NiGHTS

登録日:2014/10/14 (火) 16:21:50
更新日:2021/11/09 Tue 22:32:06
所要時間






ナイツはいつもあなたの夢の中にいます。

1996年7月5日、セガサターンにて一本のソフトが発売された。
その名は「NiGHTS(ナイツ)」、正式には「NiGHTS into Dreams...」
セガが誇るクリエイター集団、ソニックチームが満を持して送り出したこのキラーソフトはプレイヤーの心を虜にした。
特に同時発売されたマルチコントローラー(通称「マルコン」)との相性はまさに抜群で、夢あふれるファンタスティックなステージを自在に飛び回る圧倒的なまでの爽快感と
絶妙なゲームバランスによって今なお愛され続ける一本である。

翌年にはあのFF7が発売されたこともあり、セガの絶頂と転落を象徴するような作品となってしまったのが...。
売上総数は39万2383本で、歴代セガサターンソフト中8位。


ストーリー

夢の世界ナイトピアを悪夢の世界ナイトメアに創り変え、人々の夢を支配しようとするワイズマンによって産み出されたナイツ。
しかし自由を愛するナイツはワイズマンに従うことをよしとせず、そのまま幽閉されてしまう。
徐々に侵蝕されていく人々の夢、しかしその中に数少ない「勇気」のイデアを持ち、ナイツを解放できる少年と少女がいた。
ナイツは彼らと共に、ワイズマンを倒して夢の世界を取り戻すために立ち上がる───。


登場キャラ

ナイツ(NIGHTS)

先述の通り、ワイズマンが産み出した悪夢の世界の住人ナイトメアンで、その中でもリアラ(後述)と並んで最上級の能力を持つ一人。
夢の世界を訪れたエリオット・クラリスと同化することで一時的にだが呪縛から解放される。
なお彼は、空中に円を描くことで周囲のものを吸い込むワームホールを開いたり(パラループ、という)、下半身をひれに変えて水中を泳いだりと
まさに自由奔放に夢の世界を自在に飛び回ることができる。

エリオット・エドワーズ(ELLIOT EDWARDS)

「勇気」のイデアを持ち、ナイツを解放できる少年。
仲間たちの中で一番のバスケプレーヤーだが、突如コートに乱入してきた年上の少年たちに格の違いを見せつけられ、すごすごと退散する。
その際抱いた負の感情が悪夢の世界へと彼を誘うが、迷い込んだ世界で数々のイデアを奪われるもたった一つ残された「勇気」のイデアが彼をナイツと巡り合わせる───。

エンディングでは胸に抱いた勇気が年上の少年たちに挑む決心を促し、堂々と勝負して認められる。

クラリス・シンクレア(CLARIS SINCLAIR)

「勇気」のイデアを持ち、ナイツを解放できる少女。
ミュージカルの舞台に立つことを夢見て練習に励む彼女だが、厳しい審査の場で落選することを恐れ、一歩を踏み出せないでいた。
その負の感情が彼女にとっての悪夢の世界への扉となるのはエリオットと同じ。

エンディングでは胸に抱いた勇気で堂々と審査を受け、審査員から絶賛されることになる。
ちなみに続編「クリスマスナイツ」ではこの二人相思相愛に。末永く爆発しろ。

ワイズマン

夢の世界を我が物にするため生まれた謎の存在。要はラスボス。
悪夢の世界そのものを創り出す、まさに神のような存在で、様々にステージを切り替えながらナイツに襲いかかってくる。

リアラ(REALA)

ワイズマンが産み出したもう一人の最上級ナイトメアン。
ナイツにそっくりの外見ながら残忍・冷酷な性格。能力的にもナイツと互角。

ナイトメアンたち

  • ギルウイング(Gillwing)
 画面を埋め尽くす巨大なドラゴン。ステージをゆっくりと周回しながら飛び回る。
 普通に倒すには都合10回、頭を吹っ飛ばす必要があるが、実は尻尾をパラループに巻き込めば一撃必殺。

  • パフィー(Puffy)
 風船のような身体でステージ内を跳ね回るケバいマダム。
 直接ナイツが倒すことはできないので、ステージ内のギミックをうまく使うべし。

  • ガルポ(Gulpo)
 水槽の中でじっとナイツを待ち構える巨大魚。
 何カ所かに水中に突っ込めるポイントが配置されているので、うまくガルポが軸線上に乗ったところで飛び込み体当たりで倒す。

  • クロウズ(Claws)
 すばしこい黒猫。
 ステージに配置されたネズミ花火に点火しながら飛び回る。この花火はクロウズの足場を兼ねているので、まずこちらを潰して逃げ場をなくすのが先決。

