神人類 ヨミ

登録日:2015/02/01 Sun 00:54:42
更新日:2023/10/02 Mon 17:52:17
所要時間:約 10 分で読めます








オラクルの最上位であるヨミは、ゴッド・ノヴァに魂を吹き込み、

神人類と呼ばれるようになった。





《神人類 ヨミ》は、デュエル・マスターズのクリーチャー。


概要

DMR-09で登場したゴッド・ノヴァ/オラクル

オラクル教団の創始者にして教祖たる存在。そして最上位。
最上位故にオラクルの命名ルールに縛られていない。
ゴッド・ノヴァは彼が神に新たな命を与えた存在である。

神人類 ヨミ 無色 (8)
クリーチャー:ゴッド・ノヴァ/オラクル 12000+
このクリーチャーを召喚してバトルゾーンに出した時、カードを3枚まで引いてもよい。
T・ブレイカー
中央G・リンク(このクリーチャーまたは自分の他のゴッドをバトルゾーンに出す時、自分の好きな数のゴッドからカードを1枚ずつリンクを外してもよい。その後、このクリーチャーを「右G・リンク」または「左G・リンク」とあるゴッドにリンクしてもよい)
このクリーチャーがカード3枚でリンクしていれば、自分のシールドはブレイクされない。

オラクル教団の「至高神」とされる《「無情」の極 シャングリラ》を見習ってか、
3体リンク時には一切シールドがブレイクされなくなる能力を持ち、かつTB。
このため3体でリンクしていれば強固なロックを築ける。

ただし「ブレイクされない」だけで攻撃自体は許すため、「ブロックされなかった時〜」の能力は発動させてしまう。
またそもそもブレイクするシールドがなければ、ダイレクトアタックは可能。
これに関しては後にブロッカーである《光器左神ブラッディ・バレンタイン》と
シールド追加能力を持つ《双天右神クラフト・ヴェルク》の登場で弱点が解消されている。

コストの重さも、ゴッドのサポートを使いまわせることから実はそこまで気にしなくてもいい。
《聖霊左神ジャスティス》の効果で《プロジェクト・ゴッド》で狙ったり、《爆進イントゥ・ザ・ワイルド》でマナを貯めるなりなどの方法があり、
他にも《妖精左神パールジャム》なんかで連続リンクすれば決めることはできる。
…しかし、それでも重すぎることもあり、デッキにフル投入することは避けたい。
召喚時限定cipはあるため基本はマナブーストで出したいが、《神光のイザナイ ハゴロモ》で踏み倒すことも考えてもいいかもしれない。

レアリティビクトリー、シークレット3種とやたら資産ゲーを強いてくるように見えるが、お布施だと思って乗り切ろう。

リンク自体が崩されると弱いため、《トンギヌスの槍》などには注意したい。

関連カード

「無情」の極 シャングリラ 無色 (11)
進化クリーチャー:ガーディアン/ゼニス 17000
超無限進化・Ω-ガーディアンを1体以上自分の墓地、マナゾーン、またはバトルゾーンから選び、このクリーチャーをそのカードの上に重ねつつバトルゾーンに出す。
メテオバーン-このクリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーの下にあるカードを1枚選び墓地に置いてもよい。そうした場合、バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体選ぶ。相手はそのクリーチャーを自身の山札に加えてシャッフルする。
T・ブレイカー
このクリーチャーがタップされている時、相手のクリーチャーは攻撃できない。
エターナル・Ω
ヨミが自身の能力の参考にしたと思われる至高神。
ヨミに比べてそもそも攻撃自体を封じてしまうが、ロックのためにタップしている必要はある。
どちらのほうがやりやすいと思うかはプレイヤー次第なところ。

各種メディアでの扱い

アニメ「ビクトリーV3」

背景ストーリー同様「オラクルの教祖」として登場する。
声は遊戯王5D's、ARC-Vのジャック・アトラスで知られる星野貴紀氏が担当した。

一人称は「余」であり、人間とアウトレイジを見下している。
封印されており、イズモやゾロスターの努力によって蘇った。
…割には、イズモやゾロスターへの扱いがひどく、部下を省みることをしておらず、どちらかといえばザキラのように人殺しすらしかねない残虐な性格になっている。
ヨミの消滅後に一度退場したイズモが蘇った際には、流石にキレたのか、それともバラモンとデトロイト・テクノの前ということで配慮したのか、様付けしていたヨミのことを呼び捨てるようになった。
なお、イズモにかつての戦争の際にオラクルの書を託したのはヨミである。

