魔王様ちょっとそれとって!!

登録日:2014/12/01 Mon 18:12:03
更新日:2023/11/19 Sun 03:49:48
所要時間:約 12 分で読めます





これッ!?

ちがいます



「魔王様ちょっとそれとって!!」は、ミラクルジャンプNo.4より連載が始まった漫画作品。2016年4月号からウルトラジャンプへ移動。
作者は「ディーふらぐ!」でおなじみの春野友矢。単行本は全8巻。
記念すべき第1巻は「ディーふらぐ!」6巻と同時発売され、両方購入すると抽選で「ディーふらぐ!」とのコラボ漫画小冊子が当たるキャンペーンも行われた。



◇内容◇

「檻」と呼ばれる結界に封印されてしまった魔王様と魔法使いetcが、
脱出方法を探したり暇を潰したり、次々現れる封印の犠牲者たちと馬鹿騒ぎを起こしたりするコメディ作品。
決してイジくりまわされる魔王様を暖かい目で見守る漫画ではない。
ハルトモらしいテンションの高いギャグとツッコミのラッシュが特徴。
一応はファンタジーなのだが、登場人物のほとんどが力を封じられてしまっているため、「檻」の外や回想シーン以外ではスケールの大きなバトルはほとんど発生しない。
「ディーふらぐ!」ほどではないが無駄に濃かったり、ストーリー上で重大な役目を果たすモブがちょくちょく登場する。
単行本2巻のキャラ紹介では、各キャラに体力・知力などのステータスが割り振られている。



あらすじ

太古の昔から恐れられていた伝説の魔王様。勇者達に敗れ閉鎖空間「檻」に封印されてしまう。
しかし、何故か?一緒に封印されてしまった魔法使い(勇者パーティー)と脱出方法を探しながら、なんやかんやで一時休戦…同居中ッ!!!
スゴイ実力を持つ二人だが…「檻」の中では“普通の人” 壮大な世界でスゴイ二人(二度目)がクダラナイことで盛り上がる!!?
そんな“魔王様ないがしろ放置DAYS”スタート!
(集英社マンガネットより)



◇主な登場人物◇

  • 魔王様

「もう我の最強技けちょんけちょん!!」

SKILL:―――――

見た目は可憐な銀髪の美少女、その実絶大な力を持つ魔王様。そして、本作のヒロイン
本作の登場人物の中では常識人な方というかほぼ唯一の常識人で、基本ツッコミ役。年齢不詳。一人称は「我」で、のじゃ口調。
魔導師に封印を解かれたことで現世に蘇るが勇者パーティーに敗れ、彼ら共々「檻」に封印される。
最初に封印が解かれた時はそれなりの威厳を感じさせていたが、「檻」に封印されてからはその面影はまるでなくなり、すっかり打たれ弱い女の子になってしまった。
料理ができない・すぐ騙される・字や絵が下手・紐を結べない・すぐに泣きべそをかく等々、力を失っても有能だったどこかの魔王と違い基本的にポンコツ。甘やかされて育った箱入り娘だからね、仕方ないね。
ぬいぐるみに夢中だったり、構ってもらえないと拗ねたり、女の子扱いされて赤面したり、帰りの遅い魔法使いを心配したりと、可愛らしい一面も持ち合わせる。というか可愛らしい一面しかない。
時には魔法使いを超える変態発想で彼を驚かせることも。
また、いいとこナシのように思えて実は頭は良く、しっかりとした教育は受けている模様。…まぁ周囲の頭が悪すぎるだけだが。
「檻」に封印される前はいつ、誰に、何故、封印されていたのかは不明。
必殺技はあらゆるものを破壊する虹色の光「レインボーダークネス」。名付け親は魔王様ではないが、本人は気に入っている様子。
不器用で小技が苦手らしく、威力は凄まじいが直線的な大技ばかり使うため攻撃が読まれやすい。
ちなみに魔王様曰く「わー、小技とか出来ない」とのこと。可愛いな、もう!
とは言え出来ない訳ではなく、怒った時や切羽詰まった時はちゃんとできるし、紐も結べる。作中では魔法使いを兄弟子共々簀巻きにした。
3巻巻末の「プロローグ」にて人為的に創り出された存在であることが判明する。
自分を創り出したという初老の男性を育ての親として受け入れた。ついでにその頃から侍女は侍女だった。
現時点での魔王要素は呼び名だけだったりする。


