蒼の彼方のフォーリズム

登録日:2015/02/08 Sun 02:38:49
更新日:2021/06/13 Sun 17:32:11
所要時間:約9分で読めます




Beyond the sky, into the firmament.


★概要

蒼の彼方のフォーリズムとは、2014年11月28日にspriteより発売された恋愛アドベンチャーゲーム。
sprite名義としては4年ぶりの新作となり、前作恋と選挙とチョコレートに続く2作目となる。
ゲーム発売前の段階でTVアニメ化が決定している珍しい作品。
2014年度萌えゲーアワードではユーザー支持賞に加え金賞を受賞しており、その評価の高さが分かる。

シナリオ:木緒なち、渡辺僚一、陸奥竜介
原画:悠木いつか、鈴森

本作の魅力としては、履くと自由に空を飛ぶことができるグラシュ(アンチグラビトンシューズ)を用いる
FC(フライングサーカス)という競技を軸にした点に凝縮されている。
このFCに関して詳細は後述するが、演出の派手さや少年漫画のような数々の技、戦略の重要性と様々な部分に魅力がある。
よく制作スタッフは架空のスポーツをここまで練り上げたものである…
共通パートから各ヒロインの個別シナリオまでこのFCを中心として構成されており、スタッフの徹底的な拘りを感じさせられる。
特に明日香√とみさき√は物語の舞台を同一としながらも表裏一体といえるシナリオ構成となっており評価が高い。
シナリオ面以外でも原画から音楽までかなりの出来である。ゆえに難点を挙げるなら音楽鑑賞が無い点だろう。
なお前作における批判からか、本作では特にルート制限はかけられていない。

前述のアニメ化に関しては2016年1月より放送。
監督はえとたまなどで有名な追崎史敏、シリーズ構成は吉田玲子。
そして製作会社はまさかのGONZOというカレイドスターを彷彿とさせる製作陣となった。
内容は明日香√とみさき√をベースとして展開される。

そして続編として有坂真白√のアフターストーリーを描いたEXTRA1、鳶沢みさき√のアフターストーリーを描いたEXTRA2、乾沙希√と新ヒロインの√を描いたZweiが決定している。

★ストーリー



小さかった頃見上げた空に、 
いちばん近くにいるのが、自分だと思っていた。
これがあれば、どこへも行けると。
誰よりも先に、彼方へ行けると。
そう、信じていた―――

反重力装置の開発によってグラシュが普及したことにより人が自由に空を飛べるようになった世界。
FCの選手だった日向晶也は将来を有望視されていたにも関わらず、とある事情によりFCから離れていた。
そんなある日、彼の通う久奈浜学院に転校生の倉科明日香がやってくる。
彼女にグラシュによる飛行方法を教えたことをきっかけに晶也は再びFCに関わっていくことになる。


★メインキャラクター


○主人公

日向晶也
かつてはFC界で将来を有望視された名プレイヤーだったもののとある出来事から今では身を引いている。
現役時の知名度はかなりのものだったようで同年代のFCに関わる強豪たちにとっては憧れだったとのこと。

○メインヒロイン

倉科明日香(CV:澤田なつ)
好きな物には誰より一直線!天然ストレート飛行少女
元気でまっすぐ、好奇心旺盛な女の子で、晶也の通う久奈浜学院に転校してきた。
晶也から飛び方を教えてもらい、その楽しさにのめり込んでいく。
彼女がある出来事からFCに興味をもったことでこの物語は広がりを見せていく。
FCの才能は超一流であり、作中では短期間の間に驚くべき成長速度をみせていく。

鳶沢みさき(CV:紺野由梨)
食べることなら誰にも負けない!完全フリーダム浮遊女子
気分任せで行動するマイペースな女の子でかなりの大食い。特にうどんには目がない。
晶也とは一年時からのクラスメイトという縁から親しい間柄である。
天才肌であることから勉強もスポーツもかなりのもので、特に反射神経が優れている。
その反射神経はFCでも活用されるもの、明日香や乾という超一流の才能を目にすることとなり…

有坂真白(CV:瀬良みと)
みさき先輩超尊敬してます!先輩大好きゲーム好き小動物
明るく活発な性格で、みさきのことを尊敬している晶也たちの後輩。
みさきに対する懐きぶりはもはや尊敬の域を超えており、ちょっとヤバい域に届きそうなレベル。
一方で晶也に対してはみさきと仲が良いためか敵対視している節がある。
実家はうどん屋『ましろうどん』である。

市ノ瀬莉佳(CV:三代眞子)
しっかりしなくちゃいけません!部活も勉強もしっかり優等生
生真面目な性格をした女の子で晶也の家の隣に引っ越してきた。
高藤学園福留島分校に通っているため、ヒロインの中では唯一学校が異なる。
晶也とは様々な誤解もあって序盤はすれ違いがあるものの、根は凄くいい子でまさに正統派ヒロイン。

○サブキャラクター

各務葵(CV:緒方恵美)
久奈浜学院の教師であり、FC部顧問。
彼女自身かつては伝説と謳われたFC選手であり、晶也にとって師といえる人物。
FCを辞めた晶也には心残りがあり、再びFCに関わることになった彼のことを見守っている。
中の人はsprite関連作品3作目に起用でありながら、初の女性キャラ担当。

青柳紫苑(CV:平林哲平)
久奈浜学院FC部部長であり、熱血漢に満ちている筋肉を体現したような漢。
晶也がFCに再び関わることになるのは彼の必死の勧誘あってこそで、その点では明日香並みに物語のきっかけとなる人物。
ちなみにヒロイン達とのフラグを折り続けた先に待つのは彼の筋肉である。

