ザムザザー/ゲルズゲー/ユークリッド

登録日:2014/11/14 (金) 23:58:58
更新日:2024/04/12 Fri 18:54:25
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身贔屓かもしれんがね、私はこれからの主力はああいった新型のMAだと思っている

ザフトの真似をして造った蚊トンボのようなMSよりもな




地球連合地球連合(ガンダムSEED)ユーラシア連邦のアドゥカーフ・メカノインダストリー社が独自開発した機体群。
連合がその豊富な物量と資金力にものをいわせて開発させたもので、旧主力MAメビウスなどとは対照的な大型かつ重装備な機体となっているのが特徴。
また、共通装備として「陽電子リフレクター」を搭載している。




◆ザムザザー




そのひ弱なボディ、引き裂いてくれるわ!




ザムザザー
ZAMZA-ZAH



型式番号:YMAF-X6BD
所属:地球連合軍
全高:47.13m
重量:526.45t
装甲材質:不明
動力:不明
武装:
75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」×16
M534 複列位相エネルギー砲「ガムザートフ」×4
XM518 超振動クラッシャー「ヴァシリエフ」×4
GAU111 単装砲×4
Mk79 低圧砲×4
陽電子リフレクタービームシールド「シュナイドシュッツSX1021」

乗員人数:3名
搭乗者:地球連合軍一般兵
    フィゲス・カジモド


アドゥカーフ社製の大型試作MA。
巨大な本体の四方に武装を内蔵したアームが生えた構造で、ヴァシリエフを展開した姿はヤシガニなどの甲殻類を思わせる。
左右に目のようなパーツもあるため正面から見るとほとんど怪獣。
誰が呼んだか、コズミック・イラ版ザクレロ

並のMSを遥かに上回るサイズに500t超の重量を持つが、機体下部に設置された大型ホバースラスターによって大気圏内での単独飛行が可能。宇宙でも行動できる。
機体上部に設置された「陽電子リフレクター」によって鉄壁の防御力を誇り、内蔵された火器も巨体に見合った高い破壊力のものばかり。
近接格闘用の武装もあり遠近両方で隙が無く単純なパワーも凄まじいなど、単機で敵MS部隊を蹂躙できるほどの性能を誇る。

構造上機体底部が弱点となるが、その気になればアームを下方に向けて火器を一斉射することも可能であるため完全な死角と言える部分はほとんど無い。

コクピット位置は機体正面の上部。
巨体に多数の武装を搭載し操縦システムが複雑化したことで悪化した操縦性を緩和するため複座式となり、機長・操縦士・砲撃手の計三人が搭乗する必要がある。
コクピット内もこれに合わせて後部上段に機長、前部下段に操縦士と砲撃手がそれぞれ配置され、一般的なMS・MAに比べるとかなり広い造りになっている。
無論、性能を引き出すには乗り手に相応のチームワークも要求される。


【武装】

  • 75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」
アームの側面に左右2門ずつ内蔵。主に牽制や対空迎撃に用いられる。

  • M534 複列位相エネルギー砲「ガムザートフ」
アームの先端に1門ずつ内蔵された大型ビーム砲。イージスカラミティが装備していた「スキュラ」の改良型で、MSを軽く吹き飛ばす威力を持つ。
アームを動かすことで広範囲をカバーでき連射も可能なので牽制に用いられることもある。

  • XM518 超振動クラッシャー「ヴァシリエフ」
アームの先端部に収納されている近接戦用の鋏状大型クロー。
使用時には表面が振動し高熱を帯び赤くなり対象を焼き切ることができる。
展開時にはガムザートフの砲門が収納されるため併用はできない。

  • GAU111 単装砲
アームの上部に内蔵。砲身が上方向に可動するためガムザートフよりも広範囲をカバーできる。
威力は戦艦の主砲に匹敵する。

  • Mk79 低圧砲
機体本体の側面に2門ずつ内蔵。
発射時に減圧ガスを用いることで火砲を軽量化している。

  • 陽電子リフレクタービームシールド「シュナイドシュッツSX1021」
本機最大の特徴とも言える超高出力のビームシールド。機体上部に設置されている3つの発生器から展開される。
ビーム・実弾を問わず無効化し、陽電子砲を始めとした戦艦の主砲クラスの攻撃を空中で正面から受けても耐えきることが出来る「最強の盾」。巨体のザムザザーにとっては重要な装備。
ただしリフレクターは機体の上方にしか展開できないため正面からの攻撃を防ぐには極端な前傾姿勢をとらなければならない。
また、発生器が一つでも破損するとリフレクターが展開できなくなってしまう。
シュナイドシュッツはドイツ語で「勇敢なる盾」の意味だが、現場の兵士からは「バカの壁」とも呼ばれていたようだ。


