戦国アストレイ頑駄無

登録日:2015/01/28 (水) 19:41:04
更新日:2022/10/05 Wed 23:51:47
所要時間:約 ? 分で読めます





どのルートを選んでも僕の勝利は揺るがない!



ガンダムビルドファイターズ』の登場機体。
機体デザインは阿久津潤一、アニメーションデザインはチーフメカ作監の有澤寛が担当している。


基本データ

戦国アストレイ頑駄無

型式番号:侍ノ弐
全高:17.9m (データ上の数値)
重量:58.2t(データ上の数値)
ビルダー及びファイター:ニルス・ニールセン

武装
サムライソード×2
鬼の盾×1
祭ウェポン×1


機体概要

天才少年ニルスが使用するガンプラ。改造のベース機はガンダムアストレイ
元々はガンプラバトル選手権世界大会に投入するために制作した機体だったが、対戦相手が歴戦の強豪であった事からアメリカ大会の決勝戦にて投入された。

日本の武道の心得があるニルスの戦法を反映させるための改造を行った結果、甲冑を着た鎧武者のような外観になっている。
全身に装甲を増設、頭部にもマスク状のパーツを装着しているためデザインの外観と細部共に変更点は多く、テレビシリーズ初期に登場したガンプラの中では原型機からのシルエットの変化がぶっちぎりで大きい。

本体の赤い部位にはメタリック塗装が施されており見栄えは非常に綺麗。
これらの塗装もあってか、制作したニルスがガンプラを始めて3ヶ月という超初心者ながら完成度は非常に高く、機体性能において他の大会参加者のガンプラに見劣りしていない。

武装もニルスが修めた武道を再現するための物のみに抑えられ火器や飛び道具の類が一切無い。
こんな仕様なので戦いはファイターの見切りを生かして敵の攻撃を躱しながら接近する事が第一前提となる。ある意味バーニングな少年の先駆けである。

しかし内部にはニルスがそれまで蓄積してきたプラフスキー粒子の独自研究の成果が組み込まれているため、その性能は単なる接近戦用の機体に留まらない。

この機体の登場を期にガンプラバトルの大きな要素に「プラフスキー粒子の活用度」が加えられ、粒子技術を巧みに扱うニュージェネレーションが世界に台頭していく事になる。
一応、それまでにもマオや辰造が粒子を操ったバトルを見せていたが操作能力を持つ事が絶対的に有利という描写が多くなってしまいガンプラ本体のギミックはおざなりがちになってしまう。

そのため純粋にガンプラとしての機能のみで戦ってほしい層からは番組への否定的な意見が増える事になってしまった。
本機においてもそれは同様で、使用者であるニルスの態度と初戦のトールギス・ワルキューレ戦における原典に無い機能の披露が相まって「カッコいいのに勿体ない」という意見が多かった。
こちらに関してはニルスの掘り下げと世界大会での戦いのカッコよさから評価は早期に改められている。

プラフスキー粒子の真実に至るまでの「手段」として制作されたガンプラであるがニルス自身は機体に絶対の自信を抱いており、負ける事は有りえないとまで断言していた。
大会では結局の所、スタービルドストライクに敗北し大破するもニルスは自身のガンプラへの情熱を認識し本機を完全な形に修復している。

ビルダーの「相棒」になるまでの経緯がかなり特殊であるが、「王道ではない」この機体らしいのではないだろうか。


武装

  • 75mm対空自動バルカン砲塔システム イーゲルシュテルン
原型機にもあった武装。ミサイルの迎撃や牽制などに使える重要な武装……なのだが。

角飾りが邪魔で使えない。そのため操作スロットにも使用コマンドが設定されていない。

実用性もうちょっと考えようぜ……。

  • サムライソード
メイン武装である二振りの日本刀。それぞれ「菊一文字」と「虎徹」という銘が付けられている。
本来のレッドフレーム改が使う日本刀「ガーベラ・ストレート」と「タイガー・ピアス」の元ネタと同名。

実体剣である為に元の攻撃力はビームサーベルよりも劣る面があるが、ニルスの技量によって鋭い切れ味を発揮する。
刀身には粒子対応塗料が塗られており、粒子に指向性を持たせて、斬撃として衝撃波のように飛ばす事が可能。
また、傾斜角度を調整することで粒子帯を変化させて粒子を無効化する(音の周波数を変えて音を打ち消すようなもの)ことも出来る。

