絶唱(戦姫絶唱シンフォギア)

登録日:2015/01/14 (水) 15:03:09
更新日:2024/04/06 Sat 20:44:35
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Gatradis babel ziggurat edenal Emustolronzen fine el baral zizzl―



戦姫絶唱シンフォギア』シリーズにおける絶唱とは、シンフォギア装者全員が発動可能な『歌』であり、
歌えば通常時とは比べ物にならないほど高出力のフォニックゲインを得られるが、その出力と引き換えに強力な負荷が身体に掛かるシンフォギア装者の切り札。
歌は全装者で共通しており、シンフォギア・システム共通の最終手段でもある。(項目冒頭は其の一節)

絶唱時のギアの出力は『切り札』の名に恥じぬ圧倒的なものであり、ノイズはおろか周辺の建造物さえも一掃するほどの威力と攻撃範囲を持つ。
しかし、使用後は強烈なバックファイアが装者にのしかかるため、血涙を流すなど深刻なダメージが身体を襲う。

攻撃にその高出力を用いる際は、基本的にエネルギーの運用効率を高めるアームドギアを介する。
そのため、どのような攻撃になるかは聖遺物の特性が大きく影響するが、装者によって何らかのアレンジが加えられることもある。
(奏の渦状エネルギーの広範囲展開によるライブ会場のノイズ一掃、クリスのリフレクターを用いた一点集束砲撃)


アームドギアを介さずに攻撃に使用した場合、余剰エネルギーが周辺に溢れ、攻撃能力を広範囲に作用させるが威力を収束させる事ができず、結果的に効率は下がる。
負荷はシンフォギアとの適合係数の高さに伴って軽減されるが、命の危険すらつきまとう諸刃の剣であることには変わりはない。
本編中でも、無印でアームドギアを介さずにクリスに絶唱を用いた攻撃を行った翼は生命の危機に陥るほどの重傷を負い、生死の境を彷徨っている。

シンフォギアシステム自体「適合者であっても人間とギアを構成する聖遺物とに隔たりがあるのでギアから解放されるエネルギーが装者を蝕む」という代償がある。
絶唱はギアの出力を通常時よりも更に解放するものであるため、装者に通常時よりも更に重い負荷がかかってしまうのは仕方ないと言えるだろう。
その点、融合症例である立花響は、自信が聖遺物と一体化していることもあり、絶唱の負荷に対して他者よりも強い耐性を持っていた。
ただし、その代わりに思いもよらない代償が付くこととなっていた。

なお、よく勘違いされるが絶唱自体は直接死につながる訳では無い。

天羽奏が絶唱後に死亡したのは、元々LiNKERで無理に適合していた上にネフシュタンの鎧の起動実験のため薬を控えめにしていたところを襲撃された影響で、
普通に戦うだけでも短い時間しかギアを纏えない低い適合係数だったことに加え、絶唱を使用した頃にはガングニールの維持が困難なまでに適合係数が下がっていたため、
絶唱使用後のバックファイアがほとんど軽減されないままに彼女の身体に掛かってしまったからである(漫画版では更にアームドギアを手放して歌っている)。

『G』で登場したマリアの妹、セレナも絶唱使用後に死亡しているが、
直接的な死因になったのは絶唱の影響で崩壊した研究所の天井の瓦礫であり、間接的な死因は確かに絶唱だが、絶唱のバックファイアそのものが彼女を殺したわけではない。

しかし、直接死に至らしめるほどではないにせよ使用者にかかる負荷は絶大であり、加えてLiNKERの負荷や戦闘による体力の消耗や怪我などを考慮すると、
使用後に死んでしまってもおかしくはない、まさしく命がけの『最後の切り札』であることに変わりはない。
そもそも「純粋な意味で適合率が高い」という適合者は翼、クリス程度しかおらず(この二人でも使用後に絶唱顔になったり口から血が出るほどのバックファイアを受けていた)
フィーネ組が適合率の低さ故に生産が止まっていた中でもLiNKERに頼っていた事、ウェル博士が「LiNKERで簡単に適合者作れるほど楽じゃない」と発言しているように、
高い適合率を持つシンフォギア装者自体が全体で見れば希少である事を考えれば、おいそれとは使えない『歌』であると言える。
融合症例である響であっても、落下してくる月の欠片を撃ち砕くために絶唱を歌った際には血を吐きながら攻撃していた。


  • S2CA(Superb Song Combination Arts)

響曰く「とっておきたい、とっておきだもんね」

戦姫絶唱シンフォギアG』にて登場した、無印ラストにおいて降下する月の欠片を打ち砕いた一撃を奇跡以下として制御するために三人が修練していたコンビネーション。
連携の中心に「他者と手を繋ぎ合う」特性を持つ立花響を据える事で威力を増幅させて、
尚且つパートナーの身体に掛かる絶唱のバックファイアを抑制する効果も併せ持つ。

これは響が人と聖遺物の間にある垣根を越えた融合症例となっているからこそなし得るコンビネーションである。

ただ、絶唱のバックファイアはすべて中心にいる響が引き受けるために、融合症例であっても中和しきれないほどの負荷が響に掛かる他、
過去にあったようにガングニール以外との聖遺物との共鳴・共振による暴走の危険性などがある。

