ダストン(遊戯王OCG)

登録日:2015/02/15 Sun 13:39:55
更新日:2023/12/04 Mon 19:33:53
所要時間:約 5 分で読めます




ダストンとは遊戯王OCGにおけるカード群の一つ。
モンスターは全て☆1・悪魔族であり、ステータスも一部を除いてATK 0/DEF 1000に統一されている。

☆1で攻撃力0と、色々流用出来そうなスペックであるものの、一部のダストンには以下の様なデメリットを共通効果として持っている。

このカードはリリースできず、
融合・シンクロ・エクシーズ召喚の素材にもできない。
フィールド上のこのカードが破壊された時、 このカードのコントローラーは(固有効果)。
「(カード名)」は自分フィールド上に1体しか表側表示で存在できない。

この制約の所為でいくら場に揃えた所で融合・シンクロ・エクシーズはおろかアドバンス召喚や儀式召喚にも使えず、
エキセントリック・ボーイの手札シンクロ等も出来ない。

激流葬等で破壊して退かそうとすればコントローラーにデメリットを押し付けてくるので非常に鬱陶しい。
まさに「ダスト」=「塵・埃」の様に邪魔な存在である。

しかし、悲観するような事ではない。
むしろ、これらのデメリット持ちのダストンを相手の場に押し付けて展開をトコトン邪魔してロックを決め、
自分の場にはデメリットを持たない連中を展開して行くのが【ダストン】本来の戦術である。

ちなみに、ハウスダストン以外のダストンカードは全てノーマル(笑)である。


★モンスター

▼デメリット持ち

レッド・ダストン
炎属性
固有効果:コントローラーに500ダメージ
グリーン・ダストン
風属性
固有効果:コントローラーの場の魔法・罠1枚を手札に戻す
イエロー・ダストン
地属性
固有効果:コントローラーの墓地のモンスター1枚をデッキに戻す
ブルー・ダストン
水属性
固有効果:コントローラーの手札からランダムに1枚を次のスタンバイフェイズまで除外

どいつもこいつも面倒なデメリットを持っており、押し付けられた相手からしたらたまったものではない。
ただし、グリーンとイエローはデメリットを逆に利用される可能性もあるので注意したい。


▽デメリット無し
ハウスダストン
光属性
フィールド上に表側表示で存在するこのカードが 相手によって破壊され墓地へ送られた時に発動できる。
自分の手札・デッキから「ダストン」と名のついた モンスターを任意の数だけ選び、 お互いのフィールド上に特殊召喚する。
この時、お互いのフィールド上に特殊召喚する数は同じ数でなければならない。

一番最初に登場したダストンにしてキーカード。そしてダストン唯一のノーマル。
こいつが居なければデッキとして成立しないレベルの重要カードである。

相手にデメリット持ちを、自分はこのカード含めたデメリット無しのダストンを展開する事によって相手を足止めしつつ、
此方はエクシーズやシンクロ等に繋げて展開して行くのが基本。

ネックになるのはデメリット無しでリクルート出来るのが自身含めた2種類しかない点と、効果発動が相手依存か自爆特攻になる点、
そして裏守備で戦闘破壊されたら効果発動出来ない謎裁定か。
似たような発動条件持ちの奴等は裁定変更で発動出来る様になったのに何故だ。

最終的に9期での採録の際に「ダメージステップ開始時に表側表示だったこのカードが」と明記されたことで問題は解決された。

見えてるこのカードを破壊する人はいないだろうから、実質自爆特攻一択となる。

尚、このカードのイラストに存在するダストンが後にカード化したり、
相手の場を埋め尽くしたり、攻守のステータスが0/1000だったりと、おジャマトリオを彷彿とさせるカードである。
おそらくはモチーフとなっているのだろう。


ホワイト・ダストン
光属性
ちっちゃな悪魔、ダストンズの白いヤツ。 自身でも驚きの白さである事をホコリに思っているらしい。

唯一のバニラダストン。
ハウスダストンの効果で自分の場に揃えて、相手の場に送りつけるダストンの数を増やしつつ、此方の展開を補助する。
ただし、手札事故の確率を上げるので採用枚数には注意。


スターダストン
闇属性
攻 ?/守 ?
このカードは通常召喚できない。
自分フィールド上に表側表示で存在する「ダストン」と名のついたモンスターを任意の数だけ墓地へ送った場合のみ特殊召喚できる。
このカードの攻撃力・守備力は、墓地へ送ったそのモンスターの数×1000ポイントになる。
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、相手はフィールド上にセットされた魔法・罠カードを発動できず、
相手はモンスターを反転召喚・特殊召喚できない。
相手フィールド上のモンスターの数より、自分フィールド上のモンスターの数が多い場合、このカードを破壊する。

集いしホコリが新たに輝く塵となる、光差す道となれ!

