飛段(NARUTO)

登録日:2014/12/02 (火) 16:35:53
更新日:2024/03/18 Mon 16:26:11
所要時間:約 19 分で読めます




それをオレに言うか 角都よ

どうせなら殺してほしーよ…ホント





飛段(ヒダン)とは『NARUTO‐ナルト‐』及び派生作品『ロック・リーの青春フルパワー忍伝』の登場人物。

◆もくじ

◆プロフィール

所属:湯隠れ→暁
年齢:22歳
誕生日:4月2日
星座:おひつじ座
血液型:B型
身長:177.1cm
体重:56.8kg
好きな食べ物:スペアリブ
嫌いな食べ物:野菜類全般、精進料理
CV:てらそままさき

◆概要

湯隠れの里の抜け忍で、の一員を務めている不良風の男。
暁での相方は角都
銀髪をオールバックにしており、瞳の色は紫がかったピンク。
「ゲハハハハハハ!!」と笑ったり、語尾に頻繁に「ォ」「ァ」などを付けて間延びさせたりするのが特徴。口癖は「~だよ(~かな)、ホント」
名前の由来は将棋の駒の「飛車」。
指輪の文字は「三」。はめているのは左手の人差し指である。

◆性格

「汝、隣人を殺戮せよ」を教義とする新興カルト教団「ジャシン教」の狂信的な信者。
粗雑で口が悪いが、信仰に対しては真摯な人物。
戦いの最中に祈りを捧げるだけでなく、戦闘が終了した後も30分という長時間を祈りに費やすほどに熱烈に信仰している。

元から好戦的な性格で、平和主義を掲げ他国から「ぬるま湯」とも揶揄される湯隠れの里の方針に不満を持っていた。
そんな飛段に新興カルト宗教であるジャシン教が目をつけ接触。飛段は戦いを推奨し殺戮の教えを説くジャシン教にのめり込んでいく。
里抜け後、ジャシン教の人体実験に成功し不死身の肉体を得た飛段は、自分を肯定してくれたジャシン教を世に広め、ジャシン様の存在を知らしめ、不敬な無神論者たちに神の裁きを与えるため各地で無差別殺人を行う。
飛段が暁入りしたのも、暁の庇護の下、布教と殺戮を効率的に行いたいがため。その為かリーダーのペインの命令に対してはどこか反抗的。

ジャシン教の教義では半殺しを禁じているため、人柱力を生かして集めなければならないことにも不満がある。
また、金儲けのための殺しは教義か信条かに反するらしく、相棒の角都の金集めにもたびたび不満をもらしている。
というか金そのものがあまり好きではないようで、角都が金銭目的で賞金首の地陸を殺そうとした際は「金儲けが狙いじゃねーだろうな?そんなのでボウズを殺ると地獄へ落ちるぜ」と忠告し、
金儲けのために戦争をするペインに対し「角都と同じだ…戦う理由で一番嫌いなタイプだぜ」と悪態をついている。

敬虔なジャシン教教徒であるためか、ジャシン教の神・ジャシン様以外には敬意を払う素振りが見られず、暁のリーダーを陰で「クソリーダー」呼ばわり、更に年下とはいえ先輩であるはずのデイダラをバカにして「デイダラちゃん」、「弱輩者」と呼ぶことがある。
アニメでは先輩にしてかなりの年長者である角都に対しても「角都ちゃん」とふざけて呼ぶことがあった。
角都からはバカ扱いされ、信条の違いもあり言い争いが絶えないが、戦闘においては暁のツーマンセルでは珍しく、連携技を用いたり、攻撃を受けた角都を心配したりと関係はそこそこ良好な様子。

◆能力

どんなに深い手傷を負っても急所を刺されても、例え首を切断されようとも死なない肉体を持っているが、
これは「儀式」の名を冠してジャシン教で行われていた、信者の肉体を用いる禁術の実験によるもの。飛段はその禁術の初の成功例。
この不死の体は飛段が「祝福」に代わりジャシンより賜った「呪い」であり、殺戮をしなければこの「呪い」は解けてしまうらしい。

