アカメ(アカメが斬る!)

登録日:2015/01/04 (日) 22:06:59
更新日:2023/10/17 Tue 23:14:20
所要時間:約 10 分で読めます






葬る





アカメとは、アカメが斬る!の登場人物。
アニメ版のCV:雨宮天

革命軍の特殊部隊・殺し屋集団ナイトレイドに所属する少女。
帝具“一斬必殺”村雨の使い手で、卓越した剣技で標的を仕留める凄腕の暗殺者。


◆プロフィール

身長:164cm
血液型:A型
年齢:10代
スリーサイズ:B81/W56/H83
趣味:食事、ペーパークラフト
好物:肉料理全般


◆人物像

腰までとどく黒髪と赤い瞳が特徴的な美少女。周りのメンバーがスタイル良すぎて解りにくいが中々の巨乳。口癖は葬る
アジトでは炊事を担当(スサノオ加入以降は彼に全面的に任せている)し、ナジェンダが不在の際にはボスの代理を務めているなど仲間からの信頼は厚い。
基本的に寡黙で無表情であり、顔色ひとつ変えずに敵を屠る"帝都最凶の殺し屋"。しかし決して冷徹な人間ではなく、むしろ人一倍情に厚く仲間想い

一時タツミの上司となった際には厳しい態度と言葉で反発を招くも、これは一瞬の隙が命取りとなる暗殺稼業でタツミが気を緩めないようにするためのもの。
彼の初任務達成後は怪我の有無を確かめたのち無事を喜び、笑顔を見せた。タツミもアカメの真意を理解し、彼女を信頼する様になる。
シェーレが殉職したときには任務に支障が出ないよう平静を装っていたが、実際は誰よりも優しかった彼女の死に強く心を痛めており、その後のタツミの無神経な一言(もっとも彼に悪意は無かった)で堪えていた感情が爆発し号泣、「大切な仲間がいなくなる苦しみは慣れるものではない」と吐露している。
また、自身と共に行動していた革命軍の密偵が羅刹四鬼のイバラに殺された際には、彼に対して怒りを露わにしていた。

裏の仕事で見せる凄みのある姿とは裏腹に、普段はかなりマイペース。
レオーネとの体重差に触れて彼女にゲンコツを食らったり、タツミのズボンがチャック全開であるのを見て照れもせずただのファッションと勘違い、怪我がないか調べるとはいえ服を脱がしたり。
さらに女の子としての恥じらいはあるのかというチェルシーの心配に「当然だ!」と妙に自身満々に応えるなど、一般常識やデリカシーに欠ける部分があり、少々天然
しかし手先はなかなか器用で、趣味は船の模型を作ること。昔の仲間に教わったものであり、いつか平和な国になったら皆と船で世界中を巡ることが彼女の夢である。
また、見た目に似合わず食欲旺盛な大飯食らい。特に肉が大好物で、「好きな男性のタイプは?」と聞くとなぜか肉の焼き加減の話になる。
朝起きてくるのが遅いマインやシェーレの分の朝食を勝手に平らげてしまうなんてことも。
因みにそのときのメニューはコロッケ丼であり、それを朝から三人前もペロリと平らげる姿を目撃したタツミの感想は……「こいつ、ヤバイ」

幼少期から暗殺者としての英才教育を受けて育ったため、その実力は非常に高い
一撃必殺の帝具の性能を最大限活かすためにスピードに重点を置いた戦闘スタイルを取っており、見た目に反して斬撃も重い
また、帝具の力を過信せず、常に相手の急所を的確に狙い確実に仕留めるようにしているほか、素手での戦闘力も高く、周りにある武器を使用して危機を乗り越えるといった場面も。
卓越した剣術に洗練された体術、高い集中力、優れた判断力、非情さなど、暗殺者に必要な資質全てを備えており、その戦闘力と帝具の能力から、ナイトレイドの切り札的存在となっている。

