猿飛アスマ

登録日:2014/10/15 Wed 09:39:42
更新日:2024/01/29 Mon 12:48:52
所要時間:約 7 分で読めます




猿飛(さるとび)アスマは漫画『NARUTO‐ナルト‐』の登場人物。

◆もくじ

【プロフィール】

所属:木ノ葉隠れ
役職:上忍
忍者登録番号:010829
誕生日:10月18日
年齢:28歳→31歳(享年)
星座:てんびん座
身長:190.8cm
体重:81.6kg
血液型:O型
性格:楽天家、ぶっきらぼう
好きな食べ物:ソーセージ、とろろそば
嫌いな食べ物:アスパラガス
戦ってみたい相手:奈良シカマル(将棋)
好きな言葉:今のナシ!
趣味:将棋
忍者学校(アカデミー)卒業年齢:9歳
中忍昇格年齢:12歳
CV:小杉十郎太/瀧本富士子(少年時代)

【概要】

木ノ葉隠れの里に所属する忍者
見た目はワイルドな感じのナイスミドルで、くわえタバコとアゴヒゲがトレードマーク。

第10班を率いる担当上忍であり、班員は山中いの奈良シカマル秋道チョウジの三名。
この三人は主人公であるうずまきナルト忍者学校(アカデミー)時代からの同期でもある。

「猿飛」の姓を持つとおり木ノ葉隠れの里の名門である猿飛一族の出身で、三代目火影こと猿飛ヒルゼンは彼の父親。
その為、ヒルゼンの孫の猿飛木ノ葉丸は甥に当たる。

火の国の大名を守る12人のエリート忍者「守護忍十二士」の元メンバーで、「火」の紋が入った腰布*1はその証。
そのため闇の世界でも名が知られており、裏相場で三千五百万両*2の懸賞金が掛けられている。
作中では同じ木ノ葉隠れの上忍・夕日紅と婚約し、一子を授かったが、任務中に殉職した(詳しくは後述)。

【性格】

その風貌と豪胆な性格から「頼れる兄貴」的な雰囲気の人物。
趣味は将棋だが、あまり強くないらしく、教え子のシカマルには一度も勝てなかったらしい。

既に述べた通り、第十班の担当上忍であり、班員は山中いの奈良シカマル秋道チョウジの三人。
教育方針は自由奔放で一見いい加減にも見えるが、教え子たちとの絆は深い。
この三人は「猪鹿蝶」として先祖代々特別な関係で、その為か結束力と団結力は他の班に比べてもかなり高い。

三人全員*3が中忍となった際には、アスマはプレゼントとして「第十班チームだったことを忘れないように」とピアスを贈っている。
このピアスは"耳飾りのしきたり"のための物でもあり、その時以降、彼ら三人は一人前の忍として一族に認められる。

ヘビースモーカーであり、大体いつでもタバコをふかしている。第十班が最初に集まった際にも、班員全員がタバコの煙で涙目になった。
シカマルの観察によると、彼が禁煙したのは二回。一度目は、父親の猿飛ヒルゼンが死んだとき。
もう一回は「親友の地陸が死んだから」とシカマルは考えたようだが、実際には生まれてくる我が子の健康を気遣ってのものらしい。

【能力】

チャクラの性質変化としては、主に『風』と『火』の性質変化を扱う。
戦闘ではメリケンサックとナイフが一体化したチャクラ刀「アイアンナックル」を武器とした接近戦を得意とする。
チャクラ刀に風のチャクラを流し込んで切れ味を増したアイアンナックルは、岩を貫通するほどの攻撃力を持つ。
また、第二部においては戦闘で高度な火遁と風遁忍術も使用した。

木ノ葉隠れの忍者では比較的珍しい風の性質変化の使い手のため、同じ風の性質変化を持つナルトに対し、風遁螺旋手裏剣の修行の際に「薄く研ぐように練り込む」とそのコツをアドバイスした。
またその時に、ナルトに任務打ち上げの焼肉代を立て替えさせる*4ちゃっかりした所も見せている。

が、鬼鮫戦でチャクラ刀を見せた際は読者に「リーチの長い武器でも買えよ」とツッコまれ、後に登場したキラービー雷遁を纏わせた鉛筆でアスマのチャクラ刀と同程度の威力を見せ*5、風遁使いでも格上の志村ダンゾウがいる、暁最弱の飛段にむざむざ殺される、など読者からの評価はあまり高くない*6
ファンブックではカカシに匹敵する程の実力者と記載されているが、あまり活躍に恵まれないのが惜しいところか。

