ポール星人

登録日:2014/11/15 Sat 22:32:00
更新日:2023/02/25 Sat 14:45:48
所要時間:約 3 分で読めます




「光の国が恋しいだろうね、ウルトラセブン! でも、自業自得というものだ。M78星雲には冬はない。寒い思いをするがいい、ウルトラセブン!」


ポール星人とは『ウルトラセブン』の第25話「零下140度の対決」に登場した宇宙人

別名:ミニ宇宙人*1
身長:33センチメートル
体重:1キログラム
声:矢田耕司(音声に加工あり)

地球を第三氷河期にして移り住もうとやってきた宇宙人で、手先として凍結怪獣ガンダーを操っている。
幻影を利用して姿を現し、過去にも二度地球を氷河期にしているという。
地球を氷河期にするためやってきているが、幻影の中で現れるときは炎をバックにして現れる。
たらこ唇の顔に長い手足が付いたような姿で体は小さいが、甲高い声で妙に大きな態度で話す。

ガンダーを地球防衛軍の基地に送り込み、冷凍光線で基地を破壊して麻痺させてしまう。
零下112度という猛吹雪のため、ポインターから降りて基地へ向かっていたダンに幻影を利用して姿を現し、その目的を語る。

ガンダーをダンの前に出現させ、とどめをさそうと襲わせるがミクラスによって阻まれる。
隊員達の必死の復旧作業により基地が復活し、ウルトラホークも戦線に加わり、遂にセブンも太陽エネルギーを補充して登場するとアイスラッガーによってガンダーは倒される。
地球人の忍耐に驚いたポール星人は、「セブンに弱点を作っただけで満足」と語り去っていった。

デザインは成田亨氏。人間(アクター)が入らない怪獣や宇宙人はデザインの幅が広がるので好きだと画集でコメントしている。

操演人形はラテックス製で、全長75cmのものが3体制作された。
当時の型から成型されたレプリカの人形がウルトラマンフェスティバルに展示されたことがある。

ウルトラゾーン』では第7・18話のアイキャッチに、前者はバレエ『白鳥の湖』のバックダンサー、後者はかまくらの中の御神体として登場している。

1994年にアメリカ合衆国のチャンネルTNTにて放送された英語吹き替え版では自らの事を「ダーゲン・ハッツ星*2からの来訪者」と自称している。


◆凍結怪獣ガンダー
身長:45メートル
体重:2万トン

ポール星人が操る怪獣でたらこ唇の面長な顔にカタツムリのような飛び出た目玉、マントのような翼を持つ。白鳥のような鳴き声を出す。
空を飛び口からガス状の強力な冷凍光線を吐き、防衛軍基地の周辺を零下112度という異常寒波にしてしまう。
さらに基地の動力炉である原子炉を直接襲撃し、基地を完全に麻痺させてしまった。

ダンは雪原でウルトラアイを落としてしまい透視能力でも完全に見通すことができず、最後には雪に直接顔を付けて変身した。
なぜユートム回のようにベルトの隠しスイッチで遠隔操作しないのかと言われるが、近くにあると確認できないと駄目なのか、第17話限定の設定だったのかもしれない。

ミクラスと戦い、格闘戦では押されるも飛行能力や弱点の冷凍光線を駆使して打ち負かす(ミクラスは一部では寒さに強いともされているが)。
ミクラスは余程深手を負ったのか、TVシリーズでは以後出番がなかった(媒体によっては再起不能のダメージを負ったとも)。
しかし、基地の機能が回復させたウルトラ警備隊が戦いに加わり、分離したウルトラホーク1号・3号による攻撃で次第に劣勢となり、太陽でエネルギーを蓄えたウルトラセブンが登場すると、ウルトラ念力で投げ飛ばされた挙句アイスラッガーで首と両手を切断されて倒された。

デザインはこちらも成田亨氏。
動物的でも機械的でもない翼を意識してデザインしたとの事で、成田氏の鳥を題材とした彫刻における処理が杵柄となったそうである。

ガンダーのスーツアクターを担当したのは元子役で当時17歳だった山村哲夫氏。
ガンダーは『ウルトラQ』に出演以降学校そっちのけで円谷プロの現場に入り浸っていた彼がウルトラセブンで初めて任された怪獣である。
その後も彼はアクターをやっており、『チビラくん』『ファイヤーマン』などでもスーツアクターを務めた(『ウルトラマン80』で登場した少年怪獣テツオンは彼の名前がモチーフである)。

ダンが雪原を歩くシーンは、当初ロケでの撮影を予定していたがその年は記録的な少雪のため日帰りで行ける場所では撮影できず、
仕方なく発泡スチロールで雪を作って撮影したがこの雪はロケにいくより費用がかかってしまったという。


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最終更新:2023年02月25日 14:45

*1 本放送当時から1980年代前半ごろまでの書籍では、別名「小人宇宙人」や「宇宙小人」とも記載されていた。

*2 言うまでもなく「ハーゲン・ダッツ」のもじり。