ザンエル

登録日:2015/04/4 (土曜日) 22:53:20
更新日:2023/11/11 Sat 04:10:24
所要時間:約 3 分で読めます





この項目には多少ネタバレ要素があります。




ハッハッハッ きがついたかSDども!
うっ なんだおまえは!



ザンエルとは「ザ・グレイトバトルⅡ ラストファイターツイン」で悪役として登場する謎の生命体で詳しい情報は不明。
外見からして恐らく高度な知能を持った宇宙人であると思われる。

一人称が「わし」な事から実年齢は40代以降の可能性が高いが本性を出すと何故か「私」になる。

実は魔術師であり様々な魔法が使えるがそれを披露するシーンは少ない。

外見や口調はフリーザを彷彿とさせるが、性格に関しては彼とは真反対であり態度や物腰は紳士的であるため、むしろ完全体のセルに近い。

名前はおそらく開発会社であるサンエルに由来。


【概要】

「ザ・グレイトバトルⅡ」の後半に登場。初登場時の段階で怪しさMAXである。
基本的にはメフィラス星人と同様に暴力で物事を解決する事を嫌っており、紳士的だが実際は数々の惑星を滅ぼしており(やはりフリーザ的である)、SDネイションにある環境管理システムを暴走させてヒーローとダークブレインとの間でSD同士の争いを引き起こし自らの手を汚さずSDネイションを手に入れようした。

脳筋のダークブレインとは折り合いが悪く常にしょうもない争いをしている。








以下ネタバレ





カプセル(ドラゴンボールのような物)が4つ揃って帰ろうとウルトラマンタロウに通信をしたら、
突如プツッと通信が途切れて、宇宙船が不自然な引力によって引き寄せられたのだった。

「なっなんだ!!RX!」
「だめだ ふねのそうじゅうができん!」
「なにがおこったんだ!?」
「おい なにかに ひっぱられてるぞ!!」

「「「「ワーッ!!!」」」」

着いた先は謎の星。そこにいたのは真の黒幕「ザンエル」であった。

わしは ザンエル
まっ このよのしはいしゃ とでもいっておこう

実はザンエルが環境管理システムを狂わせており、真の目的はSDネイションの支配であった。
このとき丁度良く暴れたのがダークブレインであり、彼は操り人形に過ぎなかった。

わたしは てをよごさずして
SDネイションを てにいれることを おもいついた
つまり なかまわれだ

さいわい そこにはダークブレインというワルがいてな
こいつがうまいぐあいに あばれだしてくれたわけだ

だがな けいかくは うまくいってたが カプセルのことはしらなかった
そんな いいものがあったとはな

そこでカプセルを譲る代わりに願いを叶えるという太っ腹な誘いをロア達に持ちかける。

わしのもっている かずかずのほしのなかのひとつ どれでもすきなものをゆずろう
それに おまえたちのかぞくも たすけてやる

それを鵜呑みしてしまったロアは「うーん ほしか。で、どんなのがあるんだ?」とそのまま聞こうとする。
しかし仮面ライダーBLACK RXは「バカ!なにいってるんだ、こんなやつのことをしんようするのか?」
「カプセルをわたしたとたん、おれたちをしまつするつもりだぞ!」と耳打ちし、ロアはザンエルの真意に気づく。
こうしてザンエルは根っからアホなロアの懐柔を阻止され遂に武力行使に出る。

ふん ひとのしんせつをむだにしおって
よしわかった ぼうりょくはきらいだが こうなったらちからずくでも いただくとしよう!

手始めにヒーローたちのコピーを魔法で作り出し、その様子を傍観するザンエル。
しかしコピーヒーローは本物のヒーローによって始末され、ザンエル自ら手を下すことを宣言する。

なかなか やるではないか あそびはここまでだ

その直後、ザンエルの野望を知ったダークブレインが背後に現われ…

ん?なんだきさま!
あっ ダークブレイン!!ええいはなせ!!

フンッ よくもこのわしをこけにしてくれたな
わしもワルやが ワレのようなワルは はじめてみたで!
おいSD! さがっときい!
ええか おとこの ほんとうのしにざまっちゅうもんをみせたる!

