エレボニア帝国

登録日:2014/10/21 (曜日) 00:16:00
更新日:2024/04/11 Thu 20:39:21
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エレボニア帝国(Erebonian Empire)とは、英雄伝説 軌跡シリーズにて登場する架空の国である。

「黄金の軍馬」を紋章に掲げる、古き伝統と強大な軍事力をもつ大国。
空の軌跡FCの頃から度々話題に上がっており、英雄伝説 閃の軌跡及び英雄伝説 閃の軌跡IIでは主に東部地域が、英雄伝説 閃の軌跡III及び英雄伝説 閃の軌跡IVでは主に西部地域が舞台となった。
この項では便宜上、閃の軌跡開始頃(七耀歴1204年)をもとに記述する。

国名の由来は暗黒の神を意味するエレボス(Erebos)から。
黒の史書によれば建国前、この地は暗黒に満ちていたとのこと。

モデルについては特に言及されていないが、近年の改革の状況を見るにドイツあたりと推測される。

【歴史】


その成り立ちは古く、暗黒時代初頭(約1000年前)にさかのぼるとも言われる。
それ故か、各地には七耀教会の教えが広まる前の「精霊信仰」の名残があり、他国に比べ伝承や神話の類も多く残っている。
特に「巨いなる騎士」や「魔女」、「地精」や「千の武器をもつ魔人」などは広く知られているようだ。

七耀歴371年、帝都ヘイムダルにおいて《暗黒竜》ゾロ=アクルーガが出現。
時の皇帝アストリウスⅡ世は南のセントアークに遷都した。
それから7代後のヘクトルⅠ世によってヘイムダルが奪還された。

七耀歴947年、皇帝ヴァリウスⅤ世の逝去によって帝国史上最大規模の内乱と言われる《獅子戦役》が勃発した。
皇太子のマンフレートの暗殺直後、第四皇子オルトロスが帝都ヘイムダルを武力占領。末弟の第六皇子ルキウス、共同戦線を張った第二皇子アルベルトと第五皇子グングルらとともに三つ巴の戦いを繰り広げた。

七耀歴949年、ノルドの地にて第三皇子ドライケルスが挙兵。
ノルドの勇士やサンドロット伯爵の娘リアンヌが率いる《鉄騎隊》を配下に加えたドライケルスは、各地の心ある協力者や末弟ルキウスの協力を得て勢力を拡大する。

七耀歴952年、ドライケルスは帝都ヘイムダルにて《偽帝》オルトロスを撃破。《獅子戦役》は集結した。
即位し帝国中興の祖となったドライケルス大帝は、後の世の人々に《獅子心皇帝》として親しまれている。


【地理】


ゼムリア大陸の西部に位置している。
東はガレリア渓谷を挟んでクロスベル自治州カルバード共和国、北東はノルド高原、南はリベール王国と接している。
国土北方にはアイゼンガルド連邦がそびえ事実上の国境となっている他、西方は海に接しているようだ。


【政治】


帝制、貴族制が布かれており、現元首は皇帝ユーゲント・ライゼ・アルノールⅢ世。

立法府として帝国議会が存在し、貴族院と平民院の二院制をとっている。
行政は帝都ヘイムダルに置かれた帝国政府が担当しており、政府の長は皇帝に委任された帝国宰相が務める。
現宰相は軍人上がりで《鉄血宰相》の異名をとるギリアス・オズボーン。平民出身ではあるが皇帝より伯爵位に叙されている。
他にも省庁として鉄道省や財務省などが存在する。

地方行政区分は帝都ヘイムダルを除いて大きく4つの州に分かれている。帝都ヘイムダルと一部の特区を中央の帝国政府、各4州を《四大名門》と呼ばれる大貴族がそれぞれ行政を担当している。また辺境には下級貴族が領地運営を行っている町村なども存在する。
2年に1度、各州都で《帝国領邦会議》が開催され、領邦を持つ貴族たちが一堂に会する。

