リルトット・ランパード

登録日:2014/11/01 Sat 21:09:46
更新日:2024/03/20 Wed 20:35:40
所要時間:約 10 分で読めます







お菓子の食べこぼしと血しぶきは別だろうが

ク ソ ビ ッ チ が




“ G ” リルトット・ランパード        
Liltotto Lamperd

[職業]滅却師
[所属]見えざる帝国「星十字騎士団」
 [誕生日]9月16日(おとめ座)
 [身長]149cm
 [聖文字]“ G ”
 [能 力]The Glutton ― 食いしんぼう(ザ・グラタン)
  ― 口を巨大化させ、相手を食い殺す
 [完聖体]神の飢え(ガガエル)
 CV悠木碧



漫画『BLEACH』の登場人物。


●目次

 概要


最終章『千年血戦篇』に登場。
ユーハバッハ率いる『見えざる帝国(ヴァンデンライヒ)』の精鋭部隊・星十字騎士団(シュテルンリッター)に所属する滅却師(クインシー)の少女。
また、バンビエッタ・バスターバインを筆頭とする女性騎士団員のグループ「バンビーズ」の一員でもあり、愛称は「リル」

金髪ボブカットでジト目の小柄な少女だが、一人称が「俺」の男口調でぶっきらぼうの毒舌家。
ちなみに登場初期は「常に微笑で毒舌」という役柄で、表情作りだけで言えば市丸ギンに近かったが、徐々にキャラ変。登場してしばらくすると全然笑わないキャラになった(アニメ版『千年血戦篇』は後期の無愛想スタンスで統一)。

初登場一発目でバンビエッタを「クソビッチ」呼ばわりし、読者に彼女の印象を決定づけた。
なお、アニメ版では残念ながら(?)クソビッチ発言はカットされてしまったが、代わりにシビアな言動が強調されており、
石田雨竜がユーハバッハの後継者に選ばれた事に納得がいかないバズビーに対して「説明もクソも、後継者って話自体初耳だろうがトサカ野郎」と言い放つ場面が見られた。
そして健啖家。片手間に何かしらのスナックを貪っている場面が多い。あと食べこぼしも多い。


 人物像


俗に言う有能な怠け者。ダウナーでクレバーかつ常識人。バンビちゃんよりよっぽどリーダーに相応しい
戦争相手の情報は事前に目を通し*1、状況の飲み込みも早い頭脳派。
加えて騎士団員にありがちな誇りや慢心とか私欲で大局を見失うような部類でもない。

バンビーズに対して一見無愛想な態度を取っているが、
など、実際は大分仲間思いのクーデレ
他方、ウルトラ短気で癇癪持ちでドン引き性癖で、なおかつリーダー気取りのバンビエッタを内心どう考えていたかは不明。

他バンビーズ含めて騎士団内では新参者らしく、ユーハバッハの同胞すら冷酷に切り捨てる本性を知らない。
戦功を挙げれば褒美を賜れるだろうとの算段込みで順ずるに過ぎず、殉じるつもりもまったく無い。
仕損じて陛下にどう顔向けするのかと問われても、「そんな気にしなくていいんじゃね 会ってもボーッとしとけば」と楽観的に構えていた。
ただし、ユーハバッハの強大な力そのものは理解しているので、恐れ知らずというよりは持ち前の図太さから来るものなのだろう。
激情家のバンビエッタ(クソビッチ)バズビー(トサカ野郎)、他の騎士団員達さえ恐れるグレミィ・トゥミュー(クズ野郎)等の狂犬連中すら平然と罵っているのに、当人達から毒舌を咎められない辺りが、正鵠を射る眼識や度胸とも両立された証左になっている。


 戦闘能力


他の騎士団員同様、基本的に自身の聖文字にものを言わせた戦い方が多いが、黒崎一護との戦いでは小手調べなのか、トラバサミを模した神聖弓(ハイリッヒ・ボーゲン)と鏃がパックマン風の神聖滅矢(ハイリッヒ・プファイル)を使う場面が見られた。
また、小説『BLEACH Can't Fear Your Own World』(以下『CFYOW』)では矢の着弾地点一定範囲を抉り食らう描写がある事から、下記の聖文字の力を乗せて強化できる模様。


◇─ 食いしんぼう(ザ・グラタン)