ダークブレインはロア達に「男の本当の死に様」を教え、ザンエルに一矢報いるために自爆よくよく考えるとなぜいきなり自爆なんだ…
そしてザンエルはダークブレインの自爆に巻き込まれ負傷するが…

ググッ くそっよくも! わたしを ほんとうに おこらせたな!
ゆるさんっ!

ダークブレインに裏切られたことで本性を表したザンエルは禍々しい姿に変貌し、圧倒的な力でヒーローたちに襲いかかる。ぶっちゃけ八つ当たりである。


なんとかザンエルを撃退しSDネイションの平和を取り戻し、故郷へ帰還するヒーローたちであったが…。



【その後】

続編の「ザ・グレイトバトルⅢ」で再出演。前回の紳士的な態度物腰はなく面影すらなく単なる小悪党と化していた。
姿も以前とは明らかに別人であり(角が生えて顔が紫色って…)魔法使いのような衣装を着ている。
『Ⅲ』は前作EDからSDネイションへ帰還する途中のヒーロー達が魔法ファンタジーな平行世界に迷い込むストーリーであるため、同一人物ではなくファンタジー世界で生まれた平行世界のザンエルと解釈されている。
この世界では「魔王ダークブレイン」が封印されており、悪の魔法使いであるザンエルは魔王復活させようと企んでいる。

表情が豊かになりドジもよく踏む、お茶目なキャラであり所謂コメディ担当のようなもの。

どうしてこうなった…

出番は前回より増え、ヒーロー側に刺客を送ってきたり様々な裏工作や邪魔をしてくる(どれも失敗するのはお約束)。

われは だれのさしずもうけん…

えーい!なにをいっている!
おまえをよみがえらせたのは このわたしだぞ!
あいつらをたおすのじゃー!!

わたしにさしずするものは すべてたおすのみ!

最後は復活したダークブレインの一撃であっけなく死亡。
もはや前作の野望に燃えていた彼の姿はなかった…


F91「おわったな…」
RX「しかし やつ*1はまだしんだわけではない どこかでまた あうことになるだろう」
ロア「オレたちは いつまで へんしゅう しなければならないんだ」
グレート「さあな それが それがオレたちのしゅくめいならば…」

F91「さあ ついきしゅうせいしよう! みんな まっているはずだ!!」




























そして「ザ・グレイトバトルII」から実に24年もの歳月を経て、2016年6月末。
奴は遂に帰ってきた。


化神艦の使命は、負の想念集積体の掃滅……

光ある処に闇あり。正ある処に邪あり。生念ある処に負念あり

光と闇、正と邪、生念と負念……それらの闘争は、永劫に繰り返される

その最たる要員は、知的生命体……かつて、我が一族が知恵を授けし者達である

開明脳の下僕達との闘争で、化神艦が時空門の中に落ちた時……

私は覚醒し、在るべき姿と力を取り戻した

これぞ、我が機神体……


【XN-L】


CV:渡辺美佐
デザイン:Mがんぢー
戦闘BGM:The Last Fighter Twin

「スーパーロボット大戦OG ムーン・デュエラーズ」の最終局面において、クリスタルドラグーン・スカルナイト・デブデダビデがクロスゲートの力と集めに集めた負の念を使い、ダークブレインの器を作り上げようと儀式を進めていた時、触媒にされていたエントリヒ・ガイストが吹き飛ばされ、発生した力がデブデダビデを葬り去った。
驚く戦隊の前で、クロスゲートの中から現れたのは、艦体前面に巨大な人型機動兵器がくっついたような、異形の超弩級戦艦。
それはかつてロアが肉体を持っていた頃、仲間たちと共に戦いの日々をすごした家であり、誇りでもある「化神艦グランドレッド・フェノッサ」だった。

しかし、フェノッサは戦隊をも攻撃し始める。そして、人型の頭部が分離・変形し、別の人型となる。
頭部にエネルギーのリングを展開するその姿は、かつてマサキたちがラ・ギアスで滅ぼしたカドゥム・ハーカームに、そしてフューリーの・フューレイムに酷似していた。
語られた言葉とシュウの予測から、その正体が明らかとなる。



