(一応アニメ版では看守や獄卒と共にマゼランにツッコミを入れる場面がある。おそらくギャグ描写だろうが)
後に動物系悪魔の実は身自体に意思があり、覚醒すると副作用として飲み込まれてしまう*2のが言及されており、獄卒獣もその影響を受けていると思われる。
しかし円陣を組んだりサディの指示や看守たちの救援に従ったりと、仲間意識等はあるような描写がある。

ルフィが最初に遭遇した獄卒獣。
武器はトゲだらけの金棒。アニメではトゲが無く、丸みの出っ張りだらけになっていた。
LEVEL3にてルフィ、バギーMr.3Mr2の連続攻撃に撃退されたが、後に復活。
しかし再度ルフィによって撃退された。


  • ミノゼブラ(声:藤本たかひろ)
人見知りな性格で武器はモーニングスター
LEVEL4にてコアラとリノケロスと共に囚人らをなぎ倒したが、クロコダイルによって倒された。


  • ミノコアラ(声:平井啓二)
武闘派で常に笹をくわえている。
武器はトゲつきナックルダスターで、LEVEL4の鎮圧をしていたがルフィに倒された。


  • ミノリノケロス(声:宮崎寛務)
内気な性格。名前から察しにくいが姿はサイ
武器はトゲ付きの金棒2本。
ミノコアラと共にLEVEL4で鎮圧をしていたが、ジンベエに殴り倒された。


  • ミノチワワ
新世界編の扉絵で登場した獄卒獣。唐装を着てイヤーマフを装備している。
武器は投げ縄。


牢番

LEVEL1・2・5のフロアを徘徊し、脱獄しようとする囚人を襲う猛獣たち。

  • ブルーゴリラ
「ブルゴリ」と呼ばれている二足歩行生物。
飼いならされており、サルデスの笛の音にしたがって忠実に行動する。
海の格闘家と呼ばれ、所持してる大きな両刃のは囚人を攻撃する他に食料確保の際に使用する。
顔面も覆う服を着ているため、素顔は不明。
看守曰く「LEVEL1にブルゴリに敵う囚人は居ない」と言われているだけあってLEVEL1の牢番。


  • バシリスク
鶏が産んだ蛇でLEVEL2の牢番。
かなり巨大な怪物で主に鋭い歯による噛み付き攻撃を行う。
ルフィとバギーに襲いかかるも、ルフィのギア3の攻撃で倒された。


  • パズルサソリ
LEVEL2の牢番。
複数連結することで1匹の大ムカデのように見える猛毒を持つサソリ


  • マンティコラ
LEVEL2の牢番。人の顔をした人食いライオン
人の言葉を真似して喋ることができるが、理解してる訳ではないため変な言葉を覚えさせられている。
ホールケーキアイランド編では脱走した個体がいたようで、コレクターのビッグマムの依頼でモンドールが捕獲&保管している。


アニメオリジナルのLEVEL2の牢番。
一見小型だが、口を大きく開けて獲物を丸呑みにする。
足は非常に速いが、自分でコントロール出来ないのか曲がることが出来ない。


同じくアニメオリジナルのLEVEL2の牢番。
両手の鎌が武器だが、地面に刺さってしまい動けなくなってしまい、その後に登場したバジリスクの突風に吹き飛ばされた。
なお、カマキリとカバはルフィたちが脱獄で上に登ろうとしたパートでも登場したが囚人の多さとそのメンツの濃さにびっくりして逃げてしまう。


  • スフィンクス
LEVEL2の猛獣の中でも最強の牢番で、そのフロアのボス格にあたる人面羽毛ライオン。
マンティコラと同じく囚人の暇つぶしによって、麺類を中心に変な言葉を覚えている。一応、アーメン(アニメでは「イケメン」)と麺類以外の言葉も発した。
Mr3の作った蝋人形をたたきまくってる内にフロアの床を壊してしまい、ルフィ達を巻き込みLEVEL3に落ちてしまう。
Mr2とルフィにボコボコにされたが、アニメではルフィ復活後には傷が回復しており上階に進もうとしたバギーとMr3を追いかけまわした。
ワノ国直前でマルコが暮らしていた政府非加盟国で複数個体がいたことが判明。
インペルダウンにいたものとは違って穏やかな性格をしており、島の人たちとは共に暮らしていたようだが、この島固有の種なのか不明。