  • ジャックル(Jackle)
 ナイツたちの前に創造された、いわば失敗作。
 本作のボスの中では最難関ともいわれ、ホーミング性能を持つトランプで攻撃してくる。

システム

通常ステージ

奪われたイデアを取り戻すために、制限時間内に20個のチップを集めてイデアキャプチャーを破壊するのが目的。
しかしそれだけなら半分の時間も要さない。
NiGHTSの本領は、キャプチャーを破壊して以後の稼ぎプレイにこそある。
なお冒頭「自在に」飛び回ると書いたが、実際には決められた空間内を周回するもので、レースゲームの性格を持つとする向きも。

ステージはそれぞれ4つのコースに分かれており、一つずつクリアして4つのイデアを回収しきってスタート地点に戻るとクリア。

ボスステージ

それぞれ強力な能力を持つボスとの一騎打ち。
ステージ毎に様々な仕掛けがあり、それをうまく利用するのがコツ。


A-LIFEシステム

A-LIFEとは人工生命を表す言葉で、妖精かキューピッドのような姿をしたナイトピアの住人、ナイトピアン達がそれにあたる。
それぞれ好感度が設定されており、 ナイトメアンに襲われているナイトピアンを助けるとそのナイトピアンの好感度は上昇。
卵から孵せば、最初から好感度が高くなる。
逆にパラループで仲間を吸収するのを目撃されると大きく下がってしまう。
しかし『星降る夜の物語』では逆で、パラループでマイドリームに送れるので安心を。
また、ドリルダッシュかタッチダッシュで倒したナイトメアンをぶつけることで「メピアン」なる交雑種を作ることも可能。
ナイトピアンはもちろん、メピアン同士でもぶつかることで繁殖するので、やろうと思えばカオスな姿のメピアンも作れる。
そして、メピアン同士をかけ合わせた結果ピアンのパーツだけが選ばれた時にスーパーピアンが生まれ、ピアンタワーを建造する。

BGM

本作のBGMは世界観によくマッチした優しく、爽やかなものが多い。
これらの曲は上述のナイトピアンたちの感情値によって微妙に調子を変える仕様となっており、プレイ毎に雰囲気を変えたBGMが楽しめる
テーマ曲であり、エンディングにも使われた「Dreams Dreams」は神曲との評価が高く、アレンジのパターンも多い。

小ネタ

任務に失敗すると「game over(ゲームオーバー)」ではなく「night over(ナイトオーバー)」と表示される。
目が覚めて夢の世界から追い出されたということであろう。ここはわりと洒落てると感じた。

1プレーに必要な時間は10分前後と非常にテンポが良く、当時の攻略本ではスタッフが「毎日、風呂上がりに今日の1プレーを楽しんでもらう」ことを目指したという類の発言を載せている。
(正確なところは失念。引用できる方ヨロシク)

派生・移植・続編

クリスマスナイツ

発売同年冬、期間限定・1ステージのみの仕様で発売されたファンディスク的な一枚。
恐ろしいことにこれだけで130万枚もリリースしたそうな(Wikipediaより)。
本体(40万本弱)の3倍以上も売れたのかよ・・・

ナイツ~星降る夜の物語~

2007年、Wiiで発売された正式な続編。
新システムも色々盛り込まれている。

  • ペルソナ
ゲームを進めるごとに入手できる仮面で、様々な形態に変身できる。
全部で三種類あり、ドルフィンペルソナは水中移動が可能に。
ロケットペルソナは小回りが利かないが爆発的な加速力を持つ。
ドラゴンペルソナは速度が遅くなるものの、風や重力の影響を受けずに飛ぶことが可能になる。

  • 夢のしずく
いわゆる隠しアイテムで、当然ペルソナを使わないと取れない所にあるしずくもある。
60個すべてを集めると……?

  • マイドリーム
人工生命憩いの場で、そこでナイトピアンやメピアンを飼育することが可能。
最初は殺風景だがゲームを進めるごとにオブジェクトが増えていく。
しかし、一度に飼育できる数は80匹と少なく、色々なメピアンやスーパーピアンを作ろうと思うと間引きが必要になってくる
また、Wii本体に実装されている“Wii Channel”の中のひとつ「お天気チャンネル」に初めて対応したゲームソフトだったりする。

セガは10年毎に新作を発売する意向を持っているとか。
次は2017年になるのか?


移植版

PS2、PS3、Xboxでそれぞれ発売。グラフィックを一新した新バージョンを同梱している。





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最終更新:2021年11月09日 22:32