イカルス星人

登録日:2014/10/18 Sat 21:35:06
更新日:2023/10/14 Sat 19:39:00
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イカルス星人とは、『ウルトラセブン』の第10話「怪しい隣人」にて初登場し、その後もシリーズに何度も登場している宇宙人である。


概要


種別:異次元宇宙人
身長:2.5~40メートル
体重:300キログラム~1万8千トン
出身地:イカルス星

なんといっても目を引くのは、大きな耳とヒゲ(というよりたてがみ?)に覆われた顔。
眼もくりくりしており、見方によっては愛嬌があるように見える。
だが、もの凄いひげのオッサンに見えなくもないため、生理的に受け付けない人も少なくは無い。

かなり特徴的な姿をしているためか他の作品への出演も多く、知名度は高い。
近年、『ウルトラマンギンガ』や『ウルトラマン列伝』にて登場した際には、名前のせいか「~~~じゃなイカ」と、
どっかの海辺の侵略者みたいな喋りで謎のキャラ付けを見せた。なお、これは声優のアドリブではなく、それぞれの監督の指示である。


『ウルトラセブン』におけるイカルス星人

第17惑星とも呼ばれるイカルス星から地球を侵略にやって来た宇宙人。
その巨大な耳は10万km先の声が聴けるほどの聴力を有する。どんだけデカいんだ、イカルス星。
普段は黒い服を着た男性(演:山本廉)に変身している。
異次元コントロールマシンを使って四次元の世界から攻撃を仕掛けてくる。
この四次元空間の中ではセブンに変身する事はおろか、カプセル怪獣を使うことすらできない。
最大の武器は体全体から発射するアロー光線で、一瞬で大地を焦土に変える威力を持つ。

空き家になっていた別荘に基地を作り、そこから円盤を使って地球を侵略しようとする。
しかし、一日中同じ位置で動かず作業をしていた事を別荘の隣に住むアキラ少年に怪しまれる。
調査を始めたダンを四次元空間に閉じ込め、円盤を使って攻撃を行うがダンが意を決してコントロールマシンを破壊した事で四次元が消滅。
正体を現し、円盤と連携してセブンと戦う。
しかし、ウルトラホークの援護で円盤と引き離されアロー光線で攻撃するも通じず、
アイスラッガーを腹部に受けて悶絶し、最後はウルトラ念力で投げ飛ばされて倒された。
円盤も宇宙に脱出したがウルトラホークに撃墜された。

ダンが普通の人間ではないと気づいていたようだが、同じ宇宙人だとは見破れなかったらしい。
止めを刺された時爆発しておらず、山の麓で伸びておりセブンはそれを確認して去っていく。見方によってはシュールな場面である。
ちなみに、小刻みに瞬間移動をしながら迫ってくる場面で、後ろで耳を動かすスタッフの手が写りこんでいる。
この手はHDリマスターの際に修正で消されている。

スーツの特徴的な髭は、「亀の子だわし」を使用したもの。
また、ダンはこの戦いでカプセル怪獣を一つ紛失しており、脚本にもどのような怪獣が入っていたのか具体的な記述がない。

ウルトラファイト』におけるイカルス

身長:45m
体重:1万8千t

アトラク用スーツの流用(恐らく『レッドマン』に登場したヤツとも同型)で、皮膚は水色、毛は栗毛で顔が大きく目つきが悪い。
「暴れん坊イカルス」の異名を冠する暴れ者で出番も多いのだが、女になったりライフル魔になったりと設定がコロコロ変わる。
必殺技は殺法乱れ笠で、なぜか『ウルトラマンボーイのウルころ』で彼の特集も組まれていた。なんで?
『ウルトラマンギンガ劇場スペシャル2』でも直接の登場こそなかったもののスパークドールズの存在が確認されている。