  • 軍隊ウルフ
LEVEL5の牢番。極寒気候でも耐える白い
バギーやMr3によれば、バシリスクやスフィンクスを食べてしまう程の凶暴さを持ってるらしく、LEVEL2に入れられていない。
極寒環境でボン・クレーたちを蹂躙したが、ルフィやイワンコフやイナズマには簡単にあしらわれ、ボン・クレーも後々に返り討ちにされたりと散々な目にあっていた。


囚人

  • パンクータ・ダケヤン
収監フロア不明。
牢獄のボスへ挨拶せずパンを食べたためボスの部下に制裁を受けてしまい、騒ぎに駆け付けたミノタウロスに2人とも制裁されて危険生物が収監されてる檻にぶちこまれた。

  • ミス・オリーブ
アニメオリジナルキャラの女性海賊。懸賞金は5000万ベリー。
まだ新米看守だったハンニャバルを色仕掛けで隙をついて倒して服を盗んで逃げようとしたが、一部始終を見ていたマゼランによって捕まって収監された。
監獄に連行された時の衣装は胸元がはだけ、ホットパンツとかなり露出の高い恰好をしていた。

  • ジャン・ゴエン
LEVEL1の囚人。「偉大なる航路」出身。
侵入したルフィにエースの居場所を聞かれた際には、その無謀さで笑ったが「少なくともこのフロアのもっとしたのLEVEL5かもな」と教えてくれた。

  • アン・ゼンガイーナ
LEVEL2に収監されている囚人。「偉大なる航路」出身。
バギーによって解放されたが、フロアのボスであるスフィンクスの事を思い出して「あいつがいるから檻の中が安全だ」と脱獄を諦めた。

  • カイロ・クレヨ
LEVEL5の囚人だが、全身を氷漬けになっていた。生死は不明。
1コマのみの登場で当人は一切セリフもないが名前があるモブキャラ。

  • キノコ
LEVEL5の中央塔に収監されていた巨漢。
エースを助けるというルフィに対して「隣の野郎を平然と切り捨てるこの地で、誰かを助けるなんてクソみてなぁ事を口にするなヘドがでるぜ」と啖呵をきっていたが、ルフィ救出に来たボンクレーが手錠や檻の鍵を置いて行ったので他の囚人と共に脱獄。
その後にバギーのカリスマ性に心酔し、バギーについていった。
マリンフォード頂上戦争にもモブ囚人の一人として登場している。

  • ドビー・イバドンボ
LEVEL6に収監。
刺青をし、顔と首筋に大きな傷跡があるスキンヘッドの男。

  • ドーハ・イッタンカII世
LEVEL6の巨人族ばりの巨体を誇る囚人。
白ひげに恨みがあったらしく復讐の機会をうかがっていた。

ドンキホーテファミリーの長で、元王下七武海
ドレスローザで圧政を敷いていたが、反旗を翻したルフィとローの決戦に敗れ、
ドレスローザで行ってきた悪事が露見し逮捕され、ゾウ編以降ではLEVEL6に収監される。

ドフラミンゴの部下で、ドンキホーテファミリーの幹部。
ドフラミンゴと同じく、彼もインペルダウンに連行されている事が、ベガパンクの発言で明らかになった。
収監フロアは不明。他の幹部もインペルダウンに連行されている可能性が高い。


