ポールウェポン

登録日:2015/01/15 Thu 22:57:35
更新日:2024/01/03 Wed 12:06:20
所要時間:約 24 分で読めます




ポールウェポンとは、長い竿状の柄に攻撃用のパーツを据えた、ロングリーチタイプの白兵戦用兵装である。
ポールアーム、長柄武器、あるいは竿状武器とも呼ばれる。


概要と歴史

簡単に言えば長い棒と先に取り付ける石なり鉄の刃があれば作れる、有史以前から狩猟具や農具として使用されてきたもののガチバトル特化型である。
そもそも戦争が起こるよりも以前、狩猟と採集にのみ食料を依存していた頃、文明という概念すら存在しなかった時代から、
リーチ=力であるということは広く知られていた。
獲物の牙や角、蹄の外から突き刺すことができれば、それだけ損害を抑えて獲物を持ち帰れる。この理想の終着点は弓矢となる。
であれば、集落間の水場や採集地点をめぐる諍い=戦争の初期段階においても、それらが持ち出されるのは必然だったわけである。

こうして戦争の中でポールウェポンは発展していき、同時にそれを用いる兵士のための戦訓も蓄積されていった。
例えば、陣形としてのファランクスやテルシオ。あるいは、騎兵に対するカウンターとしての槍衾。
同時にポールウェポンも細分化・複雑化していき、その頂点となるのがみんな大好きハルバードだろう。
長柄武器のできるおおよそ全ての攻撃法を行えるこの複合斧槍は、熟練の下士官や傭兵たちに愛用され、
その洗練され尽くしたフォルムから、武具としてもさることながら指揮を執る際の指示用や式典などでの儀礼装備としても重宝されることとなる。

しかし現在では逆に儀礼装備としての価値以外に存在意義を残されておらず、ほとんど銃火器に取って代わられている。
あとは、武器の研究も行う武道系のサークルやスクールなどでたまに見かけることもあるらしい。

そして、これはある意味蛇足かもしれないが……RPGや無双シリーズなどで登場するポールウェポンは人外専用のモーションと威力に調整されており、
あんなことができるのは逸般人か英雄叙事詩の主役どもだけだということは忘れないように。


ポールウェポンの分類と小解説

ここではポールウェポンの分類と、簡単な解説を行う。詳しくは自分で調べてね?
全部を挙げるのではなく、あくまでも知名度の高いものに絞っている。

古代

人類史以前より類人猿の頃から使われている。ひのきのぼう、どころか落ちてる木の棒。小学生男子のメインウェポン。
「第三次世界大戦がどのように行われるかは私にはわからない。
 だが、第四次世界大戦が起こるとすれば、その時に人類が用いる武器は石とこん棒だろう」(アルベルト・アインシュタイン)

木槍

恐らく人の手で加工して作られた世界最古のポールウェポン。
ドイツのシェーニンゲン遺跡で発見された物は約30万年前のもの。
非常に硬い細木の幹を乾燥させ、先端を礫器で削って尖らせた最も単純な槍である。
主にネアンデルタール人やホモ・ハイデルベルゲンシスが狩猟に用いていたらしい。
形状としては「折れたデカいつまようじ」を想像してもらえば大体合ってる。刺突専用。
元になる素材の入手がレアケースなので量産には向かなかった。

石槍

石器時代に入ってから登場したポールウェポン。先にできた原初の石器である石斧から発展派生した。
木槍と違いちゃんとした刃がついた局部磨製石器が使われており、威力と耐久性が飛躍的に向上している。
尚、よくマンガなどで木の棒に石の刃が紐で縛り付けた物を石槍として表現しているシーンが見受けられるがこれは間違い。
実際はそんな取り付け方では獲物を突き刺せる耐久性はなく、完全にフェイクフィクションである。
刃に柄をとりつける技術を着柄(ちゃくへい)といい、これを行う為には非常に高度な技術力が必要。
具体的には石斧と同じく柄に掘った溝に石刃を入れ、隙間に楔を打ち、紐で絡めた上で、木タールや天然アスファルトで固着させる。
後に金属製の穂先をつけたショートスピアの原点。

竹槍

材料である竹が特定の地域でしか採取できないので一般的ではないが、恐らくは古代から使われていた手槍。
竹のしなりと強度はまさにポールウェポンに最適な素材であり、ただ斜めに切っただけの竹でも殺傷能力は非常に高い。しかも軽い為、投槍にも最適。
唯一の欠点はその軽さの為、固い物には突き刺さらないこと。作るのが非常に簡単なので槍衾や落とし穴トラップなどにも使われる。
第二次世界大戦中の日本人がこれでB-29を落としたという逸話がある。

東洋

(もり)

魚を突いて獲る道具。斧と同じく古代から漁猟用に使われていた道具の一つ。英語では「ハープーン」と呼ぶ。
似た様な刺突漁具として「やす」があるが、両者の違いはあいまいな所があり、混同される事もよくある(後述)。
某芸能人が無人島でに潜り、やすで魚を突き「獲ったどー!!」というのでお馴染みではないだろうか。

