ガウス・マグネッツ

登録日:2015/03/21 (土) 11:07:02
更新日:2023/04/22 Sat 22:39:25
所要時間:約 4 分で読めます





ロックマンエグゼシリーズ』の登場人物。

CV:梅津秀行(アニメ版)


世界的に有名な大企業・ガウスコンツェルンの会長。
左右で赤と黒の2色に分かれたスーツを着ている。これは磁石のN極とS極を表しており、公式イラストでも両手に磁石を持っている。
口のまわりに髭を蓄えた威厳のある風貌をしているが、初対面の熱斗にも気さくに対応する紳士的な人物でもある。


【本編での活躍】

ロックマンエグゼ2
第6話に登場。
アメロッパ発ニホン行きの飛行機に搭乗し、そこで熱斗と出会う。
今回はお忍びでニホンを訪れようとしていたため、いつものファーストクラスではなくビジネスクラスで妥協してチケットを取ったらしい。

飛行機に搭載されている「ハイパワープログラム」の事を熱斗に解説していたが、
そんな最中にネットマフィア「ゴスペル」によって飛行機のエンジンにトラブルが発生する。
揺れる機内を走り回る熱斗に対し、おとなしく席に着いているよう叱責するが……


以下ネタバレ



















実は大企業の会長である傍らでゴスペルの幹部でもあり、
持ちナビのマグネットマンを使って今回のハイジャックを実行していた。

ゴスペルに入った理由は幼少の頃の苦い経験にあった。
幼少の頃はとても貧しい家庭に育ち、毎日食うや食わずの生活を送っていた。
彼にはジャックという弟が1人いたが、その弟は裕福な家庭に引き取られ、その後は両親を病によって亡くす。
その日を境に孤独となってしまったが、そんな彼に社会は救いの手を差し伸べようとはしなかった。

辛い日々を送るうちに段々と社会に対する恨みを持つようになり、
いつか社会を見返してやろうと必死になって働き現在の会社を立ち上げる。

社会を動かせるほどの地位や栄光を手に入れても社会に対する憎悪が消える事はなく、
「この腐りきった社会を立て直すためには一度全てを壊してしまわなければならない」という危険思想まで持つようになる。
その腐った社会に報復するためにゴスペルに加入して幹部にまで上り詰め、「究極のナビ開発プロジェクト」のリーダーとなった。

究極のナビの完成のために飛行機に搭載されたハイパワープログラムを狙うが、
飛行機の電脳にプラグインしてきたロックマンによって電脳の中にいたマグネットマンが倒される。

その時に思わず騒いでしまったために他の乗客に犯人だとばれてしまい、
隣にいた変な髪形のオッs……もとい虫ハカセによって取り押さえられ、ニホンの空港に到着した後でオフィシャルに連行された。
彼が連行されていく光景を見ながら、熱斗とロックマンは「なんかかわいそうだね…」と少しだけ同情していた。

彼の逮捕のニュースは全世界に衝撃を与えたようで、
オフィシャルスクエアの雑談掲示板でも「まさかガウスさんがゴスペルだったなんて…」などと騒がれていた。

ちなみに動機を語っていた時に登場した弟のジャックとは、『1』に登場したWWW幹部のジャック・エレキテル(エレキ伯爵)の事である。
なお持ちナビだったマグネットマンは、後に娘のテスラに会社の経営権と一緒に引き継がれた。


【本編以外の活躍】


漫画版(鷹岬版)
ゴスペルの「死の宴」の主催者として登場。
ターゲットの熱斗がいる秋原小学校5年2組を、モニタリング調査と称して豪華客船・クイーンオーシャン号に招待する。
そこでロックマンの持つサイトスタイルの力を奪おうとしたが、その前に彼とブルースの手によってマグネットマンら組織のナビが全員倒される。

そのナビの残骸が結合してできた電脳獣ゴスペルを使ってサイトスタイルの力を吸収しようとするも、その力があまりにも強大だったため、
彼の反撃による衝撃をモロに受けて他の幹部(速見ダイスケプリンセス・プライド)と共に気を失った。
その後は駆けつけた国防軍によって他のメンバーと一緒に逮捕された。


漫画版(あさだ版)
こちらでもゲーム版と同じく最初は善人として登場。
科学省の大型コンピューターを視察に来ていた時にWWWの襲撃に遭い、偶然居合わせた熱斗と共にビットドリームウイルス04を撃退する。

