成田線

登録日:2014/12/21 (日曜日) 23:08:00
更新日:2023/11/27 Mon 01:17:43
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成田線(なりたせん)はJR東日本の鉄道路線である。
ラインカラーは緑。路線記号はJO(佐倉~成田空港間のみ)。

概要

佐倉から松岸を結ぶ本線、成田から我孫子を結ぶ我孫子支線、成田から成田空港を結ぶ空港支線からなる。
主に成田空港への利用者が多く、普通列車にもグリーン車連結の列車や、成田エクスプレスなど豊富な列車を見る事ができる。
空港支線では京成電鉄と競合しており、特に成田~空港第2ビル間の京成線併走区間では京成スカイライナーとの競争を見られる。

運行形態

●本線・空港支線

上下線とも全列車が総武本線に乗り入れる。
起点、終点である佐倉・松岸止まりの列車は設定がなく、佐倉に向かう列車は全て千葉駅、
松岸に向かう列車は全て銚子駅に乗り入れる(ただし銚子発成田行き、千葉発佐原行きの列車の設定がある)。
また、空港支線発着の列車は朝と夕方を除いて全て東京駅に乗り入れる。一日に数本鹿島線鹿島神宮へ直通する列車も設定されている。
日中の本数は佐倉~成田間では、毎時0~1本の普通と毎時2本の快速(成田線内各駅停車)を合わせて毎時2~3本あるものの、
成田~松岸間では全時間帯で1時間に1~2本しかない。

●我孫子支線

本線への直通運転は臨時以外無く、運行される列車の半分が常磐線に直通するので、実質常磐線の支線である。
そのためか、我孫子駅での列車接続が良いのに成田駅の接続が悪い。全線単線であるため30分に一本での運行となる。
多いとはいえないが、少ないともいえないので微妙である。
上野東京ライン開通により品川駅まで直通運転している。

使用車両

現行車両

●本線・空港支線

  • E131系(0番台・80番台)
房総・鹿島エリアのワンマン化のために投入された。
セミクロスシート車の2両編成で、車椅子対応トイレが千葉・成田側の車両に配置されている。
80番台は線路設備モニタリング装置を搭載していて、車内に保安装置などの機器室が設置されている。
成田線内では、成田~香取間で運用に就いている。
  • 209系(2000番台・2100番台)
JR千葉支社でおなじみの電車で、京浜東北線からやってきた。
先頭車はセミクロス、中間車はロングシートである。
一部は空港支線のホームドアに対応している。
  • 209系2200番台
サイクルトレイン「B.B.BASE」へ転用改造された209系。
1~3号車及び5・6号車には1+2アブレストのボックスシートとサイクルラックが設置されている。
4号車のみロングシートとフリースペースとなっている。
バリアフリー対応車は2号車で、車椅子対応の席と洋式トイレがある。
  • E217系・E235系1000番台
主に空港支線に直通する快速で使用。二階建てグリーン車連結。
鹿島線へ直通することがあるが、この場合は成田駅で切り離し作業を行い、11両は成田空港、4両は鹿島線へ運行する。
ほとんど横須賀線に直通するので逗子駅、久里浜駅へのロングランは当たり前。
  • E257系500番台・5500番台
臨時特急「北総江戸紀行」「あやめ祭り」で使用される。
500番台は房総・鹿島エリア向けに投入した5両編成で、その余剰編成を団体・臨時用に改造したのが5500番台である。
グリーン車が連結されておらず、両先頭車が中央貫通構造になっている。
  • E259系
特急「成田エクスプレス」にて使用。東京駅以東では6両編成を2本繋いだ12両編成で運転される。

●我孫子支線

  • E231系0番台
常磐線と共通運用。
10両編成または5両編成で運行。

過去の車両

  • 113系
かつてはJR千葉支社の代名詞だった。2011年に209系転属により引退。
4両編成が我孫子支線にも乗り入れしていたが本線より一足早い1998年に撤退した。
  • 211系3000番台
高崎車両センターからやってきたが、短期間で長野へ転属した。
ロングシートではあるが座り心地は良かったらしい。
  • 103系
我孫子支線で活躍していた。常磐線と同じエメラルドグリーンで、E231系の投入で引退。
  • 253系
成田エクスプレスの初代車両。
一部は大宮車両センターへ転属しているほか、長野電鉄でも活躍している。
  • 183系
特急「あやめ」「すいごう」として活躍していた。
運転開始当初はグリーン車が連結されていた。


