インゴー/ゴーマン(ゼルダの伝説)

登録日:2015/03/21 Sat 02:39:18
更新日:2024/03/13 Wed 06:24:57
所要時間:約 9 分で読めます





ゼルダの伝説シリーズに登場するキャラクター。
それぞれ作中設定や衣装は異なるが、少しヒョロっとした体型にいかにも偉そうな目つきとヒゲの外見は共通している。


インゴー

ゼルダの伝説 時のオカリナ』で初登場。
ロンロン牧場の従業員として働くイヤミな男で、雇い主のタロンとは対照的に痩せた体型。
これは二人のモデルが例の配管工兄弟であるため。
実際、着ている服もオーバーオールで、色も元ネタのイメージカラーを一部だけ反映している。


子供時代ではタロンのだらしなさにウンザリしており、「タロンに代わって自分が牧場を乗っ取る」という野心を抱いている。
その後、大人時代にて遂にタロンを追い出し乗っ取ることに成功。マロンだけはそのまま牧場でこき使い続けている。
ついでに衣装もオーバーオールを脱ぎ捨て、少し豪華な感じに変わった。主に襟とか。
7年の間でガノンドロフに取り入る小悪党に成り下がったらしく、リンクが始めて訪れた時はガノンドロフへの馬(エポナ)の献上を間近に控えていた。

大人時代ではインゴーに話しかけると乗馬体験が行え、2回目以降は彼にレースを挑むことが可能。
しかしこのレース、普通の馬はインゴーの馬やエポナよりスピードが低いので、どうあがいても絶対に勝てないようになっている。
子供時代に教わったエポナの歌をちゃんと覚えているか問われるポイントである。

一度勝つと、往生際の悪いインゴーは泣きの2回戦を申し込んでくる。
この時は1回目よりも明らかに速くなっているため、幾らエポナでも流石に本気を出さないと厳しい。
ムチを入れるタイミングが肝心。

そうして2回目も勝つと、あろうことか牧場の入口を閉ざしてリンクとエポナを閉じ込めてしまう。
だが、エポナの脚力を利用してうまいこと牧場から脱出すればインゴーは大弱り。
次に牧場を訪れた時はすっかり弱腰の低姿勢になってしまっている。

姫川明氏の漫画版では、「エポナを献上し損ね、処刑されそうになった代わりにツインローバの洗脳を受けていた」設定となっている。
根はまじめな人間らしく、マロン曰く「愚痴っぽいけど仕事はきっちりする人」「(洗脳前は)馬や牛もかわいがっていた」と実はかなり評価が高かった。
原作とは違いボウガンでリンクを狙うも、耳の穴に付けられた洗脳用の宝石を剣先でつついて取り除かれ、洗脳を解除された。耳切ったらどうするつもりだったのか
その後はツインローバ達の追撃をかわすためにリンク達と共にエポナに乗り、柵を飛び越えて脱出した。

紛れもなく物語上の悪役ではあるのだが、彼が大人時代でリンクに「自分が一生懸命働いたから今の牧場があるんだ!」と言ったように、
牧場主のタロンは碌に働かず、マロンもほんの子どもだったため、ロンロン牧場を支えていたのは間違いなく彼の手腕と努力の賜物だと言える。
また、夜の牧場を訪れると、インゴーがマロンの歌うエポナの歌にうなされている場面がみられる。マロン曰くインゴーも好きな歌だったようなので、その歌を聴くことで自責の念に駆られてしまっているのだと考えられる。
エンディングではタロンと肩を並べて酒盛りしている様子が見られるので、どうやらお互いのわだかまりは無くなったように思える。


ゼルダの伝説 ふしぎの木の実』(大地の章)では水びたしの村に住むツボ愛好家として登場。
ストーリーには関わらない脇役となった。
珍しいツボを欲しがっており、どこかで彼が満足する一品を手に入れて渡すと晩飯にする予定だったサカナをくれる。