槍の様に長い柄を持ち、穂先の先端には突いた獲物が逃げないよう「反し(逆棘)」が付いている。
ちなみにこの「反し」、石器時代の骨角器の穂先には既に現代の銛の様な形状のものがみられる。

穂先が何叉にも枝分かれしたものは小型の魚を捕らえ易い。
一方、枝分かれの無い単装のものは貫通力が高く、鯨やサメ等の大物狙いにも用いられた。

西洋では三叉の銛が武器の「トライデント」の元となったが、普通の銛も洋の東西を問わず武器としても用いられた。



洋の東西を問わず、狩猟具から発展した最も簡素かつ有用な武具。ここでは日本のそれについて述べる。
平安末期から鎌倉時代にかけて発展していったと言われ、武士にとっても雑兵(足軽)にとっても主兵装として普及した。
柄の長さや穂の形状で素槍や刃が枝分かれした鎌槍、十手のような穂先の鍵槍など様々に分類される。
馬上槍といえば武士の嗜みであり、熟練者はそれだけで賞賛の対象ともなった。
一例を挙げるとすれば徳川家の誇る汎用ヒト型決戦武将聖戦士ホンダムとか。
第二次大戦末期にはアルティメット国民兵装TAKEYARIも実用化された(嘘です)。


薙刀(なぎなた)

平安時代末期に広まった先に刃物のついたポールウェポン。元々長刀と呼ばれていたが、江戸時代から薙刀と呼ばれるようになった。
誕生の過程については諸説あるが、誤解を恐れずに言えば、柄を思いっきり伸ばした形状の日本刀と言っていい。
そのためか長刀とも書く。刃の部分に日本刀を再利用することもあった。
似たような形状の武器に長巻というのがあるが、あっちがあくまで柄を伸ばしただけのなのに対し、こっちは由緒正しい長柄武器。
どう違うのかは……柄のように長くなるのでグーグル先生に相談だ。
元々は騎馬の脚を薙ぎ払って落馬させたり僧兵の武器などに用いられていた。僧侶が刃物持っていいのかって?武蔵坊弁慶をお忘れか?
江戸時代以降大規模な対騎馬戦闘が行われなくなると、何がどうしてそうなったかはともかく女性の武術・武具という形に落ち着いた。
まあ、足軽主体の集団戦に移行した時点で、振り回すのがメインの薙刀は廃れかけていたわけだが……
ちなみに女性向けの薙刀は本来の合戦用の薙刀より小型軽量化されており、姫薙刀などと呼ばれていた。
だが、江戸時代以降は女性用の薙刀が一般化したために、女性用が無印の薙刀で合戦用の薙刀が大薙刀と区別して呼ばれるようになってしまった。


刺股(さすまた)

長さ2.5~3mほどの、先がU字型になった捕物道具で、犯人を無傷で捕らえられるという利点がある。
火消が消火の為に建物を破壊するとき(当時は破壊消防が主流だった)にも用いられた。
近年、「刃物などを持って近寄れない犯罪者を確保するのに有効」という観点から、防犯道具として復活した。
西洋にも似たような武器としてマン・キャッチャーがある。


管槍(くだやり)

直槍に管を取り付けた武器で、管の素材には鉄、銅、真鍮、練革等が使用されている。
外周は糸や紐が巻かれて握り易く、また手首を固定する輪が取り付けられる事もあった。
最近のジャンプの人気マンガ「Dr.STONE」にて、敵の幹部が使い無双する姿から知られるようになった。
管槍の特徴は強力な刺突能力にあり、滑らせる事によっていわばピストンのような動きをする。
片方の手で管を握り、もう一方の手で柄を握って勢いよく繰り出す事により、とんでもなく素早い突きが放てる。この特徴から早槍の字が使われる事もある。
また管に隙間を設ける事で突点が散らされ、普通の槍と違い軌道が読みづらい。この速度と軌道により、一対一での接近戦では放たれたが最後、避ける事は至難の業。
そんな強力な管槍であったが、その可否については賛否両論があった。それと言うのも戦国時代、「武士道に反する」という理由の為。
飛び道具なども武士道に反する為、卑怯者の小細工と言われていた。
その為、使い手は後ろ指を指される事になり、必然的に使い手が減少していったのだった…という風説があるがこれは後世の創作とも言われている
というのも武士道という概念が成立したのは江戸時代中期以降であり、戦国時代の武人たちはむしろ「武士は卑怯であれ」が基本だったのだ。
だから戦国の武士たちは何よりも弓矢で遠距離から敵を射殺すことを好み、火縄銃が伝来すればみんな飛びついたのである。
管槍が実戦で有効ならば戦国武士がそれを使うことを躊躇するわけがない。