【劇中の活躍】


オーブを出港したミネルバ隊を他の連合部隊とともに強襲。
連合士官が言った項目冒頭の台詞と共に出撃しミネルバの放ったタンホイザーをリフレクターで防ぎきって見せた。
そのままミネルバに迫りシンインパルスと交戦しその火力で圧倒。
シンがオーブ艦隊の攻撃に気を取られた隙にインパルスの右脚をヴァシリエフで拘束。
更にフェイズシフトダウンした右脚を破壊した上で海面に勢いよく投げつけ、撃墜寸前まで追い詰めるが、ここでシンが作中初のSEEDを発現。
海面激突をすれすれで回避し、体勢を立て直したインパルスに追撃を掛けるがこれも難なく避けられ、
デュートリオンビームシステムでエネルギーを補給したことで、インパルスのVPS装甲も再度展開されてしまう。
そして、ビームサーベルを抜き放って突撃を掛けてきたインパルスにガムザートフを放つが、アンチビームシールドで防がれた上、
防いだ直後にシールドを手放していつの間にか肉薄していたインパルスに対応が遅れた隙を衝かれてサーベルをコクピットに突き立てられ、機体は海に墜落・爆散した。

ダイダロス基地やレクイエム中継ステーション攻防戦にも数機が登場。
前者ではレジェンドのドラグーンに下方から機体を貫かれ敗北。
後者ではイザークグフディアッカザクと交戦するがスレイヤーウィップでリフレクターの発生器を破壊され撃破されている。

その後メサイア攻防戦では連合有志が操縦しオーブ艦隊に合流。ザフトと交戦している。




◆ゲルズゲー




リフレクター展開! 前へ出ろ! 弾き飛ばしてやる!


ゲルズゲー
GELLS-GEH


型式番号:YMAG-X7F / YMFG-X7D
所属:地球連合軍
全高:27.27m(脚部収納時:22.60m)
重量:217.23t
装甲材質:不明
動力:不明
武装:
75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」
M7045/F7 ビームライフル×2
GMA628 ビーム砲×2
Mk61 2連装125mm滑腔砲
陽電子リフレクタービームシールド「シュナイドシュッツSX1021」

乗員人数:3名
搭乗者:地球連合軍一般兵
    ヴォルスキィ・ニノミヤ


ザムザザーに続いて開発された大型試作MA。
センサー兼近接迎撃装置として上半身にストライクダガーを改造・流用しているが、下半身は正面に2本、側面に4本の脚が生えた巨大な蜘蛛のような多脚ユニットで構成されており、異様なシルエットを有する。
尚、正面の脚だけは鋏状になっている。

拠点防衛能力に主眼をおいて開発されており、足場の悪い渓谷地などでも多脚によって安定性を上げ、高い踏破力を発揮する。
下半身底部のホバー用ジェットスラスターによって単独飛行能力も備え宇宙空間でも活動可能。


コクピット位置は不明だがザムザザーと同型の三人乗りコクピットであるためMS部分でないことは確か(下半身正面にハッチのようなものがあるのでそこがコクピットと思われる)。
ちなみに形式番号は公式サイトなどでは前者だが劇中のアナウンスでは後者になっている。


【武装】

  • 75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」
ダガーの頭部左側面に一門内蔵。

  • M7045/F7 ビームライフル
上半身のダガーが両手に携行。
ストライクダガー用ライフルを改良したもので連射性に優れる。外見上は特に変化はない。

  • GMA628 ビーム砲
下半身正面の脚に内蔵。MSを一撃で撃破可能な威力を持つ。

  • Mk61 2連装125mm滑腔砲
下半身後部に装備された実体弾。

  • 陽電子リフレクタービームシールド「シュナイドシュッツSX1021」
ザムザザーと同型のビームシールド。拠点防衛用ということで本機にも装備された。
性能的にはザムザザーの物と同等だが、発生器がダガーの両肩と下半身正面にあるため姿勢を変えずに正面に展開可能。


