パルヴァライザー

登録日:2015/01/17 (土曜日) 19:37:52
更新日:2024/02/16 Fri 20:50:25
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「高エネルギー反応を確認。識別不能、該当データなし」

パルヴァライザーとは、ARMORED CORE LAST RAVENに登場する兵器。
バーテックスアライアンスの二大勢力と、その他様々な独立勢力が鎬を削り合う中、突如として戦場に出現し無差別に戦闘仕掛けるACに酷似した所属不明機体。その名は『粉砕する者』を意味している。

作中では複数の異なる脚部の機体が登場しており、どの機体にも共通しているのは赤みがかったボディと両腕に装備された常時展開されている長大なレーザーブレード。そして、不気味な駆動音を響かせているのも特徴。
背部には四つの大型ブースターも装備されているため、その機動力は高い。
この機体は無人機のようで、基本的に搭乗者はいない。

以下、作中に登場したパルヴァライザーとその詳細について記述する。

シーラ「これは……ACなの……?」

◆パルヴァライザー/タンク型
AP:17500
武装:肩部カルテットキャノン×4
   両腕レーザーブレード×2

動力施設の炉心を破壊し、脱出した主人公の前に初めて姿を現すことになるパルヴァライザー。
ホバータンク型の脚部が換装されており、タンク型機体とは思えないほど滑らかに移動する。
とは言っても、それはあくまで通常のタンクよりはマシと言ったレベル。

両肩部には4門のレーザーキャノンが装備されているのだが、実際には大型の2門からしかレーザーを発射してこない。
本来はカルテットキャノンのためかレーザー1発の威力自体も控えめ(1200くらい)。
両腕のレーザーブレードもタンク型ACのように突き出して振るのだが、動きはややぎこちない感じである。
耐久力もタンクのくせに低め。

これらのことから機動力を重視したACであれば、さほど苦戦することなく倒せることだろう。
ところが程なく……。


ジャック・O「馬鹿な……再生が早すぎる……」
ジャック・O「ただちに戦闘をやめて撤退しろ。ヤツには絶対に手を出すな!」

◆パルヴァライザー/四脚型
AP:25080
武装:肩部カルテットキャノン×4
   脚部レーザーキャノン×2
   両腕レーザーブレード×2

ジャック・Oの依頼によりファサード前線基地でジナイーダと戦闘をする中、突如として乱入してきたパルヴァライザー。
四脚型の脚部を換装したため、タンク型よりも高い機動力と運動性を発揮するようになった。

肩部のカルテットキャノンも位置を微妙に変えて健在であり、こちらでは大型と小型のキャノンを交互に撃てるようになっている。
レーザーの威力もタンク型の倍近くに上がっており、火力そのものは極めて高い。
ただし、カルテットキャノンを交互に撃ってくるのはジナイーダのイベント中のみであり、
実際に戦闘する時は2門しか使わないのでご安心を。

脚部の膝部分には速射性のある小型レーザー砲を装備しており、空中をホバリングしている時に肩のレーザーと合わせて
EOよろしく怒涛の複合攻撃で攻めてくることがある。
レーザーブレードは振り上げてから交差させて振り下ろすようになっており、動作自体は遅いがまともに食らうとかなり痛い。

ただし、脚部の安定性に難があるようで、衝撃力の高い攻撃を受けると怯んでしまうという弱点もある。
これを利用し、至近距離からレーザーブレードを誘発させて射突型ブレードで畳み掛けるのも手である。

登場するパルヴァライザーの中でも高い火力と機動力を惜しみなく用いて攻めてくる上、作中では
砂漠地帯と司令本部跡地の二ヶ所で戦闘する機会があるのだがどちらも遮蔽物が少ない、もしくは
ありすぎて移動の邪魔になるといった面から、作中屈指の難敵の一体とされる。


◆パルヴァライザー/二脚型
AP:25530
武装:両腕レーザーブレード×2
   両腕光波レーザー×2

旧ナイアー産業区で、敵レイヴンを撃破した後に出現する二脚型の脚部を換装したパルヴァライザー。
これまでのパルヴァライザーと異なり肩部のレーザーキャノンが無くなっており、さらに機動力が比較にならないほどに高くなったおかげで両腕のブレードを駆使した接近戦に特化した攻撃で攻めてくるようになった。