ウルトラマンギンガ』、『新ウルトラマン列伝』、『ウルトラマンギンガS』におけるイカルス星人


『ウルトラマンギンガ劇場スペシャル』において、まさかの銀幕デビュー。
担当声優は関智一だが、喋り方はグレンファイヤーのような力強い熱血系ではなく、間延びした感じの声になっている。
例えるなら「ダル(Steins;Gate)」や「ウィスパー(妖怪ウォッチ)」など。

バルキー星人に変わるエージェントとして、闇の支配者によって復活させられる。
彼に下された任務は、降星山に眠る6つのスパークドールの回収。
その怪獣とは、シーゴラスベムスター、ハンザギラン、バラバレッドキング、キングクラブ。
そう、イカルス星人を含めたこれらの怪獣は、全て「暴君怪獣タイラント」の元となった怪獣なのだ。
狙いは勿論タイラントの復活である(ちなみに、イカルス星人は耳を担当)。

そして降星山に訪れたイカルス星人…だが、スパークドールズは既にヒカル達に回収されてしまっていた。
なんとかそれを奪うため奮闘するも、スパークドールズ状態のタロウのウルトラ念力によって阻まれてしまう。
そこでイカルス星人は得意の変装を披露する。
その変装相手は、なんと美鈴。
最初こそ完璧な変装だったが、だんだんヒゲや耳、走り方が元に戻り、一発でバレバレになってしまう。


「こ、こいつ!こいつが偽物じゃなイカ!?」

ヒカル「いやお前だろ!!!」

その後、なんやかんやで美鈴を人質に目的のスパークドールズを全て回収し、無事タイラントの復活を果たした。
だが、タイラントはヒカルがライブしたティガジャンナインによって倒され、イカルス星人も元に戻されてしまう。
友也に脅されて「闇の支配者」の正体を口にしてしまう…という直前で、支配者の手によってスパークドールズに戻されてしまった。

スパークドールズに戻った後は、バルキー星人やナックル星人グレイと共に、怪獣目線での番組ナビゲートを担当する事も多い。
プラズマギャラクシーにも飛ばされ、大怪獣ラッシュの世界についても知る事となった。

その後色々あって、ウルトラマンギンガS最終回「明日をかけた戦い」において再登場。
バルキー星人やグレイ、ゼットン星人ベルメ(SD)と共に「ダークルギエル特戦隊」を結成し、無数のチブロイドを率いてヒカル達を襲うも、UPGやビクトリアンの面々に阻止され、因縁の相手である友也のジャンスターダストでチブロイド共々一蹴された。

その後はUPGに清掃係として、バルキー星人やグレイ共々こき使われる羽目になる。

…え、ベルメはどうなったかって?知らんなぁ

ウルトラマンX』におけるイカルス星人


第9話「われら星雲!」に登場。
前述のナックル星人グレイにそっくりなナクリ、同じくルー語で喋るバルキー星人にそっくりなハルキと共に地球で暮らしていた。
性格も外見も『ギンガ』のイカルス星人とそっくりであるが、同一人物かどうかは明確にされていない。
普段は人間の中年男性「伊刈」に化けて「星雲荘」でルームシェアをしている。ちなみに演者は関智一その人。


『セブンガーファイト』におけるイカルス

怪獣無法惑星で宇宙セブンガーと戦う改造パンドンの加勢としてガンダー、ガラモンと共に出現する。
多勢に無勢でセブンガーを追い詰めるも、ウルトラマンゼット ベータスマッシュが駆けつけた事で形勢逆転。
ガラモンとガンダーを倒された後、レッドアローゼットランスアローの柄で貫かれて倒された。