【劇中の活躍】

ガルナハン渓谷に設置されたローエングリン砲台の護衛役として登場。
砲台との連携で接近するザフト部隊を撃破していた。

この”ローエングリンゲート”を突破するため投入されたミネルバ隊と交戦。
タンホイザーをはじめとする艦砲を寄せ付けず防衛に専念していたが、インパルスの奇策で砲台を潰され、接近してきたセイバーに両腕を切り落とされ、更に脚部を破壊され行動不能に陥った。

その後ダイダロス基地攻防戦に数機出撃していたがデスティニーのアロンダイトで撃破されていた。
映像中にはいなかったが、オーブ艦隊に合流した地球軍残存部隊に本機も参加していたらしく、『SEED DESTINY MSV』ではザムザザーと共にメサイア攻防戦に参加した。

外伝『DESTINY ASTRAY』でも登場するが「醜い機体にビームシールドを積んだ」ということでカナードの怒りを買いドレッドノートイータに破壊された。
その後も無数に登場しルキーニの策略でジェスのアウトフレームマディガンテスタメントを襲撃するが助っ人として現れた達によって全滅させられている。





◆ユークリッド




ユークリッド
EUCLID


型式番号:TS-MB1B
所属:地球連合軍
全高:23.26m
全長:54.08m
重量:188.5t
装甲材質:不明
動力:不明
武装:
M551 52mm7連装ガトリング機関砲×2
M464 高エネルギービーム砲「デグチャレフ」×2
陽電子リフレクタービームシールド「シュナイドシュッツSX1021」

乗員人数:不明
搭乗者:地球連合軍一般兵


ザムザザー、ゲルズゲーに続いて制式量産用に開発された大型MA。
開発にあたってはメビウスの設計思想が取り込まれており、「本体ユニットを大型スラスターユニットで挟み込む」というメビウスに類似した機体構成となっている。
そのため見た目は巨大化したメビウスといった感じ(デグチャレフのせいでエルメスっぽくも見える)。

上記の2機に比べると武装は減らされ格闘装備も採用されていないが、火力は並のMS以上で量産機としては充分。
50m以上の機体サイズだが側面の大型スラスターと底部のホバースラスターによって高い機動力もある。
リフレクターによって防御も固い。

機体正面にコクピットハッチらしきものがあるが、搭乗や内部の描写が無いため乗員人数は不明。

ユークリッドとは古代エジプトのギリシャ系数学者、天文学者でありギリシア語で「よき栄光」を意味するエウクレイデスの英語読み。
メビウス姓の代表とも言えるドイツの数学者アウグスト・フェルディナント・メビウスに対応した命名か。


【武装】

  • M551 52mm7連装ガトリング機関砲
機体正面下部に内蔵されたガトリング砲。
高い連射性を誇り並のMSならこれで蜂の巣にできる。

  • M464 高エネルギービーム砲「デグチャレフ」
機体正面の左右に設置された砲身の長い大型ビーム砲。
本機の主武装で高い破壊力を持ち、接続部が可動するので正面から上方をカバーできる。

  • 陽電子リフレクタービームシールド「シュナイドシュッツSX1021」
スラスターユニット側面に内蔵されており、機体正面に展開可能。
ザムザザーなどと違い発生器は2基だけ。


【劇中の活躍…?】

ヘブンズベース攻防戦でウィンダムなど共に多数出撃。
しかし特に見せ場も無くやられまくっており、続くダイダロス基地攻防戦でも活躍できなかった。

ザムザザーやゲルズゲーに比べると本機がメインとなる戦闘が無いため、やはり印象に残り難い。
というか本編中まともに名前も出てこないため大抵の視聴者は忘れている。
デザインも良くも悪くもスマートであり、明らかにゲテモノである他2つに比べどうにも地味である。

因みに、第16話の番組表でミネルバの随伴艦として用意されたボズゴロフ級ニーラゴンゴの名前が、
何故かユークリッドの主砲と同名の「デグチャレフ」になっていた事がある。
劇中ではほとんど出番が無いMAの、ましてやその武装名と間違えられた理由は全く謎。