ブレードの速度は格段に上がった上、さらに空中に逃げても連続で振り回して追尾してくるため、接近戦を挑むのは自殺行為。
衝撃に対する耐性も向上しているため、よほどの火力の武器でなければ怯まない。

接近戦に特化してはいるが両腕のブレードからは小型の光波レーザーを連射してくるため、全く遠距離攻撃ができないというわけでもない。
とはいえ、肩部のキャノンが無くなったおかげで四脚のような遠距離からの波状攻撃をしてこない上、光波レーザーも
立ち止まって構えてから放つため隙だらけ。その威力も大したことはなく、
遠距離攻撃がメインのACからしてみれば接近戦に持ち込まれさえしなければ対処は容易である。通常は当てにくい大火力の武器を叩き込んでやろう。

総合的に見れば四脚型より弱体化しているというのは否めない。
……と、言うのはルートの一つの結果でしかない。


???「オモシロイ……」
???「コウカイ……スルゾ……」

◆パルヴァライザー/二脚強化型
AP:25530
武装:両腕レーザーブレード×2
   両腕光波レーザー×2
   ブレード光波

作中のあるルートでは、サークシティ地下部の最深の施設にて前途のパルヴァライザーよりも能力が強化されたタイプが待ち構えている。
これまでとは異なりこのパルヴァライザーは無人機ではなく、誰かが搭乗しているようだが、その正体は作中では判明しない。
だが、どこかで聞き覚えのある声だが……?

攻撃力と機動力が通常よりもさらに高まっており、より積極的な接近戦を仕掛けてくるようになった。
さらにブレードを振り上げた際、不意に高威力の光波(7000超え)を放ってくることがあり、遠距離戦にも強くなっている。
接近戦でブレードをかわせたと思ったら、この光波が直撃していたなんてことも……。

パルヴァライザーは基本的にミサイルに対して露骨な回避行動を取ろうとするがタンクと四脚は避けきれずによく当たるのに対し、
二脚型は機動力にモノを言わせてよくかわしてくる。
光波は相変わらず構えたまま撃つため、その隙を突くのが得策である。


■パルヴァライザー、その正体とは――

たとえ破壊してもすぐに機体構成を変えて現れる謎の兵器。
バーテックスのリーダー、ジャック・Oはこの機体との戦闘を極力避けるよう、レイヴン達に呼びかけていた。
その理由は、作中の展開によって判明することになる。

パルヴァライザーとはサークシティの地下部に存在する旧世代の遺物にして兵器生産施設・インターネサインが、自衛のために生み出した機動兵器であった。
インターネサインは同時に特攻兵器も無尽蔵に製造し続けていたため早急に活動を停止させる必要があったのだが、両者は相互に補完しあっており、インターネサインだけを破壊してもパルヴァライザーが残っていれば再生してしまう。

加えてパルヴァライザーは戦闘データをインターネサインに送ることにより、たとえ破壊されてもそのデータを基に改良された新たなパルヴァライザーが製造されるようになっている。
つまりは進化する兵器であり、本体であるインターネサインが破壊されない限り無限に進化を続け、
いずれ人類が持ちうる手段では対抗しきれなくなる可能性を持っていたため、これも特攻兵器に並ぶ脅威だった。
この悪魔の兵器の進化を止めるには機械組織インターネサインとその守護兵器であるパルヴァライザーをほぼ同時に(再生される前に)破壊しなければならないのだ。

最初のうちはACを模倣していたパルヴァライザーであるが、戦闘データを得る度にその機体構成や攻撃方法を進化させ短期間のうちに強力な兵器へと進化し続けており、人類の手に負えない存在になるのも時間の問題かに思われた。


エヴァンジェ「お前ならやり遂げるかもしれん」
エヴァンジェ「後は頼んだぞ、レイヴン!」

◆パルヴァライザー/フロート型
AP:12000(半壊時)
武装:両腕レーザーブレード×2
   脚部レーザーキャノン×2
   オービットキャノン

ジャック・Oの依頼のもと、主人公とジナイーダは協力してインターネサインとパルヴァライザー破壊作戦を実行することになる。
それぞれが別ルートで地下部に侵入し、ジナイーダがインターネサインを、主人公がパルヴァライザーを破壊することになった。
ジャック・Oもパルヴァライザーに挑んだが、二脚型すら超えて進化したパルヴァライザーに敗北。パルヴァライザーの撃破は主人公一人の手に託されることとなる。