攻撃スピードは暁でもっとものろまで下手だとしているが木の葉の上忍である猿飛アスマはたけカカシと対等以上に渡り合うほどの実力を持つ。
そのうえ呪術のための陣さえ描ければ、相手にかすり傷一つでも与えることでほぼ勝利が確定する。
不死身の上ほぼ一撃必殺と恐ろしい能力の持ち主だが、複数を同時に死司憑血にかける描写は作中では描かれておらず、能力の特性的にも一人ずつしかかけられないと思われる*1
また不死身と言っても肉体の強度や回復力は常人のそれ。首を切断された際は自分で元に戻すことができず角都に縫い合わせてもらっていたため、急所を突くのではなく切断すれば自力での回復はできない*2

◆使用術

《呪術・死司憑血(しじひょうけつ)

飛段がジャシン教で身に付けた呪術。相手の血を媒介に発動し、術者が負ったのと同じ傷を相手にも同時に負わせることが出来る。
彼自身はこれを「儀式」「呪い」「神の裁き」などと呼んでいる。

術の発動の手順としては、
①対象の血を舐めて体内に取り込む。この時飛段の皮膚が黒と白に変色し、骨のような模様が浮かび上がる。
②地面に自分の血で魔方陣*3を描く。
③その中に移動する。

以上を満たせば呪術の条件は整い、術者と対象の体はリンクする。
体がリンクした後は自分の体を傷つければ相手も同じように傷つくため、相手がいかに逃げようとも確実に仕留められる。
術発動後でも術者が陣から出れば効果は消えてリンクが解除されるが、術者が陣の中に戻ると再び術が発動する。
自身の体にも傷や痛みはあるため、この術を幾度も使ったり相手の急所を狙ったり出来るのは不死の体を持つ飛段のみである。

飛段が扱う三つの刃とロープが付いた大鎌も殺傷ではなく、
この術を発動するためにとにかく攻撃範囲を広く取って相手に軽くでも当てることで大なり小なりの外傷を与えて血を採取することが目的に作られているらしい。
この術中に彼が自分の体を傷付ける時は、服の中に隠し持っている黒い伸び縮みする槍を用いて行う。

条件は多いが、術の性質上、一度条件を完遂されてしまえば相手の動きは関係無しにガード不可能の即死攻撃が繰り出せるという脅威の術。
シカマルも「血を取り込まれたら終わり」と話している。

ただしもう一つの弱点として地面の陣が消されると儀式が成立しないため、地形変化に長けた土遁・泥遁の使い手が天敵。
小説版で泥遁使いの飴雪と戦った際は彼の術で陣を消され続けて苦戦し、スキをついて切株に陣を描くことで対処した。

公式データブック「秘伝・者の書」によると岸影様は、飛段がこの術を発動している時の模様を気に入っているらしく、
鎌も相まって死神的なイメージだと語っているが、黒白縞模様なカラーリングのせいで読者からは「パンダ」鉄拳という愛称が定着してしまっている。

ちなみに飛段が他の術や毒などを使わずこの呪術だけに偏っているのは、恐らく「呪い」を維持する条件がこの術での殺戮だからだと思われる。

ナルスト4では他に、自傷の代わりに角都の分裂体による総攻撃を食らって呪術を発動する「恐越死極」という連携奥義が使用可能。
またこのゲームでは通常の技が「~の刑」で統一されている。



◆来歴

過去

飛段が生まれ育ったのは「戦を忘れた里」と呼ばれた湯隠れの里。

大戦が無くなったことによる各地での忍里縮小はこの里にも及んだが、
豊富な自然と観光資源を有する湯隠れの里はそんな時代の流れに肯定的であり、「平和主義」を掲げる穏やかな里となった。
しかし、殺戮に飢える飛段にとってそれは平和ボケした「ぬるま湯」でしかない。
苛立つ飛段にジャシン教は接触し、彼の抱く殺意を肯定する。そして彼の殺意は遂に里へと向けられる。


ジャシン教に入信した飛段は、湯隠れの忍者を多数殺害し里を抜けた。
その後は己にとって絶対的な存在であるジャシン教を世の他宗の者、そして無神論者に知らしめ、
この世界を殺戮が肯定される世界へと作り変えるという目的の下、殺戮に明け暮れる。

そんな彼に声をかけたのが暁であり、角都と大蛇丸が勧誘に当たったことが、
ゲーム「ナルティメットストームレボリューション」の原作者監修『忍活劇・“暁”創生』で明らかとなった。
角都にジャシン教を「おかしな宗教」と馬鹿にされたことを腹に据えかねた飛段は、ジャシンを侮辱したという"大罪"を裁くために角都に戦いを挑む。

