蔵馬(幽☆遊☆白書)

登録日:2014/12/24 (水) 09:44:02
更新日:2024/01/04 Thu 20:30:51
所要時間:約 15 分で読めます






綺麗な薔薇には、
(トゲ)があるのさ…!!


蔵馬とは、幽☆遊☆白書に登場するメインキャラクターの一人。
CV:緒方恵美(妖狐変化時は中原茂





概要

人間に転生した妖怪で、本来の姿は妖狐*1
普段は高校生・南野秀一として人間界で暮らしている。
少々癖のある長髪を持つ、中性的な顔立ちの美少年。
アニメでは赤髪で緑色の瞳をしている設定だが、原作では明確には設定されていない。

身長は幽助と桑原の間くらいで、170cm代半ばから後半だと思われる。
年齢は人間としては初登場時16歳→20歳(原作最終回時点)。妖怪としては千歳以上と、メイン四人の中では一番年上。*2
妖狐に戻った際には秀一の時よりも背が高くなり、髪は銀髪のストレートヘアーで狐の耳と尻尾がつくようになる。こちらも大変美形。

都内の優秀な進学校である盟王学園高校に通っている。成績は学年トップで生物部に所属。

人物

人間界の文化などにはかなり精通しており、勉強オンリーかと思いきや、天才と名高い同級生の海藤優にも匹敵しうる凄腕のゲーマーでもある。トランプのゲームも好き。
「蔵馬」の名称は何も知らない人には「あだ名」「鞍馬天狗が好きだから」とごまかしている。
女の子には非常にモテているが、本人は今のところ彼女はいない。
(中学生時代に喜多嶋麻弥という少女と切ない悲恋をしており、彼女の事をいまだに想っている節もある)
中性的な容姿の為女性に間違われる事もあるが、本人はそれを非常に嫌っている。

妖怪だった頃は残忍な性格をしていたが、必要に迫られて(後述)人間に転生してからは母の愛情を知る事になり、次第に温和で優しい性格となっていった。
昔と違って人の良い性格になった為に、相手の作り話などの策略に乗せられる事もある。
だが、敵が自分の「大切なもの」に危害を加える輩だと見るや態度を一変させ、とことん冷酷非情に徹する一面も持つ。
本人曰く「その人たちを守る為なら前以上に非情にも強くもなれる」らしいが、改心したと表明するキャラにあるまじきエグさ満載の発言や報復をしでかすのが恒例。*3
妖狐の姿に戻った時には冷酷かつサディスティックな一面が強調される。
その非情さは、あの飛影「(蔵馬を味方に引き入れたのは)敵に回したくないからだ。敵対する者に対しての残虐性はオレ以上」と言わしめたほど。
家族を人質に取られた場合は特にキレており、人質を取って脅迫した相手に対して「バカかお前 人質は無事だから意味があるんだ」「生きながら苦しめる方法ならオレもいくつか知っている お前で試してやろうか?」と真顔でキレながら発言し、言葉だけで脅迫してきた相手の心と野心をへし折る真似もしてみせた。これが少年漫画の味方の姿か…?
飛影曰く、蔵馬に対して人質を取ることは「殺してくれと言っているようなもの」

そんな蔵馬だが結構ノリのいい一面もあり、たまに冗談を言って人(特に飛影)をからかう事も。
かつて罠にハメて切り捨てた黄泉と再会した時は内心動揺していたらしい描写があるので、心変わりした現在では後悔している面もあった模様。

病床の母親の命を救う為に、霊界の秘宝である「暗黒鏡」を盗みだそうとして霊界探偵の浦飯幽助と出会う。
この秘宝は使用者の命と引き換えに願いを叶えるもので、蔵馬も当然それを知っており、贖罪を兼ねて、母親を救って死ぬつもりだった。
が、咄嗟に割って入った幽助の同時に同じ願いをかけるという協力があり、二人で半分ずつ命を取られる形になったのか、それとも暗黒鏡が温情してくれたのか、蔵馬も死なず母親も助かった。*4
それ以降は「社会奉仕」という名目で幽助の仲間に加わり、彼らの優秀なブレーンとして人間界を守る立場となる。と言うより、他の面子が割と脳筋揃いなので、知能戦では蔵馬がいなければ詰んでいたケースが多い


