松嶋みちる

登録日:2014/11/04 Tue 01:28:14
更新日:2022/10/16 Sun 20:18:02
所要時間:約 7 分で読めます




うるっさいわね、あんたに見せるためにやったんじゃないわよ!ふんっ!


ん?なんか今のうまくいった!案外私素質あるのかも、えへへ・・・






frontwingより発売された18禁アダルトゲーム「グリザイアの果実」のヒロインの一人。

原画担当:渡辺明夫
CV:羽仁麗/水橋かおり

特殊な事情から美浜学園という「牢獄」に放り込まれた5人の少女の一人で、主人公である風見雄二を含め僅か6人しか居ない美浜学園の生徒。
教室の中で発声練習もといツンデレの練習をしているところを雄二に発見されるのがファーストコンタクトとなる。
ツンデレキャラクターに憧れているらしく、無理にそれらしく振る舞おうとしている。
その一環として、目尻に軽くアイシャドーを施し、ブリーチでの脱色(髪の根元から脱色するため、「物凄く痛い」とは本人の談)による金髪をツインテールに結んでいる。
脱色の際は水着を着て、痛みに悲鳴をあげながら寮内を徘徊している。蒔菜からは「宇宙人と交信をしている」と言われている。

明るく活発なムードメーカーだが、頭の方はよろしくない、要するに馬鹿。雄二曰くアホ。
しょっちゅう頓珍漢な受け答えをしてはクラスメイトを呆れさせたり絶句させたりしている。
が、時折別人のような判断力を発揮し、その場の問題を解決してしまうこともある。
「猫ニャー」という黒猫を可愛がっているが、本人は名前など付けていないと否定している。
また、「友達」「親友」という言葉に対しては微妙な反応を返す。

生まれつき運が悪く、何かと痛い目に遭うことが多く、特に商店街の福引でハズレを全て引き、残ったものが全て当たりという伝説級の逸話(?)を残している。

以下、ネタバレ注意
































□彼女の過去

彼女は、かなり裕福な家の娘として生まれてきた。
両親は彼女を立派な娘にするために家庭教師を多数付けていたが、何をするにしても要領が悪いみちるはどの習い事も上達しない。
父親は家庭教師を無能と詰り、やがて家庭教師の1人がその腹いせにみちるに対して「教育」という名の暴力を振るうようになる。
いくらやっても父親に告げ口しないと情報が漏れたことでみちるは複数の教師から虐待を受けることとなる。

やがて、何も上達しないのに業を煮やした父親は家庭教師を全てクビにする。「教育」の実態は知らないままである。
父親はみちるに「元気に育ってさえくれればそれでいい」と望むようになる。
が、そんな望みも彼女の心臓に大きな疾患が見つかったことで叶わぬものとなる。

両親がすっかり落胆してしまったのを見たみちるは、家でも学園でも黙って過ごすことを得意として生活するようになった。
誰にも話しかけず、誰にも話しかけられない。クラスでは彼女の知らぬ所で「幽霊」というあだ名を付けられていた。
死にたくてもその勇気が無い。やがて、意を決して自殺しようと屋上に向かうと、そこには飛び降りようとしている先客がいた。
思わず必死に呼び止めてしまい、その少女は戻ってきた。みちるの臆病さに毒を抜かれた彼女は自殺をやめ、
命を助けられたから親友になろうと言ってきた。こうしてみちるに初めての「親友」が出来たのである。

初めての親友と一緒に、みちるは様々な初めてを経験する。
ファーストフードや携帯のアドレス交換、やがてみちるは徐々に元気を取り戻していく。
こんな日々がずっと続くと思われたが…

親友である彼女の死のうとした理由。それは、既に結婚している「彼氏」に興味を無くされようとしていたこと。
そして、完全に「彼氏」から別れを告げられた彼女は今度こそ飛び降りてしまう、みちるを置いて。

再び「幽霊」へと戻った彼女。それに呼応するように心臓の病気が悪化。
治療のためにアメリカで脳死した少女の心臓を移植することとなり、病気は快方に向かった。
が、その時からみちるの知らない間にもう一人の彼女が姿を現すようになる
みちるは彼女が表層に出ている間の記憶が無いが、彼女はみちるの記憶を持っている。
彼女が出てくると、みちるの知らないうちに様々なことがうまく行っており、当初はみちるもどうでもいいと考えていた。