そして敗北した飛段は、「ただ考えなしに暴れていればいずれ五大国に目を付けられ、何も出来ないよう封印されてしまう。」「だが暁に入れば、組織の庇護の元で安全に殺戮を行い、ジャシンに贄を奉げることが出来る」と大蛇丸に説得される。
更に不死の自分にとって角都が先達とも言える存在であることを知り、暁の一員となることを決意したのである。


本編で飛段はペインと暁の方針について語り合っている時に、暁の目的のために動くことに対してやや反抗的な態度を見せていたが、
これも彼が前述の自分自身の目的を達成するために暁入りしたことが理由とのこと。

なお、アニメ版の「イタチ真伝」では大蛇丸が組織を抜けた後なので彼とは会っておらず、
トラブルで相方を殺した角都の相棒枠として小南、角都、イタチに勧誘されたことになっている。
この少し前にサソリデイダラが暁を抜けた大蛇丸を追い、そこで穢土転生された三代目風影と戦っているため、
不死身の噂を聞いたペインが穢土転生なのかと疑い、それを確認する意味でイタチが勧誘メンバーに選ばれていた。
ちなみにここでは角都とやり合っているが、飛段は致命傷を負わされ、角都は呪術で心臓を一つ潰される形で痛み分けとなった。



第二部

角都と共に二尾の人柱力である二位ユギトと戦っているシーンで本編初登場。

殺戮をモットーとしているジャシン教では半殺しは駄目だと戒律で決まっているらしく、
相手を生け捕りにしなければならない人柱力狩りにはあまり乗り気でなかった。
そのため大人しく捕まってくれないかとユギトに頼むが、当然受け入れられるはずもなくユギトは激昂して尾獣化した。
この時に角都から「お前は馬鹿か?」と当たり前の突っ込みを入れられている。

彼女を倒して捕獲した後、次は「火の寺」という火の国にある寺院を訪れる。
そこで三千万両*4の賞金首の地陸という僧侶を殺害。

地陸の死体を換金所に持っていき、角都が受け取った金を数えている間、外で待っていた飛段を猿飛アスマ率いるアスマ班が攻撃して戦闘に入った。

飛段を奈良シカマルの『影真似の術』で縛って急所をクナイで刺すことに成功したものの、不死身の肉体を持つ彼は死ぬことはなく、
しかも角都が乱入したことで影真似が解けてしまい、自由の身となった彼は自分一人に戦わせるよう角都に念を押してアスマに襲い掛かる。

人の痛みを知らねェクソヤローには、神の裁きが下るぜ

アスマとシカマルは連携して飛段を攻めるが、飛段は巧みにかわしながら反撃する。

彼はアニメでは空中で身動きが取れない際に鎌を地面に刺した状態で、鎌に付けられたスイッチを押してロープを縮めることで、
その位置に自分が引き寄せられるような形で移動するという某緑の勇者フックショットのようなトリッキーなこともしていたのだが、
それが岸影様が「者の書」のインタビューで語っていた「原作で出し切れなかった鎌のギミック」なのかもしれない。

飛段はアスマから奪い取った血を舐め、アスマの『火遁・灰積焼』を喰らいながら先程描いた魔方陣の中に入った。
するとアスマも『呪術・死司憑血』によって飛段と同じように火傷を負っていた。

すでにてめーはオレに呪われた…これより儀式を始める…
さアァ!! オレと一緒に最高の痛みを味わおーぜェェ!!!

アスマは飛段に飛び掛かるが、飛段は次に腿を黒槍で突き刺す。するとアスマもやはり同じように腿に傷を負う。
アスマ本人を含め、誰も何故飛段とアスマが同じように傷付くのかが理解出来ずに困惑する。

急所はこんなもんじゃねーぞォォ!
クク… だがあの痛みは最高だ…他人が死ぬ時の痛みがオレの身体の中に染み込んでくる!
痛みを通り越して快感に変わるゥ!


