香風智乃(ご注文はうさぎですか?)

登録日: 2015/01/11 Sun 01:39:40
更新日:2024/04/21 Sun 21:29:24
所要時間:約 11 分で読めます





『香風智乃/チノ』は、『ご注文はうさぎですか?』の登場人物。
CV:水瀬いのり

木組みの家と石畳の街で、コーヒーが主力商品の喫茶店「ラビットハウス」の看板娘な中学二年生~高校一年生。
立ち位置はココアさんこと保登心愛と並んで、今作のもう一人の主人公的存在といったところ。

ロングの水色の髪、頭に乗せたアンゴラウサギ(ティッピー)がチャームポイントな美少女。
年上でありトラブルメーカーなココアや、軍のノリが絡むとアレなリゼのストッパー兼ツッコミとして手綱を取る。(大抵止めきれず巻き込まれる)

名前の由来は「カプチーノ」。

~人物~

中高生にして小学生と見間違うようなスタイルにコンプレックスがあるようで、身長が伸びてほしいと願っている様子。
水着姿の千夜とリゼにダメージを受け、温泉に成長促進の効能を求めているので胸も大きくなりたいらしい。(スタイル抜群のリゼと見比べてしまうのも無理はない)。

そんな小学生と見間違うようなルックスに反して、性格は落ち着いて礼儀正しくクール。基本的に無表情で激しく表情を動かすことはそんなにないが、無愛想という程ではない。

夢は「立派なバリスタになってラビットハウスを繁盛させること」なので経営に関しても真剣でしっかりしている。

幼い頃から年上の人に囲まれて育った都合で敬語が習慣付いていて、砕けた風に話そうとすると上手くいかずもじもじしてしまう。

人見知りで無愛想に思われてしまいかねない性格が本人も悩みの種で、自分が笑えばお客さんも来てくれるだろうかと鏡の前で頬をいじる姿はいじらしい。

母(と祖父)との死別によって一時はかなり暗くなってしまっていたが、やたら人懐っこい自称姉に構われるうちに苦手意識がなくなってきているのか、赤の他人のロゼ(リゼの変装した姿)に自分から話しかけた時は頬を赤らめて喜ぶなど、次第に表情豊かになる。

まだまだ心の機微にも疎いようで、親友がココア達と仲良くなっていくのに疎外感を覚えて、「ココアさんは妹なら誰でもいいんです」と拗ねたり、しかしそれを全く自覚しなかったり。

もっとも年相応「もふもふ喫茶」(ネーミング)食いついたり、酵母菌を攻歩菌なる危険細菌と勘違いしたり、昔読んだ本の内容を熱弁したり、「ティッピーが頭に乗っていれば力が二倍出るんです、本当です」と強がってみたり、洋酒入りチョコで酔った時は、しおらしくお姉ちゃんと呼び、我に返った時は真っ赤になりながら「演技ですから 演技ですから……」と消えそうな声で主張したり、進学に関して悩んだり*1、なんだかんだココアと息ぴったりにボケてみせたりしているので、一部分に関して大人び過ぎているといったところか。









ちなみに趣味はチェス・ボトルシップ・ジグソーパズル。クロスワードや知恵の輪も嗜んでいるようだ。
チェスは初心者とはいえ年上の千夜に勝つ腕前で、シャロ曰く「ろ、老後も安心の趣味ね」。

何故か兎を頭に乗せる癖………というより頭の上に何かないと落ち着かない性分らしく、お仕事の時は思わずそわそわしてしまうなど顕著。
創作ダンスから習い始めたバレエは着々と上達し、ラビットハウス内で華麗にターンを決めてみたり、ティッピーを頭に乗せたリゼが「意外と難しい! チノすごい」と言って本人も満更ではない様子を考えると、バランス感覚はずば抜けている
それでもバトミントンのサーブの反動*2で目を回し、自転車に乗る練習を重ねても成功せず、半日で乗れるようになったココアに教えを請うあたり運動はあまり得意ではないようだ

