レッドホーク/天堂竜

登録日:2011/12/13 Tue 00:51:20
更新日:2024/04/14 Sun 00:16:52
所要時間:約 4 分で読めます





ホットミルク、砂糖抜きで。


天堂竜は、スーパー戦隊シリーズ第15作目『鳥人戦隊ジェットマン』のリーダーであり、レッドホークに変身する戦士である。

演:田中弘太郎


【概要】

かつてはスカイフォースのエリート軍人として、相棒であり恋人の藍リエと共に戦っていた。
しかし、ジェットマンになるべくバードニックウェーブを浴びていた所で、次元戦団バイラムの攻撃を受けて基地は壊滅、リエは宇宙の彼方へ放り出されてしまった。
悲しみに打ちひしがれる間もないまま、スカイフォースの幹部であり、ジェットマンの長官である小田切綾と共に、地上に散ったバードニックウェーブを浴びた戦士を求め、戦いに赴くのであった……

愛する女性を目の前で失った上に、その女性と戦わなければならないという、歴代戦隊の中でもかなり過酷な運命を背負った戦士である。
何度も迷い、戸惑いながらも、仲間を導き、仲間に支えられて、地球の平和の為に涙を捨てて戦いに挑んだ。

後の『海賊戦隊ゴーカイジャー』のエンディングテーマ「スーパー戦隊ヒーローゲッター」における「ジェットマンはトレンディ」の歌詞が示す通り、敵味方の複雑な人間関係の中心人物であり、間違いなくジェットマンを象徴する人物である。


【人物】

戦士を絵に描いたような性格で、超が付くほどの真面目人間。
それ故に融通が利かず無神経かつお節介な人でもあり、当初は鹿鳴館香の気持ちも考えずに強く言い過ぎて、傷つけてしまったことも。
そのせいか、結城凱とは反りが合わず、初期の頃はよく対立していた。
絆を深めた後も、凱の絶好のからかい相手として、酷い目に合わされることがある。これは簡単に乗せられる竜も悪いが…。
(例:第36話で壁の向こうで女性陣が入浴中であるのに対し凱の「サルがお風呂に入ってる」という嘘に気付かず壁に身を乗り出した瞬間、凱に突き落とされ女性達から咎められる)
だが、第1話序盤ではリエとイチャつきながら勤務しているシーンもある為、彼女を失ったと思い込んだ悲しみから戦士であるべきだと頑なになってしまっていた側面もあると思われる。

元軍人だったこともあり、バードニックウェーブを浴びたことを差し引いても身体能力は高い。
また、危機に陥っても冷静な判断力によって、ジェットマンのピンチを救った。
しかもテトラボーイやファイヤーバズーカの改造まで一人でこなす完璧超人ならぬ完璧鳥人ぶりを発揮した。

しかし、かつての恋人・リエのことが心に深く残っており、バイラムに対しては激しい怒りを持って戦う事もあった。
また、リエそっくりの女性幹部、マリア(実態は洗脳されたリエ)が現れた時は、戦いを放棄することさえあった。
しかし、自分とは正反対に位置するはずの凱からの言葉を受けて、再び戦士として立ち上がった。

ただし、いくつか人間味あふれるエピソードもある。
「ばっちゃん」こと地方の祖母が見合いを進めに現れ、実家の漬物屋を継がせるために喫茶店で見合い写真を出して時は「な、なーにそっだ無茶なごとをばっちゃん!?いぎなり何言ってんだっけぇ!?」*1とうっかりカッペ丸出しの方言で喋ったりしていた。仲間のいる前でいいのか、オイ?
また、ジハンキジゲンによってジェットマン全員の深層心理を暴かれた時は「怠け者」と言われたりもした。


【その後】

バイラムとの決戦から三年後、リエへの想いに決着をつけ、鹿鳴館香と結ばれた。
香との間に生まれた子供の名前は「凱」である。
冒頭で映る二人が暮らす家の表札には「天童」とあるが、ミスなのか結婚後改正したのは不明。

海賊戦隊ゴーカイジャー』のエピソード「翼は永遠に」では、凱の墓に毎日のように墓参りをしていることが語られた。
恐らくマッカランのボトルかタバコを差し入れていると思われる。

続編漫画『時を駆けて』(作画:ふじいあきこ)では、技術者に転向し、スカイフォースの研究主任になっていたが、復活したバイラムとの戦いに再び身を投じる。
私生活では、愛娘の綾のことで親バカ気味になっているが、その綾がラディゲに誘拐され、バイラムの戦士ルマに変えられた上、死亡すると、
かつてのリエの悲劇が再来してしまったが、バイラムのミーナの力を用いての手術で綾は蘇生し、事なきを得る。

スーパー戦隊の変身者によく見られる「軍隊、警察など公的組織の所属者としての戦士」ではあるが、
他のメンバーがそれとは無関係の一般人というのは現在彼のみである。



レッドホーク


クロスチェンジャー!

レッド、ホーク!!