生い立ち

千年ほど前に、魔界で相棒の黄泉(よみ)と共に自分達の国を建国する為に盗賊として暗躍していた。
しかし当時の黄泉は非常に短気で身勝手な性格であり、やがて蔵馬は見限って刺客を送って始末する。*5

そしてその後人間界に拠点を移すのだが、その時人間界を監視していた霊界の特別防衛隊に襲われ、瀕死の重傷を負わされる。
軽く言っているが、黄泉を見限ってから人間界に活動の拠点を移すまでの間に984年ほど経っているし、その間に黄泉はS級妖怪になって自分の国を作っていた
余力が残っていなかった為、やむなくある人間の夫婦の受精体に憑依融合して生き延びる事に。
あくまでこれは妖力が回復するまでの一時しのぎのつもりであり、それさえ済めば夫婦の前から姿を消すつもりだった。

なお、黄泉と組んでいた・始末したのがおよそ1000年前だが、人間界に来て特別防衛隊に襲われたのは人間の南野秀一が生まれる16年前である。
つまりその間の984年間の空白期間があるが、何をしていたのか不明。
ずっと黄泉無しで魔界で盗賊を続けていたのなら、黄泉が生きていて頭角を現してきた事くらい知っていそうだが…。*6
尚、蔵馬が魔界にいた頃既に二大巨頭として君臨していた雷禅とむくろの事は当然の事ながら知っており、仙水との戦いで覚醒した幽助の姿を見て「どうやら先祖は闘神らしい」と語っているので雷禅に関しては姿も知っていた模様。

しかし、人間として暮らしていくうちに徐々に育ての(遺伝上は実の)母親・詩織に対して家族の愛情を抱くようになる。
ある日、ふとした不注意から怪我を負いそうになった自分を、詩織が身を呈してまで庇ってくれた事で、詩織を「母親」として慕っていると完全に自覚。
この時「盗賊・蔵馬」としてでなく、「南野秀一」として人生を歩み直すことを決意する。
尚、実の父親のほうは既に亡くなっていることから、全くと言っていい程触れられていない。

作中の時点で母親はパート先で知り合った中小企業の畑中社長と付き合っており、物語後半で再婚。
義父の畑中さんはなかなか誠実な方のようで、仲も良好。
それによって同名の秀一という義弟も出来、そのせいか、母の再婚後も「南野秀一」を名乗っている。
飛影とは幽助と出会う1年前の時点で会っており、当初は互いの勘違いから敵対していた。
だがその後、協力して妖怪「八つ手」を撃退したことで関係が改善。旧知の間柄となる。


実力

植物を武器に変える能力を持っており、あらゆる植物を駆使して戦う。
彼の手にかかればどんな植物も武器として扱う事が可能であり、雑草の一片すら鋭利なナイフと化す。
だが、凶悪な魔界の植物は、普段の人間の姿では妖力が足りず満足にコントロールすることが出来ず、命を賭けない限り難しいらしい。

暗黒武術会では人間の姿のまま勝ち進むが、黒龍波を会得して快進撃を続ける飛影と違い、頭脳でカバーしてはいるがあまり余裕があるとは言えない勝利が続く。
そんな中、裏御伽チームとの裏浦島との対戦で相手を胎児以前まで戻して無力化するという「逆玉手箱」を使われ、偶発的に前世=妖狐・蔵馬の姿に戻る。
妖狐の姿に戻った際は圧倒的な実力で裏浦島を一蹴した。

実力不足に焦っていた所で「妖狐の姿に戻る」可能性を知った蔵馬に、ちょうど裏御伽チームのリーダーだった怨爺=美しい魔闘家鈴木から逆玉手箱の原材料である「トキタダレの実」とその実を浸した液体を譲り受ける。
煙状にしていた逆玉手箱よりも強い効果のアイテムを手に入れ、限定的ではあるが任意で妖狐に戻る手段を得て決勝戦に挑む。
しかし試合前に何度か試飲していた事で体に耐性が付いてしまっていたらしく、決勝戦の鴉との試合で一旦は妖狐に戻って圧倒するものの、倒す前に効果が切れて人間の姿に戻ってしまう。
せめて試合の勝利だけはと、命と引き換えにする覚悟で魔界の植物を召喚し、鴉と相討ちで倒れた。
…と思ったら、人間の姿のままでもある程度の妖力が戻りつつあったようで、魔界の植物を使役しても辛うじて命は取り留め、生き延びた*7