オイオイ頼むぜ 逃げんなよ
美味くはねーけど おやつぐらいにはしてやっからよ

ちっ それにしても…

はらへったなあ~~~~~っ


聖文字(シュリフト)“G”の能力。
口が裂けて巨大化し、複数の標的をまとめて貪り食ってしまう。
能力発動時は歯が全て鋭利な牙になり、瓦礫を噛み砕き、人体を簡単に抉り取るほどの威力を発揮する。
口の形状・サイズは自在にコントロール可能で、『CFYOW』ではその気になれば1000体近い敵群も一口で丸呑みにしてしまえた。
能力的に当然と言えば当然だが、捕食で霊力補充も賄える。

本編は驚異的な捕食能力以外特に描写されていなかったが、『CFYOW』にて「一部でも食べた相手の能力の概要や使い方を知る事ができ、さらに消化するまでの間なら使用も可能」という、アーロニーロ・アルルエリの「喰虚(グロトネリア)」にも似た能力だと明かされた。
原作内では捕食した相手が既に能力を敵に知り尽くされて敗北したペペ・ワキャブラーダのみだったが、曰く「あんなゲロマズ野郎の力なんか使えるか」とのことで未使用に終わった。

『CFYOW』ではロリ・アイヴァーン帰刃(レスレクシオン)百刺毒娼(エスコロペンドラ)」を喰らい、その溶解毒の力を奪って矢に込め毒矢を生成してみせた。
滅却師にとっては本来毒でしかない(ホロウ)および破面(アランカル)の霊子を、聖隷(スクラヴェライ)の霊子分解効果を用いずとも強力な胃酸で消化吸収可能という、種族全体の弱点を克服した稀有な能力。
ただし、虚の霊子は食べすぎるとしばらくひどい胸焼けを起こしてしまう。
胃袋自体も無尽蔵ではなく、あまりに強大強力な虚閃(セロ)などを喰らえば胃がパンクする(死ぬ)危険性がある。


◇─ 完聖体「神の飢え(ガガエル)

頭頂部に光輪(ハイリゲンシャイン)、背中から牙を模したギザギザの羽が一対発生する。霊子の色は黄色
アニメ版で名前が判明した他、プリキュア風の異様に凝った変身前に聖隷を併用する事によって翼が二対に増え、手首と足首にトラバサミか王冠に似たリングが追加される。
原作では詳細な能力は不明だったが、アニメ版では牙やトラバサミを模した霊子による攻撃を披露した。


いずれもアニメ版で使用。

  • 聖隷(スクラヴェライ)
霊子集束能力。
周囲の霊子を隷属として自身に取り込み、相応に強化する。
前述の通り、完聖体の強化に使用した。

  • スポーク
手首からトラバサミ状の霊子を打ち出す。建造物を大きく抉り飛ばす程の威力を誇る。
名称の元ネタはカトラリーの「spork(先割れスプーン/spoon+fork)」。

  • スパイフ
手首から糸鋸状の霊子を伸ばし、鞭のように振るって相手を削り取る。
名称の元ネタはカトラリーの「spife(ナイフ付きスプーン/spoon+knife)」。

  • ゴールデンクランチ
地面から巨大な霊子のトラバサミを出現させる拘束技。そのまま相手を寸断する事も可能。


 活躍


◇─ 第二次尸魂界侵攻

第一次尸魂界(ソウル・ソサエティ)侵攻では姿を見せず、バンビエッタの悪趣味に文句を言いに現れるのが初登場。

第二次侵攻当初は仲間達とバンビエッタを見捨てて雲隠れしていたが、しばらくしてグレミィとの死闘で虫の息になった更木剣八を他のバンビーズと共に急襲。
十一番隊隊士達をまとめて喰らい尽くし、壊滅に陥れた。
消耗し弱った剣八を獲る=形勢を傾けるに等しく、敵方の平子真子が「それは恐らく正しい」と認めざるを得ない程で、
この時ばかりは独断専行の目立つバズビーですら、横取りではなく平子達の足止めを選ぶ最適解を取った(アニメ版は平子とバズビーの下りはカット)。