シャロとは反対に、ティッピー以外の動物が懐かない体質が原因で、あんこに触るのも戦々恐々とした様子だったが、本人は兎を始めとした可愛い動物が大好きで、ココアが兎と触れ合う横で「いいんです……私にはティッピーがいますから」とブルーになったりした。
ココアに染まって次第に慣れてきたのか野良兎に近づき、見た目がワルっぽいワイルドギースにも特にリアクションはなかったので大分克服してきている、かもしれない。

どこぞの偉人のような非常に前衛的な『時代を変える力強い』画風*3の持ち主。
へたっぴだと思っている本人は普通の絵を描きたいらしく、褒められて「わ、私はバリスタを目指すんです 画家にはなりませんよ」と、照れ混じりに語る。
小さい頃に作った写真立ての装飾も、母とココアに「笑っているお花」をライオンだと勘違いされたが青山に励まされたことで個性に昇華させ、堂々とラビットハウスを描いて見せた。
(ティッピーを「わしの店……捨てられる……!?」と戦々恐々させているがご愛嬌)

大雨とカフェインで発生したお泊まり会での怪談大会をきっかけだったのと、メグマヤでブームとあって怪談を練習している。
が、話の内容とチノの必死さが愛らしいため怖がらせるどころか和ませてしまう。
肝心の本人はお化けが大分苦手なようで、カーテンを被ったココアをお化けと勘違いして助けを呼んだり、
怪奇現象の館と考えていたシャロ家には対霊装備で向かった。
……それよりもココアに店を任せるのを怖がっていたようにも見えるが。



裁縫も得意でココアが散々失敗したネクタイをあっさりミシンで縫った。

料理もココア以上にこなせるようで、シチューやホットケーキ等を作っていた。
香りだけで銘柄や産地を当ててしまうなど、バリスタの素養に恵まれている。
煎れたコーヒーはココアを魅了するなど中々の腕前だと思われる。
サービスの一環であるコーヒー占い、「カフェ・ド・マンシー」もカプチーノなら「良く当たる」と評判になる的中率。
「当たり過ぎて怖い」、とまでされる祖父の域にいつか届くだろうか。

他方でコーヒーには砂糖とミルクは必須と味覚は子供らしい。
好き嫌いもココアに負けず劣らず多いようで、お互いに改善させようとしているが成果は挙がっていない。


~人間関係~



入店してきていきなり「ウサギガイナイ!」と叫んでモフモフを触らせてほしいと頼んできた客。それがココアだった。
急に叫ばれるわ、モフモフさせて欲しいなどと頼まれるわ、銘柄を全て外された上、オリジナルブレンドをインスタントと断言されるわで割と散々な初対面。
最初は緊張しつつもそれなりに対応していたが、段々扱いに慣れてきたのか若干ぞんざいに接するように。
しかしチノがそのように(ある意味フランクに)接するのはココアだけ。

やたらお姉ちゃんぶられて辟易している節もあるが、最初に「ココアお姉ちゃん……ですね」と言って火をつけたのはチノ。
彼女のフレンドリー極まりない明るさに多大な影響を受けていて、無意識にココア飲料水を量産するココアシックに陥ったり、
言動が似てきて「だんだんココアっぽくなってないか?」と呆れ気味に言われるなど。
赤くなって言い返してないあたり自覚はあるのかもしれない。
段々と深度が増しており、「姉妹なら(ちょっとした)喧嘩くらい普通にする」と聞いたこともあって、
親しみの思いと憤りを共に人形を投げつけるような、以前までだったら絶対にしないような行動もしたり。

ツンツン気味だが感謝はしていて、友達を家に呼んでもてなすようなことが出来るようになったのはココアのおかげだ、と伝えている。
「敬語じゃなくていいんだよ?」と言われたことを気にしていたのか、酔った時に「今の私の方がすき……?」と尋ねた。