ゴーマン


この作品では、正確には個人名と言うより同じ名前と顔の3兄弟である。
長男(大アンちゃん)と三男はミルクロードにある馬の調教場「ゴーマントラック」を経営しており、次男(小アンちゃん)は過去に2人のもとを離れ、旅芸人「ゴーマン一座」をまとめる座長として活躍している。
ゆえに作中では単にゴーマン兄弟と言った場合、普通はミルクロードの2人のことを指す。


ゴーマン兄弟

格好は時オカの子供時代のインゴーと同じだが、兄弟なので服の色は区別されている。
名は体を表すかの如く、兄弟そろって「傲慢」な性格のとことんイヤな奴ら。

お隣のロマニー牧場は彼らにとって商売敵であり、牧場の先代当主(クリミアの父)が亡くなってからはウシへのイタズラや落書きなど一層嫌がらせを強めている。
会話の中でもその傾向が強く現れており、長男に話しかけると「あっちの牧場のミルクは極端に水で薄めて激マズ」などと大ボラをふいて「自分達の売るミルクは安全でおいしい」と言いつつ、1杯50ルピーのミルクを売りつけてくる。
効果は普通に買ったミルクと全く同じなのだが、割高のくせに説明文からこっちこそが水で薄めてせこく儲けようとしていることが分かる。
また、三男は普通のリンクやデクナッツリンクで話しかけると強気で高圧的な態度を取るが、高身長のゴロンリンクやゾーラリンクだと一転して低姿勢に。


ゴーマン座長

格好は大人時代のインゴーと同じ。
一見するとゴーマン兄弟と同じくイヤな奴に思える態度だが、本当は団員思いの苦労人。3兄弟の中では唯一まともな人物と言ってもいい。
彼の一座は音楽担当のグル・グルさん、奇抜な踊りを編み出すローザ姉妹、オカマ口調で話すジャグリング担当のアカとアオという個性豊かな面子で構成されており、この5人をまとめ上げているあたり座長としての手腕は中々高いものと思われる。

クロックタウンのカーニバルで興行するため、ナベかま亭を宿に取り滞在していた。
しかし、アロマ町長夫人から前座のダル・ブルーの公演が急遽キャンセルになったこと、それに伴いゴーマン一座の興行も中止になったことを通告され、やるせない怒りに見舞われる。
その後は団員にも中止の件をうまく切り出せず、2日目まで毎晩ミルクバーで愚痴ったれながら飲んだくれている(3日目は避難していなくなっている)。
「ミルクなんかで酔えるか」と言いつつしっかり酔っているのだが、逆にどうやったら酔えるのか…


ゴーマン関連のサブイベント

彼らは当然幾つかのサブイベントにも関わっている。
結末も含めて記述しているので軽いネタバレに注意。


イベント名は3DS版からとったもの。

ゴーマン兄弟

  • 牧場のウシを守れ!
オリジナル版、3DS版ともに明言はされていないが、ロマニー牧場のウシを狙うオバケ達を呼び寄せているのはゴーマン兄弟の仕業という説がある。
これは『同一だと明言はされていないが、「かつてイカーナ王国と争っていた敵国の密偵の亡霊が、牧場付近をいまだ徘徊している。」という話をイカーナ渓谷の亡霊学者から聞くことが出来る』という根拠によるものらしく、
実際、イベントに失敗してから長男に話しかけるとわざわざ事件のことに触れてくる上、後述のお面や悪行から考えてもゴーマン兄弟が関与している可能性は有り得ると言ってもいい。
わざわざカーニバルの直前という忙しくなる時期にオバケが襲い掛かってくる点と、牧場の牛が攫われて一番得するのがゴーマン兄弟であることも根拠の1つに上げられる。