この日本刀によって、射撃武器以外に打撃、斬撃等あらゆるビームを切裂くことが出来るが、この粒子帯が瞬間的に変化した場合には対応し切れない。


  • 鬼の盾
背部に装備した大型の盾。名前の通り赤い鬼を思わせる二本角を生やした険しい赤い顔が造形されている。

粒子機能を使用する際に目が輝き口が開く事からセラヴィーガンダムやら範馬勇次郎と言われている。


  • 粒子発勁

不可解な。戦国の名を付けておいて中国武術とは!

本機のスペシャルアタックに設定されている
人呼んで、とニルスは言っているのでどうやら名づけた人間は他に居るらしい。

自身の粒子を相手に送り込み、機体内で爆発させる事で相手のガンプラを破壊する。
理論としては単純だが破壊力は凄まじく、この技の直撃を受けたトールギス・ワルキューレは大破し周囲の地面ごと吹き飛んだ。

プラフスキー粒子を機体に取り込ませる事で行うガンプラバトルにおいては防御不可能の大技だが、粒子を通さない物には弱いらしく劇中では接着剤で関節を固めたスタービルドストライクには通用しなかった。


  • 祭ウェポン
最終話の巨大アリスタ破壊作戦で使用した武装。
世界大会の「オリジナルウェポンバトル」で使った武器の内、木槌と斧を拝借した。

木槌にはブースターが付いており、振り下ろす動きを加速させる。


ガンプラ

初登場とほぼ同時期にHGで発売。
大部分のパーツはHGCEガンダムアストレイレッドフレームから流用されている。
肩の可動域が追加パーツで悪くなるなど欠点はあるが、メリハリの効いた全体像は中々の物。

更にMGでも発売。
こちらもMGガンダムアストレイレッドフレームからパーツ流用されている。
鬼の盾の眼がクリアーパーツで口の開閉が可能、各部可動域やギミックも満載なのでポージングも申し分ない。


