ヒーローだァァッ!!(海賊戦隊ゴーカイジャー)

登録日:2012/01/31(火) 13:27:03
更新日:2018/05/30 Wed 02:11:45
所要時間:約 6 分で読めます




「ヒーローだァァッ!!」とは、『海賊戦隊ゴーカイジャー』の33話のサブタイトルであり、『五星戦隊ダイレンジャー』のレジェンド回である。
脚本は石橋太助。


【あらすじ】
バスコとの戦闘による傷から復帰した伊狩鎧
復帰祝いにと、ルカ、ハカセ、鎧の三人はスーパーへ買い出しに。が、鎧がパイナップルを取ろうとした矢先、行動隊長ザキュラ(CV:龍田直樹)が、他のスーパーの食べ物ごとそれを飲み込んでしまう。

「ごっちゃんでぇーす!」

ザンギャックは、ザキュラの無限胃袋に地球の食料全てを吸いこませ、地球を降伏させる作戦に出ていた。
マーベラス達も合流し、ザキュラとの戦いが始まる。
ガオレンジャーにチェンジし、ザキュラを追い詰めていく六人。
だが、一瞬の隙を突かれて鎧は変身を強制解除され、更にはゴーカイセルラーをザキュラに吸い込まれてしまう。

「俺のゴーカイセルラァ~~~!」
「おかけになったセルラーは…」

ザキュラにも逃げられ、変身も出来ない。 マーべラス達にもしばらく休んでいるようにと言われてしまう。
怪我も治り、また役に立てると張り切っていた鎧は、失意のまま街を彷徨う。
と、そこで運悪く、曲がり角で出前の自転車とぶつかってしまった。
しかし、その自転車を運転していた男は、

「も、もしやあなたは!? 五星戦隊ダイレンジャーのリュウレンジャー! 天火星・亮さんでは!?」
「そ、そうだけど……?」

いつもの如く、レジェンド戦士との邂逅を喜ぶ鎧だったが、今回は少し勢いが無い。

そんな鎧の様子を見て、亮は彼を自分の店「赤龍軒」に連れて行く。
あらましを聞き、亮は「元気を出せ」と、自分が世界一を目指している餃子を振る舞う。

「俺、小さい頃から、亮さん達スーパー戦隊の皆さんに憧れてて、だから、ゴーカイセルラーをもらった時は、すごく嬉しかったんです。これで俺もスーパー戦隊の一員に、ヒーローになれるって……。
だけど、ゴーカイシルバーになれなかったら、ヒーローでも何でもないじゃないですか……」

ヒーローとして戦いたくてもできない。苦しむ胸中を打ち明ける鎧。しかし亮はそれを聞いて、

「……それは、ちょっと違うんじゃないかな」

と呟くのだった。

一方マーべラス達は、ザキュラの反応を捕捉。だが、逃げ足の速いザキュラはゴーカイジャーを翻弄しつつ、あちこちで食料を吸いこんでいく。
みんなが頑張っているのに、自分は戦えない。悔しさばかりが膨らむ中、鎧は再び商店街のバザーで餃子作りに励む亮に出会う。

「また餃子って……これが今の亮さんに出来る精一杯のことなんですか!?」
「なにを苛々してるんだ?変身できないのがそんなに辛いのか?」
「ええ、辛いですよ……死ぬほど!呑気に餃子作ってるあなたと違って!」

心の中に溜まっていた憤りをぶつけるように鎧は言う。片や亮は涼しい顔で、

「言ったろ?俺は腕を磨いてこの餃子を世界一の餃子にしたいんだ。世界一の餃子なら、食べた人をみんな美味しいって笑顔になる 。世界一の餃子は、世界一多くの笑顔を作れるって思うからね」
「……何が言いたいんです」

「忘れてるんじゃないのか?一番大切なことを」

そこに再びザキュラが来襲。
商店街の人を襲うゴーミンに対し、鎧は生身で応戦し、人々を逃がす。
それを見た亮は笑みを作り、未だ衰えぬ技でゴーミンを撃退した。

「亮さん……?」
「それからもう一つ。転身出来なくなった俺は、世界を救うことはできないかもしれない」
「――だが、目の前の敵を見逃すほど、俺は歳は取っちゃいないぜ?」