その後も着実に実力を上げていたようで、魔界の扉編では基本的に人間の姿のままだったものの、苦戦する様子は見せなかった。
戸愚呂兄の処刑に使った「邪念樹」は名前からしても明らかにい魔界の植物だと思われるが、これを使った際もずっと人間の姿のままだった。
最後の仙水との決戦で扉を突き破って魔界に雪崩れ込んだ際では妖狐の姿に戻っているが、この時はトキタダレの実などのアイテムを使う様子もなく自力で妖狐の姿に戻っている。

魔界統一トーナメント編では黄泉の陣営についた際、当初の黄泉軍No.2である鯱が蔵馬の妖力値を計測し2000P足らずである事を見て雑魚だと侮っている。
扉編までの戦闘を見れば人間の姿のままでもB~A級妖怪クラスの妖力は持っていてもおかしくなさそうだが、敵を欺くために妖力値を抑える技術を身につけたのかも知れない。
なおその後鯱に襲われた際は、一瞬で妖狐に変身し、妖力値15万オーバーの圧倒的妖力で鯱を瞬殺している。
*8

基本的に争いを好まず、暗黒武術会で対峙した相手も極力殺そうとはしなかった。
だが一たび同情の余地の無い相手だと判断した場合には、容赦なく非情に葬り去る。


さぁ、おしおきの時間だ。
オレを怒らせた罪は重い!!


大抵その相手はろくな死に方をしていない。
それどころか、普通に死なせてもらえるだけまだマシな方で、死ぬ事すら許さない未来永劫の生き地獄を与えたこともあった。
もっとも、規格外の再生能力を持つ戸愚呂(兄)を殺せる可能性のある方法は、チリ一つ残らず消し飛ばすぐらいしかなく、それを即行で行えるのは弾数制限のある幽助の霊丸か、非常に燃費の悪い飛影の黒龍波ぐらいしかない。時間的にも余裕がないあの状況下では、蔵馬のやり方が戦略的にも最適解ではあった。
…真に恐ろしいのは、蔵馬はその結論と如何に戸愚呂(兄)を罠にハメて始末するかを戸愚呂(兄)の挑発にプッツンしたその一瞬で判断し、「盗聴」で読心させる間もなく即実行に移したということである*9*10

知略にも長けており、同じ盟王学園高校の同級生でほぼ互角の知力を持つ天才高校生・海藤優とも緊張感のある頭脳戦を繰り広げた。

育成者としても優秀で、桑原和真を暗黒武術会で通用するまでに鍛え上げ、その武術会に出場していた6人の選手も彼の手にかかったことによって実力が大幅にアップ。
黄泉軍の戦力として通用するまでに急成長した。

唯一の弱点は、「敵の戦法を見極めてから闘う」という信条がそのまま弱点ともなり得ること。
同じタイプの相手ならばお互いに探り合った結果、上を行って完璧に勝利する事が可能だが、そうでない相手には基本的に先制を許してしまう。
体術は華麗なものの、先手を取られて密着戦を挑まれると、植物を変化させる隙を作りにくく苦戦することが多い。
これには飛影も心の中では苦言を呈しており、「蔵馬の悪いクセだ」と評されている。
こちらから先制しようにも、幽助や飛影のように先制攻撃からごり押ししてしまえるようなパワーのある攻撃を持たないというのもある。
威力のある攻撃はいずれも植物が絡んでおり、種を植え付けるなどの仕込みを必要とするものが殆ど。


◆主な技、能力


  • 薔薇棘鞭刃(ローズ・ウィップ)
彼の代名詞的な技で、人間の姿の時の主力武器。
薔薇で作った鞭を振るう事で相手を切り捨てる事が出来る。
一見すると棘付きの無骨なに見えるが、その鋭さは鋼鉄であっても容易くバラバラにできるほど。
髪の毛で操る事も出来、画魔戦で披露した。
また、鞭に妖力を流す事も出来、Dr.イチガキの作ったロボットに対しては鞭を配線に絡めることで「説得(要はクラッキング)」し、思いのままに操っていた。