実際の廃れた理由は、習熟や扱いが難しいこと、そして携帯性が悪い、合戦では使い辛いという理由だろう。
管に通して突くというのは言葉にすれば簡単だが、実際にやろうとすると槍の制御が結構難しい。熟練の使い手となるには相当の練度がいる。
加えて戦場での槍術は隊列を組んで長槍で槍衾を作って一斉に叩きのめすか、乱戦では刃渡りの長い大身槍で敵を薙ぎ払うのが基本である。
管槍のようにピストンのごとく突きを連打するという戦法は一対一に特化しすぎている為、戦場という乱戦の場で使うには難しい。
しかも一対一で使うためだけに管槍を持ち歩くには大きすぎて不便である。
宮本武蔵も、槍は太刀より強力だが携帯性に難がある。合戦であれば槍を使うべきだが日頃の自衛用であれば太刀が一番良い、と五輪の書で主張しているほどである。
そのためあまり一般化しなかったのだろう。


熊手

先端に三から四本の鉤爪がついている。潮干狩りにも使うアレを長柄にしたもの。
元は農具から発展した武器で、平安時代から使われるようになった。
水上戦や攻城戦で多用され、船に引っ掛けて引き寄せたり、壁に引っ掛けてよじ登るのに使う。
殺傷力がそれほどないため、江戸時代には捕物用具として使用された。

薙鎌

小鎌を長柄にしたもの。舟に絡む藻を刈り取る道具から発展したと思われる。
武器としては熊手と共に平安時代頃から使われていた模様。
相手を引っ掻けて倒したり馬上から引きずり下ろす等の他、敵の舟を引っ張りこむなど割と活躍していた。
後世には熊手ほど広まらず廃れたが、現代でも諏訪神社には祭器として伝わっている。


(ほこ)

古代中国の有名な槍と言えばこれ。矛盾の矛の方。
「ほこ」または「ぼう」と読む。とか薙刀の基となった武器で、幅の広いのような穂先をもつ。
袋穂というソケット状の接続形式を採用しているが、これは冶金技術が未熟だったのが理由。
元々は戦車兵(タンクじゃなくてチャリオットの方)用の武具としての運用が主流だったのが、こういった大ぶりな穂先の理由でもあるという。
当然ではあるが、や(中華文明圏においては)戟の発展とともに廃れていった。
なお、三国志演義で張飛が使っている蛇矛はこれの派生系だが、明代に考案された武器なので当時は存在していない。

()

形状的には直刃の長柄鎌といった風情で、これも戦車兵用の装備としての使用が主流。
戦車どうしの反航戦や同航戦時に、敵に打ち込んで突き刺す、引っ掛けて首を落としたり転落させるなどの使い方をしていた。
ちなみにこの戦車、一戦闘単位に対して熟練した高級戦士3名(御者と左の射撃担当兼指揮官、右の白兵攻撃担当)に馬2~3頭を使用し、
製造費や維持費がかなり高いことから、騎兵の技術が発展・安定するにつれ主力兵器の座を引いた。
ただ、馬が車を引くという様式上、その防御力や輸送力はやはり騎兵のそれを大きく上回り、輸送車や前線における指揮車として中世以後も使用された。
なお、西洋ではレースという形で中世まで細々と残っていたようだが、今日まで残ってるかというと……
戈は日本には弥生初期に流入したが、後期には既に祭器へと衰退している。戦車がなかったので使いにくかったのだろう。

(げき)

「げき」または「ほこ」と読む。矛と戈の機能を統合した、中華版ハルバードのようなもの。
矛のような穂先は「()」、戈のような側面刃は「(えん)」または「()」という。刺と援は一体だったり別パーツだったり様々。
柄のサイズも様々で、二刀流で使ったりと組み合わせる手戟と両手用の長戟に大別される。
時代の進みと武具の進化から中途半端という評価をされ、北宋の頃には祭器になっていた。
三国志の頃から存在する武器ではあるが、某人型災害が使っていたような方天画戟は宋代以降の武具なので注意。

大斧(おおおの)

長柄の。南宋の頃、金(王朝)の重装騎兵に対して活躍した。
ポール・アックスのように先端が槍状になってたり、鉤爪が付いてるものもある。

偃月刀(えんげつとう)

大刀(だいとうと読む。太刀じゃないよ?)という長い柄の先に湾曲した重い刃を据えた武器の発展形。
斬撃と言っても刀剣のように切り裂くのではなく、斧のように重量で叩き斬るタイプの明代の武器。
薙刀の刃物がデカくなったような形をイメージするとわかりやすい。中華版バルディッシュ。
その名の通り、三日月や半月状の刃を備えている。きらびやかな装飾を施し、祭儀や演舞、訓練に用いたそうだ。
大刀の中でも一等重い部類であるらしく、腕自慢が己を誇示するのに振るったとも。
さらなる装飾を施したものに青龍偃月刀があるが、元が明代のものの発展形を演義の登場人物が使えるわけはなく、
関羽がこれを振るうのは例に漏れず演義の創作。
ちなみに青竜刀と呼ばれるのは意匠の施した装飾に青龍が多かったことに由来していたりする。
日清戦争の頃まで使われていたとの記録がある。

(とう)

中国の明代に用いられた十八般兵器に数えられる長柄武器で、全長は2.8~3mと非常に長い。
槍のような穂先の左右に三日月状の羽のような刃が伸びている。
羽には刺々しい鉤爪が複数設けられ、ここに引っ掛けて攻撃を受け止めたりと防御にも使う。
ちなみに太極拳には同じ漢字で(さん)というスコップのような武器もある。