剣八にトドメを刺そうとしたところで今度は霊王宮から落ちてきた一護と交戦、さらに総勢8名の騎士で包囲網を張る。
その機を狙い上層へ攻め入るユーハバッハを見送り、駆け付けて来た護廷十三隊隊長格達と乱戦にもつれ込んだ。
朽木白哉に苦戦しながらも退場は免れていたが、手柄の独占を目論んだペペにミニーニャが操られ、不本意な同士討ちを余儀なくされる。
そしてペペが涅マユリに敗北すると目前に迫り、内紛の代償として彼を喰い殺した(本人曰く「クソマズだったぜ」)。

ジジと合流してからは立て直しを図るが、ユーハバッハの「聖別」により、死は逃れたものの完聖体の力を奪われてしまう。


バンビちゃん 死なないから
ボク死なないからね バンビちゃん ぜったい…

………あたりまえだ…

誰が死ぬかよ…こんな……

こんなところで死んでたまるか!!!


見限られた怒りに奮えてバズビーやジジと共に反旗を翻し、霊王宮への門を作るため死神に停戦と協力を取り付ける。
滅却師達は「見えざる帝国」が通ってきた太陽の門から真世界城(ヴァールヴェルト)へ侵入、自身はジジと共にユーハバッハに挑むも、一矢報う事は叶わず倒れてしまった。


……ちっ
…何だよ バズビーの奴やられやがった…せっかく2人だけで戦えるようにしてやったッてのによ……

…なァ ユーハバッハ

……まァ 俺らが言えたこっちゃねえか……

…てめえを…殺せなくて残念だぜ……


◇─ 小説『BLEACH Can't Fear Your Own World

ユーハバッハに処された後、ユーグラム・ハッシュヴァルトの側近がジジ(&バンビエッタ)諸共救出して一命を取り留め、現世某所の療養所で戦争終結後に目覚める*2
思いがけず生還を果たし、首魁の死に数瞬の虚脱感を患った。
同時に聖別で死に別れたと思っていたミニーニャとキャンディスが十二番隊に捕らわれながらも生きている可能性を知って行動開始。
虚圏(ウェコムンド)にて狩猟部隊(ヤークトアルメー)の生き残りを拾いつつ、技術開発局襲撃の戦力に取り込もうと活動している事が明らかになった。
曰く「足手まとい」の兵は律儀に世話になった療養所へ送り届けている。
道中で未だ虚圏に散らばった残党を狩る破面の葬討部隊(エクセキアス)と衝突し、後から割って入ったティア・ハリベルグリムジョー・ジャガージャックネリエルとも殺し合うかと思われた矢先、
さらに第三勢力の“霊王候補”産絹彦禰(うぶぎぬひこね)が乱入して一対多の混戦を演じる事に。
彦禰の撤退後はその存在へ疑念を懐き、変わりつつある状況の活用を模索する。

ハリベル達を追跡する形で尸魂界(流魂街)に向かい、前回同様に大暴れする彦禰と戦っていたキャンディス、ミニーニャと再会。
2人がマユリの尖兵にされている様子を見抜き、(当然のように)自分達にも監視菌を仕込んでいたマユリと交渉の末、協力と引き換えに2人の解放を確約させる。
この際にかつて同胞だったグレミィの脳髄が彦禰を創造する一部材料に用いられたと分かり、その仇討ちも含めて戦う理由を見出した。

流魂街での戦闘が収束した後は京楽春水の取り成しで一時休戦。
死神、破面、滅却師、完現術者(フルブリンガー)の全勢力で共闘関係を結び、彦禰を利用し世界全てを混沌に陥れようと目論む綱彌代時灘に戦いを挑む。
最終的に事態は解決し、(1名ゾンビのままだが)誰も欠けずにバンビーズは再結集。制限はありながらも、現世の街角で漠然と日常を味わっている。


 人間関係


  • バンビエッタ・バスターバイン
     「クソビッチ」
(一応)部下に甘んじる風を装っていたが、実際にグループを仕切っていたのはリル。
第二次侵攻でも「今回は5人で団体行動」というリルの提案に傍若無人のバンビをまんまと乗せていた程なので、知恵役として頼られていたらしい。
生前もジジの能力で知能が低下したゾンビ状態でも、実はバンビが仲間4人を呼ぶにあたって最初に名を挙げるのがリルである。