早々と急所に黒槍で止めを刺そうとする飛段を『影首縛りの術』で止めたシカマルはそのまま分析を続けて、
読者の99%が即座に見抜いたアスマ達には想像も付かなかった死司憑血の仕組みを見事に看破した。
シカマルが影で飛段を操って魔方陣の外に出し、アスマが飛段の首をはねることに成功。


だが、不死身の飛段はそれでも死なない。
とはいえ首がはねられた状態では例え生きていても何も出来ないとシカマルは推測するが、
角都が飛段の首と身体を『地怨虞(じおんぐ)』という黒い触手で繋ぎ合わせて元通りにしてしまった。
角都が飛段の頭を運ぶ時の「いてて…オイ! 角都、髪引っ張んじゃねーよ! コラ!」
「…痛がるなら首の方を痛がれ」というやりとりは中々にシュールである。

アスマは飛段の更なる鎌の攻撃を避けることには成功したものの、その鎌は飛段自身の腹部に刺さる。
しかも彼は魔方陣の中に戻って再び術を発動させていた。
度重なる重傷によって既に立ち上がることさえも出来ないアスマを見下ろし、飛段は無情にも黒槍で己の心臓を刺し貫く。

き…きもちイイ…

激昂したシカマルは、恍惚とした表情を浮かべて快楽に浸る飛段に攻撃しようとするが、それも角都の攻撃で妨害されてしまう。
窮地に陥る三人だったが、まさにそのタイミングでペインが飛段と角都に撤退を命令、尾獣封印を指示したことにより彼らはそれ以上戦うことなくその場から立ち去ったが、
増援で駆け付けたいのの懸命な治療の甲斐無く、アスマは命を落としたのであった。


三尾と二尾の封印が終了した後、九尾の人柱力であるうずまきナルトの捕獲のために角都と共に木ノ葉隠れの里を目指して飛段は出発した。

木ノ葉へ向かう途中ではたけカカシを代理のリーダーとするアスマ班の奇襲を受け、それに対しては角都の助力もあって無事に対処したものの、
飛段はシカマルの策によって影真似に再び捕らえられ、角都と引き離されてしまう。

シカマルに無理矢理連れてこられた場所で飛段は黒槍でシカマルの頬を傷付けて彼の血を奪うことに成功し、呪術を発動させて難なくシカマルを倒したかに見えたが…実はそれもシカマルの策略だった。

シカマルは先刻、カカシが角都に雷切を喰わせた時に採取した血を受け取っており、
飛段がシカマルに攻撃をした時に攻撃が掠ったと錯覚するほどの紙一重の距離で避けつつ、
こっそり自分の頬にダミーの血(ちゃんと傷を負ったと思わせるため)を付けると同時に、飛段の武器に角都の血を付けておいたのだ。
シカマルに体術得意設定があるわけでもないのにここまでいいようにされる飛段って一体……

よってシカマルには何の傷も無く、代わりに角都が心臓を一つ失う羽目になった。

飛段は彼にしては珍しく頭を使い、シカマルの影の術には持続時間に限界があることを見抜き、徐々に力が弱まっていく影首縛りに抗いながらシカマルに近付き彼を殺そうとする。
しかし、これは予め掘っておいた落とし穴の位置に飛段を誘導するためのシカマルの芝居だった。
シカマルは辺りに張っていた大量の起爆札付きワイヤーを『影寄せの術』で引き寄せて飛段をがんじがらめにする。そして落とし穴の蓋を崩した。

人を呪わば穴二つ…お前はオレの師を呪い殺した
てめーだけのうのうとはしゃいでられると思うな
そいつがてめーの墓穴だ

己の敗北を悟った飛段は自分は絶対に死なないと笑ってみせるが、シカマルは顔色一つ変えない。
シカマルは自身が吸っている煙草の煙の中にアスマの面影を見て、「火の意志」を託されたことを実感し、飛段の身体を覆い尽くす起爆札の発火剤として、
そしてアスマへの手向けとして煙草を静かに放り投げた。

…さよなら…先生

夥しい数の起爆札が一斉に爆発して、飛段の身体は耐え切れず木端微塵になった。
だが、飛段はバラバラになってもまだ息があった。
何も出来なくなった飛段は最後の抵抗として、落とし穴を岩で塞いで自身を押し潰そうとするシカマルにジャシンの裁きが下ると威喝する。

ジャシンなど信じず「火の意志」を信条とするシカマルは全く聞き入れない。それでも飛段の口は止まらなかった。


さっき言ったよなァ? てめーにはジャシン教により裁きが下るってよォ。なァ!?

ゲハハハハ!!! その裁きを下すのはオレだァ!

てめーなんて歯だけで十分だ! 良く噛んでバラバラにしてやるぜェ!