  • 魔王様(幼女時代)
読んで字の如く幼女時代の魔王様。作中ではちょいちょい、幼女時代の魔王様のエピソードが挟まれる。
育ての親はじじぃ(と侍女)。この頃はまだ一人称が「私」であり、のじゃ口調でもなかった。
この頃より既に頭は良く、普通の幼女がまず使わないような言葉を平然と喋っていた。
まぁ育ての親が 人類滅亡へのカウントダウンで算数の勉強をさせる ような人間だからね。
というか魔王様、よくこの二人に育てられて奇人変人に育たなかったな…。
性格は今と大して変わらず、ぬいぐるみが大好きで、しょちゅう泣きべそをかいてており、とにかく可愛い。そりゃ周囲も溺愛するってもんである。


  • 魔法使い

「あっ 魔王様ちょっとそれとってください」

SKILL:クリーニング、古文書解析、追跡術、アナリシス、ジュウドー、アイキドー、デトックス、キュアー、ソーイング、悪口、エスプリ、テーブルテニス

勇者パーティーの一員だった、慇懃無礼な魔法使い
一言で表すなら変態。口八丁で魔王様を騙して全裸にさせようとしたり、流れ着いてきたぱんつをコレクションしたりと、紛う事なき変態。
ことあるごとに魔王様を貶し、イジくり倒し、屈服させ、時には反撃を受けるという良好(?)な関係を築いている。
少年時代は神童と呼ばれ、魔王様が人間の女性の姿をしていることを見抜いており、初めて復活した魔王様の姿を見た際「想像どおり」と意味深に呟いていた。
おそらく「檻」からの脱出方法を見つけ出せる唯一の人間。なので魔王様も頭が上がらないことがしばしば。
色々と伏線を張っているが回収される日は来るのだろうか……
第7巻にて魔王の教育係だった侍女の子孫だと判明する。更に左腕に謎の力を秘めている。


  • 勇者

「文武両道その他の生きる教え… 今があるのは全てばあちゃんのお陰さ」

SKILL:クッキング
ありもので多種多様な料理を作る。

文字通りの勇者。パーティーのリーダーである青年。だがパーティーを取り仕切っているのは事実上魔法使いなので、あまりリーダーらしくない。
真面目な性格で基本常識人だが、勇者パーティーの一員なだけあってやっぱりどこか抜けている。
料理が得意で、それに注ぐ情熱も強い。そしておばあちゃんの教えを大切にしている。
魔王様のパンチラで鼻血を垂れ流させたり、騎士の大きなソレを直視できなかったりと、純情というかウブっぽい。でも女湯は覗く。
「勇者」と呼ばれるのは赤面するほど苦手。魔王様をも震え上がらせるほどにネーミングセンスが痛々しい。
ちなみにステータスは平均値、特徴がないのが特徴


  • 武道家

「あーなんだぁ ただの魔王かよ」

SKILL:フレッシュネス
新鮮な果物を見分ける。

勇者パーティーの一員。ボクっ娘
見てくれはちんまい少女だが、武道家故その体躯から繰り出される一撃は強烈で、魔王様との決戦時も活躍した。
鍛え上げた肉体と技が武器なので「檻」の中とはいえ力は失っていないも同然。そのため魔王様から警戒されており、武道家自身も魔王様を見下している節がある。
年相応に無邪気で、大人の女性に憧れている。魔王様を倒し平和が戻ったらスパッツをタンスの奥にしまって武道家を引退し、普通の女の子になるつもりだったらしい。
想像力が豊かすぎて、自分の将来の姿に異常な自信を持っていながら行き遅れになるのを恐れていた。