ハウスダストンがキーカードなら、こいつはダストンの「切り札」と呼べる存在。
「破壊ではなく除外墓地に送る」なのでデメリット持ちダストンを安全に処理出来る為、
手札に握ってさえいればホワイトを使いきってしまった場合でも安心して展開出来る。

最大5000の攻撃力も魅力的だが、ロック性能もかなり凶悪。
罠カードをほぼ完全に封じる上に「魔封じの芳香」と組み合わせればアロマダムルグと同等な拘束力を誇る。
相手の頼みの綱であろうモンスターもダストンで埋め尽くした後に残りを月の書等で裏守備にしてしまえば身動きが取れなくなる。
メンタルドレインや天罰等でモンスター効果に対策し、ダメージソースを用意すればほぼゲームセットまで持ち込める。

ただし、耐性が一切ない点と自壊条件がある点には要注意。
ロックは墓地には及ばないのでブレスルも天敵。
コントロールを奪われたらこっちがロックされてしまうのもキツイ。

余談だが、ハウスダストン以外で唯一「・(中黒)」がないため、「スターダスト」の名を持つ。
そのためスターダストサポートを受けられるが、
特殊召喚できない関係上、使えるのは「シューティング・スター」のみである。

尚、スターダストにそっくりなイラストと効果のコラ画像が登場し(しかも、かなりクオリティが高い)、
ネタばらしされた後にこちらのカードのフラゲ情報が出た為、多くの決闘者が嘘か真か混乱すると言う珍しい事態に陥った。
ちなみにコラ作者は以前にも閃珖竜 スターダストのコラ画像をOCG化情報が出る前に上げていたりする。


★魔法カード

ダストンのモップ
装備魔法
装備モンスターはリリースできず、融合・シンクロ・エクシーズ召喚の素材にもできない。
フィールド上のこのカードが相手のカードの効果によって破壊され墓地へ送られた
デッキから「ダストン」と名のついたモンスター1体を手札に加える事ができる。
「ダストンのモップ」は自分フィールド上に1枚しか表側表示で存在できない。

装備モンスターをデメリット持ちダストンと同じ状態にさせ、相手のカードで破壊されるとダストンをサーチ出来る装備魔法。

こちらのターンでしか使えないので、相手の展開を止めるには遅すぎる上に攻撃を封じれないので、それほど拘束能力もない。
サーチ能力は強力なものの、「時の任意効果」なのでタイミングを逃す時もあり、相手に破壊されなければならないのでどうも使い辛い。
ブラフとしてセットすればサーチ出来る時が来る、かも?

イラストにはまだカード化されていないダストン達がいる。彼等がカード化される日は来るのだろうか。


★罠カード

ダストンのローラー
通常罠
フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。
このターン、選択したモンスターはリリースできず、 融合・シンクロ・エクシーズ召喚の素材にもできない。
また、セットされたこのカードが相手のカードの効果によって 破壊され墓地へ送られた場合
デッキから「ダストン」と名のついたモンスター1体を手札に加える事ができる。

モップとはなんだったのか。

相手が場にシンクロ・エクシーズ等の素材達を揃えたのに合わせて使う事で相手の展開を妨害出来る。
ただし、追加で代わりの素材を用意される事もあるので過信は禁物。
また、流石に手札融合や場のモンスターを使わない儀式召喚を止める事は出来ないものの、
リリースすら止められるのでスターダストや聖刻にも刺さる。
サーチ効果は「場合の任意効果」なのでタイミングを逃さないのもGood。モップの存在意義は?