なお、このコンビネーションには装者の組み合わせによるバリエーションがあり、
響とクリスの二重唱であるS2CA・ツインブレイク type-A(アロー)
響と翼の二重唱であるS2CA・ツインブレイク type-B(ブレード)
そして響・翼・クリスの3人による最大威力の三重唱S2CA・トライバーストがある。

その威力は絶大でXD(エクスドライブ)モードでない通常ギアとしては破格の威力である。

無論トライバーストにもデメリットが存在し、先ほど述べた響の身体へ及ぼす影響と詠唱によるチャージに時間が必要なこと。

そして何よりも、

あまりの破壊力のため使用局面が限定されてしまうことである

本編においてもライブ会場という周囲を取り囲むものが有る中増殖分裂ノイズ相手に使用したものの、
炸裂した虹色の奔流は天高く伸びていき夜空を切り裂いていた。

また、7話において調と切歌に絶唱を使わせまいと使用した際は、
手を繋いでいないのにもかかわらず自らに絶唱の負荷とフォニックゲインを収束・調律し、被害が出ないように空中に向けて解放するという離れ業をやってのけた。
これは二人の聖遺物の出自が同じ女神の振るった刃であったことも関係しているが、響自身の資質によるものが大きかったとされている。
しかしその代償も大きく、胸のガングニールとの融合が一気に促進されてしまい、
誰の目から見ても明らかに分かるレベルでガングニールの結晶が表出するほどとなってしまった。

この後響は魔を祓う光を受けた影響で普通の人間に戻り、改めてガングニールに適合しているが、通常の適合者になっても使用できるようで、最終話では、ネフィリムの放った火球を迎撃した時にマリアの歌で喚起して世界中から集められたフォニックゲインを束ねる事によって使用している。
明言されてないがその後のXD(エクスドライブ)モードでの突撃も此れだと推測される。
響も「6人じゃない……ッ!わたしが束ねるこの歌は――70億の絶唱ォオオオッ!!」って言ってるし

なお、この時に6人が歌っていたのは『始まりの歌(バベル)』という曲で、(この場にいない3人分も含めた)シンフォギア装者の聖詠(変身時の旋律)と絶唱を組み合わせた名曲。
(作曲者の上松氏の呟きによるとシンフォギアにおいて最初に書いた曲であるとのこと…文字通りの始まりの歌である)
シンフォギアLIVE2013では最後のトリを飾るなど、人気が高い曲でもある。
ちなみにこれの歌詞が聖詠と絶唱に置き換わった『アクシアの風』という曲もある。



GX』最終決戦ではS2CA・ヘキサコンバージョンが登場。
トライバーストすら凌いだキャロルの莫大なフォニックゲインを響が束ね、マリアが制御し、イグナイトモジュールで負荷を抑えつつ6人の装者に再分配するという、
まさしく響たちが持ちうる技術を総動員した離れ業。
公式では「フロンティア事変で起こした奇跡の再演」「奇跡の殺戮」と称されている。


AXZ』でもS2CA・ヘキサコンバージョンを使用。
本来フォニックゲイン由来のエネルギーではない、錬金術師のファウストローブを形成するエネルギーを
ギアの出力に転用するという、響の思い切った考え(考えなしとも云う)を戦場に立つ仲間たちだけでなく、
本部組のバックアップも合わせることによって擬似的に実現。
結果、エクスドライブには至らなかったものの、それに匹敵する出力を時限式で可能にする最終抜剣形態へとリビルドした。


スマホアプリの『XD』では、敵が強力であることに加えて、絶唱に並ぶ決戦兵器であるイグナイトモジュールを封殺してくるため、通常の絶唱共々出番が多め。
と言うか、最初の並行世界イベントである『片翼の奏者』では、イグナイトかS2CAじゃないと倒せない相手と言うことで、
市街地だろうと遠慮なくぶっ放す機会が多かった。(最初に使った時のようにアッパーで繰り出す等の配慮はしただろうが)
なお、そのイベントでマリアが語るところによると、三人の調律が上手くいかないとバックファイアで全員ズタズタになるらしい。
これは前述した負荷が全て響に集中するというのと矛盾するように思えるが、
マリアの纏うアガートラームはギアからのバックファイアも制御・軽減できるそうなので、マリアを入れた状態でのS2CAと考えれば矛盾しない。
実際、マリア抜きで使った際は、響一人が負荷によって倒れるという結果になった。(普通に使う以上の無茶もしでかしての結果ではあるが)

当然設定だけに留まらず、必殺技の一つとして絶唱を用いるものを使うシンフォギアも実装されており、
その必殺技を使うとBGMが止まり、その装者の口元カットイン→冒頭の節を歌う→必殺技発動→演出終了まで無音…という、中々に印象的なカットが表示され、
威力も基本的に絶唱を使うだけあって高いが、使うと限界突破を一切していない状態だとHPの70%を失うという原作に合わせたハイリスクな仕様になっている。
この仕様のため、限界突破しないと(※フルに突破しても50%=2回使うと確実に戦闘不能になるが)使い物にならないと判断されてか、
基本的に出やすい☆3レアリティでの実装が主になっている。


追記・修正は70億人の絶唱を食らってからお願いします

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最終更新:2024年04月06日 20:44