駅一覧

※直通先は該当の記事を参照

本線

JO 33 佐倉
起点駅。
総武本線乗り換え。
京成佐倉駅とはかなり離れている。
JO 34 酒々井
相対式2面2線のホームで、1本のみ留置線もある。
酒々井町の代表駅で酒々井プレミアム・アウトレットの最寄り駅だが、バスに乗らないと時間が掛かる(徒歩で40分以上)。
JO 35 成田
京成本線京成成田駅と共に成田市の中心駅であり、成田線随一の要所。
成田山新勝寺の最寄り駅。
空港支線、我孫子支線と連絡している他、京成成田駅も徒歩圏内。
この先空港支線との分岐まで複線。
四方向の路線が全部成田線という珍しい構造。
▽久住
利用者は3桁台に減る。
▼滑河
成田市下総地区の中心駅。
近くの利根川の橋を通じて茨城県河内町方面へもアクセス可能。
▼下総神崎
神崎町唯一の駅。
▽大戸
駅の入り口が跨線橋の駅。
▼佐原
成田線単独駅ではあるが、鹿島線の列車は全てここから発車する。
香取市の代表駅で直営駅。
駅の南側が市街地になっており、北総の小江戸、水郷の町と称される木造町家建築、蔵造りの店舗建築、洋風建築など歴史的景観の街並みを見られる。
▼香取
鹿島線の起点駅で市名と同名。
通常は無人だが、時々職員による特別改札を行うことがある。
下総国一宮の香取神宮の最寄り駅だが少し遠い。そこへのバスは基本的に佐原駅発着である。
▽水郷
駅舎が欧風建築。
観光地としての水郷は鹿島線沿線や佐原なので注意。
▼小見川
香取市小見川地区の中心駅。乗車人員も4桁。
▼笹川
東庄町の代表駅。
▽下総橘
線内唯一の棒線駅。東庄病院への最寄り駅。
▽下総豊里
近くにデカ盛りパフェのお店がある。
▽椎柴
銚子スポーツタウンの最寄り駅だが少し遠い。
▼松岸
成田線の終着駅だが、列車は全て隣の銚子駅まで乗り入れる。
佐倉で別れた総武本線とここで再び合流する。

空港支線

(堀之内信号場…交換待ち用の施設)

JO 36 空港第2ビル(成田第2・第3ターミナル)
京成本線・成田空港線乗り換え。成田線では数少ない棒線駅。
成田第2ターミナル及び成田第3ターミナル(※2015年4月8日開業)のご利用の方はこちらへ。
ここから成田空港駅まで京成本線と並走する。
JO 37 成田空港(成田第1ターミナル)
終着駅。成田第1ターミナルのご利用の方はこちらへ。

我孫子支線

▼我孫子
我孫子市の代表駅。常磐線乗り換え。
ここで取手駅からの列車と連結することがある。
からあげそば(弥生軒)が有名。
▼東我孫子
切符売り場がなく、乗るときはSuica専用改札機を使うか乗車駅証明証を受け取って車掌から切符を買わなきゃいけない。
駅舎はなく直接ホームに入る構造である。
常磐線天王台駅も割と近いのでそちらに流れがち。
▼湖北
湖北台団地方面へのアクセス駅。行商台が残る駅。
▼新木
かつては無人駅であったが、利用客増加に伴い有人駅になった。
かつては大戸駅と同じで入り口が跨線橋であり、駅員が跨線橋の入り口で集札していた。
2017年に橋上駅舎が完成している。
▼布佐
茨城県利根町方面へのアクセス駅も兼ねる。
▼木下
きおろし」と呼ぶ。「きのした」ではない。
印西市の代表駅だが、利用者は北総線千葉ニュータウン中央駅の方が多い。
▼小林
小林さんの聖地らしい。
▼安食
栄町唯一の駅。
あじき」難読地名に挙げられる。
▼下総松崎
しもうさまんざき」であり、「しもうさまつざき」ではない。
京成成田空港線の成田湯川駅へも歩けなくなはない距離。
▼成田
我孫子支線としては終点。
本線や成田空港支線に直通する定期列車は存在しない。

駅一覧

※鹿島サッカースタジアム
種別 備考 総武本線 成田線 鹿島線 成田線


本線 空港
支線
本線 本線
JO
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JO
29
JO
30
JO
31
JO
32
JO
33
JO
34
JO
35
JO
36
JO
37














2
















鹿


鹿

S
S












普通 総武本線直通(成田空港方面)
総武本線鹿島線直通
総武本線直通(銚子方面)




















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快速 横須賀線総武線直通(成田空港方面)
横須賀線総武線鹿島線直通




















通勤快速 横須賀線総武線直通(下りは東京始発)
成田エクスプレス 湘南新宿ライン総武線直通(新宿方面)
中央線総武線直通(八王子方面)
横須賀線総武線直通(横浜方面)




















B.B.BASE佐原・鹿島 総武線鹿島線直通
B.B.BASE佐倉・銚子 総武線直通(上り)
種別 備考 東海道
本線
東北
本線
常磐線 成田線
我孫子支線








































普通 成田線我孫子支線内
快速 常磐線直通
上野東京ライン常磐線直通


備考

  • 成田線自体は千葉支社管轄路線で乗務員も千葉支社所属であるが、我孫子支線のみ運転手は東京支社、車掌は千葉支社と東京支社が担当になった。
    これはかつて国電同時多発ゲリラ事件があったためといわれている。
    このため動労千葉がスト起こして成田線が運休になっても、我孫子支線だけは通常通り運転することは珍しくない。
  • 1992年、久住~滑川間において113系が過積載のダンプカーと踏切で衝突し運転席が大破。運転士が殉職する悲惨な事故が起きた。これを機に113系等の近郊形はステンレスの前面強化板を取り付ける工事が実施されたほか、209系以降の新形式には非常用脱出口および衝撃吸収用のクラッシャブルゾーンが設置されることになった。


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最終更新:2023年11月27日 01:17
添付ファイル

*1 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/ltdec/259.jpg 日時:2016/01/21