速水玲香

登録日:2015/02/05 Thu 11:45:04
更新日:2024/01/15 Mon 21:57:33
所要時間:約 3 分で読めます





金田一少年の事件簿』に登場するキャラクターの1人。

CV:飯塚雅弓(アニメ)、倉田雅世(SSゲーム)、ゆかな(CR)
演:中山エミリ(堂本版)、酒井若菜(松本版)


人物

テレビに出ない日はない大人気のアイドル。年齢は17歳。
身長157cmで体重は36kg。血液型はO型でおとめ座。スリーサイズは83・55・84で、この表記通りなら身長や体重の割にはかなりグラマーである(体重とのバランスがおかしい気がするが)。
初登場の頃はドラマ版金田一の美雪役がともさかりえだった為、「ともさかりえと天下を二分するアイドル」と言う設定だった。

好きな食べ物はメンタイコ。メンタイコ入りのおにぎりをほおばった時に「うまか…」と博多弁が思わず出ていた事から福岡出身か福岡育ちの可能性がある。
猫を飼っているが、なぜか「ポチ」という変わった名前をつけて可愛がっている。
金田一一をめぐる七瀬美雪の恋のライバルで立ち位置は準ヒロインと言える。

雪夜叉伝説殺人事件』で容疑者の1人として初登場。
この時は先輩である加納りえからのヤクザ染みた脅しにも気丈にやりかえし、周囲に対しても勝気に振舞っていたため我ままな少女と言う印象が強い*1
しかし、それは厳しい芸能界の環境の中で押しつぶされまいとする強い意思の表れでもあり、素顔は同年代の女の子と同じ感性を持ったとてもイイ子である。
常に人気がある為、チヤホヤされてちょっぴり我儘な面もあるが、まだ全然許容範囲である。
この事件で明智健悟から殺人の疑いをかけられたが、その場にいた一によって無実が証明される。
それ以降は一の事を意識するようになり、バレンタインデーには匿名ではあるが彼にチョコレートを贈った事もあった。
ちなみに明智に対しては、疑いをかけられた事もあってか「やな奴」「イヤミ男」と悪い印象しか持っていない模様イケメン度が上がった現在はともかく、当時の彼のイメージとしてはぶっちゃけ間違っていない。
本件以後は、『金田一少年の決死行』では殺されかけた明智ではなく容疑をかけられた一を心配しており、クイズブックでは明智に一へのラブレターを渡した際明智に中身をバラバラにされるなどの描写から折り合いが良くないことがうかがえる。アニメ版では冤罪を吹っ掛けられるシーンはなかったため、明智との仲は良好である可能性は高い。

錬金術殺人事件』では、殺人の疑いをかけられ部屋に閉じ込められている。
その時に美雪と2人きりになる機会があり、その時にお互いに一に対する思いを打ち明けた事により、それまでライバル関係だった2人の仲も良くなっていった。
その後は今までの「七瀬さん」呼びを改め、「美雪ちゃん」と呼ぶようになる。
黒霊ホテル殺人事件』では呼び方が元の「七瀬さん」に戻っているが、気にするな。


家族

後に『タロット山荘殺人事件』で再登場し、美雪と初めて顔を合わせる*2
この事件で彼女の父親である雄一郎が登場するが、彼は作中で殺人の疑いを掛けられ殺害されてしまう。

実は、雄一郎は彼女の実の父親ではなかった。
彼女の本来の名は小城梓。本当の父親は強盗犯であった彼の手で殺害されており、人質にとられていた彼女はそのまま連れ去られてしまい、一緒に事件に巻き込まれた実の兄と生き別れとなる。
後に実の兄が現在のマネージャーである小城拓也だと判明し、同時に彼が雄一郎殺害の真犯人であることが発覚。
そのショックでペンションを飛び出し、雪山の中をさ迷い歩いていた時に雪崩に巻き込まれそうになるが、そこで小城に助けられた事で何とか生還。
しかし玲香を雪崩からかばった小城は雪崩に巻き込まれて消息不明となる。
養父も実の兄も眼前で失い、独りぼっちになってしまう。

事件解決の後、事件のショックや芸能活動の過酷な環境に疲れ果てていた彼女はアイドルを引退する決意を固めており、美雪との恋のさや当てについても、美雪の一途さを目の当たりにして負けを認めて身を引く素振りも見せた。
しかし、一や大勢のファンの励ましにより無事復帰を果たし、復帰後に自らが作詞したシングル「あきらめないわ」で美雪に対しライバルとして堂々と宣戦布告した。

事件に巻き込まれたのが物心つく前だったため、母親の顔も勿論知らない。
養父と兄の死により天涯孤独の身となったかと思われたが、『速水玲香誘拐殺人事件』にて、女優・三田村圭子が実の母親である事が判明。
彼女は遠くにいる事があってもずっと娘の事を見守っていたようである。
三田村はこの事を世間に公表する事で玲香に迷惑がかかってしまうと思っている為、一に対し「キミがどう思おうと自由」と言いつつも玲香には口外しないようにと理解を求めていた。
なので現在でも玲香は三田村が実の母親であるという事に気がついていない。
ただ、作中では仄めかし程度に留まっている為、どういった経緯で彼女が家族を設け、そして離れ離れになった理由など実の父親の素性についても明らかになっていない。


事務所に恵まれない?