物語中番で勝太とカツキングの「悪即斬」によりアンタップしたカツキングの∞アタッカーにより敗れ去り消滅、背景世界同様そのままフェードアウトしたと思われていたが、なんと長い時を経て人間の恐怖と絶望を吸収し復活、今作のラスボスに返り咲く。
イズモの決戦時に敗走していたゾロスターにより発見され、ゾロスターが奪ったオメガクライマックスと次元リアクターを使い、
オラクルによって完全に支配され「感情や考えを奪い、争いや苦痛のない平和で統制された世界」という背景世界序盤のオラクルに支配されたような、
絶対的な停滞であるパラレルワールドを現実世界に開放しようと目論む。
侵入した勝太達には街のクリーチャー達で追い込み、仲間を一人一人時間差で力を奪い人知れず消す*1など、じわじわと追い詰める。
デュエマではクロスオーバー・ヨミを切り札とし、その強耐性で勝太を追い詰めるが、カツムゲンと仲間から受け取ったエグザイル達の大量展開で結果的にクロスオーバー・ヨミの弱点をつかれ敗北、勝太の拳を食らった上に、カツムゲンに一刀両断される。
オラクルの書を取り返そうとしながら勝太を追いかけ、追いつく寸前で消滅するという壮絶な最期を遂げた。

小学生を平気で殺そうとしたり、世界を支配しようとするなど、オンセンやオサムといった「やや迷惑な人」がラスボスだった前2シーズンに比べて遥かに重い話になっており、
そんな危なっかしい戦争を起こしたせいで以後八尾町では2年間デュエマ禁止令が施行され、「VS」につながるようになっている。
ちなみに最終回付近の絶対的な停滞の要素はドラゴンサーガのガイNEXTのフレーバーテキストにおいて、パラレルでのオラクル世界でゼロの意志に導かれた彼らは個性を必要としなくなった、という形で公式の背景ストーリーに逆輸入されている。

なおイズモのイラストレーターであるかわすみ氏はこのイズモとヨミの関係をネタにしたイラストを投稿しており、
ヨミに自分のことを呼び捨てしていなかったかと言われ汗タラタラで「言ってません」と答えるかわいいイズモが見られる。

上記の通り担当声優は元キングことジャックを演じた星野氏で、デュエマにはあまりゆかりの無かった遊戯王の声優が採用され、
キャラも濃い元キングだったせいで話題になった。これ以降E3~ドラゴンサーガの展開もありデュエマも遊戯王や他TCGを意識した展開を行うようになった。
(同時期に味方から裏切った敵側の妹の転生ネタ、続編の「VS」で「遊戯王ZEXAL」に登場した内山昂輝や、「バトスピ」に出演した水沢氏や速水氏をバトスピ時に演じた似た立ち位置のキャラにするなど)

星野氏は元々遊戯王やMTGファンである故にヨミ採用に非常に喜んでおり、ヨミが退場して再登場する間でもデュエマ話題し実際にもゴッド使いなど熱心に愛されてる。
余談だが星野氏はTCGアニメにおいて「物語中番で一度敗れ敵の最終決戦後にラスボスとして主人公と再び戦う」「パラレルワールド関連」「切り札が孤高の王者を意識して能力も仲間に頼らない効果」というボスキャラを2度演じたことになった。

漫画「ビクトリー」

北九州弁を話す宇宙人。なんで漫画版はゾロスターといい、イズモといい宇宙人になってるんだろうか…
もっとも、デュエル・マスターズのクリーチャーは全員この世界の遠く離れた惑星の出身者である(DS以降は別次元)ことを考えると、プリンもドラゴン龍も宇宙人なので正しいっちゃ正しいのだが。
むしろ宇宙では何故日本語が公用語なんだよ。

どでかいUFOで勝太の学校に乗り込んで、カツドン(003)を勝太から取り返そうとするも、カツキングになったカツドンの前に敗北。そして勝太が手にしたレイジクリスタルの力でUFOを巨大カレーパンにされてしまい母星に帰還することもできなくなり、捨て台詞を残して退散した。

ゾロスターの上司のはずだが、本編中では会っていない。イズモとの関係は不明だが、彼と違って未だに地球にいると思われる。

一応残忍らしいが、いかんせんアホ。

漫画「Duel Masters Rev.」

黒澤恵理の弟、黒澤世観として登場した。
PREVO以外を「旧人類」とみなし、滅ぼしてPREVOのみの世界を作ろうとする。いわゆる「新世界の神になる」というやつである。
PREVO実験の最高傑作としてゴッドを操る「神人類」の力を得たものの、父親に恐れられ「ブラック・ボックス」に封じられてしまう。
恵理は弟を蘇らせるために一連の事件でPREVOを集めようとしたのだが、なぜか一般人である愛美の手でブラック・ボックスの封印が解かれる。

そのまま旧人類であるはずの愛美の身体を乗っ取って世界を作り変えようとするというシリアスな笑いを提供してくれた。
だが未来に敗北して愛美から抜け出てしまう。

その後恵理は本体である世観を復活させるが、復活直後に世観は姉、恵理を「愛している」といいつつ殺害
そのまま未来のもとにやってきて、復讐のデュエマを願い出る。

だが、未来と違って家族に恐れられ、利用されて生きてきた世観は最後の最後で未来と感応する。
どちらかが死んで終了するデュエマだったが、最後は「友」になれた未来の手によって死ぬことを受け入れる。