派生作品

一峰大二氏の漫画におけるイカルス星人

第8話に登場。扱いは概ねTV本編と同様であり、大きな差異はない。

別個体が最終章『ゴードの巻』に登場し、バルタン星人(かつて一峰版『ウルトラマン』で初代マンにやられたヤツの残党)と結託。
今まで地球人やウルトラ戦士に倒された怪獣を蘇らせ、脳改造を施して怪獣傭兵団を作り上げた。
チブル星人ザンパ星人シャバド星人などと言った協力者も数多く参戦し、地球殲滅のために東京を全軍で攻撃。
たちどころに地球防衛軍を壊滅させ、ウルトラセブンも数の暴力で一度は敗北に追いやった。
しかしウルトラ警備隊が興奮剤をばらまくと怪獣傭兵たちは暴走・同士討ちを始めて戦況は混乱し、
最後の力を振り絞って変身したセブンのアイスラッガーの前にバルタンは絶命。
残ったイカルスは傭兵たちをかき集め、母艦に詰め込んで逃走した。

逃走の最中、シャドー星人相手に「なあに、もうセブンは戦えまい。次はもっと強力な怪獣を送り込んで地球を制圧するのだ」と嘯くイカルスの前に現れた者とは…!?

大怪獣ラッシュ』におけるイカルス星人


原作キャラ、オリジナルキャラ、共に参戦している。
体の色のせいか、メタル属性であることが多い。

オリジナルキャラの「イカルス星人 アロウ」は、その名の通りの名手。
原作版より鋭い目つき、凛々しい顔立ちをしているが、それ以外の外見的特徴に大きな違いは無い珍しいパターン。
しかし、よ~く聞くと攻撃時に「イカッ」と喋っており、そのギャップは凄まじい。
性格としては穏やかで、ハンター同士のいざこざを収めたりもする頼れる存在なんだとか。

特技の「イカルスサーチ」「イカルスアクセス」は攻撃力を上昇させる効果がある。
一時はその上昇率が非常に高かった為、ランキングの常連として名を連ねる事も多かった。
その後は両特技の弱体化や弓の元々の威力の低さ、属性の不遇さ故、その強さは鳴りを潜めている。
が、「イカルスアクセス」は自分以外のプレイヤーのハンターにも効果を及ぼすため依然としてハイスコア狙いには欠かせない存在であり続けた。
ランキング最上位のお供としてイカルス星人×3のチームがそれなりの順位にいるのも珍しくない光景。

ウルトラマンSTORY 0』に登場するイカルス


恐らく全創作物最強のイカルス星人。
通常の個体とは異なり足が逆関節になっているのが特徴で、ウルトラ戦士を危険視しており、光の戦士狩りを行う。
異次元空間を自由自在に作り出す能力を持ち、相棒の四次元怪獣ブルトンと共に小惑星帯を縄張りにして
宇宙人や怪獣を異次元空間に閉じ込めていた。
原作で見せたショート・テレポートやアロー光線の他、空間を自在に操る能力を持つ。
そして常時全身に不可視の異次元バリアを張り巡らせており、いかなる攻撃も命中することは無い(殴りかかれば手が自分の頭をぶん殴るなど)。

作中では小惑星帯のワープゲートでエースを捕獲し、救助に現れたゴライアンとフレアも閉じ込める。
しかしこのフレアが空間を操る能力を持っていることを知らずに舐めてかかったのが命取りとなり、
ブルトンは倒され、フレアの能力を受け継いだエースのパンチを受ける。
焦ったイカルスはテレポートを駆使しながらのアロー光線による集中砲火をかけるが、亡き恋人・ルティアの助言を聞いた*1エースにより
エースバリアーで位置を固定され、メタリウム光線を受けて粉々に粉砕された。

致命的に相性の悪い異次元に干渉できる特殊能力を持ったフレアがいたため敗北を喫したが、エースを後一歩のところまで追い込んでおり、救援に来たのがゴライアンだけだったならばそのまま2人まとめて倒していたと思われる。

ウルトラ怪獣かっとび!ランド』におけるイカルス星人


登場当初こそブラックキングの腰巾着という設定だったが、いつの間にか雲散霧消した。
(5巻のブラックキング再登場の時には存在を忘れていたレッドキングに向け真っ先に突っ込みを入れているが)
カレーと間違ってカネゴンのう○こを食わされたり、川でおぼれていたのに助けてもらえなかったり、ち○ちんが耳を貫通したりと
作者が恨みでもあるのかというくらい扱いが悪い。