ただし穿った見方をせずに解釈すれば、牧場に出現するガロの亡霊=ガロのお面を被って悪事を働くゴーマン兄弟と考えるのが自然である。
オバケの見た目もガロにはあまり似ていない。見た目のモチーフがフラットウッズ・モンスター、牛を浚うのはキャトルミューティレーションと考えれば、
オバケというよりガチの宇宙人と考えたほうがしっくりくる。仮にただの亡霊ならば、そもそも何の亡霊で何故牛を浚うのかという話にもなる。
ロマニーがオバケと呼ぶのも、ガロの亡霊の噂と結びつけたから…なんてこともあるかもしれない。
事件に触れるのも、嫌がらせをしていた商売敵が不幸な目にあって気分がよく饒舌になっていると考えることもできる。
当の亡霊学者も「人前に姿を現さない忍者が牧場でよく目撃されるのは変」と亡霊の出現には懐疑的である。
そもそもガロのお面自体もガロの亡霊を呼ぶお面であって、亡霊に無差別に呼びかけるものではない。

どちらにせよ、ゲーム中では上記の通りこの説の確定的な裏付けは無く、作中では示唆されるに留まっている点には注意した方が良いだろう。
加えてゲーム中の登場人物すらも牧場に出現する亡霊のウワサには否定的である点も頭においておきたい。


  • ミルクロードのレース場
エポナに乗っている状態で長男に話しかけると、1回10ルピーで兄弟とのレースに挑戦できる。

曲がりなりにも調教師だけあって普通に強く、正攻法で兄弟を負かすのは難しい。
だが、実はレース中になぜか弓矢を使うことができ、ゴーマン兄弟の馬に当てると著しくスピードダウンする。
一定時間ですぐに勢いを取り戻すが、これを知っていると巻き返しが楽になる。

レースなのに弓矢を使うのは卑怯に見えるが、彼らの所業を知っているプレイヤーは躊躇せず撃ちまくると思われる。
ただし、他のイベントやミニゲームと違って無限に撃てるわけではない。

戦利品は彼らが密かに持っているガロのお面。
イカーナ王国の偵察をしていた忍者、ボス・ガロを象ったお面で、彼の手下であるガロの亡霊を呼ぶことが出来る。
このお面はイカーナ地方の奥まで進むのに必須であるため、プレイヤーは必ずどこかしらのタイミングでゴーマン兄弟とのレースに挑むことになる。

なお、3DS版では所持金10ルピー未満で話しかけた(=断られた)後に三男へ話しかけるとエラーが発生し、最悪セーブデータが破壊される致命的なバグが存在していた。
現在は修正データが配信されているので、新規購入者は真っ先にDLしておくとよい。


  • ミルクを守れ!
クリミアさんがクロックタウンに送り届けるミルクを狙うため、ゴーマントラックに通じる遠回りのルートに誘導し、野盗に扮して襲撃を仕掛けてくる。
前述のガロのお面はこの時に被っている。

兄弟の接近を許すとミルクを失ってしまうため、とにかく矢を撃ち込んで後退させる必要がある。
1発やそこらじゃ簡単には引き離せないので容赦なく撃つべし。

実は座長のお面(後述)を被った状態でイベントを始めると、一切攻撃してこなくなる(入手の都合上初回では使えない手だが)。
その理由は…?

初回クリアのご褒美はロマーニのお面。
なお、2回目以降クリミアさんにギュッとしてもらいたい場合は素顔でないと絵面が悲惨なことになる。

ちなみに成功後に3日目のゴーマントラックを訪れると、失敗してショックだったのかバレるのを恐れてか休業している。
というかいくらイベント中は無敵とはいえ、ただの人間があれだけ矢をメッタ刺しされりゃあ無事じゃ済まないのが普通なので、単純に大怪我で休んでいるだけと思われる。

ゴーマン座長

  • 心ふるわせるサウンド
ヤケミルクの最中だからか、ミルクバーでサウンドチェックを頼まれたリンクの演奏にいちいちヤジを飛ばしてくる。
しかし、リンク~ゾーラリンクまで計4人の演奏を行うと先代ダル・ブルーの名曲「かぜのさかな」が完成。
その曲が芸の世界に身を投じたきっかけであることを思い出し、心震わされたゴーマン座長はヤジを飛ばしたお詫びに座長のお面をくれる。