  • 荷物持ち

「いざとなったら自分が勇者様達の盾になるっす!!」

SKILL:コンパクト
あらゆる荷物を小さくまとめる能力を持つ。本人はでかい。

勇者パーティーの一員で、役割は文字通りの荷物持ち。「もっちん」の愛称で皆から信頼されている。
筋肉質な大柄の男性で、常に顔がコマから見切れているため鼻より上が見えたことはない。
作中イチの良心で、心優しい性格。見かけによらず怖がりだが、いざという時に見せる勇気や義理堅さから他メンバーからの信頼は厚い。
魔王様のことを通りすがりの村娘だと思っていたため、彼女の正体を知るなり恐怖のあまり気絶してしまうほどに気が弱い。
だが当の魔王様ももっちんのことを恐れており、何だかよく分からない関係になっている。
鍛え上げられた肉体を持っているがあくまで荷物持ちなので戦闘には参加しない。むしろ戦うのは苦手らしい。でも絶対強い。
復活した魔王様との決戦時では勇者に武器を投げ渡す役であったが、そのどっしりとした構え方から彼を「謎の温存戦士」と勘違いした魔王様を警戒させ、
自分が知らないうちに魔王様撃破に貢献していたりする。
離れた場所にいたもっちんも封印に巻き込まれていたことで、勇者パーティーの他にも「檻」に巻き込まれた者がいるという確信に繋がることになる。


  • 魔導師

「やめろ!私の棒で!棒で!魔王様をつっつくなぁー!」

SKILL:コンセントレイション
持ちすぎて歪曲する。

魔王様に心酔し、封印を解いた張本人。実は元魔法研究科のメンバーで、魔法使いの兄弟子。
仲間たちと暗躍し魔王様の復活を成功させるが、その時には既に勇者パーティー一行にボコボコにされた後だった。そのまま「檻」への封印に巻き込まれてしまう。
魔王様復活の際の余波で瓦礫に埋まってしまったため、魔王様は彼の存在を知らなかった。
彼もまた「檻」の中では力が使えないが、棒術にも自信があるらしい。魔法使いに瞬殺されたがな!
考えなしに奇襲を仕掛けたり、演出を重視して魔王様復活の儀式を勇者パーティーが来るまで行わなかったりと、おそらく魔王様以上のポンコツ
過去のいざこざから魔法使いのことを怨んでいる。


  • 騎士

「ラララすみませんでした」

SKILL:サイレント
………しゃべります。

魔導師護衛の役目を担う女騎士スンゴイおっぱい。あと土下座が綺麗。
どこか達観したドライな性格で、無駄に諦めがいい。魔導師護衛の任に就いたことを後悔しているらしく、ちょくちょく離反を考えている。
「魔王様は何か脱出の計画を持っているのかもしれない」と魔導師を宥め、勇者パーティーとは一応の休戦状態となった。
勇者作の落とし穴に嵌った際、どこぞの部長よろしくその大きなおっぱいがつっかえていた。おっぱいスンゴイ。
子供の頃から剣の才能に秀でていたが、それ故まるで男っ気がなく、行き遅れになるのを不安視している。
風邪をひいた際、体を拭いてもらった魔王様に格の違いを見せつけた。
武道家によっていつの間にか「大人な女性の師匠」にされる。
ルルルルー!


  • 侍女

「呼んでくださいよぉ!一日百回くらい!!」

SKILL:創造
主に余計な物。

魔王様の侍女で教育係。魔王様とは従姉妹の関係にある。
魔王様を幼少期の頃から異常なまでに溺愛しており、しつこく世話を焼いたりからかったりして遊んでいた。
その言動はとにかくウザイ。ひたすらウザイ。そして物凄く好戦的。
鉄ブロックを膝の上に乗せられても喘ぎ声と共に「ご褒美」と漏らすほどなので、おそらくMっ気がある。
侍女の日記には魔王様の素性や品行が事細やかに記されており、遺跡から発掘されたそれが魔王様に関する貴重な資料として活用された。
その事実が発覚した時魔王様が頭を抱えて転げ回ったのは言うまでもない。
ちなみにその日記は世界遺産級の代物らしい。
キャラ紹介に掲載されたステータスはまさかのデータ不明。だが本気を出した魔王様の方が強いことを自覚している。
仕事詰めの日々、魔王様の身の回りの世話をささやかな癒しだと感じている。
現時点では回想シーンでのみの登場。
第7巻にてすでに亡くなっていることが判明した。更に魔王を生み出した初老の男性の娘だったことも判明する。
元々は科学者であり、魔王が魔王的なことをしたことで、教育係として侍女となった。更に事実が明るみとなる第7巻では魔法使いと僧侶の祖先だったという衝撃の事実が発覚する。