本編では一人ハブられた彼女が狛村左陣と相討って瀕死になったところをジジにトドメを刺されてゾンビ化した訳だが、当初から負けを見込んでいたかと言えば微妙なところ。
というのも、「バンビエッタが完聖体を解放すればこんな戦いすぐ終わる」とゾンビ化した張本人のジジが述べていたように、爆撃能力だけは評価していたから。
ただし、恥をかいたバンビがブチギレて大暴れ大爆発するのは想定内らしいので、引き寄せられた敵を全部バンビエッタに倒させて自分らは楽をするつもりだったのかもしれない。
要は当て馬。スケープゴート。棚からぼた餅。

構成が変わったアニメ版では狛村より先に相対した平子が始解「逆撫」の空間認識操作で翻弄しつつ、「仲間を呼んで助けてもらったらどうや?」と露骨な誘導を仕向けたが、これは卍解「逆様邪八宝塞」の識別反転能力で同士討ちさせるための前フリ。
原作だと完聖体の全方位爆撃で何もかも吹き飛ばし強引に始解を無力化という、仮に味方がいてもお構いなしであろう性質が忌避される一因と捉えられなくもなかったのに、後付けながら彼女を置き去るのは戦略的にも大正解となってしまった。

  • キャンディス・キャットニップ
     「ビッチ」
バンビと違って仲の良い奴その1。
例によって彼女もリルから二度三度ビッチ呼ばわりされたところでそれ自体はまったく意に介していない。
それどころか、キャンディスの方は『CFYOW』だと「数少ない背中を預けられる仲間だった」とまで述懐しているので、相当信頼されていた様子。
ジジには「面食い」やら「尻軽」だとかイジられると度々言い返していたのとはエラい違いである。
なおかつ猪突猛進タイプな彼女も、頭の中で「リルだったらこういう時なんて言うだろうか」とフィルターを通せば思考が冴える。

  • ミニーニャ・マカロン
バンビと違って仲の良い奴その2。
無害な性格故か、バンビーズ内では唯一ビッチ呼ばわりしない。
彼女もまた『CFYOW』では仔細不明の能力を前に、「リルなら何か解るかもしれないけど」と零していた事から、分析力で頼られていた模様。

『千年血戦篇』でぺぺに操られ加減抜きに襲いかかるミニーをリルがどう鎮圧したかは具体的に描写されていないが、
アニメ版では洗脳解除後の姿に肉体的欠損が見受けられなかった事から、少なくとも“G”の捕食能力を使わずに倒した事になる。
さらに建物を地盤ごと持ち上げる彼女のパワー全開パンチを顔面に喰らっても、痣ができる程度に済んでいた。
これらの点から、基本戦闘術たる「動血装(ブルート・アルテリエ)」と「静血装(ブルート・ヴェーネ)」の高い練度による攻防力で、聖文字抜きでもリルは聖文字有りのミニーより強いと格付けられる。

  • ジゼル・ジュエル
     「ビッチ」「糞ビッチ」「この野郎」
バンビと違って仲の良い奴その3。
しかし、ジジの死姦症や虐待嗜好は「ほんと糞だな、お前」と普通にドン引きしていた(『CFYOW』)。
雑に悪口を言い合える仲でも「ゾンビになってくれない?(死んで奴隷になって代わりに戦って)」などの意を向けてきた場合には、
食われてぇかこの野郎」と強めに返すが、これも含めて日常茶飯事の模様。
言い草からしてジジが男なのは承知の上で、その扱いも心得ている。
「クソビッチ」も女に吐き捨てればただの悪口だが、ジジには女扱いするという意味で褒め言葉(?)となるし、負の方向にエキサイトしがちな彼を鎮める効果もある。
ちなみに、同じ物言いだとしても斑目一角屍術(ゾンビ)野郎と指せばジジはそれだけで殺意を剥き出す。
『千年血戦篇』で因縁・怨みのある綾瀬川弓親やマユリにも敵意満々だが、リルならば「落ち着け」「やめとけ」の一言二言で宥めてしまう。

ジジ本人からは、義理堅さや友情に篤い部分も相まって
「リルのそういう冷たい顔で暑苦しいところ、本当にキモいと思うけど、結構好きだよボク?」
「ああもう、嘘だよ嘘。照れちゃって可愛いなあ、リルってば」
等と素直に懐かれている。バンビには死なせて玩具にしてからじゃないと好きとも可愛いとも言わないのに。