  • 華厳裂斬肢(かごんれつざんし)
薔薇棘鞭刃の高等技で、玄武戦で使用。
鞭を高速で振るい、相手を切り刻む技。

  • 風華円舞陣(ふうかえんぶじん)
暗黒武術会の予選会で初使用。
自分を中心に花弁を巻き込んだ旋風を起こし、近づくもの全てを切り刻む技。
ゲームなどの派生作品ではかなり強力な技として描写されていることが多いが、戦で使用したときは「華麗だが脆弱だな」と鴉に評され、
事実爆弾で爆破されてしまい、全く通用しなかった。

  • 樹霊妖斬拳(じゅりょうようざんけん)
仙水忍戦で使用。
魔界の凶悪な植物を拳に宿し攻撃する技。
だが不発に終わったので、詳しい効果などは不明。
ゲームによっては樹霊妖斬として、剣状に模った植物として描かれる事もある。

  • 植物使役
あらゆる植物を妖力で武器化または操る事で攻撃する。
人間の姿では基本は人間界の植物しか操れないが、妖狐の姿に戻れば人間界に魔界の植物を召喚する事も可能となる。
連載当時ジャンプで特集記事が組まれていたが、やろうと思えばスギの花粉などを大量に発生させて日本をあっさり壊滅状態に追い込めるとのこと*11


◆使役または召喚した植物


  • シマネキ草
寄生した媒体の生き血を吸いながら成長し、最終的には肉体を食い破って花を咲かせるという性質を持つ魔界植物で、作中での使用頻度も多い。
魔界の植物ではあるが、下記の魔界の植物達に比べれば大人しい方であるらしい。
呂屠戦では相手の体に咄嗟に植え付け、呂屠の卑劣さを腹に据えかねていた蔵馬は彼の命乞いも意に介さず、ゴミを見るような眼差しと共に「死ね」と吐き捨てて相手を葬った。
他にも前試合で妖力を封じられた凍矢戦では、妖気を体外に出せないために自らの腕の傷に仕込んで体内の妖力で育てる事で、武器として使用し勝利した。
鴉戦でも使用したが、蔵馬の戦い方を見て研究していた彼には通じず、傷口から種をほじくり出されて爆破された*12

  • 食妖植物
裏浦島戦で使用。文字通り妖怪を餌にしている魔界の植物。
先端に鋭い牙を備えた口があり、分泌される唾液は妖怪の骨すら瞬く間に溶かす程の強酸性。
逆玉手箱で妖狐の姿に戻った時に召喚したが、相手を食らう前に勝負が水入りになってしまった。

  • オジギソウ
鴉戦で使用。
同名の植物は実在するが、人間界のそれと魔界のものは性質が大きく違い、振動・接触・火気に反応して襲い掛かり葉の内側にある口で獲物を捕食する。
また、一度敵と認めた相手に対しては執拗に自ら襲い掛かる気性の荒い植物となっている。
鴉戦で妖狐の姿に戻った時に召喚し、相手を追い込んだ。
巨大で派手な外見から、ゲーム等では蔵馬最大の必殺技として扱われることが多い。

  • 吸血植物
同じく鴉戦で使用。
妖怪の血液を好む魔界の植物。
妖狐の姿を維持しきれず、南野秀一に戻った時に相打ち覚悟で召喚。鴉を撃破した。
本来、人間の姿ではこの技に体が耐え切れないはずだったが、妖狐の力が身体に戻りつつあったので一命を取り留めた。

  • 観葉植物
海藤戦において、部屋に飾られていた観葉植物を操り、見張り役のポケットに入っていた鍵をかすめ取ったり、食虫植物で眠らせたりした。
またそれを伝って天井に隠れ、こっそりと現れる手段にも使った。
もっとも、勝負をちゃぶ台返ししたり撤退するためではなく「ルールに抵触しない範囲なら自分の能力も使えるのかを試す」こと、
「精神的に相手を追い込んで罠にはめるための布石」としての意味が強かった。

  • 邪念樹
巻原定男を取り込んだ戸愚呂(兄)戦で使用。
生成した幻覚物質で生物に幻覚を見せておびき寄せ、寄生して養分を吸い取り、死ぬまで幻覚を見せ続ける魔界の植物。
ある程度の知能を持ち合わせているようで、アニメ版では宿主の戸愚呂(兄)が幻覚の影響で暴れ出した際には、逃げられないように幾本の蔓を伸ばし縛り上げて固定させている。
戸愚呂(兄)は不死身の身体を持つので、永遠に幻覚を見続ける事となった。

