牙琉響也

登録日:2015/02/04 (水) 11:36:10
更新日:2024/03/22 Fri 07:45:31
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Let's rock, guys!


牙琉響也(がりゅうきょうや)とは、『逆転裁判』シリーズの登場人物である。


■概要

CV:山本亮治(サウンドチームメンバー、『4』本編)
  楠田敏之(『4』PV・特別法廷2008オーケストラコンサート・10周年特別法廷・『5』本編・『5』ドラマCD)


アメリカに留学していた時に17歳の若さで検事資格を取得したエリート検事。
デビュー当時は「法曹界のサラブレッド」と呼ばれていた。
ゲーム開発陣によると「主人公の王泥喜を見守るお兄さん」のイメージで作成されたとのこと。
逆転裁判4』で初登場し、その時点での年齢は24歳。
同作の主人公である王泥喜法介と、法廷で戦うこととなる。
兄である牙琉霧人は、弁護士として法曹界に身を置いている。

検事局所属の検事である傍ら、警察関係者5人で結成されたロックバンドグループ「ガリューウエーブ」でリーダーを務める。
パートはギター&ボーカル。
最初は趣味で始めたものだったが、デビューと共に人気が爆発し、発表した曲も立て続けにミリオンヒットとなっている。
バンドを始めた理由は、本人曰く「女の子に振り向いて欲しいから」。
ちなみに、バンドのマスコットキャラは「タイホくん」。バンドのイメージには合わないが、そこは大人の事情
『4』のエンディングで「ガリューウエーブ」の解散を宣言し、『5』以降は検事の仕事に専念している。

顔つきは兄の霧人と似ており、髪形も兄と同様に先が特徴的なドリル状。7年前はドリルのない短髪になっている。
紫のジャケットを着たバンドマンらしい格好で、ネックレスや指輪などの様々な金属製のアクセサリーを身につけている。
(7年前はジャケットは着ておらず、サングラスをかけていた)
歩くたびにアクセサリーが“じゃらじゃら”と鳴る事から、部下である宝月茜からは「じゃらじゃらした検事」と陰で言われている。

ラフな口調や服装、キザで詩的な表現を好み、紳士的な物腰の兄とは対照的な性格だが根はいたって真面目。クールぶった見た目や口調とは裏腹に、熱い心を持っている。
審理の時にはよくエアギターを奏でて(?)いる。
実際に音が鳴るはずがないのだが、法廷内にはギターの音が鳴り響き、人によってはそこに本物のギターがあるように見えるらしい。

過去作に登場した検事たちとは違い、弁護士との勝ち負けにはこだわっておらず、《真実》を追い求めるタイプ。
なので、立証の「ムジュン」を突きつけられてもダメージは受けず、即座に新しい観点から状況を見直す。
証人に対する尋問を継続するために、時には自ら異議を申し立てることも。
そして、真犯人が誰であろうと私情を挟むことなく検事としての仕事を全うしている。
弁護士という職そのものを低く見るような発言をしていて、ある意味「真実を追求する」という目的で、弁護士の立場に立つ未熟な王泥喜を利用しているともいえる。
しかし、王泥喜が自身のメンツよりも真実の追求を優先する人間だと知ると、以後は王泥喜のことを認めるようになる。
それ以降はともに「真実の追求」という目的を持って、協力しながらもぶつかり合う、同志ともいえる立ち位置に至る。
歴代の検事に比べて張り合いがない点を不満に思うプレイヤーもいると思われるが、実のところ『4』の登場人物は被告人はおろかメインキャラにまでプレイヤーを不快にさせる人物だらけであるので、比較的長期間関わることになる彼の性格までもがもし捻くれていたら、プレイ中は常時フラストレーションが溜まってしまうことは間違いない。『4』に限ってはプレイヤーを煽る立場が逆転しているような状態になっていると言える。

推理力に優れており、臨機応変に対応できる有能な検事だが、予想外の事が判明した時には頭を抱えてショックを受けたり、
王泥喜の「覚悟」を見極めるために、通常の倍のペナルティを要求したりする事もある。
さらに、初期の頃は成歩堂龍一に対して「古い」「薄汚い」などの発言を繰り返し、明確な敵意を向けていた。
現在は既に和解している模様。

ゲーム開発陣によると、検事のキャラクターデザインは毎回苦労するそうだが、彼も相当難産なキャラだったという。
『4』の公式攻略本の設定資料のページでは、
《ロックバンドのスター》というキーワードが設定されてなんとかデザインが進み出したとのことで、
「世の検事さんに怒られないか心配」というコメントが記載されている。
何を今更‥‥
ちなみに当初、彼が法廷に立つ時は眼鏡をかけさせる予定だったらしい。


■ゲーム中の活躍

  • 『逆転裁判4』
第2話「逆転連鎖の街角」で初登場。
事件現場となった「人情公園」の入口で王泥喜たちと初めて出会い、その後、王泥喜のことを「おデコくん」と呼ぶようになる。
バンド活動で有名であり、人気もあるためか、彼が調査に行くとそこに女性ファンの人だかりができることもある。
ストーリーを進めていくと、7年前に成歩堂から「弁護士バッジ」を取り上げた張本人であることが判明するが‥‥


+ ぼくの法廷デビューの話さ。ネタバレに注意しなよ。

7年前に、検事としての初法廷で当時弁護士だった成歩堂と対峙している。
この法廷の前に、「弁護側が《不正な証拠》を用意している」という“情報”を得ており、
その情報を元に、彼は審理中にある“参考証人”を法廷に召喚し、成歩堂を告発する。
(なお、この告発を第一目的にしていたためか、また経験不足のためか、この時の検察側の立証は穴だらけのお粗末なものだった)
この告発により、成歩堂が提出したある証拠品が「ねつ造」されたものであると発覚し、審理は中断される。