彼女自身のせいではないのだが、なぜか所属する芸能事務所やマネージャーに恵まれない*3
その為か、『意図せずにお騒がせアイドルになってしまう』という困った因縁を持ってしまっている。

最初に所属していた赤間プロダクション社長・赤間光彦は所属する女性タレントに手を出すとんでもないスケベ親父だった。「俺は自分で育ててきたアイドルは全部モノにしてきたんだ」と最低そのものの独り言から、餌食になった女性タレントは相当な数に上ると思われ、魔の手を免れたのは玲香だけであろう。
金銭的にも、人気の割にはかなり安いギャラでこき使われていたことがうかがえる描写がある*4
後に彼は殺害されるが、この事で恐らく彼の事務所は倒産したものと思われる。

その後も芸能活動を続け*5、のちに鏑木プロダクションに所属する事になる。
しかし、社長の鏑木葉子は金の亡者、マネージャーの安岡保之は強姦魔、その妻である事務所スタッフの真奈美は夫を殺害、さらには社長秘書の小渕沢英成の正体はあの悪魔……というとんでもない連中の集まりであり、スタッフでまともだったのはメイク係の逆井成美だけだった。

事件以降は鏑木が末期がんに侵されている事が発覚し、気力も情熱も喪ってしまい経営もままならない状況になった為、別の事務所に移った模様。
しばらくは芸能事務所関係のそういった話はなかったが、『錬金術殺人事件』の時のマネージャー・美影砂月が(知らなかったとはいえ)アイドルの覚せい剤事件に関わっていた事が発覚している*6

上記の事を考えると、玲香自身もアイドルにしては事件に巻き込まれる事が多く、結果的に仕事先やプライベートで多くの事件に関わっている。


『金田一37歳の事件簿』での玲香

こちらも一や美雪と同じ37歳となっている。
中々再登場の気配を見せなかった為、彼女が何らかの形で事件に巻き込まれて命を落としてしまい、一が推理嫌いになったのではとの推測を立てる人もいたようだが、無事の登場を果たしてくれたことにより杞憂に終わった。

既に芸能界を引退しているようで、フラワーショップを開いている。なお、事情を知らない真壁誠によれば、引退は「突然」だった模様。
高校生の息子がいることが判明している。なお玲香曰くもうすぐ卒業らしく、20歳前後の時に生まれた子供と思われる。だが今のところ実子か養子かは不明。
また一は彼女の夫の事を「玲香ちゃんの旦那さん」等と呼ばず、「息子さんのお父さん」と妙な呼び方をしている。
一が「息子さんのお父さんは…まだ…?」と言ったのに対し、玲香はそれを「ええそうね…」と肯定しており、過去にその男性に何かがあり、しかも一が内向的でネガティブな性格になり、序盤のような推理アレルギーになった原因の可能性もある(一は真壁との会話でそれを問われた際、彼女のことを引き合いに出し、「その辺で色々あった」と述べている)。


余談

ドラマ版にも登場するが松本版と堂本版には繋がりがないので、一を事件に関わらせるために松本版では彼と美雪の小学校時代の同級生だったという設定が追加された。
それに伴い一は彼女の事を「玲香」と呼び捨てで呼んでいる。
原作の彼女が一からそう呼ばれたら、果たしてどのような反応をするのだろうか……?


追記・修正は玲香ちゃんの出すスペシャルクイズに全問正解した方がお願いします(但し、脱走犯は除く)。

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最終更新:2024年01月15日 21:57

*1 なお、この時に玲香は加納の吸っていたタバコを奪い、それを吸ってその煙を加納に吹いており、その一部始終を目撃した一はショックを受けていた。

*2 アニメでは美雪は風邪をひいておらず、ロケに参加している為、一同様に「雪夜叉伝説殺人事件」で出会っている。

*3 この事は20周年記念祭とのキャラクタープロフィールでも言及されている。

*4 ペンションを買うために赤間に借金があった上、雪だるま式に負債が膨れ上がっていた。

*5 なお、この間に女性マネージャーが玲香を担当していることがうかがえる描写が『黒死蝶殺人事件』の冒頭にある。玲香曰く「新しいマネージャーは結構厳しいの」らしいとの事。だが、『速水玲香誘拐殺人事件』では鏑木から見ても「ダメ男」なはずの安岡にマネージャーを替えられている為、彼女は別のプロダクションの人だったのか安岡の我儘で降ろされてしまったのだろうか?どっちにしろ、売れっ子の玲香からマネージャーを離れさせられてしまったのは、話の都合上とはいえちょっと不憫である。

*6 なお、彼女が事件後どうなったかは不明だがマネージャーからは降ろされたようである。