徴税権はそれぞれの領主に委託されており、課税は中央と地方では大きく異なっている。そのため帝国政府では全国的に統一された税制の導入を目論んでいる。
またジュライ特区など一部の経済特区では税制面で帝国政府から優遇を受けている模様。

治安維持も各領主の役割であり、帝都と直轄地では帝国正規軍の憲兵隊が、各州では《四大名門》がそれぞれ有する領邦軍がその任にあたっている。
近年は新たに宰相の肝いりで導入された《鉄道憲兵隊》が広域的な治安維持活動を行っており、各領邦軍との間に軋轢を生んでいる。

近年、オズボーン宰相率いる平民勢力中心の《革新派》と、四大名門を筆頭にした貴族勢力中心の《貴族派》が激しく対立。両者共に過剰な軍拡を行い、内戦寸前の状態に陥っている。

オズボーン宰相は、《鉄道網拡充政策》と《領土拡張主義》を主軸に帝国の近代化を促進している。 既得権益を多くもつ貴族勢力の切り崩しにも積極的であり、平民からは熱烈な支持を集めている。
一方で手段を選ばない過激な手法ゆえ、その煽りを受けた人々からは憎悪の対象となっている。

七耀歴1204年10月、オズボーン宰相の暗殺未遂をきっかけについに《貴族派》と《革新派》による内戦が勃発。
後に《十月戦役》と呼ばれるこの戦いは、一時は貴族勢力が帝国全土を席巻するる。

しかし、帝国正規軍や第三勢力であるトールズ士官学院の活躍により、貴族勢力は徐々に後退。
最後は、死亡したと思われていたオズボーン宰相が表舞台に登場すると同時に、貴族連合主宰のカイエン公が拘束される。
オズボーン宰相と貴族連合総参謀ルーファス卿の間で和解がなされ、最終的に《革新派》の勝利に終わった。

内戦以後は、貴族勢力が大きく衰退。
貴族院が廃止され一院制になった他、各地の領邦軍は解散され、《地方統合軍》に再編された。

一方で、《革新派》のもと挙国一致体制に近づいたことで、新たにクロスベル、ノーザンブリアの併合に成功。
オズボーン宰相は、新たにヘイムダル、オルディス、バリアハート、ルーレ、セントアーク、クロスベル、ジュライ、ハリアスクから成る《新帝国八大都市構想》による税制および経済の改革と、カルバード共和国との戦争に向けた《国家総動員法》の成立を推進。
名実ともに大陸最大の国家となったエレボニアは、その矛先を大陸に向け始めている。


【軍事】


皇帝及び帝国政府の指揮下にある帝国正規軍が国防を担う。
帝国正規軍には最新式の戦車や装甲車が多く配備されており、20を超える機甲師団を構成している。また軍用飛行艇などの配備も進められており、その規模は名実ともに大陸最大と言える。

オリヴァルト皇子によれば、空の軌跡SC時点で正規軍の約7割がオズボーン宰相によって掌握されているとのこと。
そのため正規軍は革新派の軍事力として見られている向きがある。

銃から戦車、飛行艇まで武装のほとんどがラインフォルト社製。現在は最新型の戦車《アハツェン》の配備が進行中。また豪華客船の技術を応用した150アージュ級の飛行戦艦の建造も進められている。
東部のガレリア要塞には戦略上の大量破壊兵器である《列車砲》が二門配備されている。

機甲師団の司令官は通例として中将が務める模様。各機甲師団の司令官にはかなりの権限が与えられているようで、それぞれの機甲師団ごとに行動することが多い。
機甲師団ごとに紋章も異なっており、作戦も師団単位で実行される様子。


  • 参謀本部
帝国正規軍の中枢を担う部署。空の軌跡the3rdでその存在が確認されるが、閃の軌跡では未登場なので詳細は不明。

  • 帝国軍情報局
諜報活動を担う部署。皇帝のお墨付きをもらったオズボーン宰相が設立した。
大陸諸国に先駆けて設立されただけあり、その諜報能力は大陸随一。その任は国外の諜報活動に留まらず、諸外国への工作活動や国内の反乱分子の調査なども担当している。
作中では《かかし男》の異名をもつレクター・アランドール特務大尉が諸外国での諜報・裏交渉を、《白兎》のコードネームをもつミリアム・オライオンが国内での諜報活動を行っているのが確認できる。