残忍さはあったものの、悲しい存在であったと言える。

漫画「ストーリー・オブ・デュエル・マスターズ」

やはりオラクルの教祖。

イズモが倒されたと報告したゾロスターに怒りを見せるが、哀れななゾロスターがビビると一転温和な表情を見せる。

激昂してイズモを倒したテスタ・ロッサを捕まえ、ヨダレをたらしながら「ミンチにして犬の餌にでもするか」などと言い放つなど
タガが外れており、クロスファイアをしてドン引きさせしめた存在。
こんな奴の前では、本来残虐なはずのゾロスターがギャグ要員にしか見えないのも仕方はない。

目にはペガサスよろしく《支配のオラクルジュエル》が埋め込まれており、その目を見たものは動けなくなってしまう。
これは後にイズモに継承される予定だったとヨミ自ら語っている。
だが目で見るのではなく目を見られることで発動するため、クロスファイアは自分の目を潰して対抗した。
アウトレイジの民を次々に殺害しようとし、そのまま動けなくなったテスタ・ロッサを手にかけようとするも、
クロスファイアとアリスによって「問答無用砲」を起動され、死んでしまう。

背景ストーリーでの扱い

ぶっちゃけ、ここまで「残忍」「残虐」とばかりメディアミックスで描かれているところを見ると、
相当やばい奴と思う人もいることだろう。
また、全作品で世界を何らかの形で支配しようとしている(漫画版ビクトリーは宇宙の星々を攻撃して回ったし、
アニメ版は地球を支配、Rev.は新秩序を作ろうとし、伊原版では超獣世界を統制しようとした)タカ派の行動が多く、
ここから推測される本来のヨミもこのような支配欲に満ちた存在に見えることだろう。




民よ!ゴッドを信じる者よ!我が後ろに隠れなさい。 ---神人類 ヨミ



背景ストーリーでのヨミは、実はそうでもない、むしろ慈愛に満ちた神である。
「敵側勢力の教祖」にこのような表現をすると違和感しかないだろうが、これは事実なのである。

オラクルの支配に対してアウトレイジが自由を求めて蜂起しました、というシナリオだが、
アウトレイジが主人公側になっているからこそ視点もアウトレイジの見方になっているのであって、
よくよく考えたらアウトレイジは腕っ節で物を語る不良集団である。
オラクル側は確かに行き過ぎた制約のもとに支配をしているが、それは弱者を庇護するという意味ではむしろ良かったのである。

また、オラクルはそもそもエピソード2までなんだかんだでシーザーさんのせいで戦乱続きだった世界を平和に導いており、
アウトレイジはこの視点で見ると「せっかく平和にした世界を再び戦乱に戻そうとする不届き者」である。

オラクルでもバラモンといったマントラ派は神ではない平和信仰を目的にした集団として登場したが、
そもそもヨミ自体が平和を齎すために尽力しており、マントラ派があえて主張することではなかったりする。
加えて、バラモンの能力が自身のためにオラクルを犠牲にするような能力であったことを考えると、むしろこっちがタカ派、
ヨミは平和のために仕方なく自衛戦争していた、と考えられるのである。
やり方が極端すぎたけどね…

《神の裏技ゴッド・ウォール》のイラストでは、自ら盾となりオラクルの下位の信者を守っているなど、慈悲にあふれている。
また、アニメではイズモを切り捨てたりといった行動が見受けられたヨミだが、背景ストーリーではイズモのことを愛しており、
その愛に報いる形でイズモがヨミを敬うという形になっている。

だが…


教団のトップであった神人類ヨミは、攻め込んできたアウトレイジ達に討たれた。
だが、幸運なことにその最期に、ヨミは自分の理想を実現するために足りないものに気がつくことができたのだった。
だが、それを愛弟子のイズモに伝えられなかったのは不幸であった。

アウトレイジもオラクルも、仲間を愛する心は互いに同じであるということを知ったヨミだったが、
あまりに気付くのが遅かった。そのままアウトレイジに討たれ、イズモに大切なことを伝えられぬまま亡くなってしまう。

そしてヨミを敬愛するイズモは、アウトレイジに報復を誓う。
そう、ヨミが望む方向とイズモは真逆に舵を切り始めるのであった…。

その後の顛末はこちらで。

ここまで背景ストーリーとメディアミックスで描かれ方が異なるクリーチャーもそうはおらず、
ある意味においては別人と形容しても差し支えないレベルである。
もっとも、元のままではやや難解すぎるストーリーであり、加えてヨミの穏健派とマントラの過激派とか、
無法者たちと狂信者たちのそれぞれの正義観とか、とかくもっと西洋の大人向けのファンタジーの題材になりそうな
複雑な話が絡むこともあって、対象年齢である小中学生に向けたメディアミックスとしては
アレンジは順当なものであったし、そのアレンジは多くのプレイヤーにも受け入れられた例であるといえる。
(「遊戯王GX」のようにモンスター自身がデュエルするという展開はエピソード3展開時が初めてだったせいもあるが)

要はゾルゲやザ=デッドマンのようなわかりやすい悪役がいなかったからこそ様々なアレンジがされたというわけである。
ちなみに憎悪に燃えて復讐に走ったイズモも、本来的にはヨミの思想を引き継いでいることを考えると、
やはりメディアミックスでは師同様にかなりアレンジされているといえる。


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最終更新:2023年10月02日 17:52

*1 勝太も一時はこの手に落ちたが、自力で復活した。