構造

内部は迷路のように複雑で、監視カメラの役割を持つ監視電伝虫、獄卒獣や牢番などが見回っている。
囚人たちが投獄されている海中のフロアはLEVEL1からLEVEL6と呼ばれる6つのフロアに分かれている。
そしてその囚人の危険度(懸賞金額、犯した罪の規模、戦闘力)によって投獄されるフロアが決まっており、危険度が高い者ほど下層のフロアに送られ、より過酷な拷問を受ける。
各フロアには大穴が開いておりそこから下層に降りることが可能だが、降りることは即ち今のフロア以上の苛烈な地獄が待ち受けていることを意味するため、好き好んで大穴に入ろうとする囚人は皆無。
それ故穴には警備の類は付けられていない。

拷問によっては階層を跨いで別の階層に移動する場合もあり、終始階層が固定されている訳ではない。


◇最上階 地上部

新たに入ってきた囚人は衣服を全て脱がされた上で100度の熱湯に突き落とされる殺菌消毒を兼ねた拷問「地獄のぬるま湯」の洗礼が待ち受ける。
ポートガス・D・エースサー・クロコダイルジンベエといった王下七武海クラス以上の海賊になると、この「地獄のぬるま湯」にも眉一つ動かさないという。
また、訪問者の身体検査をする部屋がある。

LEVEL1 紅蓮地獄

懸賞金基準:〜1,000万ベリー

  • 刃物のように固く鋭い葉を持つ「剣樹」
  • 足元に敷き詰められた鋭い刺をした「針々草」
で構成された森があるフロア。
放たれた毒蜘蛛や獄卒達に追われ、葉と草によって切り裂かれる痛みに苦しめられており、同時に切り刻まれた囚人達の血が森を赤く染めている。
この苦しみから逃れる為にLEVEL2へと繋がる巨大な大穴が用意されている。
ここに収監されていた囚人はバギー

LEVEL2 猛獣地獄

懸賞金基準:1,000万〜5,000万ベリー

世に放したら危険な突然変異で生まれた数多の猛獣達が徘徊しているフロア。
囚人たちは猛獣たちにいつ餌にされるか分からない恐怖に苛まれる。

バギーによって一度は解放されるも、サルデス率いるブルゴリ部隊に鎮圧。しかしLEVEL5から上がって来たバギーとMr3によってまた解放された。
ここに収監されていた囚人はMr.3

LEVEL3 飢餓地獄

懸賞金基準:5,000万〜7,000万ベリー

荒廃した遺跡跡を彷彿とさせる砂漠のようなフロアでここからは過酷な環境による苦しみを味わう。
水と食料を殆ど与えられない上、下のLEVEL4から立ち込める熱による責め苦によって多くの囚人はかつての面影は無くなり、ガリガリに痩せ細っていく。
Mr3曰く、ここには懸賞金5000万ベリー以上の屈強な犯罪者が収監されている。
収監されていた囚人はMr.2ボン・クレー

LEVEL4 焦熱地獄

懸賞金基準:7,000万〜1億ベリー

フロア中央の底には煮え滾る血の池が入った超巨大な大釜、周囲は火の海に囲まれた超高温のフロア。
通路から足を踏み外せばひとたまりもなく、血の溜まった大釜に能力者が落ちれば泳ぐこともできず命取りになる。
囚人はこのフロアの炎を維持するための巨大な薪を運ぶ重労働を、真夏の猛暑すら生温い灼熱地獄の中で強いられることとなる。
無論それ以外の拷問場も存在し、縛られて宙吊りにされながら燃え盛る炎に炙られる拷問も受ける模様。

署長室、調理場、食料保管庫などの職員用エリアはこのフロアにあり、そういったエリアは防熱壁で守られている。
ここでルフィが初めてマゼランと死闘を繰り広げた。
炎の海に吊り下ろされる拷問を受けに、バギーもこのフロアに連れられた事がある。
ここに収監されていた囚人はダズ・ボーネス