  • 第一機甲師団
帝都ヘイムダルに駐屯する機甲師団。紋章は剣と盾。

  • 第三機甲師団
ノルド高原との国境にあるゼンダー門に駐屯する機甲師団。紋章は軍馬。
司令官は《隻眼》のゼクスことゼクス・ヴァンダール中将。正規軍の中でも《精鋭》と評されておりその知名度は高い。
高度な連携技術を作戦の要としている。ノルドの民との関係も良好であり、彼らとは情報交換を行う協力関係を築いている。
ゼンダー門のみならず共和国方面の国境に設置された監視塔の警備・運営も担当している。
もともとは帝国南部の都市、パルム市郊外に駐屯していたと思われるが、空の軌跡SCの一件でオズボーン宰相の逆鱗にふれ、師団ごとノルド高原まで左遷されたとのこと。
それ故か武装面でも冷遇を受けているようで、旧式戦車も未だに現役で使用しているようだ。

七耀歴1206年時点では、オーロックス砦に駐屯している。

  • 第四機甲師団
主に双龍橋以東に展開される機甲師団。紋章は甲冑。
司令官は《紅毛》のクレイグことオーラフ・クレイグ中将。正規軍の中でも《最強》と謳われており貴族派から最大限に警戒されている。
凄まじい打撃力を誇る戦車部隊を有する。若手で一、二を争うナイトハルト少佐もここに在籍している。

七耀歴1206年時点では、ドレックノール要塞に駐屯している。

  • 第五機甲師団
東部国境のガレリア要塞に駐屯する機甲師団。紋章は斧と槍。
司令官はワルター中将。大量破壊兵器の列車砲の管理を担う他、最新鋭の武装が多く配備されている。

  • 第七機甲師団
主に帝国西部に展開される機甲師団。紋章は大剣。
革新派とは距離を置き中立路線をとっている。またオリヴァルト皇子と親しいミュラー・ヴァンダール少佐が在籍している。

七耀歴1206年時点では、ゼンダー門に駐屯している。

  • 第九機甲師団
七耀歴1204年10月、双龍橋付近に展開された機甲師団。戦車大隊《シュナイゼル》を擁する。
七耀歴1205年にはクロスベルに駐屯、タングラム丘陵にて共和国軍と交戦している。

  • 第十機甲師団。
七耀歴1204年10月、双龍橋付近に展開された機甲師団。

  • 第十一機甲師団
七耀歴1204年10月、双龍橋付近に展開された機甲師団。

  • 帝都憲兵隊
帝都の治安維持を担う部署。平民出身が多く、貴族出身の多い近衛軍との折り合いは悪い。

  • 鉄道憲兵隊
帝国全土に張り巡らされた鉄道網を駆使して各地の治安維持を担う部署。各鉄道が一か所に集中する帝都ヘイムダルに本拠を据えている。
情報局同様、オズボーン宰相の肝いりで設立されており、両者は高度に連携している。
その性質上、地方の治安維持を担ってきた領邦軍とは対立を起こしている。
作中では《氷の乙女》の異名をもつクレア・リーヴェルト憲兵大尉が指揮をとる。

  • クロスベル軍警
クロスベル併合後、クロスベルの警備隊と警察を再編して誕生した治安維持組織。

  • 衛士隊
十月戦役後、解散された近衛兵に代わり、皇宮の警備にあたる精鋭部隊。

【国際関係】

歴史ある大国故か古くから対外的には高圧的で、様々な軋轢を引き起こしてきた。
《百日戦役》以降、オズボーンが宰相に就任してからは武力を用いた侵略活動は一度も行っていない。