ドッ



その後

読者から寄せられた「飛段はまだ生きてますか?」という質問が公式ファンブック「秘伝・皆の書」に掲載されたのだが、
岸影様によると「飛段は生きてます。でも栄養取らないと死んじゃうし、そろそろ腐ってるねコレ」とのこと。


ロック・リーの青春フルパワー忍伝

SDでもドMなところは変わらず、自分の体に槍を刺して目を血走らせながら興奮していたが、彼と話していたリーも同じように体を槍で刺してアヘ顔をしていた。
その他自分以外の暁のメンバーが喧嘩をして術をかけ合っていても、一人だけ離れた所で儀式を行って痛みを楽しむなど原作に比べて遥かに人畜無害なマゾ野郎と化していた。




◆おもな人間関係

暁での相方。
飛段は短慮で騒々しい性格なのに対して角都は思慮深く冷静な性格をしており、また飛段は「戦う理由で一番嫌いなのは金」と語っているが、
一方の角都は拝金主義者で尚且つ「毎度毎度のその悪趣味な祈り 少しは省略できんのか?」などジャシン教(というより宗教)に理解を示さないような発言をするため、
普通に考えてこの2人は相容れることはなさそうなコンビであり、事実彼らの間では頻繁に意見の対立が見られる。

だが、角都は戦闘中に飛段を助けたり忠告を送ったりする他、日頃から文句を言いつつも彼の長時間に及ぶ祈りを毎回待ってやっているらしく、飛段も起爆札での爆撃を喰らった角都の身を心配して名前を叫ぶなど、2人は意外と馬が合うようだ。
主に飛段が軽口をたたき、角都がそれに対し「気を抜くな、死ぬぞ」と忠告するか「黙れ、殺すぞ」と凄み、さらに飛段が「オレにそれを言うかよ」と返すのがいつものやり取り。

飛段は自身と角都を「不死コンビ」と自称しているが、彼らが敗北した後、
干柿鬼鮫からは「あのゾンビコンビでも死ぬんですね」と揶揄されてしまった。

  • 飴雪
小説『暁秘伝』の登場人物。
ジャシン教の信者で血継限界である泥遁忍術の使い手。
本来は水遁と土遁でできる血継限界は泥遁であるが、初代火影こと千手柱間はこれに陽遁の力を加えることで木遁を開眼した。
「最強の忍者」「忍の神」と呼ばれた柱間とともに唯一無二の力として知られた木遁だが、この高名が柱間の知らないところで暴走しており、飴雪の一族は、同じ組み合わせながら木遁ではないという理由で迫害され滅亡した。
一族が滅亡した後は、歩々月という少年に拾われとある村で平穏に暮らしていたが、村が山賊に襲われた際に泥遁で山賊を皆殺しにした。
しかし、本来なら感謝してくれるはずの村人は、逆に飴雪の力を恐れ、飴雪を暗殺しようとした。
飴雪が狙われていることを知った歩々月は、飴雪と一緒に「偽りの谷」に逃げようとしたが、逃げる途中で村人に殺害されてしまう。
偽りの谷に移り住んだものの、飴雪は歩々月を忘れられず、変化の術で歩々月に姿を変え生活していた。
生きる希望を見失いながら暮らしていた飴雪にとって、ジャシン教の過激な思想は救いのように感じられたのだろう。
ジャシン様への捧げ物とするため泥遁忍術で「偽りの谷」を壊滅させた後、飛段もジャシン様への捧げ物とするため飛段と交戦。
最後は飛段に殺害され自らをジャシン様への捧げ物とし殉教した。

  • 龍奇
飛段に殺された猿飛アスマの娘の猿飛ミライが実質主役の小説『木ノ葉新伝』の登場人物。
ジャシン教の信者で飛段の信奉者。
木ノ葉隠れと湯隠れの国境にある街で起こっていた誘拐事件の首謀者で、誘拐した人々を生贄に不死の肉体を得ようと目論む。
ただ、この龍奇は純粋に殺戮をモットーとしてジャシン教に帰依している飛段とは異なり、
弱った人間達から金を騙し取り、ついには不老不死の体を手に入れる為にジャシン教に入ったと言う、或る意味相入れない存在だが…。