同じメインキャラクターであるタツミやマインは未熟ながらも幾多の死線や様々な経験を通し成長していく様が描かれているのに対し、アカメは幼い頃より暗殺者として養育されてきた過去もあって技術面・精神面共に洗練されており、人格と実力が既に完成されている。
そのため、彼らの剣の稽古や体術の特訓に付き合う姿もよく見られ、後述の前日譚の事もあって、二人の成長を見守る前作主人公のような立ち位置になっている。
それ故か、二人と比べるとあまり目立たず、読者から空気扱いされてしまうことも多々ある。


◆過去

幼少期に妹のクロメと共に帝国に売り飛ばされ、暗殺者の選定試験に参加させられる。
そこで優秀な成績を収めたために帝国の暗殺部隊の中でも成績上位7名のみが集められた精鋭部隊に配属され、その仲間と共に帝国に忠実な暗殺者として暗躍していた。
しかし、その中で徐々に帝国の闇を感じ取っていき、当時標的であったナジェンダの説得に応じ離反、革命軍に身を投じる事となる。
その際妹であるクロメに一緒に帝国を抜けるよう誘うが彼女はこれを拒絶、袂を分かつ事となった。

本編の数年前を描いた外伝『アカメが斬る!零』では、暗殺部隊時代のアカメの姿が描かれている。
白を基調とした衣服を身に纏い、年頃の少女らしく表情豊かで、自分から仲間にイタズラを仕掛けたり、腋フェチグリーンに好意を抱かれていることを知って戸惑ったりと本編とは違った彼女の一面を見ることが出来る。
ただし、潜入先で調理場の肉を食べ尽くしたことで厩舎に回されるなどこの頃から無類の肉好きであった模様。
また、技術面では剣術も体術も既にかなりの腕前に達しているが、標的と思われる知人に背中を見せたり、仲間の死を受け止められず現実逃避するなど精神面では未熟な部分が多く見られる。

本編でもお馴染みの口癖「葬る」は暗殺部隊の教育係であった村雨の前代所持者ゴズキの指導のもと、この頃に身に付けたメンタル制御術。
元々は暗殺者として優しすぎた彼女が任務の際に非情となれるよう、自分の中のスイッチを切り替えるおまじないのようなものであった。

また、教育係を務めただけでなくアカメ達の養父でもあったゴズキは羅刹四鬼出身であり、羅刹四鬼のメズは彼の実の娘。そのためアカメとメズはいわば義姉妹に当たる。
イバラとの会話からアカメはメズとも顔見知りであった可能性があるが、彼女はラバックに倒されたため、残念ながら本編での絡みはなかった。

因みに、『零』にはまだ新米だった頃のチェルシーも登場しており、本編と比べ落ち着きのない未熟な姿が見られる。


◆最愛の妹・クロメ

最愛の存在であるクロメは同じ暗殺部隊出身であり、帝国の特殊部隊“イェーガーズ”に所属している。彼女が絡むと普段冷静なアカメも少々感情的になる傾向が見られる。
イェーガーズとの決戦前に複雑な感情を抱きマインにそれを見抜かれて励まされたり、クロメとの戦闘で一人突出しピンチを招きタツミに助けられるといった事も。

だがそんなアカメの願いは「最愛だからこそ…早く救済(ころ)してやりたい」であり、ザンクにクロメの幻影を見せられた際は迷わず切り捨てている。
クロメは暗殺者としての過酷な訓練や任務によって精神が歪み、度重なるドーピングによって身体にも限界が来てしまっており、アカメの願いは妹の現状を理解しているからこそのものだと思われる。
そしてクロメの願いは斬り捨てた者の死体を8体まで操る帝具"死者行軍"八房でアカメを殺して骸人形とし、「大好きなお姉ちゃんとずっと一緒にいる」というもの。

互いに最も愛するが故に殺し合う二人……姉妹の愛情と絆に潜む闇の深さは計り知れない……。


◆帝具

【"一斬必殺"村雨】
アカメが使用する日本刀型の帝具。
相手の体に傷の一つもつければそこから呪毒が体中に浸食し、それが心臓に達することで確実に相手を死に至らしめる能力を持つ。
呪いの発動に大きな傷は必要とせず、ほんのかすり傷でもつければ即座に効果が表れる
心臓のある相手ならばどのような強敵であろうと一撃で葬り去ることが出来るまさに"一斬必殺"の名を冠するにふさわしい強力な帝具である。
また、筋肉質の大男を一振りで容易く切断したり相手の武器を粉々に砕くなど、刀としての斬れ味や硬度にも特筆すべきものがある。