LEVEL5 極寒地獄

懸賞金基準:1億〜4億ベリー

億クラスの賞金首が幽閉されるフロア。LEVEL4から打って変わって氷雪に覆われた極寒の世界。
牢獄内は全面が氷と雪で冷え固まり、檻から冷風が晒されているため、囚人は重度の凍傷によって指が腐り落ちたり、凍死したりする程の寒さに苦しめられ、ルフィ救出に無理やり同行させられたバギーも「冷気が痛ぇ」と言うほどの極寒。
配給されるパンさえ凍りつくため、まともな食事もできないという苦しみも味わう。

寒さが苦手なのか監視電伝虫は設置されてないが、代わりに外には牢番の軍隊ウルフが徘徊しており、牢に入っていない人間に対して容赦なく襲い掛かる。
なお軍隊ウルフの巣になっている林の奥にはニューカマーランドに繋がる秘密の抜け穴がある。
ここに収監されていた囚人はイワンコフ、イナズマ。
マゼランに敗北したルフィ(当時3億ベリー)も一時はこのフロアの中央塔に幽閉された。


LEVEL5.5番地 ニューカマーランド

LEVEL5とLEVEL6の中間にあたる場所にある、檻から脱走した囚人たちの楽園。
100年以上前に収監されていた能力者・モーリーが脱獄する際に違法増築して作り上げられたもの。
「楽園の入口」はインペルダウン内に幾つかあり*3、そこを通じて保管室や看守室などで食料、衣類、新聞等を盗んで来ている為、不自由一つない環境で巨大なモニター機能がついた映像電々虫を持っている。
看守たちは誰一人としてこのフロアの存在を知らないため、このフロアに脱走した囚人を「鬼の袖引きに遭い“魔界の門”へ引きずり込まれた」と消息不明扱いにしていた。

本編では革命軍幹部のエンポリオ・イワンコフが仕切っており、新世界編の扉絵連載ではボン・クレーがこのフロアを仕切っていた。


LEVEL6 無限地獄


懸賞金基準:最低でも5億ベリー(上限不明)

「起こした事件が残虐を超えている」等の伝説級、死刑囚クラスの犯罪者が幽閉されている幻のフロア。
その存在は政府によってもみ消されている為、このフロアを知っている者は僅かしかいない。
王下七武海クラス以上の海賊もここに幽閉される。

LEVEL5までとは違い過酷な環境下では無く、拷問も行われてないが、収監されていたシリュウによれば「無限の退屈」を与えられるらしい。
というのも、「地獄のぬるま湯」で見て取れるように、この監獄クラスの犯罪者となるといかなる拷問も応えない(どころかフロア1つを好き放題されかねない)ために、
ただ囚人を幽閉する牢獄が並ぶだけで何もない、完全に自由を奪われた「退屈」という地獄が与えられているといえる。
ドフラミンゴが顔馴染みのおつるさんに毎日新聞を要求しており後に新聞を読むシーンがあるが、作者によると新聞は拒否されたので、あの新聞はドフラミンゴのコネでどこからか入手した模様。

ジンベエとクロコダイルがルフィに協力する形で解放された他、インペルダウンに侵入した黒ひげによって殺し合いが行われ、生き残った囚人達がこのフロアから脱走した。
ここに収監されていた囚人はクロコダイルジンベエポートガス・D・エース、シリュウ、アバロ・ピサロ、カタリーナ・デボン、バスコ・ショット、サンファン・ウルフ、金獅子のシキ(本編以前に脱走)、パトリック・レッドフィールドバーンディ・ワールドダグラス・バレット
後にドンキホーテ・ドフラミンゴもこのフロアに収監されている。



作中での関わり

名前だけは「ウォーターセブン編」でナミのセリフで初登場。

後にアマゾンリリーでボア・ハンコックからエースが公開処刑されることを聞かされたルフィは、彼を助ける為に拘留場所になっていたインペルダウンにハンコックの協力を得て侵入。

牢から抜けるもブルゴリに追われていたバギーや捕まっていたMr.3、Mr.2などと共にLEVEL4まで降りる。
しかしそこに立ち塞がったマゼランによってルフィはドクドクの実の能力を浴びせられて手も足も出せず完敗し、LEVEL5の中央塔に瀕死状態で幽閉されてしまう。