◆ジャシン教について

ジャシン様と呼ばれる神を信仰の対象に位置付け、「汝、隣人を殺戮せよ」の教義を掲げ殺人を信徒に行わせる危険集団。
内実はほぼ不明だが、飛段を実験台に禁術の実験を行っていたことやその結果から、不死を最終目標としていると考えられる。
正確な教義も良くわかっていないが、飛段の行動からすると殺戮を行う前後にはジャシン様に祈りを捧げねばならず、殺戮前の方はシンボルを掲げて軽く、殺戮後の方は血の陣の中に横たわり動かないまま、というものらしい。
事後の祈りの方はかなり時間がかかるようだが、小説版によるとジャシン教の信徒が教えによって死んだ場合、生き残った方の祈りはさらに長くなる模様。


◆余談

●登場から退場までの期間は暁メンバーの中で最も少なく、単行本では35~37巻と僅か3巻分しかない。また、他の暁メンバーと異なり穢土転生での蘇生もないため、尚のこと少なく感じられる。

●ナルト役の声優を務める竹内順子氏はラジオ番組「NARUTO RADIO・疾風迅雷・飛段役てらそままさきの章」でのてらそま氏との対談にて、
「かっこいいのにおバカさんな所が最高に好み」という理由で飛段がお気に入りだと語っているのだが、
実は彼は暁のメンバーでは本編で唯一ナルトと対面することのなかったキャラだったりする。
アニメオリジナルの特別編「力-chikara-」と「ROAD TO NINJA -NARUTO THE MOVIE-」でようやくナルトとの邂逅を果たした。
………だからといって特に大した絡みがあったわけでもないけど……

●放送規制に引っ掛かったのかアニメではシカマルは煙草を吸っておらず、代わりにアスマの形見のライターをラストの起爆札の着火剤として使用した。
ちなみにライターは爆風で吹っ飛ばされて無事だったらしく鹿が掘り起こした。
また、てらそま氏の狂気染みた熱演が光ったが、
あれでも監督の指示により主な視聴者層である子供に配慮して抑え目にした方だということがラジオで語られていた。

●実は作中で一瞬だけ彼が木ノ葉の忍になっているシーンがある。
コミックス36巻71ページ(323話)で飛段が宙返りをしながらクナイを投げる場面があるのだが、
そのコマだけ飛段の額当てが湯隠れではなく木の葉のマークになっているのだ。

●『呪術・死司憑血』以外の忍術や幻術を持たなくて体術がメインであるにもかかわらず、
本人曰く攻撃スピードが暁一遅くてのろま*5ということや、
(痛みを共有する快感を味わうためには仕方ないのだが)あんなややこしい準備がいる能力をわざわざ使うよりも鎌にサソリの毒を塗って戦った方が、
遥かに手っ取り早いと突っ込む読者がいたことなどから、彼はかねてより多数の読者から「飛段ェ…」という印象を持たれていた。

だが、第四次忍界大戦で薬師カブト穢土転生によって不死身で尚且つ無限に再生する忍が量産されたせいで、
不死身の体を持つというだけで首をはねられたりしても自力で再生することが出来ない彼は、
今や多くの読者から「飛段ェェェェェェ!!!」という扱いをされるようになってしまった。

といっても、穢土転生はあくまで「死人のチャクラを宿して動くチリの塊」なので生きたまま不死身の飛段は確かにとんでもないヤツだが。


しかし飛段はある意味では暁一の勝ち組である。

それは形はどうあれ彼がまだ生きているからだ。彼がカブトに穢土転生されなかったのもそれが理由だと角都が復活後の海辺の戦いで述べている。
今後は一時期の某海賊団船長のようなバラバラになった飛段の大活躍に期待したい。

と言いたい所だが、連載はもう完結してしまった。ボルトの世代には果たして出て来れるだろうか………




追記・修正は飛段を掘り起こした方にお願いします。

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最終更新:2024年03月18日 16:26

*1 アニメでは3人同時にかける描写がある

*2 毒や窒息で死ぬのかは不明。また、すり潰されたり爆発で木端微塵に吹き飛ばされた場合も恐らく死亡するものと思われる

*3 彼のペンダントと同じマークなのでジャシン教の紋章なのだと思われる

*4 17巻でナルトがカエル財布を取り出したシーンの注釈によるとあの世界は一両=こちらの世界でいう10円の価値らしいので3億円相当

*5 一応アスマやカカシとの近接戦闘では傷を負わなかった。しかし、それでも「者の書」のパラメータによると暁の中で一番速度の数値が低く、また彼より速いはずのデイダラですら蛇を結成したばかりの頃の呪印を開いていないサスケのスピードに驚愕するレベルであった。