グランドレッド・フェノッサには、かつてロア達マシンヒーロー族に知恵を授けたの意志が宿る「神玉」がコアとして使われていた。
その神の意志とは、巨人族カドゥム・ハーカームの一人。
ラ・ギアスに現れたあの金ぴかの巨人の同族の意志だったのだ。

フェノッサはロアとエミィがダークブレインと相打ちになった後も、軍団の拠点であるダークアイアン・キャッスルと激闘を繰り広げ、新西暦の宇宙に転移。
スカルナイトによって、ガディソード星の跡地にあったクロスゲートに叩き込まれて沈没してしまった。
しかし、境界空間に満ちていた負の念を吸収したことでコアが活性化・覚醒。
ダークブレインを生み出す負の念、そしてその源となる知的生命体を根絶し、宇宙に静寂をもたらすという目的のもと「XN-L(ザンエル)」を名乗って動き出したのであった。ブリッジにあたる人型の頭部に魂を宿す「機神体」が変形・ドッキングしており、本体はここである。

戦闘台詞もグレバトシリーズや魔装機神Fを意識した台詞が多いが、目的は「全宇宙の全生命体の消滅」という、短絡的な上に迂遠にも程がある結論であり、いかにグランドレッド・フェノッサの力があれども不可能。
シュウやラージの見立てでは「かつてのデュミナス同様思考が壊れているのではないか」とのこと。
ロア達が自身を機械に組み込んで力としたことや、フューレイムのように教化すべき対象に肩入れすることを非常に嫌っており、特に後者は「ハーカームにあるまじき行為」と唾棄していた。

先述の様に負念体の発生源となる全生命体の根絶を掲げているが、流石にハーカームとフェノッサの力を以てしても全並行世界の全生命を滅ぼし尽くすのは非現実的。
「剛念を持つ生命体の育成」という本来の目的すらぶん投げてそんな事を臆面もなく言って憚らないXN-Lは、嘗てのダークブレインとの戦いのダメージやクロスゲート、吸収した負の念の影響でバグってしまっている可能性が示唆されており、本来の彼(彼女?)思考様式は不明瞭である。

今回はサイバスターがすでに精霊の力を失っている状態だったため、自軍は決め手に欠けるかのように思われたが、
しかし、激闘に告ぐ激闘を乗り越えて成長した鋼龍戦隊と、最強のバトルフォース・ロボたるコンパチブルカイザー、そしてフューレイムの加護を受けるグランティード*2とそれらを駆る者達の猛攻の前に、XN-Lは敗北。
彼らが剛念を以って太極へ至る存在だと認められないまま、使命を失った化神艦ごと砕け散った。


性能としてはHP42万を誇り、HPが減ってくると「必中」「信念」「かく乱」「覚醒」を使い、4回行動までしてくるなど結構な難敵。誰が呼んだか4回行動おばさん
MAP兵器を完備した上に射程が長く、エースボーナスによって全ての攻撃に「精神コマンド使用不可」の状態異常を付加させてくるため、下手な布陣を敷いていると撃墜までかなり長引いてしまう。
幸いイベントでのHP回復がなく、HP回復能力も(小)しか持っていないので、囮となる高機動機体やシュウのようなフルブロック持ちを駆使し、グランティード・ドラコデウスやソウルゲインなどの強力なアタッカーで削っていこう。


これがOGMDにおけるザンエルもといXN-Lの諸設定であるが、これだけ見てもわかる通り懐かしネタが満載である。
  • 本体の機神体はグレバトのザンエルを魔装機神のカドゥム・ハーカームよりにリデザインしたもの。
    もっとも、見た目はほとんどカドゥム・ハーカームになっている。台詞も「七戒を犯す愚者に死災を」と言ったラ・ギアスのハーカームと同じ事を言っている。

  • 融合している戦艦である化神艦グランドレッド・フェノッサは、セガサターンのウォー・シミュレーション「グランドレッド」(1997年)が元ネタ。
    古代文明が作ったフェノッサ制御用アンドロイドという設定でロアとエミィがゲスト出演していた。
    なお、フェノッサ自体は古代汎宇宙文明に作り出されたが文明自体が崩壊消滅したことで、暴走し全宇宙を荒らしまわって封印された、邪神艦という異名を持つ7隻の内の1隻だった。