疾風ウルトラ忍法帖』における怒瑠州


悪の忍者軍団「朧党」配下の忍獣。
インチキ宗教イカイカ教の教祖で、スルメイカを使って催眠術を使う。
催眠術無しでも大盛ラーメン5杯を直接胃袋の中にワープさせる「う~ん苦しくってもうダメ~の術」などが使える。
マンの脳味噌を爆発させようとしたが、元から悪い頭が爆発したせいで余計に強くなってしまい(烈風斎の大ポカもあり)返り討ちに遭った。

ぼくだってウルトラマン』におけるイカルス星人


2巻『ユウキVSセブン』に登場した悪の宇宙人。
生物の大きさを自由に拡大縮小する装置を作り、宇宙細菌ダリー巨大化させて暴れ回らせたり、
ユウキを「巨大になれば怪獣にも負けなくなる」と吹き込んで体の自由を奪いセブンを襲わせたりと暗躍する。
しかしコントローラーをユウキの友達のけんたとはなこに破壊され、逃げようとしたところをUFOごとユウキに粉砕された。

ウルトラ怪獣擬人化計画


POP版のみ登場。もともと人間型なのであまりデザインではイジられておらず、あの巨大な眼は蜻蛉玉の髪飾りになっている。
漫画『ウルトラ怪獣擬人化計画feat.POP Comic Code』では怪獣墓場学園を逃走した宇宙人として登場。
秘密裏に日本の富士山麓の洋館を乗っ取って異次元アジトを建造し、着々と地球征服計画を練っていた。
地球に置いてけぼりにされていたレッドキングを迎えに来たメフィラス星人から「目的が同じなら協力しよう」と申し出られるも、
あくまで地球を独占したい彼女はそれを拒み、異次元空間から雷を落として東京タワーを破壊(←これで4回目だぞ…)し断固突っぱねる。
物理法則がイカルスの思い通りになるアジト内では逆らえまいとメフィラスを嘲るも、なぜか脳味噌が小さいレッドキングには通用しなかったらしく、
異次元精製装置を破壊されて現実世界に戻されてしまう。
なぜかそのまま巨大化したイカルスは、腹いせにダークネスブラック(メフィラス一味)を踏み潰そうとするも、
同じく巨大化したメフィラスに阻まれ、最後は自分の発射したアロー光線を浴びて敗北した。
等身大に戻った後はその辺にあった自転車をパクって逃走し、地球(もしくは異次元)に逃げ込んだ模様。

その後も地球侵略は諦めておらず、作中最強の擬人化怪獣・キングジョーを復活させる。

余談

名前の由来は、1967年当時、地球に最も接近していた小惑星イカルス。

デザイン画では別名を「宇宙囚人」と表記しており、同じくデザイン画で「異次元宇宙人」と書かれているキュラソ星人
当初のデザインが入れ替わっているのではないかとする説がある。

前述の通り、暴君怪獣タイラントを構成する7体の怪獣の1体である。
というより、その中で唯一の宇宙人であり、劇場スペシャルでの抜擢もその為とされている。

ウルトラマンメビウス』27話「激闘の覇者」では、名前だけ登場。
アイハラ・リュウとイカルガ・ジョージがマケット怪獣ゼットンを取り合った際、「イカルガさんはイカルス星人でも使ってろ!」と完全に名前だけいじられた。
その後、玩具版の「マケット怪獣」にて無事製品化もされている。

ウルトラゾーン』のアイキャッチでは、何故かお魚くわえたドラネコを追いかける姿が…




追記・修正はひげもじゃの人がお願いします。

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最終更新:2023年10月14日 19:39

*1 ルティアはバルタン星人との戦いで死んだが、エースの胸の中にその光エネルギーが託され、一心同体となった。後に北斗&夕子の二人と融合したという設定のオマージュか?