非常に強力な能力ではあるが、それ故に使い手自身に危険が及ぶ可能性も高く、手入れの際などは微々たる傷もつけぬよう細心の注意を払わなくてはならない。
また、心臓のない生物型帝具、既に死者である八房の骸人形、鎧等で刃を通さず体に直接傷をつけられない者、体を機械化したり生身でない者には効果を発揮しない。
解毒方法は存在しないもののエスデスの様に呪毒が心臓に回る前に患部を切除すれば即死を防ぐことは可能である。ただし胴体や首筋など切除が不可能な部位を斬られた場合は助からない。
さらにインクルシオと並んで非常に使い手を選ぶ帝具でもあり、相性が悪い者は刀の妖気に当てられ、振るうことはおろか手に持つことすらままならない


奥の手は【役小角】
帝具にいざというときは仲間や肉親をも切り捨てる覚悟を示し、所有者と認められる事で発動が可能になり、発動した場合は体に赤い紋様が体中に浮かび上がる。能力は使用者の身体能力を極限まで強化するものであり、エスデスと互角に渡り合えるほどの速度と力を手にすることが出来る。
ただし、この奥の手には代償があり、効果が切れても体には紋様が残り続け、使用者の肉体を激痛で蝕み続ける。

かつては養父のゴズキが所有していた帝具であり、どのような経緯でアカメの手に渡ったのか今の所は不明。


◆臣具

【桐一文字】
暗殺部隊時代のアカメが使用していた日本刀型の臣具。
斬った傷口が治癒不能になるという派手さこそ無いが強力な能力を持つ。
能力の性質上他の臣具と比べてほぼデメリットが無い分、使い手の技量に依存する部分がある。

本編においてアカメの手元に残っているかどうかは不明だが、残っていれば初期のタツミに譲っていそうなものなので壊れてしまったと思われる。







アニメ版ネタバレ注意






◆アニメ版概要

終盤オリジナルストーリーとなったアニメでは第22話『妹を斬る』にてクロメとの決着が描かれた。
薬の副作用で余命が短いことを悟ったクロメに罪人の身体に刻んだ暗号の果たし状で廃墟に呼び出され、最期の決闘に臨む。
互いの想いを叫びながら激しい戦闘を繰り広げるも、途中で二人の覇気に呼応し乱入してきた巨大危険種を呉越同舟して倒すなど互いの技量を認め合ってもいた。
その後、クロメに加勢しかけたウェイブとそれを制止したタツミの立ち会いの下で決闘を再開し、死闘の末に村雨がクロメの体を貫き決着。
クロメは最愛の姉の腕の中で穏やかな表情で眠りについた。

ウェイブがクロメの亡骸と共に去った後、アカメは気が抜けたのか膝から崩れ落ちタツミに支えられる。
そしてタツミの「大切なものを失うのはもう終わりだ」という言葉に感情を抑えきれず、彼の胸の中で号泣するのだった……。


そして23話『皇帝を斬る』ではタツミが至高の帝具"帝都守護"シコウテイザーと激突、激戦の末に勝利するものの、崩れ落ちるシコウテイザーから逃げ遅れた帝都民を救うために残る力を使い果たしてしまい……

"悪い…約束…破っちまったな……"

謝罪の言葉を遺して穏やかな表情で息を引き取った戦友を胸に抱き、アカメは再び大切なものを失った悲しみに静かに涙を流した……。


最終話『アカメが斬る!』では、戦争が終結してなお争いの火種を生み出そうとするエスデスと対峙。
平和な国を願って共に戦い、そして死んでいった仲間達の想いを背負いエスデスとの一騎討ちに挑む。
しかし、帝国最強であるエスデスにはやはり力及ばず苦戦を強いられるも、彼女の人を人とも思わない発言に激昂、遂に村雨の奥の手を解放する