多節棍(たせつこん)

いくつかのを鎖でつなげた武器。代表的なものが三節棍で、中国拳法で使われることが多い。

鉤鎌槍(こうれんそう)

槍と鉤爪を合体させたような形状の武器でどちらの用途でも使用可能。現在でも警察用の武器として使用されている。

()

中国のトライデント。日清戦争まで使用されていた。
ちなみにトライデント風の物は「三叉槍」だが、実はこちらは漁猟ではなく農具が発祥。
言ってみればピッチフォークの御先祖様。「河叉」、「牛頭叉」、「龍髭叉」などがある。

狼筅(ろうせん)

明の時代に誕生した槍の一種で、最初は枝のついたチクソウタケを切って竹槍として使用していた。
後に改良され、鉄製の穂先が付けられるようになり軍の制式装備となった。
義和団事件の時にも使用されていた記録がある。

トンバック

マレー半島の槍で、様々な形状の穂先がある。

ジャリド

オスマン帝国の騎兵であるシパーシーが使った鋼鉄製の投げ槍。

西洋

バトル・アックス

洋の東西を問わず、生活用具から発展した最も簡素かつ有用な武具。戦斧と呼ぶ。
複合加工した道具としては世界最古である石斧が伐採と狩猟に使われたのが始まり。
戦斧は伐採用の斧が戦闘に用いられ、その有用性からより戦闘に特化した物に改良された斧を指す。
イメージとしては短く思われるかもしれないが、れっきとした古代から中世までのポールウェポンの始祖である。
伐採用に比べ柄が長くなり、刃が広く丸くなり重さが増し、破壊力を増大させているのが特徴。
縄目文土器文化は別名「戦斧文化」*2と呼ばれ、ここから後のポールウェポン全盛期が始まる。

スピア

西洋諸国の大昔の槍を指し、片手または両手で持つ。そもそも英語圏の槍の総称であり、大雑把な括り。
大体長さ2m未満~3m、重さ1.5kg~3.5㎏ほどのものを指し、乱暴に言えば後述のサリッサやパイクより短く特徴のない西洋槍は大体スピアである。
  • ショートスピア:もっとも基本的なスピア。主に1~2mで軽く、訓練が楽で歩兵用に普及した。
  • ウィングドスピア:羽根のような突起がついたスピア。ゲルマン部族のフランク人が用いていた。羽根の役目は深く刺さって抜けなくならないようにする為。
  • フリウリスピア:ウィングドスピアの発展形で、刃根元の両側に設けられた突起が外側に反ったコルセスカ。これで敵を引っ掛け引き倒したりする。
  • ボアスピア:武器ではなく猪狩り用に作られた狩猟槍。当時の貴族のスポーツ用で先端が木の葉状。上記二例の羽根部分が打突鎚になっている。
  • ロングスピア:戦車(チャリオット)や射出兵器と戦う為に作り出された長い槍。後のあらゆるポールウェポンの基礎となった。だいたい2m以上からがロング。

トライデント

漁猟具や農具を起源とする三叉槍で、ポセイドンの得物として有名。ローマ帝国の剣闘士の武具として用いられたものはフュスキーナという。
右手にこれを、左手に網を持ち、網で絡めとって突くのが主戦術。
ちなみに現在でも使われるゼスチャーのサムズアップだが、一説によると由来はこの剣闘士によるコロセウムでの殺し合い。
負けた方の健闘を称え、助命する際にはサムズアップを。不甲斐ない敗者にはサムズダウンで処刑を要求するのだ。
概ね3世紀にわたって続いたこの凄惨な娯楽で、2,000人からの剣闘士がコロセウムを血で染めたという。いやぁマッポーですね。

ジャベリン

古代ギリシアの時代から使われていた、長さ1メートル程の投げるための槍。
陸上競技の槍投げの元になったと言われている。アトラトル(投槍器)を使う事で100m前後まで投擲可能。
結構メジャーな武器であり、イギリス軍の地対空ミサイルや米軍の歩兵携行式多目的ミサイル、他にもJ級駆逐艦の一番艦や気象観測用小型ロケットの名前に採用されている。