羽織を脱ぎ捨てる亮。そこには平和に甘んじ、ただ餃子を作るだけの男の姿はなかった。

「リュウレンジャー!天火星・亮!!」
「天に輝く、五つ星!!」
「五星戦隊、ダイレンジャー!!」

生身での名乗りを上げ、亮はザンギャックに向かっていく。
それを見た鎧は自分自身に問う。

「俺がヒーローになりたかったのは、変身できるから……?」

鎧の脳裏に、今まで助けようとした人々の姿が浮かんだ。
そして彼は、何のためにヒーローになりたかったのかを思い出す。

「俺がヒーローになりたかったのは、みんなを守りたかったからです!変身できるとかできないとか、そんなの関係無い!」

亮と共にザキュラへと立ち向かう鎧。
合流したマーベラス達の活躍で、ゴーカイセルラーも奪取され、そして……




【ダーーイレンジャー!!】





ダイレンジャーへとチェンジしたゴーカイジャー。
ダイレンロッドと乱れ山彦の連撃により、ザンギャックを蹴散らしていく。 ハカセはピコハンで攻撃しまくっていた。
追い詰められたザキュラは巨大化し、スゴーミンとの連携でゴーカイオーと豪獣神を攻撃。

「ゴーカイジャー!!ダイレンジャーの大いなる力を使うんだ!!」

亮の助言により、ダイレンジャーの大いなる力【豪快・豪獣気力ボンバー】を発動、更にハリケンゴーカイオーによって、ザキュラとスゴーミンを下す。

戦いが終わり、ゴーカイジャーに餃子を振る舞う亮。

「忘れるなよ、一番大切なことを。みんなを守りたいって想いを」
「……はい」

レジェンド戦士からの言葉に、力強く鎧は頷くのだった。


【余談】

  • 和田氏と池田氏のキレのあるアクション、ダイレンジャー本編を彷彿とさせる生身名乗り、そしてヒーローとは何かを問うエピソードとして人気が高い。
また、ダイレンジャーの法則の一つで、そのエピソードで主役だったメンバーが「天に輝く、五つ星!!」と叫ぶというものがあり、それを今回のメインである鎧に名乗らせたりと、
ダイレンジャー本編に対するリスペクトも成されていた。
かつて転身不可になりながらもその身一つで戦い、「変身できなくてもヒーロー」であることを体現した亮が、鎧にその信念を伝えたこともまた、評価を上げたポイントである。

  • ダイレンジャーの他にもガオレンジャーゲキレンジャーにもチェンジし、前者は同様に巨大マシンポジションの生命体を召喚するために宝玉を用いる点が共通しており、後者は中国拳法の要素が取り入れられた点が共通している。

  • 鎧役の池田純矢氏が子供時代「キバレンジャーになりたい」と作文に書いたことは有名だが、池田氏がそうしたダイレンジャーへの思い入れを和田氏に語った際、

「こちらこそありがとう、僕らも誇りをもってやってきた。そう言う風に何かを与える事ができたなら、僕も幸せです」

と和田氏は答えたという。池田氏はその言葉を聞いて号泣したとか。
様々な意味で、受け継がれていくヒーローの精神を描いたエピソードと言えるだろう。

【さらに余談】
作中に登場した商店街の名前がダイレンジャーの某キャラに由来していたり、商店街の人達が実はかつてヒーロー戦隊に関わったスーツアクター達だったりと、細かい小ネタも評価されている。
ちなみに、亮が運転する自転車とぶつかった後の鎧の動きはダイレンジャーのOPでリュウレンジャーが行っていた演武の動作であり、後半の生身アクションも含め鎧を演じる池田氏の身体能力の高さが存分に活かされている。
また本編終了後に将児と和が遊びに行って片付けを手伝ったとか。ただ和が遅刻したのでゴーカイジャーには会えなかったらしい。

そして最終回には将児と知が登場。
テンマレンジャーのレンジャーキーは将児の中の人のお手製だそうな。




忘れてるんじゃないのか?一番大切な追記・修正を。

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