ザンスカール帝国の機動兵器一覧

登録日:2014/10/31 Fri 13:24:20
更新日:2023/09/23 Sat 13:41:34
所要時間:約 10 分で読めます




ザンスカール帝国の機動兵器一覧では、アニメ『機動戦士Vガンダム』、漫画『プロジェクト・エクソダス』『ゴースト』に登場する機動兵器のうち、ザンスカール帝国所属のものを記載する項目である。
ぶっちゃけ、単独項目を作れるほど情報量がない機体群の集積ページと思ってもらえばよろしい。
すでに項目が作成されている機体については、タグ一覧の「ザンスカール帝国」タグから辿るとよい。



MS

アビゴル

型式番号:ZM-D11S
生産形態:試作機
全高:22.6m
本体重量:18.4t
全備重量:45.3t
装甲材質:ハイチタン合金ネオセラミック複合材
出力:7,340kw
武装:ビームキャノン
   ビームカッター ×3
   ビームカタール ×2
   ビームサイス ×2
   ビームネット発生機 ×60


第一次ネオ・ジオン抗争期のものもかくやの巨体を誇る空間戦闘用試作型MS。TMSと呼べばよかろうものを、何故かベスパではデュアルタイプと呼んでいる。
初期の開発目的は新素材のテストを兼ねていたらしく、色々やってたらこの時代の平均よりも軽く二回りはデカくなった。
大型化した分の積載容量の大半は装甲と出力系の強化に費やされており、後発のワンオフ機も真っ青の機動性と重装甲が特徴。
高出力・重装甲・大推力を活かしてMA形態で強引に突撃し、白兵戦に持ち込んで斬り刻むのが基本スタイル。
専用装備もトリッキーで、腕部側面と背面部にビームカッター、携行白兵装備としてビームサイスとビームカタールを2基づつ備えている。
一方で射撃兵装は頭頂部のビームキャノン1基のみと極端に少なく、突撃時の牽制程度しか考慮されていないらしい。
それを補うためか、敵機の捕縛・牽制用装備としてビームネット発生ユニットが複数搭載されている。

劇中では「人食い虎」の異名を持つゴッドワルド・ハインが搭乗。受領後のテスト時に機体不調で遭難していた折に、宇宙に上がったばかりのウッソと遭遇。
彼の助けにより原隊復帰に成功する。漂流中のデータが回収されたかどうかは不明だが、実機とパイロットが帰還しているのでたぶん大丈夫だろう。
その後のカイラスギリー撤退戦時に残存兵の捜索・救助を兼ねて再度運用テストを行った際にリガ・ミリティアと遭遇。
本来のポテンシャルをフルに発揮してウッソを追い詰めたものの、撃墜。ゴッドワルドは戦死した。

『ゴースト』ではジャブロー探索編でキゾのビルケナウと共に金ピカの機体が複数登場しカーティスたち“蛇の足”と戦う。
ファントムと最初は善戦するもヴィクトリーガンダムとの連携で退けられ、手練れであるカーティスとジャックには瞬殺されてしまった。


ガルグイユ

型式番号:ZMT-D15M
生産形態:試作機
全高:14.2m
本体重量:9.8t
全備重量:26.2t
装甲材質:チタン合金ネオセラミック複合材
出力:5,420kW
武装:ビームガン ×2
   ビームサーベル ×2
   ビームライフル ×1
   3連魚雷ポッド ×2
   ショットクロー ×1
   ミサイル ×1


アビゴルの可変システムを流用して開発された水陸両用試作型MS。原型機ほどの高出力や重装甲は不要とされたため、大幅な小型化に成功している。
高速巡航形態で潜行し、敵艦船に強襲をかけることを念頭に置いて開発された。
水中での運用が第一義なのでビームシールドやローターの類は装備されていないが、その分水圧に耐えるために重装甲になっている。
武装としては両腕部の半回転式バルジにビームガンを内蔵するほか、背部ハードポイントに3連魚雷ランチャーを懸架できる。
また、頭部後方がミサイルになっているが、これはサイズからして対艦攻撃用と思われる。それにしたってイロモノすぎる取付け位置だがな……
左手は有線射出タイプの大型クローとなっていて、敵艦に取り付くためのアンカー代わりに使用可能。