七耀歴1192年には南のリベール王国へ侵攻。《百日戦役》を引き起こした。
王国軍の反攻や帝国政府・軍部でのごたごたもあり翌年には講和条約を締結。リベール王国に対し正式に謝罪した。
王国民には反帝国感情が残ったものの、それ以降は両国で要人の行き来があるなど表面上は穏やかな関係となっている。

東の大国、カルバード共和国とはノルド高原、クロスベル自治州などを巡って領有権争いを繰り広げている。
正規軍のほとんどが対共和国用の武装ではあるが、今の所全面戦争は起こっていない。

七耀歴1202年にはリベール女王アリシアⅡ世の尽力によりエレボニア、カルバード、リベールの三国で不戦条約が締結された。
これによってエレボニア、カルバード間の係争地では、大幅に情勢が改善された。

東のクロスベル自治州では領有権を主張し、たびたび圧力をかけている。
クロスベルの税収の一部は帝国政府と共和国政府に納められており、自治州民の両国に対する反感は根深い。
かねてよりカルバード共和国との諜報戦の舞台となっており、不審な事故などが相次いでいた。

ノルド高原に暮らすノルドの民との関係は、その歴史的経緯からきわめて良好。
共和国との領有権問題の対象にはなっているものの、クロスベルと比較して情勢は穏やかである。


【経済】


経済面でも大陸屈指の大国となっている。

皇族アルノール家のザクセン鉄鉱山は、導力革命以前より帝国の屋台骨を支えてきた。
現在も国内一の産出量を誇っており、採掘された鉄鉱は主にラインフォルト社で使用されている。

クロイツェン州のケルディック周辺には大規模な穀倉地帯が広がる。
近年は大陸横断鉄道が開通されたことにより、安価な輸出品に押されているとのこと。

大陸各地で名の知られる大企業も多く存在する。

  • ラインフォルトグループ
帝国内で圧倒的なシェアを誇る導力製品メーカー。現会長はイリーナ・ラインフォルト。ルーレ市に本社を置く。
中世の武器工房を発祥としており、帝国正規軍の軍備のほぼ全てを制作している。
導力革命以後は家庭用の機器から列車、飛行船まで幅広く制作・販売しており、近年はエプスタイン財団がシェアを独占していた戦術オーブメントまで製品の幅を広げている。
イリーナが会長に就任して以降は、4つの製作所による独立採算制がとられている。組織が大きくなりすぎたゆえか、会長のあずかり知らぬ所で取締役たちが勝手をしていることが多くなっているとのこと。

  • 帝国時報社
帝都ヘイムダルに本社を置く報道機関。
帝国でも最もメジャーな新聞社である。《革新派》、《貴族派》双方への配慮が見られるが、クロスベルなど諸外国へは高圧的な論調というのは一貫している。
一方で、内戦時には貴族派びいきの、内戦終結後は革新派びいきの記事を発行しており、ときの政情にかなり左右されていることもうかがえる。

  • リーヴェルト社
音楽楽器メーカー。
鉄道憲兵隊のクレアやミハイルの実家にあたるが、現在はリーヴェルト家の人間は経営に関与していない。
もともとはセントアークに本社が存在したが、閃の軌跡Ⅲ時点では帝都に移転している。
ヨシュアのハーモニカ、エリィのオルゴールなど国内外でも普及しており、音楽一家のクレイグ家でも愛用されている。

  • クライスト商会
帝都ヘイムダルに本拠を置く総合商会。
御曹司のヒューゴはトールズ士官学院に在籍中。

  • レイクロード社
帝国でもメジャーな釣り具メーカー。
会社を運営するレイクロードは男爵家であり、御曹司のレイクロード兄弟はトールズ士官学院の出身。

  • トリスタ放送
近郊都市トリスタに拠点を構えるラジオ局。
地道なラジオ普及活動でシェアを伸ばし、現在は人気パーソナリティーミスティの登場もあり知名度は高い。


【交通】


諸外国同様、各都市間には街道が存在する。

近年はオズボーン宰相により帝都ヘイムダルを中心とした鉄道網が発達。
帝都からクロスベル自治州、カルバード共和国まで伸びる《大陸横断鉄道》、帝都と各州都を結ぶ本線、各州都から辺境の町村に伸びる支線が存在する。