ランス

スピアと並んで中世ファンタジー界隈では有名どころの槍。長さは4m前後。
その実態は馬上突撃特化武器というポールウェポン界隈でもトップクラスに特殊な武器。
つまり馬に乗って突撃して扱うことが前提の武器であり、それ以外の運用はハナから想定されていない。
片手槍としても馬鹿でかく重いものを鎧と馬体に固定し、すれ違いざまに突き刺す*3という形で運用される、というかそういう使い方しかできない
形状はヴァンプレートと呼ばれる鍔がついた円錐形のものがメジャーだが、アレはあくまでも一つの形式に過ぎず、他の形状のものもある。
先端は金属製だが軸の部分は木製であり、基本的に刃は無い。
馬上兵装であるため通常の槍に比べれば短いが、それでも片手武器としては最長の部類。
重装化した敵騎兵や槍衾への対抗策として作られたが、熟練者の育成が困難などもあり、最終的には銃の登場によって完全な対抗策には終ぞなりえなかった。
体格や体力に恵まれた熟練者でもなければ扱えるものではなく、乱戦にも絶望的に不向き。
ただし逆に扱える者がいた場合、ランスを装備した騎兵隊のランスチャージ(馬と人の重量と速度を穂先の一点に集中させてぶつける突貫体当たり)は恐ろしい威力を発揮する。
重量と速度から言って、ドリルのついた軽トラックが集団で突っ込んでくるようなもので、そもそも人力で止められる代物ではない。
弓兵隊とクロスボウなどを用いて完全に対策を打っておくならともかく、この奇襲を受けたら一溜りもない。適材適所である。
ジョストと呼ばれる一対一で戦う馬上槍試合で使う、オークの木で作られたブールドナスという全体が木製のランスも作られた。
なお創作では徒歩のキャラが持ってたりするが、上述のようランスは馬上突撃に特化した槍であり、刃も無いため振り回してもただのクソ重い木の棒でしかなく、しかも片手武器ため徒歩での運用には絶望的に向いていない。

グレイヴ

鋭く大きい剣状の穂先をもつの一種。要は薙刀的なナニカである。
13世紀頃のフランスが起源であるらしく、16世紀頃には穂先へのエングレービングなど、儀礼装備としても重宝されていたようだ。
まあ、普通の槍よりも肉厚で大型の刃を備えていれば、式典用としてはうってつけだろう。
いわゆる「峰」の部分に鉤爪を設けたものもあり、これはフォーチャード(フォシャール)とも呼ばれる。
この鉤爪は敵の攻撃を受け止めたり、騎兵を引きずり落とすのに用いたといい、ハルバードの御先祖的なものといえる。

サリッサ

紀元前4世紀頃、ギリシャを拠点に大きな力を持ったアレクサンドロス大王率いるマケドニア軍が使用した長槍。
騎兵用と歩兵用があり、それぞれ長さと重量が違う。騎兵用は普通の長槍だが、歩兵用は5~6m、重さも5~6kgとデカい。
主に歩兵用はマケドニア式ファランクス(密集隊形)を構成する為の肉壁武器。私が死んでも代わり(次の肉壁)がいるもの。
サリッサが廃れた後、15世紀のパイク登場までこういったトンデモ長々槍は歴史から姿を消す。

パイク

スイスで誕生した最長8m、最短でも3mの長い柄を備えた歩兵槍。登場した15世紀から17世紀後半まで歩兵用装備のスタンダードを担った。
対騎兵カウンターとしての槍衾や地面に突き刺し簡易的なバリケードとしてとして用いられるが、対歩兵攻撃のメインはその長さと重量を最大限に活かした打擲。
自身の重量と重力と兵の腕力と慣性モーメントと加速を味方につけ、全力で敵兵の脳天に振り下ろすのである。当たればミンチ確定。
穂先が掠めるだけで四肢が飛び、胴に当たれば裂けて臓腑が飛び散り、運悪く柄が当たれば叩き潰され、穂が首に当たれば首チョンパ
兜に引っ掛かってそのまま首が千切れるなど、どこが人体にどう当たってもデス・オア・ダイ、密集陣形最強のスナッフムービー製造機と化す。
サイズでわかる通りアホのように重いため、パイク兵の錬成には時間が掛かるが、精鋭パイク兵の攻撃力たるや推して知るべし。
……まあ、陸戦では銃剣の台頭で廃れたんですがね。もっとも海戦では19世紀まで使用されたが。

ハーフ・パイク

スポントゥーン、リーディング・スタッフとも呼ばれる長さ2メートル前後の槍。
歩兵部隊の指揮官が身分の証として所持した。

ボーディング・パイク

水兵が船上でも使いやすいように柄を短くしたポールウェポン。斧型や槍型など様々な種類がある。

ホームガード・パイク

鉄パイプ銃剣を溶接した長さ1~1.5mの、第二次大戦初期のイギリスのアルティメット国民兵装(本当です)。

コピア

ポーランド騎兵フサリアが使用した馬上槍。
短くても4m、長いと6mにも達するという馬上槍としては最長クラスの長さが特徴。重量は3kgと軽いがこれは中身を空洞化して軽量化している。
「相手が長槍(パイク)使ってくるならこっちも長い槍で突撃すりゃいいんじゃね?」という小学生みたいな発想なわけだが、
欧州屈指の精鋭騎兵フサリアの技量と合わさったその破壊力は凄まじく、2~3人纏めて貫くのは当たり前、6人纏めて貫いた記録すら残っている。
当然こんな馬鹿みたいに長い槍で馬上突撃すれば槍にかかる負担も大きく、耐久性を犠牲に軽量化しているためかなり折れやすい。
そのため使い捨ての消耗品という位置づけであり、突撃→戻って従者から予備のコピアを補給→再突撃、もしくは突撃後コピアを捨てて剣などに持ち替えて近接戦闘という形で運用された。
それどころか綺麗な形でコピアを持って帰ってきているのは突撃に失敗しているのと同義であり不名誉ですらあった。