  • 僧侶

「ゴッロオス」
「私ってほんと臆病ですね」

勇者パーティーの一員。勇者の「セクハラしてきた貴族をボコボコにした」という弁から、おそらく女性。
魔王様が封印から解かれて姿を現した時、(人型……  関節可能 急所も大体人体と一緒 つまり……)「困らないな」と言っちゃう人。
 魔導師 「あれを僧侶などと私は認めない……」
執念深い性格で仲間からも恐れられており、魔王様封印の際に僧侶を範囲内から逃がそうとして、
彼女に初めて成功した不本意な合体技を叩きこんでしまった勇者と武道家はその存在に酷く怯えている。
現時点では回想シーンにてシルエットのみで登場しているが、もっちん曰く「確実に封印に巻き込まれている」らしい。
そのため勇者パーティーが対策として広範囲に渡り徹底的に罠を仕掛けるほど恐ろしい相手。
でもっ殺すって言ったんだろ!?


そして……

第30話にて、満を持して登場。やはり封印に巻き込まれていた。
しかし、勇者と武道家の合体技を喰らった影響で記憶喪失に陥っており、魔王様のことも覚えていなかった。
記憶喪失により穏やかで面倒見のいい性格になっているが(本性を知っている魔王様からは「僧侶なのは見た目だけ」と未だに恐れられているが)、
背後に立たれると条件反射で川を割るほどの一撃を放ってしまったり、
勇者と武道家が打倒僧侶のために編み出した新必殺技を一瞬であっさり破ったりと、記憶喪失でありながら恐るべき僧侶の片鱗を覗かせている。
「魔王」というワードや勇者の料理の味で度々記憶が戻りそうになり、早くも先行きが不安視される。

僧侶の登場はある人物の意外な一面も明らかにさせた。
実は魔法使いの姉。


  • モブ

ナシー園のお姉ちゃんや村長など、相変わらずの濃さで存在感を発揮する。
「檻」の中では必然的に主要キャラになってしまうためか、外の世界や回想シーンでしか登場しない。
今のところは。

  • 上位存在(仮)
第7巻にて檻の中に入ってきた謎の存在。魔王の力の源であるエネルギーを回収しにきた神的存在を名乗るもの。
だが、魔法使いの謎の力で邪魔されるわ、覚醒した魔王に逆襲されるわで踏んだり蹴ったり。
最後には一時的に記憶を取り戻した僧侶の一撃を受けて昏倒させられ、僧侶への恐怖心が植え付けられた。


◇用語◇

  • 「檻」

魔王様と勇者パーティーが封印された結界。主にこの空間を舞台として物語は進む。
地面の至るところから柱のようなものが天に向かって突き出ている。
この空間内では魔法などの特別な力が使えないため、魔王様でさえも一人の村娘同然となってしまう。
一見広いだけの何もない空間に見えるが、少し歩けば湖や果樹園があり、生活用品やがらくた、ぱんつなどいろいろなものが流れ着くため、
暮らしていく分にはあまり困らないらしい。
至るところに不可解な文字列が刻まれており、魔法使いはこれらが脱出のカギになると踏んでいる。
勇者パーティーは魔王様を「元々封印されていた場所」に再封印するつもりだったが、魔王様は現在封印されているこの「檻」のことを全く知らないらしい。
その事実を知った魔法使いは「封印の際別の空間に連結してしまったのでは」と訝しんでいるが、真相は未だ不明。


  • ポコポコゲーム

卓球に酷似したスポーツで、大会が開かれるほど世界的に広く行われている。名称は単行本1巻のカバー下で判明。
「檻」内では武道家が一番の実力者であり、王たる彼女への挑戦権をかけて日々魔法使い(シード枠)と勇者が競っている。
勇者が魔法使いをパーティーへスカウトした際に彼から提示された条件も「ポコポコゲームの王都球技大会で自分に勝つこと」だった。
一応魔王様も参戦しているが毎回予選落ち。



追記・修正は魔法使い的Aランクのぱんつを見つけてから。

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最終更新:2023年11月19日 03:49