帝都と各州都には飛行船の発着場が存在し、定期飛行船が運行されている。


【国民】


質実剛健を国風としている。

前述した通り貴族制が布かれており、帝国内には確固たる身分の差だ存在する。
近年はオズボーン宰相の台頭で皇帝直轄地を中心に平民勢力の発言力が高まっているが、大貴族の治める地方では依然貴族勢力の勢いが強い。平民は伯爵以上の貴族に逆らっては生きていくことができないと言われている。

下級の貴族には土地を持たない者も多く、そういった貴族の多くは商人と変わらぬ生活をしているとのこと。
また帝国貴族は武を貴ぶものとされ作中に登場する貴族の多くも武術を修めているが、近年は腐敗が進みただ領土にあぐらを掻いているだけの貴族も多いようだ。

国民の多くが他の大陸諸国同様、七耀教会を信仰しているが、帝国各地には精霊信仰の名残が見受けられる。


【文化】


毎年夏には各地で夏至祭がおこなわれる。帝都のものは特に盛大で、3日間にわたって開催される。

「赤い月のロゼ」などの大衆小説などが出版されている。一方で政府による検閲も行われており、共和国のことを描いた「賭博師ジャック」などは出版が規制されているようだ。

近年はトリスタ放送などが導力ラジオの普及につとめており、国内でのシェアも上がっている模様。

スポーツは馬術、ラクロス、フェンシングなどが盛ん。
お国柄競馬が非常に人気があり、夏至祭に合わせて開催される「夏至賞」は大きな注目をあつめる。
また帝国貴族の間では狩りも人気のようだ。

【教育】


諸外国同様、初等・中等教育は七耀教会の日曜学校で行われる。
高等教育機関はトールズ士官学院を始めとする士官学校や聖アストライア女学院などがある。
また帝圀学術院やルーレ工科大学といったさらに上の教育機関も存在する。
帝都には音楽院や政治学院など、専門性に特化した学校がある。

【地域】


  • 皇帝直轄地
皇帝の名のもと帝国政府が管理する、帝国の重要都市。
近年は平民勢力の台頭が著しいとのこと。

☆緋の帝都ヘイムダル
帝国のほぼ中央に位置する、エレボニア帝国の首都。人口は約80万人で、帝国はおろか大陸最大の都市。
緋色のレンガを基調とした美しい街並みで、歴史的遺構も多く存在する。
行政は帝国政府に属する帝都庁が担当しており、現長官は平民出身のカール・レーグニッツ。治安維持は帝都憲兵隊が担う。

16の街区が存在し、それぞれが地方都市並の規模をもつ。各街区は導力トラムによって結ばれている。
街の北側には、皇居や政府機関が入った「バルフレイム宮」がある。宮殿の前の「ドライケルス広場」から、帝国全土の鉄道網が集結する「ヘイムダル中央駅」まで「ヴァンクール大通り」が存在し、街の中心となっている。

様々な企業の本店、本社が集まり華々しく発展する一方で、いわゆる貧民街とも呼ばれるような区画も存在する。

○近郊都市トリスタ
帝都から東に鉄道で約30分ほどの場所に位置する近郊都市。
トールズ士官学院があることから、学生たちが多く暮らす。

○ジュライ特区
帝国西部に位置する経済特区。併合前の市国時代の人口は約15万人。
七耀歴1196年に「ジュライ市国」が併合されて誕生した。比較的平和に併合された地域である(とされている)。
もともとノーザンブリアやエレボニアとの交易によって港町として発展しており、併合後は市国時代以上のにぎわいを見せているとのこと。