ココアの間が悪いのも原因だが、チノがココアに見せるのは大概嘲笑。
しかしせがまれてもいない状態で熟睡するココアを起こすためとはいえ「お姉ちゃん」と呼んだりする。

嫌いなニンジンをよけて、リゼに、
「お母さん大目に見て?」
「お姉ちゃんの言う通りです」
とぴったりの連携をしたり、ココアと発想やリアクションが近いところがあったりと、
「二人してはしゃいじゃって 姉妹みたい」
と、傍から見ればシャロに言われるのも納得の仲良し姉妹だろう。モカからも公認されている。



お爺さんが亡くなってからバイトに来たリゼ
最初こそ「あの頃は軍学校みたいでした」と語られるぎこちなさだったようだが、今では大分打ち解けている。
チノが怒っていると気付けたのはリゼだけ。
チノから球技や歌の練習を頼んだり、お化けに襲われたときにリゼの名を叫んだりとそれなりに慕っている。
ただ日頃の印象がアレなのか、ココアのためにおかゆを作る彼女に対して、
「まるで理想のお姉ちゃんじゃないですか オデコ計らせてください」と、ときめき半分心配半分で言った。いつもは教官と思っているらしい。
ぬいぐるみのワイルドギースをリゼから渡された際には、名前が見た目に反して可愛くないとリゼに物申した過去もあり、ネーミングセンスに関してはズレがある模様。



千夜とは先代からのライバル関係にあたり、本人は結構気にしていたようだが千夜がさっぱりだったので反動で消沈した。
(当人の千夜の祖母は憎まれ口を叩きつつもお菓子を差し入れるなど、むしろ世話を焼いているんじゃないかという節も)
上記のメグマヤの件で甘兎まで相談に行ったり、(祖父の提案とはいえ)薬をもらいに行ったり。
職業体験の際には甘兎庵を選んでぎこちないながらも仕事を共にする。
実はシャロと一緒に働きたいと聞き出した際には全面的に協力し、的確な助言を送って助ける。
「(跡継ぎとして)お互い頑張りましょう」と伝えたのは、これからも仲良くしたいという思いがあったからだろうか。
千夜も天然しながらも、スキップして電柱に激突したチノを夏バテと思い違いをしてココアに知らせたり、導き、見守っている。



勤勉でしっかり者で努力家で働き者で勉強を教えるのも上手いシャロを憧れの人に挙げている。
庶民派が発覚した後も尊敬の念は依然として変わらない。シャロさんみたいなお姉さんが欲しかったとさえ言う。
シャロも素直なチノが可愛いらしく、「嬉しいっ チノちゃんみたいな妹だったら毎日だって教えてあげるのに」と述べている。
一応言っておくと「そんなココアみたいなこと(モフモフすること)したらチノちゃんに迷惑じゃない」と自称姉のようにベタつく感じではない。
ほぼ常に振り回されるシャロも、お店が取材に来ないことで悲しんでいると思ってフォローしたり、
チノが怪談話を頑張っていると聞くと自分も苦手なのにキラキラしながら「私に頼って何でも話してみて」と言ったりとチノを大切にしている。


青山ブルーマウンテン

青山のことは不思議な人だと思いながらも、度々励まされたりアドバイスをもらっている。
上記の絵の件では、「……あの……青山先生と呼ばせてください」と言う程感銘を受けた様子。
スランプに陥って小説家を辞めた青山をラビットハウスのバータイム要員として雇っていたことも。


メグ、マヤ

両者ともにチノのクラスメートで大親友。三人揃って「チマメ隊」(リゼにより命名)。
二人が積極的に話しかけてきてくれたから今の関係があるとしており、より親しくなれた現状を嬉しく思っている。
馴れ初めは壮絶な勘違いから。
チ「将来の夢はバリスタです」
マ「(バリスタって何かな?とメグに訊かれて)矢とか石を打ち込む兵器だ」
メ「人生の壁を壊したいのかな」
メグの天然とマヤのテンションに押されて成り行きで行動を共にするようになった。
メグに、「ドキドキだね~」「チノちゃんと二人きりってあんまりなかったから……」と言われて焦って、
「なっ何かお話しなくては」と話題を探すあたり、微笑ましいというかなんというか。
宝探しの際に「「ちょっと妬いたよ?」」とメグにさえ言われるなど、微笑ましいとい(ry