青柳窓果(CV:鈴田美夜子)
紫苑の妹であり、久奈浜学院FC部のマネージャーとなる女の子。そして永遠のサブヒロイン
晶也やみさきとはクラスメイトの間柄であり、お調子者であるもののマネージャーとしての腕は確かなもの。

白瀬隼人(CV:木島宇太)
スカイスポーツ白瀬を経営しており、葵とは既知の縁。葵同様に彼もまた元FC選手で伝説と謳われていた。
紫苑とは筋肉絡みで話のウマが合い、その絡み方は傍から見るとちょっとアブナイ人

白瀬みなも(CV:豊滝弥実)
隼人の妹であり、臆病な性格をしている女の子。小動物のような可愛らしさであり、攻略できないのは何かのバグかと思いたい
彼女もFC選手であるようなのだが…?

真藤一成(CV:梅咲チャーリー)
高藤学園福留島分校FC部部長であり、莉佳にとっては先輩となる人物。
FCに関してはは最強と呼ばれるに恥じない実力を備えており、大会連続優勝の実績を誇る。
作中では常に強者としての存在感を放ちつつもネタ要員もこなせる万能な人。
特に晶也に対する態度はかつての憧れの対象だった事情を考慮しても、明らかにアブナイ雰囲気を出している
FCになるとメッチャ怖くなるキャラその1

佐藤院麗子(CV:北見六花)
本名、佐藤麗子。高藤学園福留島分校FC部副部長であり、面倒見がいいお嬢様キャラ。
『院』の文字に対してハンパではないこだわりをもっている。
その面倒見の良さから基本的に良い人揃いの本作においても屈指の人格者であり、ほとんどの√で助けとなってくれる。
FDや移植版でメインヒロインに昇格されるのを待ちたいところ。肝心の試合で見せ場が少ないのは突っ込んではいけない。

乾沙希(CV:小鳥居夕花)
海凌学園FC部に所属しており、基本的に無口で感情の起伏が少ない女の子。
大会における彼女の登場はFCという競技の在り方に変革をもたらす荒波となる…
FCになるとメッチャ怖くなるキャラその2

イリーナ・アヴァロン(CV:納美夕子)
海凌学園FC部で乾のパートナー。乾が無口なこともあって事務的な仕事は彼女が務めている。
試合ではセコンドを担当し、乾と共に「本当のFC」を実現するべく大会に参戦する。

虎魚有梨華(CV:陽月ひおり)
四島水産学園FC部で真白の幼馴染。真白とは犬猿の仲だがなんだかんだで気にかけており、彼女の力になってくれる。

我如古繭(CV:夕城美馬)
四島水産学園FC部のエースで虎魚のパートナー。虎魚からは「お姉さま」と呼ばれ慕われている。
大会屈指のエースであり、実力もかなりのものだが如何せん本編では相手が悪く、全√のうち半分はかませ担当である…色々不憫。

黒渕霞(CV:深城かなみ)
堂ヶ浦工業学園FC部に所属しており、試合中のラフプレイや反則行為などから危険視されている。
ある人物を探し求めているようで…?
FCになるとメッチャ怖くなるキャラその3

覆面選手(CV:???)
謎の覆面選手。そんなに強くもないし、トリッキーでもない覆面選手。
恋と選挙とチョコレートに登場した辰巳茂平治に類似した覆面を着けているものの関連性は不明。
というか体格から判断してどうみてもみな(ry


★用語解説

グラシュ(正式名称はアンチグラビトンシューズ)
搭載された反重力発生装置によって自由に空を飛ぶことができる靴であり、一般では交通手段として利用される。
全国に普及されているもの、場所によって利用制限に大きな差異がある。
なお日常生活で使用されるグラシュは一般用であり、FCに使われる競技用グラシュは別に存在する。
ちなみにこの手の作品にありがちなパンチラについてだが、反重力の作用で膜が発生するため滅多に起こらない。残念だったな!
同様にこの膜によってグラシュを起動した者同士で触れ合おうとすると反発するため、セクハラもできません。

FC(正式名称はフライングサーカス)
本作の根幹を為すグラシュとフライングスーツを用いて空中で行われる1対1の競技。
ルールとしては海上のフィールドにある1辺300M四方の四隅に設置された4つのブイを制限時間内で時計回りに飛び回っていく。
ブイに触れるかあるいは相手の背中に触れるかによって1ポイントとなり、最終的にこれらの総合ポイントの多い方が勝ち。
なお一つのブイに触れて入るポイントは先に触れた方だけなので、同じブイに二番目に触れてもポイントは入らない。
そのため選手は時計回りに回らず対角線上にショートカットすることができる。
ただしショートカットした選手は相手が同じ位置に来るまで次のブイにタッチできない。
要するに簡単にまとめると鬼ごっことレースを融合したような競技である。

このようなルールのため、FC選手は高速飛行で早くブイにタッチすることを狙う「スピーダー」、
相手の背中を狙う格闘型の「ファイター」、中間のスタイルを取る「オールラウンダー」に分別される。

また、空中で行うという特性からFC選手は試合中に相手を見失うことが多い。
ゆえに試合中の選手に無線でアドバイスを送る「セコンド」を置くことが認められている。








追記の向こうに修正が見える―――



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最終更新:2021年06月13日 17:32