その後はオフィシャルセンターにプライドと侵入し、マザーコンピューターの電脳にいた究極ナビを捕らえようとする。
そこにロックマンとブルースの邪魔が入り、熱斗にも自らの正体を明かした。
究極ナビは順調にコンピューター内のエネルギーを蓄えていたが、ナイトマンの説得で目を覚ましたプライドの裏切りに遭い、究極ナビへのエネルギー供給が止まる。
そんなプライドを電流バリアに放り込み、彼女とナイトマンを罵る発言をしたために、熱斗とロックマンの怒りを買う事となる。
ロックマンにマグネットマンが敗れた後は首領の制裁を恐れ、コンピューターの配線を物理的に切断して究極ナビにエネルギーを送り込む。
その影響によりコンピューターが暴走し衝撃でセンターも崩壊し始めるが、究極ナビの勝利を願いながら瓦礫の中に消えて以降は消息不明となった。


アニメ版
第1期から登場。
ゲーム版や漫画版ではギャグ要素のないシリアスな悪役だった(強いて挙げるなら連行される時に「許して~」と情けなく言っていたくらい)が、
アニメ版ではキャラ崩壊が激しく、上記の人物像とはかけ離れたキャラに仕上がっている。
具体的にどんな人物に設定されているかというと……

  • テンションが上がるとオカマ口調でヒステリック気味に喋りだす。
  • その時にはなぜか仮面にドレスといったコスチュームに早変わりする。つまり女装する。
  • ワイリーに関する物をコレクションするほどワイリーを崇拝している重度のマニア(だったら最初からWWWに入れよ、と思うかもしれないが、WWWのことは「ワイリー様唯一の汚点」として見下している*1)。
  • 娘のテスラからはぞんざいに扱われ、脱獄した後は召使同然の扱いでこき使われる。
  • ついでに娘にマグネットマンを奪われる。(マグネットマンも逮捕されていた為、助け出してくれたテスラに恩返しをしたいと発言している)

……という具合となっている。だがその分出番も増えているので一概に否定はできないワケだが……

そもそも作中のセリフから見るに、没落しかけていたエレキテル家から裕福なマグネッツ家に婿養子に出されており、
ジャック・エレキテルとともに原作とは逆の立ち位置と言えるため、ある意味人生が変わっていて当然と言えば当然ではある。
Streamでの掃除機のプラグを使った小技など、結構やるときはやるキャラでもある。

第1期ではマグネットマンを使って様々な悪事を働くが、ロックマン達の活躍によってそれらの犯罪は阻止された。
失踪したワイリーの残したデータを賭けて弟とネットバトルで勝負する回も存在しており、その回で登場したガウスの飛行船の一室にかつて家族全員で撮った写真が飾られていたり、「ママが死ぬ直前に気にかけていたのは出来の悪いお前だった。それが羨ましかった」と弟への想いを苦笑しながら吐露していたりと複雑な内面を見せた。

AXESSでは第32話「復活! ビーフ司令」にのみ登場。
ネビュラのエージェント・大園ゆりことダークチップを取引するためニホンへやって来たのだが、
ガウスは彼女の双子の姉である大園まりこを取引場所に攫ってしまう。

これに怒りを覚えたビーフ司令と共に熱斗はガウスの居場所を突き止める。
しかし、追い詰められたガウスは定番の女装をした上、ビーフ司令の正体・弱点を知っており彼の動きを封じるべく、
冷凍マグロをその場で人質にとるという奇怪な策に出たが、最後は逮捕された。

Streamで再登場した時にはマグネットマンと共に裁判にかけられ、そこで禁固931年を言い渡される(実質終身刑である)。
だが投獄された後にテスラによって(マグネットマンのついでに)助け出されため、彼女には頭が上がらないでいる。
ただし、テスラのために誕生日プレゼントとしてシンクロチップを用意出来たりと、その手のパイプは引き続き持っているようである。
デューオの一件が解決した後はテスラと共にチャーリーの家に居候するようになった。
もはや会長どころか父親の威厳すら失墜してしまってはいるが、再逮捕される事もなく幸せな(?)日々を送れている模様。……いいのかそれで?

最終作BEAST+でも第12話「電撃探検隊!」に登場。
エレキテル家の財産を狙うため、エレキ伯爵らの後をつけて実家へやって来た。
女装ネタも欠かさず、実家である屋敷侵入後はすぐに内部のトラップに引っかかってしまう。

ちなみにアニメ版の中の人は後の『ロックマン11 運命の歯車!!』にて、故・青野武氏の後任としてアルバート・W・ワイリーを担当することになる。
並行世界の人間だが、ワイリーマニアがワイリー博士(の声)となった。


追記・修正は社会への報復を考えないようにお願いします。


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最終更新:2023年04月22日 22:39

*1 彼のこうした言動が、秘書としてスカウトした元WWWメンバー色綾まどいの離反の一因となる