元々この手の機体のデータ蓄積に乏しいベスパ製である*1こと、また運用試験もろくにやらないまま実戦投入されたためか、
戦闘中にコクピットに浸水する程度には気密性と耐圧性がお察し。
『ゴースト』ではジャブロー探索編に3機小隊が登場。
コクピットへの浸水はなかったようだが、長脚に大型モーターを持つカルメロに水流を荒らされてしまい水陸両用機の長所を封じられ全滅。



ギガシィ

全高:約4.0m
武装:頭部マシンキャノン


コロニー内警備用の小型機。全高4mとかプチモビじゃないのかと言いたいところだが、一応MSである。間違ってもまゆしぃではないし断じてまっちょしぃなどではない。
ベスパ製ではなく、どこぞの民間企業が作った民生規格品。小回りが利くのでコロニー警察以外にも軍の警備部門で用いられることも。
そのためかは知らないが、頭部のマシンキャノン以外に武装らしいものを持たず、ソフトスキンに対しては無双できるがハードスキン相手はヲワタ式。
実際、殴り込みアメリアを敢行したシュラク隊相手になすすべなく蹂躙されているほか、マケドニアコロニー所属機がゲドラフの迎撃に出たが、これまたフルボッコにされている。



ゴッゾーラ

型式番号:ZMT-S13G
生産形態:試作機
全高:14.6m
本体重量:8.1t
全備重量:20.9t
装甲材質:ハイチタン合金ネオセラミック複合材
出力:4,990kw
武装:頭部バルカン砲 ×2
   ビームガン兼用ビームサーベル ×2
   ビームライフル
   ビームローター
   9連マルチランチャー ×2


地球降下作戦緒戦で判明した地上用MSの問題点抽出と改善を目的に、新技術の地上テスト用に建造された機体。某世界三大ブルーチーズは関係ない。
フレームはシャッコー建造に使用されたものを用いて開発期間短縮を図っている。
ビームローターのエネルギー効率改善を図るべく、発振器を3つに削減した高効率型を装備しており、それに合わせてスラスター推力も強化された。
頭部センサーシステムは対ゲリラ掃討を想定した高精度の対物・対人複合センサーに置換されている。
また固定兵装も強化されており、胸部にビームガン兼用のサーベル、大腿部に9連マルチランチャーが設置された。
大腿部のランチャーは名前からして通常弾頭以外にも多種多様なものが用意されていたと思われるが、何分ミサイルしか使われてないので詳細は不明。

ガリー・タンの独断で評価試験を受けることなく実戦投入され撃墜されたが、その戦闘はリカールでモニター・データ収集されていたため、
一応評価機としての名目は果たされることとなった。
特に新型ビームローターは一定の有効性が見込まれるとして、ドムットリアなどの開発へ活かされた。



シャイターン

型式番号:ZM-S19S
生産形態:量産機
全長:15.9m
本体重量:11.4t
全体重量:19.8t
出力:4,990kw
装甲材質:チタン合金ネオセラミック複合材
武装:ショルダービームキャノン ×2
   胸部ビームガン ×2
   脚部ビームガン ×2
   足部ビームキャノン ×2
   ビームシールド
   ビームライフル(銃剣型ビーム・サーベル装備)


首都や拠点防衛を想定して開発された重砲撃型MS。迎撃のみを想定しているため、航続距離を犠牲にその他の性能を高めている。
固定装備のみで背部スラスターパックと爪先にビームキャノン計4門、胸部と太股付け根に近接迎撃用ビームガン計4門という偏執的な重火力が特徴。
重装甲かつ大火力、さらには機動性も良好と極めて高性能だが、前述の通り航続距離の都合上、防衛にしか使えない。
また、推進器や装甲の大半が上半身に集中するトップヘビー型のため機体バランスも悪い。
ただ、学徒兵や速成課程の兵士も戦力化できる様に操作性は極めて良好に保たれている。