  • 今作におけるデザインとネーミングは、明らかにXNガイストを意識している(なので初登場時にギリアムが驚いている)。
    結果デザインは上述の通り、カドゥム・ハーカーム+ザンエル+XNガイスト+グランドレッド・フェノッサという新旧ごちゃ混ぜになったキメラみたいなトンデモデザインと化した。

  • 攻撃演出の端々に見えるラストファイターツイン登場キャラのパロディ。ラストファイターツインではザンエルはプレイヤーキャラ4人の最強技を使ってくるのでそのパロディも含まれてると思われる。
他の二つはF91とグレートの最強技から持ってきているのに、RXだけ最弱技(最強技はバイオライダー)なのは「RXの必殺技はリボルケインだろう」というこだわりなのか、
「バイオライダー使うよりも燃費3分の1のリボルケイン2発撃ったの方が強いじゃん」という原作再現なのか

  • おまけに武装の一つは「ラスト・ファイヤー・ツイン」。これは言うまでもないが「ザ・グレイトバトルⅡ」のサブタイトル「ラストファイターツイン」である。
    なお、他にも「グレイト」と「バトル」と名のついた武装もある。


  • 戦闘BGM「The Last Fighter Twin」は「ザ・グレイトバトルⅡ」のタイトル画面とステージ1のアレンジ曲。
    ステージ1の原曲はアップテンポかつコミカルなBGMだがOGシリーズでは大幅なアレンジが加わり、最終決戦にふさわしい壮大な曲になった。


武装

これまでのOGラスボスとは打って変わって非常にシンプルな技が多い。破壊規模もスケールダウンしたが、火力の見栄えは劣っていなかったりと中々に好評。

  • グレイト・ボンバードメント
射程1~10の自機中心型MAP兵器。8発の弾数武器。
XN-Lは動かないので、クロスゲートが表示されているマスは全て範囲内。全方位砲撃で掃討する。
前述通り、エースボーナスによって全ての武器に「精神禁止」が付加されているので、3回行動の初手を飾るこれを喰らうと立て直しが出来ず押し込まれてしまう。
アビリティでフルブロックをつけておくか、「祈り」持ちを後方においておくこと。
強制出撃のグランティード・ドラコデウスに乗っているシャナ=ミアが低コストで「祈り」を使えるので覚えておくといい。

実は思考ルーチンの関係上、範囲内にザコ敵を残しておくと使用してこないという穴がある。
加えて、敵の初期配置はコイツの射程ギリギリだったりする。
この穴を覚えておくといくらか楽になる。


  • バトルシップ・アーム
フェノッサの両腕の主砲を発射する。
弾数武器だが最近のラスボス恒例の99発なので弾切れを狙うのは面倒。


  • ラスト・ファイヤー・ツイン
フェノッサ両肩の特殊砲から拡散ホーミングレーザーを連射。
膨大に枝分かれしたホーミングレーザーの豪雨により敵を殲滅する。
こちらも弾数武器で66発。↑と併せて弾切れを狙う場合、最低でも55ターンはかかってしまう。


  • フェノッサ・ゲーペリオート
断罪の時だ これぞ至聖の誅罰である

光刃 抗拒は認めぬ

お前達は、闇黒の思念集積体……その仮初めの姿に過ぎぬ
よって、七つの負念を生み出す源を先に根絶する
これが、私の結論である

XN-Lの機神体が分離、バトルシップ・アームの砲撃支援を受けつつビームでサーフィンしながら敵へ殺到。
ビームソードで斬りつけた後、追ってきたフェノッサの右腕で殴り飛ばして多重魔法陣に拘束。
フェノッサ胸部のエネルギーキャノンから放つビームを各魔法陣で増幅させつつビームの中に呑み込んで地平線の彼方まで消し飛ばす。
唯一のEN武器だが、消費が10である上にEN回復(大)を持っているのでEN切れを狙うのは不可能。





追記・修正はザ・グレイトバトルⅡ・Ⅲとグランドレッドをクリアしてからお願いします。

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最終更新:2023年11月11日 04:10

*1 ちなみにザンエルではなくダークブレインである。

*2 フューレイムも同族「カドゥム・ハーカーム」の一人と思われる。