このときのパルヴァライザーは対AC戦を想定し、フロート型の脚部を換装した形態。
フロート型とは言うが、実際は空中を自在に動き回る「飛行」の域に達した三次元戦闘に特化した形態である。
二脚型よりも更に機動力が高くなったため、攻撃を当て辛いのはもちろん、捕捉するのも難しい。

二脚ではオミットされたレーザーキャノンが脚部に装備されているため二脚とは逆に、四脚よりも更に遠距離戦に特化した能力を持つ。
また、新たにオービットキャノンが装備されており自律支援兵器をばら撒いて本体との同時攻撃を行ってくるようになった。
このため、本体の死角にいてもビットが攻撃を仕掛けてくるため、常に動き回っていないと瞬く間にこちらのAPを削られてしまう。
幸いなのはビットの威力自体が低いことだが、さすがに長期戦になるとダメージの蓄積が響いてくる。

遠距離戦に特化しているために自ら近づいてくることは無く、ブレードは飾りに等しい。
それでも何故か遠距離でブレードを振り回すことがあるものの、二脚強化型のようにブレード光波を放ってくる訳ではないため、問題はない。

なお、主人公と戦う前にジャック・Oが奮闘してダメージを与えてくれているため、
パルヴァライザー自体はジャックと主人公との連戦を強いられていることになる。
このため、耐久力はパルヴァライザーの中では最小であり、高い火力の武器を当てていればすぐに倒せる。
また、ミサイルの回避能力が二脚型よりも劣っているため、ミサイルを適当に撃っているだけで勝手に沈む。
よって、作中に登場するパルヴァライザーの中では最弱に近い。

ルートによってはダメージを負っていない状態で登場するのだが、その場合はエヴァンジェが引き受けてくれるため、戦闘する機会はない。
もしもこちらの万全の状態で登場していればその機動性も相まってかなりの強敵となっていたかもしれない。ジャックさんには感謝。

しかし、いずれにしてもこれは前座に過ぎなかった……。


ジナイーダ「逃げろ……!」

シーラ「まさか……パルヴァライザー!? この短期間で再生したというの!?」

◆パルヴァライザー/飛行型
AP:24800
武装:両腕レーザーブレード×2
   脚部エネルギーマシンガン×4
   脚部ラインレーザー×2
   脚部レーザーキャノン×1
   脚部ホーミングレーザー×5
   バリア
   全方位拡散レーザー

パルヴァライザーとインターネサインをほぼ同時に破壊した主人公たちであったが、パルヴァライザーが何度も破壊される度に
インターネサインもそれに対抗するようにパルヴァライザーの生産速度を向上させていた。
このため、ほんの僅かな時間であっても再生産が可能となっており、恐らく前途のフロート型パルヴァライザーを破壊した直後に
再生産が済んだものと思われる。

それまでがACを模倣してきた兵器に過ぎなかったパルヴァライザーであるが、この形態はこれまでの戦闘データと旧世代のロストテクノロジーをふんだんに組み込まれ、ACの域を超えた強大な機動兵器と化していた。
インターネサインの破壊に成功したジナイーダの前に現れ、その圧倒的な戦闘能力によって難なく撃破。
次いで現れた主人公と最後の戦いを繰り広げることになる。

脚部はもはやACのソレではなく、触手のように5本の可動肢が蠢く巨大なものと化しており、
フロートをさらに大型化したような形態となっている。
巨大さに似合わずフロート型よりも不規則な動きで遠近を飛び回り、多彩な攻撃を仕掛けてくる。
近づけば毎度おなじみの両腕のブレードを振り回し、中距離ではエネルギーマシンガンで牽制しつつレーザーキャノンも撃ってくる。
ただし、レーザーキャノンはこれまでと違い、1門しか装備されていないため、その点に関しては火力が下がっていると言える。