○近郊都市リーヴス
帝都の西に位置する近郊都市。
もともとはカプア男爵家が治めていたが、彼らが悪徳詐欺師に騙され財産を失ってからは、直轄地となっている。
1206年にはトールズ士官学院・第Ⅱ分校が設立された。

  • クロイツェン州
帝国東部の州。アルバレア公爵家が治める。
七耀歴1204年時点での当主は、ヘルムート・アルバレア公爵。
十月戦役において、領民を焼き討ちするという非道を行い逮捕され失脚。
その後は、次男のユーシスが領主代行を務めている。
近年大規模な増税が行われており、領民の不満が高まっている。

☆翡翠の公都バリアハート
クロイツェン州の州都。アルバレア公爵家の本拠地で人口は約30万人。
かつて皇帝が居城をかまえた都市で、歴史的な美しい街並みが広がる。
周辺地帯は宝石や毛皮の産地で、それを加工するための職人街などが存在する。バリアハート産のものは周辺諸国でも高級品として取引されている。
またアルバレア公爵家の城館を中心に領内の貴族たちが屋敷を立てており、貴族街が形成されている。
それ故か貴族住民の身分意識は高く、平民を見下したような態度を取る貴族も多い。

○オーロックス砦
オーロックス渓谷の奥地に築かれたクロイツェン領邦軍の拠点の一つ。

○双龍橋
東ケルディック街道とガレリア間道の間に築かれたクロイツェン領邦軍の拠点の一つ。

○ガレリア要塞
ガレリア渓谷に築かれた、帝国正規軍の東部における最大の拠点。
二門の《列車砲》がクロスベル自治州方面に向けて配備されている。

○交易町ケルディック
クロイツェン州の北部に位置する町。大市の元締めであるオットーが町を管理している。
古来より交通の要所であるがゆえ商業が盛んで、毎週「大市」と呼ばれる市場が開かれている。
周辺一帯は穀倉地帯となっており、地ビールや小麦などの穀物類、野菜が名産である。

○ルナリア自然公園
ケルディックの北西郊外にある自然公園。
ただし内部では魔獣もうろついている。

○湖畔の町レグラム
クロイツェン州の南部に位置する、風光明媚な田舎町。アルゼイド子爵家が治めており、現領主はヴィクター・S・アルゼイド子爵。
エベル湖と深い森に囲まれ年中霧につつまれていることや、精霊信仰や《獅子戦役》の史跡が残ることから「霧と伝説の街」とも呼ばれる。
帝国剣術の一派である「アルゼイド流」の総本山があり、帝国各地から人々が修行におとずれる。
クロイツェン州の町ではあるが、子爵家の独立独歩の気風ゆえアルバレア公爵家の干渉は特に受けていない。

○ローエングリン城
エベル湖畔に築かれた古城。《槍の聖女》の伝説が残る。


  • ノルティア州
帝国北部の州。ログナー侯爵家が治める。
七耀歴1204年時点での当主は、ゲルハルト・ログナー侯爵。
強硬派として知られる一方で、帝室には高い忠誠心を持つ。
十月戦役後は特に罰せられることはなかったが、自らの行いを悔い、自主的に謹慎している。

☆黒銀の鋼都ルーレ
ノルティア州の州都。ログナー侯爵家の本拠地で人口は約20万人。
ラインフォルトグループが本社をおく工業都市。周辺に設置された導力ジェネレーターによって、グループの工場が動いている。
住民の多くはラインフォルトグループに勤めており、宛ら企業城下町の様相を呈する。
街は上層と下層に分かれており、リベール王国の工業都市ツァイスを彷彿させる。

○ザクセン鉄鉱山
皇族アルノール家が保有する鉄鉱山。古くから大国一の産出量を誇り、その屋台骨を支えている。

○黒竜関
ノルティア街道の南端に築かれたノルティア領邦軍の拠点の一つ。

○温泉郷ユミル
ノルティア州の北部に位置する、田舎町。シュバルツァー男爵家が治めており、現当主はテオ・シュバルツァー男爵。
冬になると一面が雪景色となる。天然の温泉が存在し、観光資源となっている。
皇帝家との関わりも深く、現皇帝ユーゲントⅢ世から「鳳翼館」と呼ばれる旅館が贈られている。
八葉一刀流の開祖《剣仙》ユン・カーファイとも交流があり、東方の特産品が多く存在する。