ゲームでの活躍

2022年10月3日のアップデートで参戦。コストは2500。
レッドフレーム伝統の刀投擲や斬り抜け爆発攻撃を持ち、劇中で見せた祭ウエポンによる多彩な技を再現。
メイン射撃では「菊一文字」と「虎徹」の2刀でX字の衝撃波を飛ばす。ここから射撃派生で斬り抜け→爆破を繰り出す。発生こそ遅いもののかなり大きい判定・良好な弾速と誘導・単発100ダメージ・追撃猶予が長い、とかなり強烈。これらの強みに加えて相手の射撃を一方的に打ち消すことも出来る。強誘導かつ判定の大きい射撃を、相手の射撃を打ち消しつつ放てる…簡単に言えば「相手の攻撃を無効化しつつこちらの攻撃を押し付けれる」のである。もちろん毎度毎度この押し付けが成立するわけでは無いものの、弾の判定がかなり大きいため期待値もかなりのもの。しかもリターンも高く追撃猶予も高いため、総合的にはゲーム内でもトップクラスのメイン射撃。
しかしメイン射撃にしては弾数1かつリロードも8秒と回転率が悪いのがネック。また弾の打ち消しことあるものの、弾を撃つまでが遅いため状況判断は重要。とはいえこの性能であればリロードも妥当な部類であり、射撃武装として見ればそこまで劣悪でもない。名実ともに本機のメイン射撃である。
射撃CSでは祭ウェポンの斧をオーバースローで投げつける。弾の性能は微妙だが、ここから射撃派生で引き出せる格闘がなかなか優秀であり、コンボ要因として優秀。
サブ射撃は刀を投擲するシンプルな武装。令和に登場した武装としては追加入力無し・キャンセル等での性能変化なし・性能も貧弱とかなり頼りない。メイン→サブ→サブでダウンを取りきれないのもむず痒い。
メインと違って低性能ではあるものの回転率は2発4秒リロードと良い。射撃武装そのものが少ないため射撃戦では使う場面も多い。
特殊格闘では、弾数を消費して3種の格闘を繰り出す。レバーNではこの機体のスペシャルアタックである「粒子発勁」を、レバー前では火力と時間効率の良い格闘を、レバー後では単発の斬りを行う。
レバーNの「粒子発勁」は原作と同じように敵機に掌を打ち込み、時間差で粒子を送り込んで爆破させる。初段の判定が異常なまでに広く、見た目では全く当たってなくでもヒットすることがザラ。さらにカット耐性と火力も両立しており、格闘機が持つものとして申し分ない性能。また追従中にSAがあるが、このSAは「攻撃を受けると専用の技へ派生する」という特殊なSAとなっている。違いとしては打ち込む掌が右から左に代わり、右手が破損する(原作再現)ぐらいだが、この派生時に再誘導がかかるためSA格闘の中でもなかなかの胡散臭さを持つ。
またレバー後の十字斬りはシリーズ有数のシールドよろけしない格闘である。この機体以外ではエクストリームガンダムゼノン-Fの極限進化時のタキオンスライサーやフリーダムの後覚醒技であるミーティア換装の格闘派生などしかこの性能を持っているものはなく、かなり珍しい。内部硬直が当然こちらの方が短いので、本来優秀な防御択であるシールドにリスクをつけさせることが出来る。
特殊射撃は前方への特殊移動だが、非常の特殊な性能を有している。
最初は遅めの突進だが全方位に射撃ガードを持っていて、射撃を防ぐと加速する特性を持つ。この時加速するトリガーは、プレッシャーでもバズーカでもブーメランでもとにかく何でも良く、特に照射ビームは原作さながらにしっかり受け切ってしまう。
移動距離も非常に長く、特殊移動の名に恥じぬ移動技となっている。加速したこの移動からの粒子発勁の押し付けはかなりの強行動。
この通り様々な新要素を試験的に取り入れた側面が強く、本機の評価次第で今後似たような特性の武装が出てきそうな気配が漂っている。
全国規模の大型大会であるPDFの予選期間中の参戦機体であり、同期間での参戦機体は前々作では「ガンダムAGE-2 ダークハウンド」(前々作における環境キャラの一角。予選期間中に突如参戦し、環境を荒らし回った)、前作では「ベルティゴ」(参戦からわずか1週間で下方修正がなされるほどの超性能を引っ提げ参戦。予選に挑むプレイヤーの多くを叩き潰した)と、環境とプレイヤー(特にPDF予選に出ていたプレイヤー)に悪い影響を与えてしまったため、かなり危険視されていた。
しかし実際のところは「胡散臭い要素こそあるもののに比べればマトモ」という落ち着いた評価がなされている。
またメインに対してしっかりステップを踏み、特殊移動に射撃を撃たず、粒子発勁にも冷静に対処する同コスト以上の高機動機はかなり苦手。地走機特有のブースト回復手段や、バエル・エクスプロージョンのようなピョン格も持たないため、冷静に距離を取る相手に対して距離を詰める手段が意外と少ない。
逆にブーストだけで詰められる機体や、安易な振り向き撃ちをしてくる相手にはメインや粒子発勁のゴリ押し等で相性ゲーを展開することも可能。
良くも悪くも相性に左右される機体となっている。


余談

全体的にオリジナリティ溢れるビルドファイターズの改造MS達だが、アストレイレッドフレームに関しては本編も魔改造を繰り返していたためさほど違和感・意外性がないとすら言われることがある。
それもそのはず、実はこの機体のデザインは、ASTRAY本編主人公ロウが改修したプランとして登場予定だったものであり、ボツになったデザインを今回のために再利用した形になるのである。
同様にブルーフレームを騎士、グリーンフレームをコマンドと見立てた改造機を出す案もあった模様。

この内、グリーンフレームのプランは外伝にてコマンドアストレイガンダムとして使用された。


追記・修正お願いします。


この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ガンダム
  • ガンダムビルドファイターズ
  • ニルス・ニールセン
  • アメリカ
  • ライバル
  • ガンプラ
  • 改造
  • アーリー・ジーニアス
  • 阿久津潤一
  • 武者
  • アストレイ
  • 日本刀
  • ヤジマ商事
  • 中国拳法
  • 鬼の顔
  • 戦国アストレイ頑駄無
  • ガンダムアストレイ
  • 二刀流
  • SAMURAI

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2022年10月05日 23:51