ちなみに劇中未登場ではあるが、見た目の威圧感がウケたのか、儀礼式典用に強化改修され、エングレービングを施した近衛師団仕様も存在する。
コロニー内戦闘を考慮して得物にハルバードを使用するという、コテコテの中世近衛兵な見た目が特徴。

ボンボン版には外見が酷似した格闘戦用MSのギギムが登場、ギンザエフ大尉が搭乗してウッソのヴィクトリーと格闘勝負を繰り広げた。
ちなみにギギムの名称自体はシャイターンのデザイン段階での仮名義が元とのこと。



ジャバコ

型式番号:ZM-S20G
生産形態:量産機
全高:15.7m
本体重量:9.9t
全備重量:18.2t
装甲材質:ハイチタン合金ネオセラミック複合材
出力:4,990kW
武装:ビームライフル
   ヒートロッド ×2
   ビームサーベル ×2
   ビームシールド ×2
   ハードポイント ×2


肩アーマーが特徴的な格闘用MS。フレームはコンティオと共通。
ジオン公国軍グフを発展再現した機体で、ヒートロッドによって敵機を捕縛するのを得意とするが、武装構成に難があり扱いづらかったグフに対し、ビームライフル、ビームサーベル、ビームシールドといった標準的な武装も一通り備え、アインラッドも使用可能。
地球クリーン作戦には間に合わなかったものの相当数が配備された。
リーンホースJr.のブリッジを破壊したのはこいつ。



ジョング

型式番号:ZM-GE-03
生産形態:ニュータイプ専用量産機
武装:5連装メガ粒子砲兼4連装ビームサーベル ×2
   頭部メガ粒子砲
   腰部4連装メガ粒子砲 ×2


外伝『プロジェクト・エクソダス』に登場。
何をトチ狂ったのか、ジオングを現行技術で発展再現するという真似をやらかしたNT専用MS(一応)。長谷川先生相変わらずセンスがぶっ飛んでるな(褒め言葉
リガ・ミリティアがガンダムに着目したのに対し、ザンスカールはジオングに着目したという事だろうか。
分離機能はさらに洗練され、頭部・胸部・腕部・下半身に分離してのオールレンジ攻撃を可能としている。相変わらず脚はない。
腕部ビーム砲はフェブラルみたいな形状になっており、親指以外の四指は四連ビームサーベルとしても使用可能。

『エクソダス』では「心で嘘をつく」能力を持った少年・スケイルが搭乗し、その能力を駆使した幻影でウッソを追い詰めるが、共闘していた木星じいさんことグレイ・ストークが愛機に残された最後のパワーでハイメガキャノンを発射、その光で機体の影が映し出された事でウッソに本体の位置を見破られ撃破された。

初登場時はラスボスとして存在感を発揮したが、
『ゴースト』で再登場した際には一対多の戦いに慣れている上にサイコミュの流れが読めるジャックに噛ませ犬として瞬殺されている。
やはりあの強さの大部分はパイロットだったか…



ビブロンズ

型式番号:ZMT-XXG
生産形態:試作機
武装:胴体部ビーム砲 ×2
   携行型アインラッド
   アインラッド内蔵クロー ×3


『ゴースト』に登場。
本機はZMT-XXGという仮ナンバーを当てられ正式な型式番号が存在しないが、これは次々と新たなモビルスーツを投入していたザンスカールのMS開発現場の混乱を現わしており、この機体も何らかの事情で慌てて組み立てられて実戦投入されたと思われる。
地上侵攻機で、ブルッケングと同様にアインラッドとモビルスーツの一体化を図ったもの。
背中から生える尾部を股を通して背中まで1週させることで、アインラッドと同様のタイヤ能力を持つ。
尾部の先端は鋭利なクローになっているため、タイヤにしていない時は攻撃手段としても転用可能。
両側面は肩から生えた2門のフレキシブルなビーム砲でカバーされ、側面から攻撃してくる相手に対して死角を無くしている。ぱっと見ではこれらビーム砲が少し首長の2本首にも見えるが、実際の頭部(首無し)はそれらの付け根中央部にある。