ティッピー

チノがいつも頭に乗せている純白のアンゴラウサギ。
どういった経緯かは不明だがチノの祖父の人格が内在していて、爺さんの声で自立して喋る。
表向きはチノの腹話術と言っているので、チノは腹話術の名人と思われている。
おじいちゃんとしか話そうとしないチノを気遣って肉親以外には秘密にしていたが、青山の件以降は割とフリーダムに喋るように。
ココアと2人だけの時でも喋るなど隠す気はほぼないと思われる。

チノは自他共に認めるおじいちゃん子で、コーヒーを煎れる祖父の後ろ姿を尊敬していた。彼女がバリスタを志すのもその影響。
今も昔も頼っていて、兎の身になっても祖父から大切にされている。

……その一方でどこか子供っぽい祖父を呆れ半分で見てたのか、

「昔おじいちゃんが調子に乗って買った大きなオーブンがあります」
「これからおじいちゃんを焼きます」
「前に千夜さんが見たがっていた濡れティッピーです」※ティッピーは人前で濡れるのを嫌がります

等と辛めな発言もする。愛情の裏返しなのだろう。多分。



~余談~


2015年4月1日。アニメ版の公式サイトが突如「魔法少女チノ」との表記になっていた。
ティッピーを模した帽子を被りスプーン形の杖を持ち、
街の平穏を乱す存在から大切なみんなとラビットハウスを守る……という体のエイプリルフール企画だった。

スピンオフ作品として映像or書籍化すると意外と面白いかもしれない。*4

ファンイラストでは、ちっちゃい担当繋がりか、きんいろモザイクアリス・カータレットとセットで描かれることもある。
2015年4月3日から5月10日にかけてアニメイトで行われた「ハロー!! きんいろモザイク×ご注文はうさぎですか? ハロー!!ぴょんぴょんフェア」でもアリスと組んでいる。
どちらももう一人の主人公的存在でちっちゃい担当つながりでもあるが、アリスはチノより年上で居候する方、チノは居候される方なのが相違点。
わずかながらチノ(144㎝*5)がアリス(139cm)よりも背も高いというのも…。

ネット上では「うるさいですね」とよく言ったことにされてるが
実際には言っていない。
(「やかましい」など似たニュアンスの言葉ならある。)

それどころか某所でネットのオモチャとして嬲り倒された末に生まれた物の一つなので、ガチのファンの前で使用する際は空気を読んでからにしよう(その某所に限れば、別の某所の某団長と同等かそれ以上のオモチャにされっぷりである)。

ココアさんは追記、リゼさんは修正をお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ご注文はうさぎですか?
  • 香風智乃
  • チノ
  • 看板娘
  • カプチーノ
  • 小柄
  • 水瀬いのり
  • 兵器
  • 大型弩砲
  • バリスタ
  • 魔法少女
  • 中学生
  • もう一人の主人公
  • 青髪
  • かわいい
  • 貧乳
  • チマメ隊
  • 高校生

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年04月21日 21:29

*1 ココアと千夜の高校か、リゼとシャロのお嬢様学校か。学力や学費の観点からココア達の高校の方に意思が傾いてはいたものの、学園祭が決め手になり、ココア達の学校に進学した

*2 「特殊な構えでサーブを打つ。相手は吹き飛ぶ」「パトリオットサーブ」をリゼに伝授され、実際に披露したがネットに引っかけ、反動で目を回した。

*3 目次によるとチノの絵に1億出すと言われたらしいが迷惑だからと追い払った

*4 劇場版で実現。尤も、ココアの夢だったが…また原作にも時々登場する

*5 中学二年生時点 高校一年生時点では149cm