スーツアクター:新堀和男

天堂竜がクロスチェンジャーで変身した姿。モチーフは鷹。
スーツは赤と白をメインとした姿をしている。

主に剣を操って戦うが、射撃や格闘もそつなくこなす万能な戦士。

【装備・技】

  • ジェットウィング
ジェットマン共通の、脇から生えた翼。
両手を広げることで展開され、自由に飛行する事ができる。

  • バードブラスター
右腰部のホルスターに施されたジェットマン共通の拳銃。

  • ブリンガーソード
左腰部に収納されたジェットマン共通の長剣。
ジェットウィングを展開させて空高く舞い上がり、敵を斬りつける「飛行斬り」が得意技。
バードブラスターの後部と合体させると、ジェットハンドカノンという必殺武器になる。
この時、5人同時に発射するバードボンバーが初期の集合必殺技だった。

  • ウィングガントレット
共通の籠手。
パンチ力の強化だけでなく、手甲部の銃口からウィングビームという重力光線を放つ。

  • ウィングパンチ
ジェットウィングを展開させ、はばたきながら放つ必殺パンチ。
グリナム兵の顔を一撃で粉砕する威力を持つ。

  • ビークスマッシャー
モーションチェイサーという追尾光線を放つ銃。
ブリンガーソードの代わりにバードブラスターの後部と合体させると、スマッシュボンバーという必殺技が放てる。
ちなみに、スマッシュボンバーは5人での同時発射での使用が大半だったが、レッドホークは唯一単体で使ったことがある
光線は黒目の太いもので、竜の射撃の腕もあって、仲間が捕まった状況を見事に打破する威力を見せた。

  • ファイヤーバズーカ
ジェットストライカーという専用バギーが変形した必殺武器。
カメラジゲンに閉じ込められた香、アコ、雷太を救うために竜が自力でジェットストライカーを改造して完成させた。
当初は衝撃の反動が強すぎるので五人揃って発射する必要があったが、リエの死亡後はラディゲの復讐のためにメンバーに秘密で遠隔操作が可能できるよう改造させた。


【その他】

『スーパー戦隊ワールド』では忍者戦隊カクレンジャーのピンチを五星戦隊ダイレンジャー恐竜戦隊ジュウレンジャー地球戦隊ファイブマンと共に救い、戦闘ではファイブレッドとの連携を見せた。
最終回エピローグは3年後(1995年)のため、1994年は結婚前になる。

Vシネマ『百獣戦隊ガオレンジャーVSスーパー戦隊』では歴代レッドと共に名乗りを披露。
子供である凱が生まれたのは1995年から2年後のため、同作はそれから4年後になる。

スーパー戦隊最強バトル!!』では飛行チームとして第1回戦でマジグリーンと対決している様子が確認できるが、勝敗は不明。


【余談】

ジャッカー電撃隊』以外の戦隊の赤戦士を演じてきたスーツアクター・新堀和男の最後の作品であり、本編終盤で新堀は次回作『恐竜戦隊ジュウレンジャー』のアクション監督の準備のため彼の直系弟子の前田浩が代わりに担当している。
また、最終回では日下秀昭が担当しているため、『科学戦隊ダイナマン』以来最終回で役者本人がスーツを着て演技することが恒例になっているシーンは名乗りポーズをするレッドホークのみ田中本人が演じるにとどまっている。

演者の田中弘太郎は『ジェットマン』出演者の中で他の特撮作品への出演経験がない。
非公認戦隊アキバレンジャー』にも新堀和男共々『公認様』としてレッドホークが登場するが、さすがに田中が吹き替えてはくれなかったため*2無言でアキバブルーに力を貸した。
大いなる力ならぬ『大それた力』はジェットウインガー。
背中に装着されると空を飛び、突撃することもできる。
やっぱり翼だけが目当てだったのね!

大阪の遊園地であるひらかたパークで行われている『動物戦隊ジュウオウジャー』のスペシャルショーでは『太陽戦隊サンバルカン』のバルイーグル(2代目)と『超獣戦隊ライブマン』のレッドファルコンと共に登場。
レッドファルコンの呼び掛けで、ジュウオウジャーのピンチにバルイーグルと共に駆け付けた。なお、ジュウオウジャーの事はスカイフォースからの情報で聞いている。

ジェットマン以降でも竜のように『本編序盤(もしくは本編開始前の時系列にて)悪の組織のせいで、最愛の恋人や婚約者と生き別れになってしまった戦隊メンバー』が登場する作品がいくつかあるが、いずれにおいても竜の時のようには死に別れはせず、『無事に最愛の恋人を取り戻せる』という結末になっている。演者にもネタにされている彼もそれに続くことはできるだろうか……


追記・修正はホットミルク(砂糖抜き)を啜りながらお願いします。

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最終更新:2024年04月14日 00:16

*1 ちなみに「そっだごと」は津軽の方言で「そんなこと」という意味。これを踏まえると竜の実家は津軽地方、つまり青森県ということになる

*2 そもそも2005年頃に芸能界を引退している。