  • グレミィ・トゥミュー
     「ばけもん」「クズ野郎」
実は仲の良かった奴。
『CFYOW』で明かされた過去によると、創造能力で食料も出し放題な彼に菓子をタカっていたらしい。
他の騎士団員が危険極まりない力と性格を恐れ近寄りもしないのに、平気で化け物呼ばわりしながら接するのはリルただ一人。その姿が「想像の産物」という事も熟知している。
双方憎からず思っていたようで、戦争とその後の事で何気ない口約束も交わしたが、後者は果たさないままに終わってしまった。
前者は「(菓子の見返りに)討ち漏らした敵を追い討つ」事。つまり剣八に仕掛けた理由の半分は仇討ち。
後に、その“仇”である剣八と“グレミィの脳髄”を搭載した彦禰が狂喜し斬り合う様を見ながら、今はこの世界から消えてしまった彼に寂寞の想いを馳せた。

  • バズビー 
     「トサカ野郎」
アルファベットが隣のメンバー。
一護討伐の手柄を横取ろうと平気でフレンドリーファイアしてきたが、逼迫した状況で報復は仕掛けなかったし、手柄を逃さぬよう一斉に完聖体化し隊長格を吹っ飛ばす提案は即応させている(アニメ版は前後の流れも含めてカット&改変された)。

  • ナナナ・ナジャークープ
     「出歯亀野郎」
これに関しては能力自体は買っていても、本人は「どうでもいい」と生死にまったく興味がない。
聖別後、死神側へ付くのを3人で決めたであろう結果として、まだ陛下の御為と動こうとするナナナはもはや邪魔でしかなく、
バズビーが背後から撃ち殺すのも織り込み済みだったので、『CFYOW』でその恨み言を吐かれた際に、「バズビーが仲間を後ろから焼くのはいつものこと」「避けられなかったオメーが間抜けなだけ」と袖にしている。
恐らく女性陣にとって、ナナナが能力発動条件を満たすため誰彼構わず「観察」してくるのは、視姦や覗き魔同然にキモいからだろう。
リルがマユリに仲間の解放を交渉する時も、彼は含まれていなかった。哀れ。

  • ペペ・ワキャブラーダ 
     「ゲロ」「ブタ」
聖文字“L”の凶悪さは評価していたが、他はお察し状態。

  • ユーグラム・ハッシュヴァルト
     「腰巾着」
地上に残った騎士団の末路を黙認した男。よって敵視している。
霊王を取り込んだユーハバッハの御寝後、独断で兵士達の回収と治療を部下に命じたと聞き、
入れ替わった“A”の能力で敗北の未来を垣間見たのかと推察するが、その心内までを知る機会は既に失われていた。

  • ユーハバッハ
     「何なんだ…何なんだよ… 陛下…一体何なんだ… 俺達は一体何だったんだ!!!」
     「仲間だ」
今となってはクソ上司。
親衛隊は死神達に、ハッシュヴァルトはバズビーに戦わせ、リルはジジと見るからに勝ち目の薄い本星ユーハバッハに挑んだ訳だが、これは別にヤケクソで特攻しただけではなく、勝算あってのもの。
何故かと言えば、ユーハバッハは自身の魂の一部を与えた者共が死ぬと、その魂を己に回帰させるため夜間は一定時間御寝せねばならず、
その間は“支配者の仮面”を預けられたハッシュヴァルトと聖文字が入れ替わり、夢見ながらでは使えない“B”で無防備な状態に陥る。
ハッシュヴァルトも“A”の力を制御し切れてはおらず、聖文字を抜きにしての実力さえ勝ればバズビーでも幾分勝ち目はあった。
これは後に雨竜が一護へ提示する対ユーハバッハ打倒作戦そのもので、主人公達より先んじて王手に差し掛かっていた。
ただ、“A”が「未来を見通せる」力とまでは知らず、歴然とした力量差はもちろん、それを読み切れなかったのが敗因の一つ。
リル達が辿り着くのも事前に知るユーハバッハは、未だ眠らず最上部から降りバルコニーで待ち構えていたのである。
未来視の力についてはその場で聞かされたらしい。