人質用の市民を求めてシーブックの住む町に現れた部隊の一機。
タイヤ能力と臨時で乗っていたクロスボーン・ガンダム同型機の推進剤切れによりシーブックを追い詰めるも、フォントの加勢により危機を脱する。
最終的には尾の連結を解いたところにアインラッドのタイヤを放り込まれて拘束され、クロスボーンガンダムのビームサーベルで斬られた。
ちなみに読者公募機である。



リグ・リング

型式番号:ZMT-S35S
生産形態:試作機
武装:ショットクロー ×2
   拡散ビーム砲
   小型リング・サイコミュ


ゲーム『SDガンダム GGENERATION-0』で設定されたサイコミュ搭載型MS。頭部にリング・サイコミュの小型版を内蔵しており、使用時には頭部装甲が左右に展開する。
両腕はサイコミュ制御式の無線ショットクローになっていて、マニピュレータや携行火器は一切装備しない。また固定武装として胸部に拡散ビーム砲を1門備える。
そもそもこの機体自体、戦闘能力は自衛程度でよく、その主目的はエンジェル・ハイロゥから発せられるサイコウェーブの増幅拡散。
ある程度量産の利く本機で地球圏全域にサイコウェーブを伝播させるのが最終目的だったようだ。

なお、ゲームシステム上はSサイズの小型ユニットだが、ベスパのサイコミュ搭載機が軒並み標準より大型であったことを鑑みるに、本機もMAクラスではなかろうが大型機であった可能性は高い。




MA

ガリクソン

型式番号:ZMT-A03G
生産形態:試作機
全長:16.5m
本体重量:11.3t
全備重量:13.7t
装甲材質:ハイチタン合金ネオセラミック複合材
出力:5,420kW
武装:ビームキャノン
   ガトリングガン


ベスパの地球クリーン作戦における基幹部隊の機構試験機として開発された。元巨人のメジャーリーガーではないし某芸人は断固として関係ない。
形式上はMAだが、見た目はどう見ても超大型バイク。ちなみにコクピットは横列複座式で、ドライバーとガンナーに完全分業されている。
武装は上部に旋回砲塔型のビームキャノンと機首左側面にガトリングガンを備える。
実は後輪は密着した二輪で、厳密にはバイクではなくトライクなのだが、トライクって単語自体マイナーだししかたないね。
ほぼ全速での走行時にも照準をぶれさせることなく攻撃可能な安定性を持っており、パイロットの素養と技量をダイレクトに反映できる機体。
ジェムズガンのライフル程度なら数発直撃しても耐えられる程度には頑丈で、低い車高と高機動で地形によってはMSにも引けをとらない戦闘能力を発揮できる。
しかし飛べないという根源的な欠点があるため、引けをとらないだけでトップアタックには割と無力。


戦斗バイク

ガリクソンの運用データを元に縮小発展させ、生産性を高めた二輪式高機動戦闘車両。母体譲りの走破性と機動性が最大の武器。
武装と想定対象で甲乙に分類され、甲型は対MSや施設攻撃用に上部ターレットにビームキャノンを備えた砲撃タイプ。
乙型は主としてソフトスキン掃討を目的としており、上部ターレットに連装速射砲を装備する。



ドッゴーラ

型式番号:ZMT-A31S/M
全長:369.3m
本体重量:51.9t
全備重量:146.3t
装甲材質:ハイチタン合金ネオセラミック複合材
出力:11,920kW
武装:ビーム砲 ×10
   ミサイルランチャー ×2
   腕部ビームガン ×2
   テールビームガン ×2


全長370mにも届こうかという長大な龍を模した大型MA。見た目はアレだが、海空宙で遺憾なく運用可能な高性能汎用機。
メインボディにミサイルランチャーと腕部の大型ビームガン、さらに尾部に連装ビーム砲、胴体に10門のビーム砲を備え、火力も充実している。
ボディの大半はテールラッドと呼ばれるコンテナユニットで構成され、複数に分割しての単機フォーメーションアタックや敵機の拘束、被弾部位の分離/自爆特攻などアイデア次第で戦術に厚みの出る特殊な仕様となっている。