【使用術】

  • 灰積焼
周囲にチャクラで変質させた火薬を吹き散らし、予め奥歯に仕込んでおいた火打石で着火。
火薬の舞うエリアを大爆発に巻き込む。

  • 火打ち矢倉
小さな種火を一瞬にして爆発炎上させる術。

  • 水乱烈風
風遁を帯びたチャクラ刀を遠隔操作する術。

  • 旋風拳
チャクラ刀を軸に、腕全体に回転する風遁の刃を纏わせて殴りつけ、穿つ。
威力を調整すれば吹き飛ばすのみに留めることも可能。

  • 風塵の術
口から大量の塵を混ぜ込んだ風を吹き出す術。

  • 渦旋風火の術
「火打ち矢倉」と「旋風拳」の混合技。
まずライターを相手の足元に投げてつけた後「火遁・火打ち矢倉」でライターの火を炎上させ、更に「風遁・旋風拳」で風を送り、相手に炎を襲いかかせる術。

  • 飛燕
高密度に凝縮したチャクラを刃に変える術。
チャクラを纏わせた愛用の2本のチャクラ刀「アイアンナックル」で相手を連続で切り刻み攻撃する。
武器の殺傷能力を高めるだけではなく、チャクラのコントロールで攻撃範囲を変えることも可能。

  • 閃光十字斬
相手を連続で殴りつけてから、両手に持った刃に風の系統のチャクラを練り込み相手を十字に切り裂く。

【来歴】

過去

三代目火影・猿飛ヒルゼンとその妻ビワコの息子として生まれる。
同じく木ノ葉隠れの里の上忍であるはたけカカシマイト・ガイとは忍者学校(アカデミー)時代からの同期。
若い頃は父親のヒルゼンに反発し、一時的に里を離れ、火の国の大名を守護する為に集められた大名直轄の忍組織"守護忍十二士"に志願しその一人として働いていた。
しかし、ある時、リーダーのカズマが守護忍十二士の半数を率いてクーデターを決行。
残りのメンバーと交戦し、守護忍十二士はアスマと地陸を除く全員が戦死*7。同士討ちにより守護忍十二士は壊滅した。
なお現在では十二士制度は廃止されているが、エリート忍者の登竜門と謳われ、国内の各地から集められ選び抜かれた忍者によって構成されていた12人のメンバーは名の知れた実力派の精鋭揃いで、現在も尚その勇名は国内外に轟いている。

第一部

初登場は中忍選抜試験編の開始時。
この時彼は、班員である先述の三名を中忍選抜試験受験に推薦している。

中忍選抜試験では教え子たちの試合を観戦したり、やる気の無いチョウジ焼肉で釣ったりシカマルの試合の解説役をしたりしていた。
日向ヒナタ日向ネジに殺されそうになった際には他の上忍たちが止めに入る中一人だけ動かずシカマルに不安視されたが、
大蛇丸主導で"木ノ葉崩し"が勃発した際には一人囮役を買って出たシカマルを救い出し、追っ手の大蛇丸の部下たちを瞬殺する実力を見せている。

その後、紅とのデート中にうちはイタチ及び干柿鬼鮫と接触、そのまま交戦状態になる。

「以後なんてのはねーよ。お前らは今からオレがとっちめる!」

…が、暁の強敵二人を前に大苦戦。
風の性質変化を纏わせたチャクラ刀で鬼鮫に手傷は負わせたものの、鬼鮫の大刀"鮫肌"に削られたりしてしまう。
援護に現れたはたけカカシもイタチの月読に敗れるが、マイト・ガイの乱入で中断した。

第二部

第二部に入って暁が本格的な侵攻を開始。彼の親友であった元守護忍十二士の一人・地陸*8もその犠牲となった。
その後、教え子のシカマル*9とイズモ・コテツの二人を率い、闇の換金所で暁の角都飛段に奇襲を掛ける。
だが、圧倒的な実力差の強敵二人に一行は大苦戦。

シカマルの影真似と分析力に助けられ、一時は飛段の首をハネるが、それでも死なない不死身の敵には如何ともし難く、最期は飛段の"呪い"により心臓を貫かれてしまう。
その後、チョウジらの増援が到着し、暁は尾獣の封印の為に一時撤退するが、時すでに遅く、アスマは助からなかった。

アスマは教え子三人に、最後の言葉を残す。

まずはいの。
「お前は気は強いが…面倒見のいい子だ…」
「チョウジもシカマルも…こいつら不器用だからな…頼む…」
「それから…サクラにも負けんなよ…忍術も恋もな…」

そしてチョウジ。
「お前は…仲間想いの優しい男だ…」
「だからこそ…誰よりも強い忍になる…」
「自分にもっと自信を持て…」
「それと…すこしダイエットしないとな…」