  • 浮葉科の植物
空中に浮かぶ性質を持つ植物。
背中に宿らせる事で空を飛ぶ事ができるようになる。
作中では蔵馬本人を含めて3人浮かべるだけの揚力を見せた。
他にも治療用の薬草なども様々な種類を持っており、原作での戦後に額を怪我した幽助の手当てに使ったり、仙水とのバトルでは「戦いながら使っていた」ことが台詞で示唆されている。魔界統一編で暗黒武術会の戦友たちを鍛えた際には薬草での治療と併用することで無茶な修行をつけていたらしく、鍛えられた方からは「美味い食事と適度な運動?クソまずい薬草と地獄のトレーニングの間違いだろ」と言われてしまっている。

  • ヒトモドキ
人間などの生物に寄生する植物。
宿主から栄養を吸収し続ける植物という点で邪念樹と似ているが、
邪念樹が「外部から宿主に触手のようなものを刺すに留まる」「宿主に幻覚を見せて永遠に夢の中」「宿主を再生する能力は無く宿主が死んだら終わり」であるのに対し、
ヒトモドキは「ほぼ融合してしまう」「身体の自由は奪うが意識は奪わない」「宿主の脳を破壊しない限り半永久的に再生させ続ける」
という点が異なる。

蔵馬自身が敵に使ったものではないが、飛影から頼まれて調達している。
飛影はこれで手に入れたヒトモドキを魔界の奴隷商人・痴皇に使い、生ける人形の状態にして躯にプレゼントしている。


活躍


◆霊界探偵編

母親の命を救う為に剛鬼・飛影と手を組み、盗賊行為を行う。
幽助の協力で母親の命を救った後は、人間への実害が全くなかった事などからコエンマの温情で情状酌量が認められ、罪の減刑を条件に幽助の探偵稼業の協力をする事に。
四聖獣との戦いで再登場し、玄武と交戦。浅からぬ傷を負わされつつも即座に弱点を見抜き、圧倒的な実力で撃破してみせた。
その後も幽助の窮地にたびたび駆けつけて活躍する。
なお、桑原からは初対面の際は「カッコつけでイケ好かねぇ」と酷い事を言われてたが、この少し後に公私共に親友となるのだから、人の縁とは分からないものである。


◆暗黒武術会編

幽助達に深く関わっていた為、戸愚呂(弟)の要望で浦飯チームの一人として大会に強制参加させられる。
相手や大会本部の卑劣な策略(母を人質に取られる、連戦するハメになるなど)で危ない内容が多いが、着実に勝利を収める。
裏御伽チームの裏浦島と対戦したことがきっかけで、真の姿(妖狐)を一時的に取り戻す。
浦飯チームは順調に勝ち進むも、南野秀一の姿のままで戦い続けることに限界を感じるようになる。
美しい魔闘家鈴木の協力で再び妖狐の姿になり、決勝戦で辛くも強敵の鴉を撃破したが判定負けとなってしまう。
だが、この試合を境に、妖狐の力も段々と取り戻せるようになった。


◆魔界の扉編

言葉を操る能力「禁句(タブー)」を持つ海藤と1対1で頭脳戦を繰り広げ、ある奇策(ファンは必見)を講じて勝利する。
ゲームの世界を再現する能力「遊熟者」を持つ天沼月人の時には、卑劣な行為だと分かっていながらも彼の動揺を誘って勝利する。
その事で、自らの目的の為なら手段を選ばない仙水に対して怒りを露にする(その静かなブチギレっぷりは幽助がドン引きするほどだった)。
その後現れた巻原(戸愚呂(兄))には圧勝するが、仙水には妖狐の力をもってしても全く歯が立たなかった。