パイロットのブロッホは「女子供が男に敵うものかよ」などと舐め腐った言動がフラグとなり、その女子供に叩き落とされた。
ボンボン版には本機の改造機と思しき、「全身がビームそのもの」と語られるバリアフィールドをまとった「ドッゴーラ改」が登場する。
『ゴースト』では南米マリア・シティでの戦いに投入される。その体躯と大量の火器で敵を威圧するも、見えないことで大きさに惑わされないカーティスにとって敵ではなかった。


リカール

型式番号:ZM-A05G
全長:50.6m
本体重量:29.2t
全備重量:41.5t
装甲材質:ハイチタン合金ネオセラミック複合材
出力:9,980kW
武装:ビームキャノン ×2
   メガ粒子砲


ミノフスキー・フライトによる重力下空戦型MA。円盤状のリフティングボディ機で、長砲身のメガ粒子砲を主砲に持つことから「フライパン」の俗称を持つ。
この時期のミノフスキー・クラフトならば本機に積める程度には小型化されてそうなものだが、何故か搭載されていない。
主砲の他にビームキャノンを2門備えているが、そのレイアウトは機体全面に集中していて、ほとんど射角が取れない。
ただし機動性が極めて高いため、一撃離脱に専念すれば問題はなかったようだ。
航続距離の長さや最大15名まで搭乗可能な内部スペースから、試作機の実働試験モニタリングや士官級以上の人員輸送にも用いられている。

作中ではファラ・グリフォン中佐の座乗機として登場し、パイロットは腹心のメッチェに任せている。
機動性を活かしてVガンダムとも互角に渡り合ったが、アーティ・ジブラルタル攻防戦で被弾し、ファラを脱出させた直後に爆散した。
また『ゴースト』に、武装を撤去し本体よりも巨大なコンテナを懸架した輸送機型が登場している。




艦艇

シノーペ級宇宙哨戒艇

SINOPE Class Space Patrol boat

全長:30m
全幅:11m
《武装》
10連装ミサイルランチャー ×2基
作業アーム ×2基


パトロールや偵察任務などに使用される哨戒艇。
簡素な船体に30mと大型艦に搭載できるサイズながら長大な航続距離と高い汎用性を持ち、多目的に運用される。
キール中心部の上下にMSを1機ずつ曳航することが可能で、船内から直接コックピットに乗り込むスタイルを採っている。

大量生産されているため個艦名はなく、「シノーペ〇〇〇(番号が入る)」と番号で呼ばれている。


同型艦

◆シノーペ321 / 魚の骨
太陽光発電衛星ハイランド付近を哨戒していたシノーペ。艇長はハズ・カイフ。
一度はウッソらを捕らえるが、子供たちの反撃を受けてゾロアット共々ウッソらに明け渡される。

その後は白く塗装されて「魚の骨」と名付けられ、敵地への潜入や物資の運搬など支援任務に用いられた。



カリスト級宇宙巡洋艦

CALLISTO Class Space Cruiser

全長:310m
全幅: 72m
《武装》
連装メガ粒子砲 ×2基
対艦ミサイルランチャー ×8門
対空機銃
ビームシールド


主力巡洋艦。ベスパでも最初に建造された艦艇である。
発展型のアマルテア級に比べて火力・推進力では劣るが、MS運用能力ではこちらが上らしい。

しかし防御力はかなり低いようで、ミサイルが2、3発命中しただけで木っ端微塵になるシーンが見受けられた。
特にV2バスターのメガビームキャノンでビームシールドごと粉砕されるシーンは印象に残る。



アマルテア級宇宙戦艦

AMALTHEA Class Space Battle Ship

全長:462m
全幅:151m
《武装》
連装メガ粒子砲 ×4基
対艦ミサイルランチャー ×8門
対空機銃
ビームシールド


ベスパの中核を成す主力戦艦。
カリスト級の拡大発展型で、パッと見では区別が難しい。
最新鋭技術を惜しげなく投入して建造され、あらゆる面で連邦軍の艦艇を上回る性能を持つ。
MS以外にも船体中央部にはシノーペ級を2隻まで搭載可能。