  • ラマール州
帝国西部の州。カイエン公爵家が治める。
七耀歴1204年時点での当主は、クロワール・ド・カイエン。
帝国最大の貴族にふさわしい財力と度量を持ち合わせていたが、十月戦役を引き起こしたうえ、失敗。逮捕され失脚した。
その後、叔父のバラッド侯爵が次期カイエン公の地位を狙うも、貴族、平民双方からの人望を得られず失敗。
領邦会議の結果、クロワールの姪であるミルディーヌが次期カイエン公となることが決まった。

州領邦軍の総司令は《黄金の羅刹》ことオーレリア・ルグィン将軍。
帝国の二大流派とも言われる《ヴァンダール流》《アルゼイド流》の双方とも修めているという人外候補。
伯爵家の現当主でありながら武人然としており、ひたすらに強さを追い求める女傑。

☆紺碧の海都オルディス
ラマール州の州都。カイエン公爵家の本拠地で人口は約40万人。
帝国最大の港湾都市であり、帝国西部における貿易拠点として発展している。
また、貴族勢力の本拠地でもあり、壮麗な装飾品などの産業も発達している。

○歓楽都市ラクウェル
ラマール州、ラングドック渓谷の近郊に位置する都市。
古くから交通の要衝として発展しており、現在はカジノ、小劇場、高級クラブが立ち並ぶ帝国有数の歓楽街を形成している。
そのため、昼と夜では街の様相は一変するほか、治安もお世辞にもいいとは言えない。

○アルスター
ラマール州中央部に位置する小さな村。
オリヴァルト皇子ゆかりの土地。

○ブリオニア島
ラマール州に位置する島。ノルド高原同様巨像が存在している。

○ジュノー海上要塞
バルアレス海に浮かぶ、ラマール領邦軍の本拠地。

○アラゴン鉱山
州北部に位置する鉱山。

  • サザーラント州
帝国南部の州。ハイアームズ侯爵家が治める。
七耀歴1204年時点での当主は、フェルナン・ハイアームズ。穏健派として知られ、領民からの信望も厚い。
一方で、州統括としてふさわしい政治力をもち、内戦時には抜け目なく立ち回った。そのため、四大名門当主の中では唯一、戦役後もその勢力を維持している。

州領邦軍の総司令は《黒旋風》ことウォレス・バルディオス准将。爵位は男爵。
かつてドライケルス大帝とともに出兵したノルドの勇士の血を引くとされ、浅黒い肌をしている。
ノルド流槍術の達人であり、オーレリア将軍共々領邦軍きっての英雄とされる。

☆白亜の旧都セントアーク
サザーラント州の州都。ハイアームズ侯爵家の本拠地。
その異名通り、白亜の壮麗な建築が立ち並ぶ美しい街並みをもつ。
暗黒時代に帝都が暗黒竜の瘴気によって死の都と化した際に、一時期セントアークに遷都したという伝承が残っている。

○紡績町パルム
名前から紡績業や綿花栽培などで栄えている町。町全体がカラフルな織物で彩られている。
Ⅶ組B班の最初の実習の地でもある。
ティータによるとリベール王国から一番近い街とのこと。

○ドレックノール要塞
ガレリア要塞と並ぶ帝国正規軍の軍事拠点。
七耀歴1206年時点では、第五機甲師団が駐屯している。

○イストミア大森林
セントアーク近郊に存在する森。

○忘れ去られし村ハーメル
かつて帝国南部、王国との国境付近に存在していたとされる小さな村。
大規模な災害によって地図から抹消されてしまった、……というのが表向きの話。
その余りにも理不尽な真相はハーメルの悲劇の項目参照。



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最終更新:2024年04月11日 20:39