だが、やがてその事が気味悪くなり始め、「彼女」の声が頭の中に響いてきたことでみちるは耐え切れなくなり、
カッターナイフで手首を切り裂き、心臓に刃を突き立てた。
異変に気付き部屋を開けた父親に向かって、みちるは言った。

「ねえパパ・・・わたし、狂っちゃったのかな・・・」

彼女は父親により特殊な病院へと入院させられる。
そこで彼女は、自分がわざと間抜けを演じると皆を楽しくさせられることを知る。
そして「自分を偽っても他人を楽しませる」ことを生きる目標とすることになる。
かくして彼女は美浜学園へとやってきた。
過去編で出てくるみちるは黒髪だが、これが本来のみちるの髪色。
またツインテールでもないため大分印象が異なる。




□作中での彼女
これらの過去から、彼女の根底には常に
「もう1人の自分がうまくやるのなら自分はいらないのではないか」という不安、
そして「大切なものは作りたくない、失うのが怖いから」という思いがある。
猫に対して適当な呼び方をしているのも、名前を付けると大切なものになってしまうため。

「果実」の√ではそれらの不安が要所要所で語られ、
そして雄二と共に名前を付けてしまったその猫を失ってしまったことから、
抱えていた不安が爆発してしまった彼女を救うことになる。


□もう一人のみちる
みちるの知らない間に出てきたもう一人の存在。「楽園」では「ミチル」と表記されるので本項でもそう表記する。
みちると違って若干冷めた性格だが要領が良く頭もキレる。人を食ったような話し方をするが他のヒロイン達との関係も良好。
その正体はみちるが心臓移植を受けた際の元の心臓の持ち主の意識。ミチルの元になった人物の体はもう死んでしまっているためみちるの中でしか生きることができない。
みちるの頭の中で語りかけてきた謎の声は彼女のもの。つまりみちるが美浜学園に来た間接的な原因。
上述したようにみちるはミチルが何をしたかの記憶が一切ないが、逆にミチルはみちるが何をしたかの記憶もある。
みちるにとって都合の悪いことが起こりそうなとき、彼女が「引っ込む」ことでこちらのミチルが出てくる。
そして事態を解決して再び元のみちるに戻る。みちるの知らないところで様々なことが上手くいっていたのはこのため。
みちるはミチルの存在を気味悪がっているが、ミチルはみちるを何よりも心配しているが、一方で自分は自由に使えなかった「命」を軽々しく捨てようとするみちるへの不満も覚えている。
ミチルが出てきたときは雄二への呼び方が「雄二君」に変わり、二人称も「キミ」になる。
アニメでは加えて目の色が変わるので大分わかりやすくなっている。

みちるルート後はみちるの心境が変化したためか、人格の入れ替わりも自由にできるようになり、互いに別人格になっている間の記憶も持てるようになっている。
元々が別人なせいか片方の人格が「寝ている」間ももう片方の人格は活動でき、さらにお互いで筆跡も変わる模様。
基本的には暴走しがちなみちるにとっての良いサポーターではあるが、たまにみちるにフォローされることも。


□余談
そんな彼女だが、ヒロインの中ではいい意味でも悪い意味でも目立つ存在となっている。

  • シリーズ全編を通して扱いがひどい
ギャグキャラとして雄二や他ヒロイン(主に蒔菜、幸)からいじり倒される。
楽園ではゲロキャラにされる。
  • 「迷宮」のOPにてサビのヒロイン集合時センターを飾る
果実OPでは由美子だった。
  • 「楽園」で他のヒロインが役割を貰う中で一人だけまともな役割を貰えない
それどころか何度か追いていかれる。
  • (正確にはミチルだが)「楽園」のラスト付近にて雄二を送り出す際真っ先にキスをする(CG付)
楽園のOPにも「もう一人のわたしがキスをして背中を押した」という歌詞がある。
  • 楽園アフターにて最初に雄二の子を身籠る
馬鹿故に唯一避妊をしていなかったというオチ。
  • アニメで彼女の√がモデルの回(5話)のEDのみ、ゲームでの彼女のEDの曲が流れる
天音√モデルの回(10~12話)は専用EDだが新規曲、残りの3人は通常ED。
  • スピンオフ作品「アイドル魔法少女ちるちる☆みちる」では主人公に抜擢される
しかし初っ端から臨死体験するなど酷い目にあう。



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最終更新:2022年10月16日 20:18