高級将校などの座乗艦として運用されることが多かったためか、船内には重力ブロックが設けられていて居住性が高い。


同型艦

◆アマルテア
1番艦。
ザンスカール帝国最大最強の艦隊「ズガン艦隊」の旗艦とされるが、一説では宇宙に上がったクロノクルの拠点となったカイラスギリー艦隊の所属艦が1番艦だったともされる。


◆シュバッテン
復帰後のタシロ・ヴァゴ大佐の座乗艦。識別のためにパープルに塗装されている。

エンジェル・ハイロゥの護衛艦隊旗艦であったが、突然タシロが女王マリアを誘拐、反乱の舞台となる。
そのまま本国へ向かおうとするも、リガ・ミリティアと連邦軍の妨害によって頓挫。
ままならない状況に発狂したタシロが女王マリアを撃ち殺してしまい、それを見たウッソによってタシロごとブリッジを潰された挙句にシュバッテン自体もV2ガンダムの攻撃で轟沈した。


◆アマザス
3番艦。
小説版に登場しないモトラッド艦隊の代わりにクロノクルの艦隊旗艦を務めた。


◆名称不明
『ゴースト』でゴールデンエッグス所属、そしてエル・ザンスカール艦隊として登場。旗艦のみ1番艦と同じ赤いカラーリングとなっている。

南米マリア・シティの戦いではカガチの命令で核ミサイルを発射し、エンジェル・コールごとマリア・シティを破壊しようとするも失敗。
最終決戦ではエンジェル・ハイロゥへとぶつけるために全ての艦がエンジェル・コールによって汚染されるが、ソーラ・システムによって滅却される。
旗艦だけはカオスレルによって保護され、林檎の花に刺し貫かれながらもエンジェル・ハイロゥへと向かおうとするが、
戦いの決着が付かずエンジェル・ハイロゥを通り過ぎ、太陽への進路を取りながら林檎の花、そしてエンジェル・コールと共に消えていった。



スクイード級宇宙戦艦

SQUID Class Space Battle Ship

全長:656m
全幅:173m
《武装》
連装メガ粒子砲 ×8基
対艦ミサイルランチャー
対空機銃
ビームシールド


ザンスカール帝国最大の戦艦。
本来は宇宙要塞カイラスギリーの管制・動力ユニットとして建造された艦であるが、戦艦・MS母艦としての性能も極めて高い。

構造としてはアマルテアまでの構造を発展させた中心軸から直角に4方向に突き出した点対称な構造で、前方に大きく突き出した艦首とカイラスギリーとの接続ケーブルを合わせて名前の通りイカに見える特異な設計をしているのが特徴。

更に主砲として連装メガ粒子砲が8基12門、対艦ミサイルランチャーが多数。可動式カタパルトが裏表合計8基に連装エンジンを4基備え、補給次第では木星圏まで航行可能と、宇宙世紀の艦艇としてはスケール、性能の両面で最高クラスを誇り、連邦・リガ・ミリティアを苦しめた。


遥か未来の世界において月の民ムーンレィスの首都ゲンガナムにある王宮「白の宮殿」はこのスクイード級を遺跡として流用・建築されている。*2


同型艦

◆スクイードⅠ
カイラスギリー艦隊旗艦。
ビッグキャノンの制御を行うとともに防衛線の主力であったが、リガ・ミリティアの奇策の前に白兵戦にまで持ち込まれてしまい放棄、鹵獲されてしまった。

最終的に大破したリーンホースとガウンランドの使えるパーツを用いて修復され、リーンホースJrとして生まれ変わった。


◆スクイードⅡ / ダルマシアン
スクイードⅠと共にカイラスギリーの管制を行っていたが、カイラスギリー陥落に伴い脱出する。
その後はカイラスギリー関連の設備を撤去して帝国最大規模を誇るズガン艦隊の総旗艦 「ダルマシアン」 として復帰した。

エンジェル・ハイロゥ攻防戦では防衛艦隊の指揮を執ったが、ジャンヌ・ダルクの特攻を受けて艦隊諸共轟沈した。



アドラステア級汎用戦艦

ADRASTEA Class Versatility Battle Ship

全長:426m
《武装》
大型連装メガ粒子主砲 ×8基
3連装メガ粒子副砲 ×1基
連装メガ粒子副砲 ×2基
対空ビーム砲 ×35基
対艦ミサイルランチャー ×14門
ビームシールド