むしろ驚異なのはレーザーキャノンの左右に新設された二門の赤いラインレーザー。
I-CFFF-SERREのEOと同じく短時間その場に持続する上、どんなに距離を離しても一瞬にしてフィールド端まで伸びるために回避が不可能というとんでもない代物。
立ち止まっているとものの数秒でAPを半分以上削り取られてしまうため、絶対に立ち止まらないこと。もしくは衝撃力の高い武器を当てて中断させよう。タンク型はご愁傷様。

どういう原理なのかは不明だが、触手の先端からはこちらをミサイルのように追尾するホーミングレーザーを撃ってくる。
ミサイルと違って迎撃ができないため、回避する他無い。

また、時折ネクストのプライマルアーマーのようなバリアを展開することがあり、この時はいくら攻撃しても無駄である。
さらにその状態から少しすると、全方位に花火のようなレーザーを拡散させることがあり、まともに食らうと高い衝撃力も相まって一瞬にして身動きもできぬままスクラップにされてしまう。
実はプレイヤーのいる場所以外に全方位攻撃する技なので、アーマー展開からレーザー照射終了まで身動きしなければ1発も当たらない。

機体が大型化しているせいでこれまで以上に攻撃を当てやすくもなっており、特にミサイルがよく効く。
前座のフロート型でミサイルを使い切らないようにしておこう。

多くの犠牲者達を出しながらも、無限に進化し続ける破壊兵器の撃破に成功すれば、主人公は最後のレイヴンとして生き残ることになる。
































???「ごきげんよう。最後のレイヴン。これは君の実力を見込んでの依頼だ」

???「機能を停止したインターネサインに飛行型のパルヴァライザーが出現した。これを撃破して欲しい」

???「だが、注意してくれ。この飛行型パルヴァライザーは君が以前倒した同型とはレベルが違う」

???「敵は恐ろしく手強い。それでも、我々は君の勝利を信じている。健闘を祈る」


◆パルヴァライザー/強化飛行型
AP:29900
武装:両腕レーザーブレード×2
   脚部エネルギーマシンガン×4
   脚部ラインレーザー×2
   脚部レーザーキャノン×1
   脚部ホーミングレーザー×5
   迎撃レーザー
   バリア
   大出力プラズマキャノン

全てのミッションを遂行すると、正体不明の相手からパルヴァライザー/飛行型の撃破を依頼される。
既に破壊したはずのインターネサインに待ち構えていたのは、確かに飛行型の青いパルヴァライザーであった。

これまでの赤いボディであったのとは間逆の、文字通り青いボディをした飛行型パルヴァライザー。通称「青パル」
パルヴァライザーは機体の各所に青いエネルギーが走るポイントがあるのだが、こちらは逆に赤いエネルギーが走っている。

基本的に先述のパルヴァライザー/飛行型と同じなのだが能力は段違いであり、動きがより速く不規則になっているため、捕捉するのが困難。
おまけに戦闘データからさらに学習したのかミサイルを迎撃する能力まで追加されており、
これまでパルヴァライザーに有効だったミサイルはほとんど効果がない。……学習が遅すぎたのではないだろうか?

主武装のエネルギーマシンガンの威力が向上している他、ブレードで斬られるとACがシステムエラーを起こしてしまうという特殊能力が付与された。
ホーミングレーザーも単発ではなく、一気に数連射してくるようにもなったため、弾幕の回避は容易ではない。

また、通常の飛行型パルヴァライザーはバリア展開後はエネルギーチャージ後に拡散レーザーを撃ってきたが、こちらは大威力のプラズマキャノンを連射してくる。
通常版のバリア中レーザーは脚を止めていれば勝手に外れてくれるコケ脅しだったが、青パルのバリア中レーザーは普通にプレイヤー目掛けて撃ってくる。

さらにこのパルヴァライザーは耐久力の高さはもちろんのこと、防御力そのものも極めて高いため、主砲を何発もぶち込んでも中々倒れないほどに硬い。

攻撃・機動・防御、全てが揃ったまさしく最強のパルヴァライザーであり、ACシリーズ全体で見てもナインボール=セラフとタメを張るほどの強さを誇る屈指の難敵である。


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最終更新:2024年02月16日 20:50