◆魔界統一編

魔界三大国の王の一人にして、かつての相棒である黄泉と再会。
かつては蔵馬のほうが実力が上だったが、既に彼を遥かに追い抜いていた黄泉に脅迫まがいの方法で迫られ、魔界で彼に力を貸す事に。
黄泉軍の軍事参謀総長となり、幽助や飛影とも対立するかと思われたが、状況が悪化した時にはかつての戦友と共に幽助側につく事を考えていた。
後に幽助が提案した魔界統一トーナメントの開催に賛同し、自らも参加者の1人となる。
一、二回戦は勝利を収めたが、二回戦の時雨戦で力を使い果たしてしまい、三回戦の九浄戦で敗退した。
前述の鯱の分析を信じれば強さは鯱>奇淋>(その他の軀直属75名)>時雨となるはずなので、時雨が嘗ての鯱を大幅に上回るまでに腕を上げたか、そもそも妖力値と強さが正確には連動していないと思われる。
アニメでは時雨戦の詳細が描かれ、改心して息子の修羅と修行の旅に出る黄泉と完全に和解を果たした。

魔界から戻った後は、高校受験をする桑原に勉強を教えたり、幽助の探偵稼業を手伝いながら高校を卒業する。
大学への進学はせずに、義父が経営する会社へ就職した。本人曰く「大学よりも義父(オヤジ)の会社の方が面白い」との事。
公式ガイドブックでは、蔵馬の能力であれば、社会的にも成功を収められるであろうと示唆されている。
実際、劇中での活躍ぶりを見る限りその通りだろう。





余談


連載当時は女性からの支持が高く、多くの女子の心を鷲掴みにしていた。
なので人気投票が行われた際には、同じく人気のあった飛影とよく投票数を競い合っていた。
「蔵馬が初恋の人」という女子も多く、当時のクラスの女子は「蔵馬派」か「飛影派」に分かれていたという逸話がある。

戦闘時には何故か彼だけ大量の血を流すシーンが多く、ファンの間では「流血担当」と言われる事もある。

現在碇シンジ役で有名な緒方恵美氏の声優デビュー作。
それ故に、当時はかなりプレッシャーを感じていたとの事。
だが、蔵馬役とシンジ役で、緒方氏は一気にスター声優へとのし上がった。

アニメ版では、妖狐時の声は当初中原茂氏が担当していたが、魔界の扉編以降は緒方が担当するようになった。
これに関しては、妖狐の力を取り戻しながらも人間としての蔵馬の部分も強くなったためと思われる。


皮肉だね
悪党の荒らしの方が
きれいな項目が立つ・・・

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最終更新:2024年01月04日 20:30

*1 その為、分類的には半妖怪に近い。

*2 妖怪の飛影も、実は幽助らとそれほど変わらない歳である

*3 実際飛影はこの時の事を「この時それだけの力が戻っていなかっただけで、発言自体は心底本気」と回想している。

*4 アニメでは暗黒鏡が二人の行為に感動し、命なしでも願いを叶えてくれた事が明確化された。

*5 アニメ版では、黄泉がお宝を優先するあまり盗賊仲間を見殺しにしたシーンがあり、これが蔵馬に見限られる要因となってしまった様である。

*6 ただ、1000年前は結界も無かったそうなので、当時A級妖怪だった蔵馬も問題なく両界を行き来出来ていた。が、人間界で活動してるうちに結界が張られて魔界に戻れなくなった可能性もある。

*7 試合自体は蔵馬が立ち上がらないまま攻撃したため鴉が絶命する前に10カウント経過し、鴉の勝利という扱いに終わったが

*8 S級下位とされた雷禅の部下の北神が妖力値36000前後であり鯱はそれと同等か少し上くらいであったため、鯱も一応S級妖怪の端くれではある

*9 戸愚呂が巻原の身体を乗っ取っている事は最初から見抜いていたようなので、挑発前から考えていた可能性もあるにはあるが、それを読心された形跡はなかったのでやはりプッツンした瞬間に考えたと見るべきだろう。または、本当にプッツンしている時は考えるまでも無くあのような残虐かつ狡猾な手がナチュラルに出てくるのが蔵馬の奥底の残虐性であるとも見れる

*10 アニメ版では戸愚呂(兄)との戦闘後、樹は盗聴程度では彼の奥底を読み取ることができないと評している。

*11 蔵馬本人は「もちろん俺はそんなことはしませんよ」と言っていたが。

*12 しかしこの時はおまけみたいなもので、「鴉に傷をつけ、血を流させる」ことが真の狙いだった。