コルセスカ

穂先の根本に穂先側を向いた「返し刃」が付いている三叉槍もどき。これは敵の攻撃を受け止めたり、深く刺さりすぎないためのもの。
ウィングドスピアをベースにイタリアのコルシカで生まれたものとされる。
有名な派生系としては、返し刃が外向きになり、飛ぶカモメを模したような形になったフリウリスピアや、
同じく返し刃が羽を広げたコウモリのようになったショヴスリがある。
これらの派生系は、刺突の際の返しとしての機能よりも、敵兵を引き倒す鉤爪としての機能を重視していたようだ。

パルチザン

1.8mから2mほどの長さで矢のような穂先をし、その根本の片側ないし両側に小さな返しを持つ
15世紀頃にイタリアやフランスでの農民一揆で使われたため、この名で呼ばれる。ちなみに意味はゲリラとか反抗勢力とかそんな感じ。
切る・突く・引っかけると多様な使い方が出来る器用さを持ちながら扱いやすさも兼ね備えた優れた武器で、
その有用性から後にヨーロッパ各国の正規軍でも用いられるようになった。
17世紀頃にはパイクに取って代わられ、儀礼用として穂先を彫刻などで装飾したものが残っている。
酒飲みには「ビーフィーター」というドライジンのボトルに描かれる兵士の得物として知られる。
彼らはロンドン塔の警備兵兼看守で、職責の重要性から牛肉(当時は高級食材)を支給されたことにちなんでいる。

ハスタ

古代ローマ軍で使われていた刺突用の槍。ラテン語でハスタとは「槍」を意味する。要するにスピア。
狭義にはローマ軍が重装歩兵によるファランクス戦術を採用していた際に用いられた長槍を指す。
穂先はソケット式で、木の葉のような形をしている。ピルムによる遠距離投擲が主戦力になってからは徐々に消えていった。
とはいえ紀元前3世紀ぐらいまでは拠点防衛時の威嚇用に用いられていた記録はある。
尚、剣闘士が大型猛獣と戦う用に作られた三又のトライハスタというものもある。

ピルム

ジャベリンの一種で、古代ローマ軍が使用した先端が針状の槍。
元はエトルリア人が使っていた投げ槍で、それを取り入れた古代ローマ軍では上記のハスタに代わる主力武器となった。
貫通力重視の形状をしており、当時、長剣と大盾が主装備の敵軍に対し、突き刺さるピルムは盾を失わせるのに最適だった。
一方で穂先と一体化した細く長めの金属製の穂軸は、外れた際に投げ返されないよう、わざと曲がり易いものになっていった。
全長約1.5~2m、重量約2~4kg、最大射程は約30m(有効射程は20m以内)。
ピルムは重量があり軽装歩兵の機動力を損なうため、重装歩兵が装備していた。
軽重2本を携帯し軽いものから投げていき、余裕があれば盾裏に5本取り付けているピルムバタ(投げ矢)も投げ、しかる後に剣を抜いて白兵戦に移行するのが当時の重装歩兵の戦い方である。
とはいえ投げきる前に白兵戦になだれ込み、ピルムを振るって戦う事もあった模様。
更に短い物はピラ、もっと短く投げ専用の物がウェルトゥム(後述)と呼ぶ。

ピルム・ムルス

上記ピルムの一種で、独特な武器。金属を使わず、全て木で作られている。
持ち手の柄の上下に木の杭がついたもので、地面に突き刺して柵に使ったり、組み合わせて簡易槍壁を作ったりできる。
奇襲時など武器を携行していない際に咄嗟に武器に使える用途があった。投げ槍としても使われた。
ムルスは城壁を意味する。つまり、ピルム・ムルスは「城壁用の槍」という意味である。
ただし一点だけ大きな欠点がある。それは武器も持たず身軽な装備で侵入した敵の武器にも最適だったのだ。誰か気付けよ
その欠点を受けてか、古代ローマ以降は戦場からはだんだんと姿を消していった。
とはいえ即興で通り道を塞いだりするのには有効だったので、疫病の村を隔離閉鎖する時など欧州で広く重宝された。

ウェルトゥム

ピルムより短く、純粋に投擲のみを目的にした手槍。
軽いので扱い易く、投擲距離もより伸びる…が、軽いので威力が低く脆い。まさに“帯に短し襷に長し”である。
そもそも槍は投擲モーションが大き過ぎ、その際の前面投影面積も大きくなる為、敵側の投擲武器にも当たり易い上に隙が大きい。
そのため、より安全で精度が高く、飛距離も伸び始めた弓矢に取って代わられた。

コントゥス

こちらは古代ローマ軍の騎兵が使用していた長い槍。要するにロングスピア。サルマタイ人の騎兵が使っていた長槍がルーツ。
もっともまだ(あぶみ)がない時代の騎兵は騎乗ではまともに戦えなかった(跨がる両足の締付けで乗るので精一杯)
よってランスのように構えて突撃し、槍先が刺さると共に離して一撃離脱する戦法をとっていたと考えられる。