イベント自体は1日目、2日目のどちらでも達成可能。
1日目の時点で済ませた場合、2日目は後述の「アンちゃんの味」が発生しない代わりに宿屋で団員達とカードゲームをしている姿が見られる。
ただしこのイベントをこなすためには前述の「ミルクを守れ!」をクリアし、ロマーニのお面を被る必要がある。


  • アンちゃんの味
3DS版の追加サブイベントにして迷イベント。
オリジナル版では使い道に乏しかった座長のお面が必須となり、彼ら3兄弟についてちょっとだけ掘り下げられている。

発生条件が少しややこしく、前述の「心ふるわせるサウンド」をクリアしないで放置し、2日目の朝に宿屋で寝ている彼に座長のお面を被った状態で話しかける必要がある。
でないといつまで経ってもフラグが立たない。

どうやら座長は昨晩のヤケミルクで具合が悪いらしく、アンちゃんこと長男の「迎えミルク」を昼過ぎに持ってきて欲しいとリンクに依頼してくる。
しかし、普通に話しかけてもゴーマン兄弟は取り合ってくれない。
そこで座長のお面を被って話しかけてみると、釣り上がった眉毛が切なそうに下がって2人の態度が軟化する。
(ちなみに、このイベント発生中以外で被って話しかけると違う反応が見られる)
迎えミルクを作ってもらえることになるのだが、その作り方が…



  • 1 ゴーマントラック特製の水で薄めたミルクを用意する
  • 2 トラックに生えているその辺の草(気付け)や根っこ(体力回復)を一緒に入れる
  • 3 渾身のシェイクでかき混ぜる

\ぬりゃあああ!/



それは果たしてミルクと呼べるのか。
後に飲んだゴーマン座長いわく「アンちゃんにしか出せない味」。
しかも名前が「あやしいミルク」の時点で非常にアレである。


受け取った後はゴーマン座長にお届けするだけなのだが…何とここからは2分のタイムリミットが設けられる。
要は前作にもあった速達イベントの一種である。
時間が過ぎれば当然腐る。そう、アレが……

例によって大翼の歌でのワープは禁止されるため、確実に間に合わせるならエポナを呼んだ方が速い。
エポナより速いゴロンリンクに変身しようとすると…


無事にお届けすればゴーマン座長が復活し、興行中止の件を団員達に切り出す勇気が湧くようになる。
正直、あんなものを飲める辺りこの兄弟達の味覚センスは普通じゃない。
お礼…というか、飲み干した空きビンはそのまま貰える。
ちなみに空きビンは3DS版で追加された7本目の空きビンであり、これにより丁度ゾーラの卵イベントで7個キレイに収まる数となった。


その夜ミルクバーを訪れると、座長の口から団員達に例の話を切り出せたこと、それを聞いた団員達は明日の出発を前にそれぞれの夜を過ごすことにしたという話が聞ける。



普通にプレイするだけだとゴーマン兄弟はただのイヤな奴に終わるが、このイベントで分かるように座長のお面があれば前述のように反応が変わる。
次男の生き様に比べて自分達の行いにみじめさを覚え、終始センチな感情になって傲慢な態度が消え失せる様は、普段の所業を見てきたプレイヤーからすれば意外な反応である。
(野盗イベントで座長のお面の前に無力化する辺りから僅かに匂わせていたが)


ゼルダの伝説 ふしぎのぼうし』ではゴーマンの名前でハイラルの町に住む事業家として登場。
空き家の貸し出しをする事業を営んでいるが自身の傲慢な性格が原因で中々借り手が見つからず、リンクに住む家を探している者ががいないかと尋ねてくる。
町には住居を探しているディン、ネール、フロルの3人がいるので彼女達を紹介することが出来る。
但し、家は一軒につき1人で空き家は二軒分しか用意されていないので、結局1人は路頭に迷ってしまうことになる。




追記・修正は迎えミルクを飲み干してからお願いします。

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最終更新:2024年03月13日 06:24