しかし、ボン・クレーによって牢から救出されてLEVEL5.5に運び込まれ、同じく収監されていたイワンコフの能力で復活。
その後、エースが収監されていたLEVEL6に向かったが、エースは既に海軍に引き渡された後であった。
再び監獄に捕らえられそうになるも、クロコダイル、ジンベエなどの囚人を次々に解放し、襲い来る獄卒や牢番を退けつつ上階へ走る中、黒ひげとの再会、バギーとMr3率いる脱獄組と合流をするが、マゼランの追撃にルフィはMr3の力を借りて足止めを行う。
軍艦を強奪し、ボン・クレーの自己犠牲もあって無事脱出に成功した。

脱獄後はエース救出にマリンフォードへと向かい、戦争終結後は、
  • ルフィとジンベエはハートの海賊団の船によって逃亡しつつトラファルガー・ローによる治療を施され、ルフィが心配で追いかけてきたハンコックの許可で一時的にアマゾンリリーに停泊。
  • イワンコフとイナズマとニューカマー住人はカマバッカ王国へ。
  • バギーとMr.3と大半の囚人はバギー海賊団と合流。
  • クロコダイルとダズは人知れず逃亡(どこかの島で回復を済ませた)。
と4つのグループに分かれた。

更に戦力強化の為にLEVEL6の囚人を仲間にしようと襲撃した黒ひげ海賊団と裏切ったシリュウによってマゼランは瀕死となり、シリュウ、アバロ・ピサロ、カタリーナ・デボン、バスコ・ショット、サンファン・ウルフが黒ひげ海賊団に加入。ワールド、レッドフィールド、バレットをはじめとした黒ひげ海賊団に加入しなかったLEVEL6の囚人も大勢脱獄している。
しかしLEVEL6の囚人脱獄の件は世間には公表されていない様子。
この件でマゼランは責任を取る形で署長を辞任。インペルダウンの人事が大きく動くこととなった。

2年後

世界会議篇
七武海の称号剥奪されたドフラミンゴがLEVEL6に収監され、描写こそなかったが彼のセリフでドフラミンゴを始末しようと派遣された暗殺者達をマゼランがとめている。

エッグヘッド篇
ベガパンクのセリフで前述のように能力者の血を用いて悪魔の実の能力を量産していると言及。
世界規模の海振や津波が起きる中、インペルダウンも同様に建物が大きく揺れて、囚人たちが「世界の終わりだ!」、「助けてくれー」と喚いていた



余談

  • 旗や職員の腕章のマークはインペルダウンの頭文字の「I」、「D」の二文字を重ねたもの。
  • マゼラン、ハンニャバル、ドミノ、サルデス、サディちゃんの幼少期の姿がSBSで描かれた。
  • かつてはアーロンも収監されていたが、ジンベエが七武海入りしたことで恩赦により釈放された。投獄されていたレベルは不明。

  • 作中では過去の脱獄者はほぼいないかのように描かれている。しかし、ルフィ達の大脱獄が世間的には「バギーの七武海入りに伴う恩赦による部下たちの釈放」として扱われている様に、もみ消されているだけで実はけっこうな数が脱獄していたのではないか………と邪推もできる。



追記・修正は「地獄のぬるま湯」で殺菌消毒されてからお願いします。

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最終更新:2024年04月04日 12:39

*1 100年以上前には現革命軍幹部のモーリーが自身の能力で秘密裏に脱獄をしているが、誰一人気付いていないため、公式には脱獄扱いになっていない。

*2 ベガパンクの分身体の1人シャカのセリフ

*3 LEVEL1の血の滴る針の山、LEVEL2の猛獣の巣の中、LEVEL4の燃え盛る業火の中、LEVEL5の軍隊ウルフの巣の有る林の中、死体置き場など