「地球浄化作戦」の為に建造されたモトラッド艦隊の中核を成す戦艦。
「バイク型に変形して進路上全ての物を踏み潰す」というイカレた発想によって建造された、文字通りの「バイク戦艦」

何においても最大の特徴は、艦首及び艦尾の下部左右に2基ずつ設置されたミノフスキー・クラフトユニットが連結してタイヤ型になり、艦がバイクのような姿に変形する陸上走行形態になることで、艦自体の大質量によって進路上全ての物を踏み潰す狂気の文明破壊兵器と化す。

それ以外の面でも非常に優れた性能を持ち、空陸海宙の全領域で運用出来る汎用性、艦上部に備える大小合わせて46基ものメガ粒子砲、ショットランサーやビームサーベルを物ともしない堅牢な装甲*3など、あらゆる面で突出している。

特異な構造の為か、一年戦争以降のMS運用艦としては珍しくカタパルトが無く、格納庫はタイヤの間に設けられていて艦載機は前後左右のハッチから直接発進する(地上走行中に前後ハッチから発進する時はタイヤが左右に分かれる)スタイルである。
なお、その構造上、飛行形態だと格納庫が下部に不自然に突き出した不格好な見た目となる。


しかしあまりにも重装備が過ぎたため、拠点を離れて敵地に乗り込む艦なのに頻繁に補給が必要になるという、兵站上あまり好ましくない欠点を抱えていた。
このために武装を排しペイロードを増加した補給艦型も就役、艦隊に随伴させて補給を受ける必要がある。
またタイヤと格納庫の配置の都合上、艦底部には武装を配置できないので飛行形態では下方に死角が多く、ここを突かれると直掩機に頼るしかなくなるなど、インパクト重視の不条理の塊のような艦だけあって不合理な面も多い。
それもその筈、「地球浄化作戦」自体が本命のエンジェル・ハイロゥの建造や移送から敵勢力の注意を引き離すための大規模なカバー作戦であった。
そのため中核である本艦には高い戦闘力とともに強く耳目を惹きつけるインパクトが要求されたのである。


資料などに記載されていた訳ではないが、ジャベリンの攻撃を受けた際にバリアらしきものが一瞬見えるシーンがある。
ひょっとしたらIフィールドを搭載していたのかもしれない。


同型艦

◆アドラステア
1番艦にしてモトラッド艦隊旗艦。
クロノクルの座乗艦として地球浄化作戦及びエンジェル・ハイロゥ防衛戦に参加した。

最終的にリーンホースJrの特攻を受けて轟沈。2隻の戦艦の爆発は周囲の艦を巻き込み、モトラッド艦隊は壊滅した。


◆ラステオ
2番艦。
地球浄化作戦に従事していたが、作戦中断後はアルベオ・ピピニーデンに与えられてエンジェル・ハイロゥ防衛の前衛を務める「ラステオ艦隊」旗艦の任に就く。

最期は発進寸前のビルケナウに突っ込んできたブルッケングが格納庫内で爆発、その巻き添えを喰らってラステオも爆散した。


◆名称不明
『ゴースト』にて登場したゴールデンエッグス所属の同型艦。

サーカスの旗艦ビッグ・イベンターと月面を並走するその姿は何の冗談かと言いたくなるような絵面であった。
土砂によってMS発進口を潰されたため、内部に居たサーカス部隊によって大穴を開けられ、サーカス機と搭載機が飛び出した。
搭載機は金ピカのジャバコ×9とジョング×1。