最後にシカマル。

「…お前は頭がキレるし…忍としてのセンスもいい…」
「火影にもなれる…器だ…」
「まぁ…めんどくさがり屋のお前は…ゲホッ…嫌がるだろうが…」

そして、以前将棋をした時に話した"玉"についてシカマルに話し、その"玉"を三人へと託す。

最後だからとやめていたタバコを一服し、そのまま逝去。

彼の死後、教え子たちは彼の死によって得た情報を元に作戦を立案、形見のタバコとチャクラ刀とを手にしたシカマルを中心に弔い合戦を開始し、見事に仇を討った。

第四次忍界大戦

第四次忍界大戦では、薬師カブト穢土転生させられる形で再登場。
このときアスマは、「感情を残しておいた方が有利になる奴らもいるだろーしね」というカブトの判断から、人格は生前のまま。カブトェ…。
酷ではあるが、教え子で最も勝機のあるシカマルたちが封印に向かう。
しかし、師であったアスマ相手の戦闘は厳しく、特にチョウジは戦意喪失気味。それでもチョウジは最終的に覚悟を決め、秋道一族秘伝の技のコントロールに成功する。
最後にアスマは*10「お前らにはもう何も言う事が無い。まさに完璧な猪鹿蝶だった!」と褒め称え、満足げに封印された。


【主な人間関係】

父親。
アスマ本人は木ノ葉の火影をも輩出した名門の家柄を快く思っていなかったらしく、若い頃は父親の猿飛ヒルゼンと忍が守るべき"玉"の在り処を巡って対立した。
この辺りの経緯についてはアニメオリジナルエピソードで詳しく触れられている。
だが、その"玉"を自らも担う立場となって初めて父親の言葉の真意が理解できたようで、父の死後に墓前で「アンタはちゃんと里長として役目を果たした」「かっこいい父親(オヤジ)だったよ…」と洩らした*11
…ここまでの説明でもう分かったと思うが、アスマのいう将棋の"玉"とは、我が子を含めた木ノ葉をになうこれからの子供達である*12
師を失ったシカマルたちも、これからは託される側から託す側へと変化し、新しい未来へと繋がってゆくだろう。

同じ木ノ葉隠れの上忍でアスマの嫁(アニヲタ的な意味ではない)。
第一部から恋愛関係を匂わせる描写があったが、第二部では婚約を果たすまでに仲が進展していた。
周囲には秘密にしていたみたいだが、恋愛ごとに敏い女の子のいのにはバレていた。
彼女と一子を設けたが、アスマは任務中に殉職し、我が子の顔を見ることは叶わなかった。

  • 猿飛ミライ
娘。
生まれる前に亡くなった父親のアスマのことは尊敬しているようで、任務には遺影に手を合わせてから向かうようにしている。

甥。
アスマの葬儀の際、木ノ葉丸は「アスマ叔父ちゃん…」と泣き顔を見せている。
木ノ葉丸からは「アスマ叔父ちゃん」と呼ばれているのでアスマは木ノ葉丸の父または母の弟。

アスマが率いる第十班の班員。
特にシカマルはアスマの一番のお気に入りだったようで、シカマル曰く「大切な事からくだらない事までいろんな事を教えてくれた」らしい。
将棋にもよく付き合っていた。
最後にアスマが生まれる我が子を託し、その師となって守り育てるよう頼んだのもシカマルである。

アスマが率いる第十班の班員。
第十班の紅一点。
アスマと紅の関係を知っており、アスマが実家の花屋に花束を買いにきた際、「紅先生によろしくねー!」と茶化している。

アスマが率いる第十班の班員。
チョウジからは強く慕われており、穢土転生された際もアスマとの戦いには一番消極的だった。
「食い気ばかり」と早くも中忍になったシカマルと比較して小言を言う事も多かったが、最期の言葉にもある通り、実際にはかなり期待していた。

  • 地陸
忍寺の僧侶で、かつては火の国の大名を守る守護忍十二士に選ばれたこともあるエリート忍者だった。
アスマとは守護忍十二士にいたころ背中を預け合った戦友で、シカマルに関係を尋ねられた際、アスマは「お前とチョウジのような関係」と譬えている。




追記・修正は同僚の女性と職場結婚して妊娠させた人がお願いします。

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最終更新:2024年01月29日 12:48

*1 色の違いで2種類ある

*2 17巻でナルトがカエル財布を取り出したシーンの注釈によるとあの世界は一両=こちらの世界でいう10円の価値らしいので3億5千万円相当

*3 シカマルだけは最初の中忍試験で既に昇格していた

*4 大食漢のチョウジがいるから額がスゴイ

*5 鬼鮫曰く「風遁以上の貫通力」

*6 キラービーは人柱力、ダンゾウは火影のライバル、と比較する相手が間違っているとも言える。飛段に殺されたのも悪質な初見殺しに引っかかったというべきだろう。

*7 実際はカズマは死を偽装して生き残っていたが

*8 地陸は闇の相場で三千万両の賞金首だった。

*9 いのとチョウジは別のチームに入っていたため別行動

*10 「最後の言葉は一回聞いてる」とシカマルが皮肉ったため、付け加えさせくれと、言い直してる

*11 その際、墓前にタバコを捨てて、一時的に禁煙している

*12 師の思いを託されたシカマルからこの答えを聞き、シカマルの父・シカクも満足そうだった