ダイヤモンドダストン
通常罠
(1):フィールドのカードが戦闘・効果で破壊された時に発動できる。
その破壊されたカードの数だけ、
デッキから「ダストン」モンスターを選んで自分・相手フィールドに特殊召喚する。
(2):このカードが墓地に存在する場合に1度だけ、
自分の墓地の「ダストン」モンスター1体を除外して発動できる。
このカードは通常モンスター(悪魔族・闇・星1・攻0/守1000)となり、
相手のモンスターゾーンに守備表示で特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。
この効果で特殊召喚したこのカードはリリースできず、融合・S・X召喚の素材にもできない。

マキシマム・クライシスでひょっこり登場した罠カード。
ハウスダストンに頼らない展開カードであり、墓地からモンスター化して相手の妨害も務められる。
ブラックホールや激流葬などのモンスター全体除去で一掃しつつこのカードで封鎖出来ると非常に気持ちいい。

ただし、モンスター化したこのカードのデメリットは「このカードの(2)の効果で付与された効果」であるので、一度裏側表示にされてしまえばリリースはおろか融合・S・Xの素材にも出来てしまうので要注意。


★相性の良いカード

⚫︎キングゴブリン
スターダストンと肩を並べるメインアタッカー。
相手の場の悪魔族もカウントする為、場合によってはスターダストン以上の攻撃力を叩き出せる。
☆1・悪魔族なので、後述のカードのサポートをダストンと共有出来るのも◎
ただし、こいつがいる時にスターダストンを出すとダストンが減って攻撃力が下がるので注意。

⚫︎ヘル・セキュリティ
ハウスダストンや上記のキングゴブリンをデッキから直接リクルート出来る、☆1・悪魔族。
エクシーズ召喚は勿論、チューナーなのでシンクロ召喚も視野に入れられる。
リバイバル・ギフトで蘇生しつつ、トークンで妨害+ゴブリンのパンプアップも出来る。

⚫︎金華猫
ダストンズは皆☆1なので、吊り上げてすぐエクシーズ出来る。チューナーならそのままシンクロも可能。
効果を無効化しないのでハウスダストンをもう一度自爆特攻させるのも可能。

⚫︎ミスティック・パイパー
ドローソース。☆1が多いこのデッキなら追加ドローを狙いやすい。
上記の金華猫で毎ターン使い回す事も出来る。

⚫︎ゴーストリック
☆1のフロストとランタンで攻撃を凌ぎつつエクシーズの布石が出来る上に、デュラハンをパンプアップして戦闘補助もこなせる。
デュラハンでサルベージも出来るので時間稼ぎにももってこい。

⚫︎ダークネス・ネオスフィア
まさかのGXラスボス。
召喚条件が「墓地に送る」なのでデメリットダストンを自分の場に出してしまっても処理出来る上に、
4000打点+戦闘破壊耐性とゴブリン等と比べて安定したスペックを持つ。

⚫︎シャイニート・マジシャン
☆1×2で出せる、エクシーズ先の第一候補の双葉杏
カステル101でさえ手も足も出ない強固な対象耐性持ちの時間稼ぎ要員。
ただし、ビュートは勘弁な!

金 鼠 進 撃
我等が必殺のNo.
手札でダブついたデメリットダストンズをデッキに戻してドロー出来る。
ドローした後に戻すので、引いたのがダストンでも戻してシャッフル出来る。
エクシーズ産廃四天王と呼ばれる彼が唯一輝ける戦場なのだが、素材数の問題もあり上記のニートを優先されがち。

⚫︎No.54 反骨の闘士ライオンハート、No.13 ケインズ・デビル&No.31 アベルズ・デビル
ダメージを共有・反射出来るランク1達。
相手の場にダストンを押し付けるロックをする為、モンスターを減らさずダメージを与えられるのは大きい。

⚫︎ベビー・トラゴン
可愛い。
☆1に直接攻撃能力を付与。
上記のライオンハートと同様に相手モンスターを減らさずにキングゴブリンやスターダストンの高い攻撃力を叩き込めるのがポイント。あと可愛い。
光学迷彩アーマーで良いとか言った奴表出ろ。

⚫︎トポロジック・ボマー・ドラゴン
相手に押し付けたデメリットダストンを一掃できるリンク4。
素材指定が重いがダストンの展開力ならカバー可能な上、破壊効果の発動にダイヤモンドダストンの墓地効果や金華猫などを利用できる為相性が良い。

⚫︎ヴァレルロード・ドラゴン
相手モンスターのコントロールを奪えるリンク4。
基本は比較的出しやすく効果もダストンと噛み合うトポロジックが優先されるが、トポロジックでは処理できない破壊耐性持ちにはこちら。