リシテア級揚陸巡洋艦

LYSITHEA Class Landing Cruiser

全長:227m
《武装》
大型連装メガ粒子砲 ×2基
連装メガ粒子砲 ×12基
6連装ミサイルランチャー ×2基


アドラステアと同じくモトラッド艦隊を構成するバイク型巡洋艦。
こちらはアドラステア級をスケールダウンしたような艦で、全体的な機能も準じている。

小型なだけにアドラステアに比べて火力は劣るものの、軽量で小回りも効くので機動力では上回る。

しかし小型軽量であるが故に段差に引っかかって跳ね上がり、横転して行動不能になる艦も見られた。


同型艦

◆M(エム)
モトラッド艦の発案者ドゥカー・イク少佐に与えられた艦。
地球浄化作戦に従事していたが、停戦後も命令を無視して北海でホワイトアークを攻撃する。

最後は退却中にオデロのガンブラスターに艦橋を撃ち抜かれてイク少佐と副官のレンダ・デ・パロマら指揮官級が揃って戦死したため、投降した。



メリリン

MARILYN

全長:1,095m


ベスパの保有する超大型ドック艦。
アナハイム社のラビアンローズ級を上回る巨体と性能を誇り、中空の筒状の船体の前後に可動式ガントリークレーンを備え、2隻同時に係留できる。

劇中では地球クリーン作戦に向かう前に前輪を損傷・破棄したアドラステアの修繕を行った。




その他

サンドージュ

型式番号:HW544B
生産形態:民生モビルワーカー → 軍用量産機
頭頂高:14.7m
全高:22.7m
本体重量:29.2t
全備重量:38.5t
装甲材質:ハイチタン合金ネオセラミック複合材
出力:7,760kW
武装:オンリーネイル
   ビームランチャー
   ワイヤービームガン
   ビームストリングス


サンドージュ社で製作された新型モビルワーカー。それぞれ2対の腕部と脚部を備えた昆虫の如き異様さが特徴。というか実際蟲。
これはコロニー外壁を強固に捉えることで、遠心力に振り飛ばされるのを防ぐため。
メインコクピット以外にも左右の肩部にサブのコクピットを持ち、それぞれにコ・パイロットを乗せることでより複雑かつ精密な操作が可能。
さらに肩部から先を分離させ、独立操作させることで小型モビルワーカーとしても扱える。
総じて戦闘にも転用可能なレベルの性能を有しており、さすが社運を賭けて社名を冠しただけのことはあると言っていい。

作中では社長自らがアメリア外壁でのテスト中に救助した学徒兵からVガンダム潜入の情報を入手、ベスパへの売り込みを目的に単機でVガンダムに仕掛ける。
機体特性をフル活用して善戦するが全ての作動肢を切り払われ敗退。修復後にリベンジマッチを挑むもやはり撃破された。
ちなみにこの社長、自社製MWでガンダムを倒すのが夢だったとか。
その後念願叶って採用されたのか、『ゴースト』ではフォント・ボー確保作戦において複数機がサイド3に投入されている。
まぁ、元々作業機なので偽装する必要がなく、持ち込みやすかっただけかもしれないが。



オーバーヘッドホーク

大気圏内用の哨戒・偵察機。コロニー国家らしいというか、なんというか、ドップを当世風にアレンジした様な外観をしている。
ドップ同様に推力で強引に飛ばしているのだろう。
で、MS全盛の時代にただの哨戒機に何ができるかというと、作中でも哨戒くらいしかしてなかったりする。
そもそもMSが割と低リスクで飛べる時代だし、ペイロードで劣る航空機って不利なのよね。
そこ、MS開発できる技術で対MS特化型の従来兵器を作ったほうが強いとか言わない



ココロム

対人用のパトロールロボット。
コロニーの外壁と内壁の間の作業空間に配置され、不審者を発見すると両腕のスタンスティックで攻撃する。
しかし、敷設されたレールに沿ってしか行動できず、軌道を外れると機能停止してしまう。







追記・修正はベスパの技術開発部門に所属している方がお願いします。

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最終更新:2023年09月23日 13:41

*1 サナリィであった時期に、実験機としてF90Mタイプの運用試験をしたのみで、ベスパになった後にデータを保持していたかも不明。ただしそのF90Mは至ってまともな性能の水中用MSであり試験でも特に支障は無かったため、事実上劣化しているとも言える

*2 本級はザンスカール戦争で全滅しているので、恐らくレプリカだろう。

*3 特にタイヤは尋常ではない硬さを持ち、ミノフスキードライブ搭載機の特攻でやっと損傷する程度だった。