【関連機体】


デストロイガンダム
アドゥカーフ社が上記のMAの技術を応用して開発した大型MS。
MAへの変形機構の他、陽電子リフレクターも装備している。



【ゲーム作品での出演】


SDガンダムGジェネレーションシリーズ
MAらしく宇宙・空中に対応という汎用性の高い地形適応と高火力の武装を備えるほか、陽電子リフレクターのおかげで耐久力も高い。
ザムザザーは超振動クラッシャー ヴァシリエフで格闘戦もできるがXLサイズのためリーダーやマスターユニットの枠を奪ってしまうので制約を嫌うならLサイズのゲルズゲーが優先される。
『オーバーワールド』ではゲルズゲーの方が射撃の射程が長かったが、『クロスレイズ』ではザムザザーの方が上回り、サイズがデカい以外はゲルズゲーの上位互換となっている。
開発先はデストロイガンダムが定番。

ユークリッドは何故か全然出番に恵まれない…。

スーパーロボット大戦シリーズ
どの機体もザコ敵として複数が登場する。サイズLと陽電子リフレクターで意外と固く、ザコ敵としては面倒な部類。
また、ロゴス(ブルーコスモス)配下だけでなく、他陣営に鹵獲運用されているパターンも多い。擬態獣ザムザザーの違和感のなさは異常。
あと陽電子リフレクターで意外と固いと言ったが、被弾時にENが残っていれば撃墜時だろうが必ず陽電子リフレクター発動台詞が使われる『L』ではそのせいで
「こちらには陽電子リフレクターがある!(ドヤァ)」

「馬鹿なぁぁぁっ!?」
という出オチみたいな退場を毎回する羽目になる。
原作ではほとんど出番がなく、他のゲームでも出演率が低いユークリッドの登場率が妙に高い。影が薄すぎるから逆に使い易いのか?

◆機動戦士ガンダムSEED 連合vsザフトⅡ
PS2家庭用でザムザザーとゲルズゲーが実装。
解禁にはアーケードモードのルートクリア条件有り。
解禁後のアーケードや対戦の他、plusモードでも一部ファントムペイン組を育成すると使えるようになる。

ゲルズゲーはゲテモノぶりと武装が一通り網羅されているにもかかわらず、上半身の判定の都合か内部的にはMS扱いとなっている。
ザムザザーは大型カテゴリー扱いであり、作品内でもミーティアやデストロイに匹敵する圧倒的な火力を発揮する。
しかしどちらも図体がデカいせいで被弾しやすく、デストロイ程では無いが格闘に弱い。

◆ガンダムジオラマフロント
例年、3月9日を「ザクの日」と、ザクがらみのキャンペーンを行っていたが
2019年、それまで何の告知もなくサプライズで「3月6日3時3分」はザムザザーの日キャンペーンを展開。
以下、告知内容の引用原文ママ

ガンダムジオラマフロントでは現在3月9日を前にして、

「帰ってきたザクの日感謝祭」と称してイベントを開催しておりますが、

我々はふと、とあるユニットの存在に気づきました。と同時に我々は深く反省しました。
 
そうです。「ザク」よりも先に祝うべき存在がいたのです。
それが、2015年のサービス開始当初に記念すべきメインビジュアルの一旦を担い、
MAブートスタンドの初期ユニットとして名を轟かせ、司令官の皆様から長く愛され、
今日に至るまでガンダムジオラマフロントを支えてくれているあの“名機”です。

そうです、「ザムザザー」です。

今まで支えてくれてありがとう! ザムザザー!

これからもよろしくたのむぞっ!   ザムザザー!

3月6日3時3分――。ガンダムジオラマフロントでは本日を「ザムザザーの日」とし、
ザムザザーの名にちなんで、本ユニットの強化素材 3633個をプレゼントする
「3633(ザムザザー)キャンペーン」をこの時より開催いたします!

事実、この日を境にザムザザーはマッチングアビリティの増加など大幅強化されることになった。
実際に使われたかどうかは別として。



【余談】


開発元として設定されているアドゥカーフ・メカノインダストリー社の社名「アドゥカーフ」は福田監督の苗字を逆読みしたもじりである。

映画公開を記念して人気投票を実施され中間発表では数々の人気機体がひしめく中、35位にザムザザーが入った。
最終的には二つ順位を落とし37位となったが38位は映画のラスボス機だったことを考慮すると映画未登場にもかかわらずこの人気は快挙。
なお35位バクゥ・36位ラゴゥと人気50位に入った人型でないMS・MAが集中するという面白い現象も発生した。


追記・修正は蚊トンボのようなMSを撃墜してからお願いします。

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最終更新:2024年04月12日 18:54