その後、成歩堂は、弁護士の査問審議機関にて、法廷で《不正な証拠》を提出してしまった責任を問われ、弁護士の資格を剥奪される。
一方、「ねつ造」の件を指摘した響也は一躍、世間から脚光を浴びることとなる。
これらが原因で、成歩堂を慕っていた茜からは毛嫌いされている。

しかし、一連の騒動は、じつは響也の兄・霧人がすべて仕組んだもの。
元々、この法廷は牙琉兄弟の初の対決の場となるはずだった。
その法廷で対等な条件で勝負したいと考えた響也は、弁護側である霧人に事件の捜査資料などを事前に全て開示していた。
だが、それが災いし、霧人はその情報を元に証拠品を「ねつ造」し、それを使って不正に勝利をもぎとろうと企てる。
しかし、依頼人に突然弁護の依頼を解任され、後任の成歩堂に対しても怒りの矛先を向けた霧人は、
自らが用意していた《不正な証拠》を利用して成歩堂を失脚させようとする。
そして、響也に不正な証拠の“情報”をリークし、その後は霧人の思惑通りの結果となった。
だが、響也はその後、この裏には何かがあるとずっと心の奥底で感じていた。

そして、7年後。
ある殺人事件の審理中に、成歩堂が失脚することとなった裁判の《真相》が徐々に明らかになる。
告発された霧人を前にして、響也は自らの過ちを思い知らされていく。
間違っていたのは成歩堂なのか、兄なのか、それとも自分自身なのか‥‥。
もし霧人が「ねつ造」を依頼し成歩堂を罠にはめた張本人ならば、響也もまた無実の人間の冤罪に加担したことになる。
兄に対する畏怖と失態の露見への恐れで、黙り込む響也。
霧人の疑惑が深まるにつれ、響也は「真実を追求する」という信念との板挟みに苦しみ、ついに悲痛な叫びを上げる。


たのむ!ハッキリさせてくれ!
これ以上‥‥何かを疑って検事席に立つのはゴメンだ!


響也の叫びに応えるためにも、王泥喜は霧人の《罪》の立証を試みる。
結果として「立証」には至らなかったが、未熟ながらも果敢に霧人に立ち向かう王泥喜に心を動かされ、響也も苦悩を吹っ切る。
世俗的な人気も検事としての名声も失う覚悟で、本当に大事な《真実》のため、自らの失態を告白。
やがてすべての真実が明らかになった時、憑き物が落ちたような表情を浮かべ、兄と完全に袂を分かった。

ちなみに、世間からの人気は落ちたりはしなかったようで、
『4』のエピローグで「ガリューウエーブ」解散を宣言したときには、たくさんの女性ファンが涙したらしい。


さて、そんな牙琉検事だが‥‥
じつはよくよく考えてみると『4』のメインキャラの中でも割と不憫な目に遭っている

  • 上述のとおり、デビュー戦が兄のせいで散々な結果となる
  • その兄が殺人罪で逮捕される
  • 愛用のギターが演奏中に炎上する
  • バンドメンバー兼警察関係者の相棒が殺人&密輸容疑で御用となる

彼本人は(若干軽率なところはあるが)基本的に真面目であり、そこまで非があるわけではない。
特に、第3話「逆転のセレナーデ」のギターが炎上する場面での必死の消火活動&楽屋でのマジギレシーンは、
彼を語る上で、ある意味では欠かせないネタとも言えよう。


余談だが、『レイトン教授VS逆転裁判』に登場した、全てを燃やし尽くす呪文「ガリュウ」は、彼のギター炎上が元ネタだという説がある。




第3話「逆転学園」で登場。ある理由により「テミス法律学園」に訪れていた。
本作では完全に協力者のポジションに収まっており、希月や王泥喜の調査に協力してくれる。
また、スペシャルコンテンツ『クイズ逆転推理』にも登場。
服装などの設定は『4』と同じ。


+ 何、ぼくの母校のことかい?

『5』の第3話では「テミス法律学園」検事クラスのOBである事が判明。
在学中に道葉正世の教えを受けた事で、勝ち負けより真実を重視するスタイルとなる。
なお、『逆転検事2』で登場した一柳弓彦はこの学園の検事クラスのOBで、響也とは同期である。
(さらに、第3話で登場した静矢零も年齢だけ見れば同期にあたる)
ただし、実際に弓彦と面識があるかは不明。

そして『4』から引き続き、どういうわけか地味に不憫な目に遭っている。
  • 「ガリューウエーブ」の旗が燃やされる
  • おまけに自分の胸像が無残に破壊される
  • 恩師である道葉が殺害される

など。
ちなみに、第3話の「模擬裁判」の再現時に「検事」役を担当するが、
実際の法廷パートで検事として登場する事はなく、残念ながら王泥喜との再戦シーンはない。
また、スペシャルコンテンツ『クイズ逆転推理』では、
「おデコくんと呼んでいいのは牙琉検事だけです」と王泥喜から発言される。
その後すぐに「牙琉検事から呼ばれるのもイヤ」って言われるけど




第2話「逆転マジックショー」でみぬきの楽屋内を調べると、彼が贈呈した花束が置かれていることが確認できる。
また、第5話「逆転の大革命」で、序盤の回想シーンに少しだけ登場する。
本編ではほかに直接登場するシーンや関連する描写は残念ながら無いが、製品版の初回限定特典のエピソード『遊べる!逆転劇場 王泥喜法介編』にて登場。
おまけシナリオではあるが、久々に法廷での王泥喜との掛け合いが描かれた。


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最終更新:2024年03月22日 07:45