それでもリル達は生き残った。結果的にそうなっただけとも言えるが、未来が視えて同胞に分け与えた魂が死して己へ捧げられたかも判別できるのにそうしたのなら、やはり敢えて生かされたと言う他無い。
漫画本編内の描写に限っても、腹部を何らかの力で抉られ致命的ダメージを負ってしまったのだが、
これより前にユーハバッハが自ら部下の破面達と影武者を処分する際は、指先から発する霊子の矢か何かで原型を留めないほど消し飛ばしたし、
ハッシュヴァルトに騎士2名を敗北の咎で体を両断(アニメ版は斬首)させたのに比べると、妙に手緩い
そしてリル達は傷が背面まで貫通しておらず、剣で斬られた訳でもないようなので、何をされたのか正直謎。
さらにユーハバッハは玉座から離れてわざわざ2人に近寄り手を下したので、一応これを「戦い」と見なしたらしい*3

肝心の確殺されなかった理由は何も分からない。
彼女を倒した後「ようやく静かになった」「少し眠らせて貰おう」と言ってすぐ寝入ってしまったので、
早く寝たいから確認するの面倒だとか、寝ぼけて手元が狂った、興味が失せた等と安直に思えなくもないが、
ひとつ動機を推察できるものがあるとすれば、ユーハバッハは「希望を捨てず」「未来を信じて」「勇気で立ち向ってくる者」は無下としない点にある。
虚圏で狩猟部隊に「度胸のある馬鹿は連れてくるように(合格)」と命じていたり、1000年前の星十字騎士団発足の際、怨恨で霊子の矢を放ってきたバズビーを後々正式入団させているのでそれらを高評価基準と見定めるからこその酌量だったと考えられる。

  • 涅マユリ
『CFYOW』で仲間の解放交渉を持ち掛けたマッドサイエンティスト。
元々は単純に技術開発局を襲うつもりだったが、
  1. 虚圏に現れた彦禰の件で死神側が一枚岩でなく何やら内輪揉めしているのを勘付く
  2. キャンディとミニーが彦禰と戦わされているの見てデータ収集実験と判断
  3. 彼女達との再会が出来すぎているので自分達は釣られたと推察
 (話も行動も筒抜け=追跡情報を送信する何かが以前戦ったジジを通し自分にも仕込まれているのを見破る)
  1. マユリ以外にその場で観測し判断しかねている平子の様子から、彼を第三者と見て秘密裏に消されない状況を確保
  2. 戦時中に総隊長の京楽と結んだ停戦協定は現在も有効で、そちらにも掛け合う保険及び準備を暗示する
  3. (見え透いた世辞だが)「アンタを特記戦力に入れなかったユーハバッハは節穴」と煽ててご機嫌取り
等のカードを揃えて、登場人物の大半が屁理屈で言い負けるマユリと対等に渡り合ってみせた。
彼にも「愚者ではあるが、話の早い者は嫌いじゃあないヨ」と評され、やり取り自体も「交渉」だと認められている。
更に珍しく「上手くやったら実験体から傭兵に格上げ」「完現術者も捕えたら成功報酬に背丈も伸ばす*4」と高待遇&好条件。
ジジの方は能力分析済みなのも含めて戦力と見なされていなかった。

だがそもそも、マユリはキャンディス、ミニーニャに対し概ね実験済みで、元より手放しても(監視菌その他追跡装置を仕込んであるから)問題無いし、
何なら解放を条件に完現術者の捕獲やそれを餌に彦禰を誘き寄せようと働かせていたので、腹を痛める事も無かった。
ただし、他者へ新たに仕掛けたのも含めて監視用の菌(だけ)は京楽が後で外させた。



オレらツブし合わせて追記・修正しよーとしたんだ

責任の取り方ぐらい…わかってんだろうな?


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最終更新:2024年03月20日 20:35

*1 『CFYOW』では戦前から完現術(フルブリング)の情報も把握し、仲間に話していた様子。

*2 真世界城から現世に繋がる太陽の門は、本編で御寝するユーハバッハと能力入れ替わり中のハッシュヴァルトが未来視で雨竜の造反を知り破壊したとある事から、その前に現世へ移送されたと思われる。

*3 後に一護と対峙した時、玉座からの離席を戦闘開始とした事からの推測。ちなみにリル達が戦ったのはバルコニー、一護達が戦ったのは城最上部の王の間(?)でそれぞれ別の場所。リル達を始末してバルコニーの椅子で寝たのに、目が覚めたのは最上階…と別室へワープした事となってしまうのだが、アニメ版では玉座で眠ると影の中に沈む描写があるので、その力で御寝中に移動したと思われる。

*4 リルは「背が伸びても腹が減るだけ」と却下。