自らを斬り呪毒を取り込むことで全身に纏わりつくような赤い紋様が浮かび上がり、白目が黒く染まった人とは異なる様相に変化
そして身体能力が爆発的に向上、人外の域へと達した彼女はエスデスと一進一退の攻防を繰り広げる。
死闘の中、遂にエスデスの体勢が崩れアカメがトドメを刺そうとした瞬間、エスデスは時空を凍結させる奥の手"摩訶鉢特摩(マカハドマ)"を発動するが……


"私に奥の手を使わせたのは2度目だ …褒めてやる"

"楽しかったぞ!…!?残像!?"

"どこに行った!?……上か!!"

"葬る!!!!"


アカメは殺気によって作り出した残像で時空凍結を攻略、上空からの村雨の一閃がエスデスを捉え激闘に決着がついた

アカメの全身に浮かんだ紋様はその後も消えることなく、戦後は革命軍の闇と仲間達の想いを背負って生き続けることを選ぶ
残り少ない命を国造りに燃やすことにしたナジェンダに感謝の言葉と共に別れを告げ、一人旅立っていった……。



◆その後の反応

描写が曖昧なうえ村雨の呪毒の設定と矛盾する部分もあり、アカメの奥の手に関して幾つか疑問点が指摘されている。
中でも特に「それまで他の追随を許さなかったエスデスを単騎で倒すだけの力を得る割にはリスクが軽すぎる」との意見が多い。
しかし、戦闘後に吐血する描写があるため少なからず体に負担が掛かっているのは明らかで、体にうっすら残った紋様も気に掛かる。
なにより一生他人の想いを背負って孤独に生き続けることはある意味死よりも辛く、アカメらしい贖罪の形であるという意見もあり、賛否両論となっている。

尚、BD&DVD第5巻の初回生産版に付属する冊子『黒の書』にて奥の手の詳細が明かされた。
村雨の奥の手は自身を斬り、大量にあふれ出た瘴気を体内に取り込むことで、身体能力を劇的に強化するというものであり、一定量の人間を斬る事で業が溜まり発動条件が整う
アカメは皮肉にもクロメを斬ったことでその一定量に届き、この奥の手を発動する事ができたとのこと。
代償として使い手は"人間"でなくなるということだが、使用前と比べて具体的にどう変化しているのかは記載されていない。
原作では上記の通り奥の手が存在することしか明かされてないため、発動条件、効果、リスク等アニメと同じであるかどうかは不明である。







◆余談

アカメはタイトルヒロインである割には若干空気なため、よく「アカメが斬らない!」などとネタにされており、『タイトル詐欺』と言われることもある。
しかし、実際には作中で一番多く敵を倒しており、タイトル詐欺どころか一番斬っているので、これは完全に風評被害である。
どちらかといえば、キャッチコピーが『恋か死か』であるのに恋愛関連の話が一切ないことがアカメを空気気味にしていると思われる。
また、アカメ自身の実力が作中トップクラスであり、苦戦する事がほぼ無いために、戦闘での印象が薄くなりがちであるのも大きい。これは上記の風評被害にも繋がっている。実際には彼女でなければ危なかった強敵も結構いるのだが。

ただし、"ヒロイン"とは主人公と恋仲になるキャラクターを定義するわけではなく、アカメは『既に闇の世界をすべて知り尽くしているヒロインであり、業を背負うことを科せられたキャラクター』として描かれている。
本作は殺し屋達の群像劇であり、それを象徴するキャラクターとして考えれば、やはりアカメはヒロインであると言えるのではないだろうか。

なおさらに余談であるが、アカメのモチーフと思われる必殺シリーズの顔・中村主水は前期での立ち位置は主人公ではなく、各作品の主人公を支える準主人公としての役回りが多く、アカメのこの準主人公的な立ち位置もこの辺りが元だと考えられる。





最愛だからこそ…早く追記修正してやりたいんだ

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最終更新:2023年10月17日 23:14