⚫︎ベクター・スケア・デーモン
自分のモンスター1体をコストに戦闘破壊したモンスターをリンク先に蘇生させて追撃出来るリンク3。
ダストンは攻撃力0なのでダイレクトアタック2回分のダメージを与えられる上に、
的やリリースコストも用意しやすい。
が、素材にサイバース縛りがある為リンクリボーやセキュリティ・ドラゴンを経由する関係上、
エクストラ枠の圧迫には要注意。

⚫︎死のマジックボックス
相手モンスターを除去しつつ、ダストンを送りつけられる。
そのまま居座らせても良いし、ベクター・スケア・デーモンの的にしても良い。

⚫︎ワン・フォー・ワン
主な使い方はハウスダストンのリクルートだが、状況に応じては上記の☆1連中を呼び出すのにも使える。
捨てた☆1を金華猫で吊り上げれば無駄がない。

⚫︎マスク・チェンジ・セカンド
自分の場のデメリットダストンズをカメンライドさせて安全に処理出来る。
打点が欲しいならホワイトやハウスダストンから出せる光牙。
グリーンからは攻撃制限でロックを強化しつつドローも狙えるカミカゼ。
イエローで出せるダイアンならシャドー・ミストを呼び出して2枚目以降のマスク・チェンジ・セカンドを引ける。
ただし、シャドー・ミスト含むHEROをメインデッキに入れる場合、上記の☆1連中とはサポートを共有出来ないので要注意。

⚫︎貪欲な壺
墓地にいるとハウスダストンの効果で呼び出せないので、素早くダストンを回収したい。

⚫︎スターライト・ロード、大革命返し
ロックの弱点である全体除去への対策。
特にスターライト・ロードならスターダストを呼び出してアァクセルシンクロォ!も狙える。
更にネオスフィアと合わせればランク10エクシーズも行ける。

⚫︎各種バーンカード
ダメージソースが乏しいこのデッキには不可欠なカード。
ニートがいるなら使い回し出来るマジックブラスト、お互いの場が埋まっているなら自業自得や停戦協定、攻撃も封じれる拷問車輪などが候補か。


★弱点
ロックデッキの悲しいサガとして、ロックが決まる前に展開されると封鎖が難しくなって行き、最終的には押し負ける。
また、相手が【カウントダウン】【チェーンバーン】など攻撃して来ないデッキだと、此方から殴るしか無くなる。

勿論、除外も弱点。
マクロコスモスや裂け目を張られると、ハウスダストンの効果を発揮出来なくなるのであっという間に詰んでしまう。
ハウスダストンの自爆特攻に次元幽閉を合わせられると悲しくなってくる。

後、ダストンズのデメリットに関しても
「融合・シンクロ・エクシーズ召喚の素材に出来ない」のは所謂効果外テキスト(つまり効果じゃない)だが
「リリース出来ない」のは永続効果
と言う罠がある。

永続効果は表側表示じゃないと効力を発揮しないので月の書等で裏守備にしたり、
スキルドレインの影響下だったりすると普通にリリース出来てしまう。

破壊せずとも「墓地に送れ」ばデメリットを無視出来るので、群雄割拠や御前試合でも余裕で処理されてしまうのもキツイ。
この隙を突かれるとロックが意味をなさなくなる。


そして多くのデッキに影響を与えた新マスタールール
ダストンも例外ではなく、ダストンの効果ではでは封鎖出来ないEXモンスターゾーンが追加された事によって単純にロックが緩んだだけでなく、
デメリットダストンはリンク召喚の素材に使えてしまうのでリンクモンスターを採用すれば【ダストン】への対抗策も一緒に手に入ると言う戦略の根幹を揺るがす大打撃を受けてしまった。

その為、ロック戦術を放棄せざるを得なくなったが、
「デメリットダストンをリンク素材に使える点を逆に利用する」と言う思想の下、
現在ではダストンの展開力でリンク召喚を駆使し、ヴァレルロード・ドラゴンやトポロジック・ボマー・ドラゴン辺りで攻め立てると言うビートダウン戦術へ移行している。




追記・修正は埃一つない部屋でお願いします。

ダストンズ「「「「「「「おい待てや」」」」」」」



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最終更新:2023年12月04日 19:33