ロンパイア

古代トラキア人が使っていた西洋風長巻。主に騎馬相手に使い、馬の足を切ったりしていた。
全長2mもある大刀で、柄と刀身がほぼ同じ長さで且つ刃が刀身の内側に付いた逆刃になっている。
討ちとった敵の首を突き刺して高々と掲げるのに使ったりもした。

ウォーハンマー

13世紀ごろから登場した先切り金鎚の長柄武器版。
片方は尖っていて、もう片方は平たい鎚頭、そして金鎚と違って穂先は刺突用に尖っていたり槍と同様だったりする。
ピッケルとハンマーを組み合わせたような形状。騎兵用は短くなっている。
でっかい木槌、鎚頭ではなく斧になってる物、穂先も鎚頭もない尖ったピックだけの物などもウォーハンマーの一種に含まれる。
亜種として、平たい鎚頭の代わりに4本の鉤爪を備えるルツェルン・ハンマーがある。
ここまでくると、どっちかというと鉤爪付きの槍。

ハルバード

14世紀の後期にスイスで誕生したと言われるポールウェポンの集大成。
長い柄の先端に穂先、穂先の直下に斧頭、その逆側に鉤爪を取り付けた槍型マルチウェポンの代名詞。ハルベルトとも。
穂先で突く。斧頭で叩き斬る。鉤爪で引っ掛ける。鉤爪や後端の石突、柄そのもので叩く。
…と、即ち長柄武器が行う全ての攻撃動作を、これ一本で行使可能な多元万能武装なのだ。
先端が金属の塊な上に多芸なため、性能を引き出すには熟練と適切な判断力、迅速な対応能力、そして何よりも体力が必要不可欠とされる。
構造としては、斧頭全体を一枚板で加工した「スイス式」と、各パーツを独立して錬成し溶接した「ドイツ式」の二種がある。
武器としての完成度の高さと、実用一点張りゆえに逆に洗練されたその形状から儀礼用装備としても名高く、
バチカン公国のスイス傭兵は今なおこれを儀仗として振るっている。かっこええので必見ですぞ。

バルディッシュ

ポールウェポンとしては比較的短めの柄がついたのような東欧圏の武器。
ハルバードとは逆で、当初は斧頭の上部を刺突用にも使えるような形状になっていたが次第に斧としての機能に特化して半月状の斧頭になっていった。
16~17世紀頃のロシアの銃兵隊ストレリツィの装備に採用されている。パイク同様にバリケードとしても使われた。
フェイトそんの愛用デバイスの語源。文献では攻城戦の防衛時、高所から敵目がけ落として…。

フットマンズ・アックス

ヴァイキングの長柄の戦斧(デーンアックス/デーニッシュアックス/ヴァイキングアックス)からイギリスで発展して、ハルバートのように穂先や鉤爪を具えた斧槍。
ハルバードによく似ているが、構造が単純化され製造コストが安い。その分重い。
大量の雑兵歩兵に行き渡らせ、騎兵を引き倒させる為の物である。重いので破壊力はバツグンだ!

ポール・アックス

ハルバートのように穂先や鉤爪を具えた斧槍。さらにスパイクハンマーやサイドフックもついている。
鍔付きの柄が特徴。フットマンズ・アックスとよく混同されるが、実際には別物。
あっちは雑兵向けなのに対し、こちらは王族を守る宮廷警護兵に使用されたりした。
ルツェルン・ハンマーといいこれといい、ハルバードじゃいかんのか?と言いたい人がいるが
ハルバードが万能型なのに対し、ポール・アックスは機能強化+破壊力特化版。
ハルバードよりも重い先端についたスパイクハンマーは、盾を構えたフルプレートアーマーの重騎士すら鎧ごと打ち砕く。
側面の鉤爪により、騎兵も引き摺り下ろして叩き割る。質量の暴力でなんとか無双の如く歩兵を薙ぎ払う。
更に鍔を備えて剣などと戦う際の守りも万全…でもその分お高いんでしょう?
はい。 コストはハルバードの数倍、フットマンズ・アックスなら10本以上作れた。そりゃ宮廷用にしか回らないわけだ。

ロッホバー・アックス

スコットランドのハイランダーと呼ばれる高地人が愛用していた鉾槍。バルディッシュのような幅広の刃を備え、鉤爪もついている。
主にスコットランド民兵が、これとジャッドバラ・アックス(刃が小さくやや長い斧槍)で大英帝国と戦った。

フットマンズ・フレイル

柄の長いフレイル。パイクが普及する前は、農民兵や従士の対騎兵武器として猛威を振るった。
フレイルというのは脱穀用農具の殻竿から発展した徴募兵用の武器で、長い柄の先に鎖や革紐などで固定された打撃部位(穀物と呼ぶ)を備える。
これを振り回し敵兵にぶつけるだけなので、調練が手軽に済む。また元が農具なので、反乱などにもよく使われた。
穀物が棘付き金属球に強化されたものはモーニングスターの一種に分類されることがある。ちなみに、実用化されたのは騎兵用のが先である。
見た目は似てはいるが、一応ヌンチャクとは別物(長さはどちらかというと上記の三節棍に近い)。

