超古深海王シーラカンス(遊戯王OCG)

登録日:2011/03/25(金) 05:16:02
更新日:2024/03/22 Fri 17:59:01
所要時間:約 3 分で読めます





遊戯王OCG創始以来、忘れ去られたかのように息を潜めてきた「魚族」…

第五期も終盤に差し掛かり、六武衆やHERO、剣闘獣など、強力なモンスターが続々と登場する中、満を持してこのカードは登場した。


超古深海王(ちょうこしんかいおう)シーラカンス
効果モンスター
星7/水属性/魚族/ATK2800/DEF2200
(1):1ターンに1度、手札を1枚捨てて発動できる。
デッキからレベル4以下の魚族モンスターを可能な限り特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは攻撃宣言できず、効果は無効化される。
(2):フィールドのこのカードを対象とする魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、
このカード以外の自分フィールドの魚族モンスター1体をリリースして発動できる。
その効果を無効にし破壊する。


やはり特筆すべきは(1)の効果だろう。
手札一枚でフィールドが魚族で埋め尽くされる様は圧巻。魚族の切り札として相応しい、豪快な効果である。

召喚した魚族モンスターはシンクロエクシーズリンク召喚に利用するのが定石。
デッキから《竜宮の白タウナギ》《オイスターマイスター》《フィッシュボーグ-アーチャー》といった優秀な魚族モンスターを展開する事で、様々なシンクロ・エクシーズ・リンクモンスターへ繋ぐ事が出来る。
無論1ターンキルも夢ではない。

(2)の効果も地味に強力であり、コストさえ確保出来れば多くの効果を無効化出来る。

このカードの登場によって【魚族】デッキはやっとまともなデッキが組めるようになった。
なにせこのカードを出して手札を捨てればおさかな天国が開幕なのである。《レインボー・フィッシュ》をはじめとした、当時知名度の高かった魚族モンスターは軒並み値上がりした(買取価格は据え置き)。
当時はこの手の「大量にモンスターを展開する」という効果自体がかなり珍しく、それだけがひとつのデッキの軸として扱われていた時代。《ヒステリック・パーティー》《究極・背水の陣》などを擁する【ハーピィ】や【六武衆】はもちろん、【最終異次元】【凡骨融合】なんてデッキもその派手さから人気があった。
そんなもんが突然登場したのは、それこそ黒船襲来のごとき衝撃を与えたのである。しかも墓地や除外ではなくデッキからである。
当時冷遇されていた魚族だからこそ許されたカードであり、その後の魚族を定義づけた偉大な1枚である。
ただし当時はシンクロ召喚などが存在していなかったため、展開した後のモンスターの使い道が難しい課題だった。
海外先行カード《龍宮の白タウナギ》の情報が来たときはやばいんじゃないかと来日を期待されたが、その前に奴は……はじけた。

現在では「シーラカンスを出せなきゃフルボッコ」と呼ばれるまでの地位を得た。

新しい魚族の情報が出る度に相対的に強化されていくカードと言える。


【オススメのサポート】
死皇帝の陵墓
いくら効果が強力とはいえ、場に出さねば始まらない。
ライフがあればいきなり出せるのでワンショットも決め易い。

戦線復活の代償
通常モンスターをコストに墓地のモンスターを特殊召喚する。
ジェネクス・ウンディーネで墓地に送り、ジェネコンをコストにすれば無駄がない。

ガエル
リリース確保がしやすい。
後述の水霊術との相性も良い。

伝説の都アトランティス
レベルを1つ下げることが出来る為レベル7から6になり、アドバンス召喚に必要なリリースが1体に減る。
打点が上がるのも良好。

スター・ブラスト
詳しくは項目で。

シャークラーケン & トランスターン
特殊召喚が容易なLv6の魚族を介して、デッキから特殊召喚するコンボ。

フィッシュボーグ-ハープナー
手札から自身と水属性を公開して片方を捨てて片方を場に出す魚族モンスター。
レベル4チューナーでもあるため、手札にいる時はシーラカンスの展開手段として使い、デッキにいる時はシーラカンスの効果で展開してシンクロやランク4エクシーズなどの素材に使える、と無駄なくシナジーを形成している最高の相方。

水霊術―「葵」
オイスターのトークンや出し過ぎてしまった魚をリリースしてハンデス出来る。
しかし、一番の利点はイラストか。

フィッシャーチャージ
オイスt(ry
破壊とドローをこなせるため潤滑油にどうぞ。

貪欲な壺
皆さんご存知貪壺。
デッキから魚をびちびち出荷するため、デッキにモンスターが減り墓地に溜まる。
それらを戻して再度びちびち出来るため是非入れたい。


【余談】
こんなに強力な効果を持つにも関わらず、このカードの初出のレア度はなんとノーマルなのだ。
そのため、ノーマルカードのバラ売り箱の中で見かけることがあるので、探してみてはいかがだろうか?

また、海外版ではこのカードの強さが認知されており、レア度がウルトラに引き上げられているため、こちらの方が価格が高額になっている。

ひとつの時代を作った名カードであり、珍しくバランスの取れた効果をしている。シンクロ以前(と言っても末期なのでゲーム性がちょうど特殊召喚とテーマデッキ化にかじを切る頃だが)に登場し、今でも現実のシーラカンスのようにその姿を変えていない。変わるのは周りのカードなのだ。
今後遊戯王がどんなことになろうとも、このカードの活躍は語り継がれていくだろう。そんな一時代の象徴である。


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最終更新:2024年03月22日 17:59