大鎌

日本だと鎌といえば手持ちの草刈鎌がメジャーだが、欧州は地続きの大陸なので農地もそれなりに広い。
なので、立ったまま一度に広範囲を刈れるように大型化していったわけだ。なまじ刃物なので反乱にも使われた。
とはいえ、フレイルなどと違って中途半端に刃が付いているため、武器としては実用性に欠ける。ファンタジーなんかでは大活躍だけどな。
ちなみに死神が大鎌を持っているのは、「ハーヴェスター(収穫者)」として人の魂を刈り取るという発想からだそうな。
尚、戦闘用に刃の向きを棒と垂直にした(薙刀みたいな)戦鎌(ウォーサイス)というものもある。

バトル・フック

棒の先に鉤爪一本がついたもので、主に農民兵などが馬上の人間を引きずり落とすのに使用した。

ビル

高い木の枝を切る農具のビルフックから発展したもので、フックと尖った部分が一体化している。
バトル・フック同様に馬上の人間を引きずり落とすのに使用したが、こちらは尖った部分でそのまま攻撃することが可能。
ヨーロッパ各国で多用された。

ピッチフォーク

ビルやサイズと同じ農具。刈り取った麦や干草、葉、ブドウの実、そのほかの農作物など柔らかいものを持ち上げたり、投げたりする道具。
剣や銃など高価な武器に手が届かない人々によってよく武器として使用された。
長い柄と、長くて広がった歯を持った巨大なフォーク…
…というかそもそも食器のフォークの方が後発で、このピッチフォークからフォークと名付けられたのだが。
ちなみによくフィクション作品で悪魔が手に持っているのもこれである。

第三世界

イシジュラ

南アフリカのズールー族がと共に使っていた槍。刺突、投擲両方で使用された。

番外

銃剣

意外に思うかもしれないが、その起源は「パルチザンが弾切れになったマスケットの銃口にナイフをねじ込み、相手に襲いかかった」というもの。
フランスのバイヨンヌというところが発祥なのでバイヨネット、英語化してバヨネットになったという。
一説によると、これを見た軍人が「なるほど、銃に短刀を括り付ければ槍としても使えるな!」と膝を打ったのが実用化の始まりだとか。
このおかげで銃兵は護衛のパイク兵が不要となり、余剰のパイク兵は銃兵へ更新され、こうして銃の全盛期が始まったのである。
ゆえに銃剣着装時のライフルは、ある意味ではポールウェポンの末裔でもあるのだ。
自動火器(機関銃)の発展で一時は不要になったかと思われたが、非正規戦や市街地での不意の近接遭遇戦、敵兵の死亡確認(死体かな?という相手に突き刺してみる。反応があればそのままトドメを刺す)というように戦闘に役立つのは変わらず、
さらに鞘と組み合わせるなどの仕掛けによるマルチツール化、あえて見せつけることで威圧感向上に伴う治安維持任務への貢献など、何だかんだ需要があるのが現状。最近は銃のほうに着剣用のアダプターパーツが別に用意されていることが多い。
まあそもそも(それが許される環境ならば、だが)普段からナイフを持っておくとかなり便利だしね。
実質これが槍の集大成であり、現存する唯一の戦場用ポールウェポンである。

「古代」の項目でいう棍棒…と言われると原始人かが振り回してそうなバットの太い版みたいなのを想像するかもしれないが
実際には適当な長さのある武器用に使う棒全般を棍棒と呼ぶ。日本や中国武術でも「(こん)」と言えばピンとくるのではないだろうか。
これらを日本武術では「棒」と呼び、一般的には六尺棒を用いる。中国では棍と呼び、西洋ではイギリスのクォータースタッフが六尺棒に相当する。
もっとも「適当な長さのある武器用に使う棒」なら竹竿だろうが細木の丸太だろうが棒であり、当然人類最古の武器だと言える。
先述の通り、棒術として非常に長い歴史のある武具であり、現在も警察の警棒などもっとも身近なポールウェポンだろう。金属バットもバールのような物も棒である。




追記・修正はポールウェポンの熟練兵として戦場に出てからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ポールウェポン
  • 長柄武器
  • 歩兵から騎兵まで
  • 主力兵装
  • 武器
  • 軍事
  • 歴史
  • 兵器
  • 武器項目
  • 大鎌
  • 騎兵
  • 歩兵
  • 騎士
  • 管槍
  • ランス
  • スピア
  • ジャベリン
  • 薙刀
  • 竹槍
  • ハルバード
  • 元生活用品
  • パイク
  • 刃物
  • 鈍器
  • 兵器の王

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年01月03日 12:06

*1 射出の際も柄や手首からゴムが分離してはいけない

*2 紀元前2900~2400年頃の新石器時代末期から銅器時代を経て青銅器時代初期にかけ、ヨーロッパ北部一帯に広まった一連の考古文化。

*3 腕を振って刺すというよりは体当たりに近い轢き逃げの形を取る