MJP機関・GDF軍の機動兵器

登録日:2014/10/09 (木) 00:06:15
更新日:2020/12/14 Mon 23:41:33
所要時間:約 23 分で読めます




銀河機攻隊 マジェスティックプリンス』に登場する機動兵器。




□アッシュ


(AHSMB=Advanced-High-Standard-Multipurpose-BattleDevice)

「全地球防衛軍GDF」の既存兵器群が「汎銀河統一帝国ウルガル」の機動兵器群に為す術もなく駆逐される状況に、「特務機関MJP」は次世代機動兵器の開発と専属パイロットの育成を推し進めた。
こうして地球暦(西暦)2109年=新宇宙歴(GC)87年に完成したのが、対ウルガル用として極秘裏に開発された新世代高規格汎用戦闘デバイス、通称「アッシュ」である。

GDF軍とウルガルのファーストバトル(非公式記録)から7年後のことだった。
(公式記録は、完成の1年前にライノス5機が交戦した時)


共通システムとして、外宇宙科学の最終応用形である「ジュリアシステム」(JURIA-SYSTEM)が搭載され、搭乗者とのリンクで能力を発揮する。
最優先事項の生存防衛本能を究極にまで高めており、パイロットとの「ハーモニックレベル」に応じて機体性能や行動が変化する。

このシステムはMJP機関の設立から1年後のGC36年、ウルガルから亡命した皇女テオーリアと世話役のダニールにより提供された技術の情報を応用したものである。
名称の由来は開発者であるジュリア・ツダ博士(そして演出担当の松村樹里亜氏)。

デザイン上の未使用アイディアに「頭部状態変化」があり、感情を素体の頭部の色とパターン変化で表示していたが劇中では生かされず。


アッシュの中で初期に開発されたものは5機存在し、ザンネン5こと「チームラビッツ」に配備された。
操縦の反応速度が良すぎて作戦後は破損していることが多く、試作機ということもあり運用には手間がかかる。

各機にはパイロット固有のDNAが登録され、実質的に専用機となっている。
しかし、アサギが整備中のレッド5に搭乗した際に反応があり、共通の遺伝子が起動の鍵となっている様子。

遺伝子を採用することで、ウルガルの生体兵器の特性を取り入れている。
アッシュはそれぞれ生存本能の度合いや性格が異なるという個性があり、パイロット自身も気付いていない部分もある。


ブルー1には素体となる「コア・モジュール」が導入されている。
パーツの共用化を図るために、コアをベースに特化した機能を持たせる方向性で進化させ、既存兵器を凌駕する性能を実現した。

この構造はローズ3とレッド5にも採用され、カラーリングや頭部の形状が異なる。
未採用のパープル2とゴールド4も手足を分離でき、本体の形状は他の3機とほぼ同一。

コクピットハッチの展開は頭部ごとスライドする構造で、緊急時は頭部がパージされる。


MJP機関のメカデザイン担当の谷裕司氏によると、コアを主人公機として描いたが、最終的にアサルト・イェーガーと合体することになったとのこと。
そしてヒーロー性のあるレッド5のデザインがそのまま採用され、それを基準に全機がテンコ盛りの方向性に決まった。

胴体は統一し、パーツ単位で違うシルエットになるよう意識したらしく、デザイン上の統一イメージとして模様・色に和風の意匠も取り入れられている。
元永慶太郎監督の「ひとつひとつ差別化したい、見分けがつきやすくしたい」という考えでもある。

その他、アッシュ各機の頭部にはアンテナがあり、ウサギの耳がモチーフと思われる。


素体は戦闘経験を蓄積することで成長するが、機能や装備に関しては機械的なアップデートを必要とする。
多機能な武装や装備が豊富に用意されているのは、アッシュの特性を考慮したからでは、と推測されている。

監督の「いろいろな武器がたくさん欲しい」というオーダーで追加され、いっぱい変えて遊びたいという気持ちもあったらしい。


本項目でジュリアシステムの設定をすべて解説すると、それだけで膨大な文章量になってしまうため、これ以上の記述は割愛する。
詳細な情報については『オフィシャルアーカイブ』を参照していただきたい。


アッシュには支援艦艇の「ピット艦」が1隻ずつ用意されている。
輸送や整備、補給等、前線におけるサポートが可能で、修復作業もある程度行える。
ローズ3用は整備スペースの広いハイカーゴ型で、ブラック6用は徹底して効率化が図られている。

各機体はピット艦の電磁射出機から「ブラストオフ」(発進)する。
この発進シークエンスのバンクはミッションにより武装が異なる場合もあり、CGアニメーションを制作したオレンジの努力の結果である。
また、発進後にスラスターから出る光の形は機体により異なる。

ピット艦はMJP機関が開発した最新鋭機動戦闘母艦「ゴディニオン」に接続され、重整備はメンテナンスルームで行われる。


アッシュの開発秘匿名称は基本的に鳥類が由来となっている。




□アッシュ一覧


○本編の機体


AHSMB-005 レッド5(RED-FIVE)

指揮汎用型(フォワードリーダータイプ)
ヒタチ・イズル専用機

開発秘匿名称:88式多用途戦術戦闘兵器E型「エゴリウス」
全高:14m

〈パワーユニット〉
主機:コーディエレフ MAA-004F型アイオネス転換機
副機:MBA-108B型アイオネス転換機×2
光学装置:90式超深度三次元複式立体探査測距機
主計算機:J-MX88E


アッシュの最新鋭モデルの試作5号機。
セーフティ機能を限界まで高めるというコンセプトのもと、本機独自の自己防衛反応が組み込まれている。

ヘッドユニットには4本のアンテナや2連のカメラアイがある。
背部の翼やマント状のブースターも特徴的。

汎用戦闘型のブルー1をベースにしており、あらゆる戦況に対応できる。
また、J-MX88Eの搭載等により指揮系統も強化され、コントロールと連携した指揮管制も可能。

後述のアサルト・イェーガーとの合体は、直接的な発展機である本機にのみ継承された。


〈標準武装〉
88式ビームキャノン
88式機動鉈剣ヘビーマチェーテ
88式内殻式連射銃ニーブロック
88式軽粒子銃アームガン
88式格闘用護剣ソードカウンター
89式B型荷電粒子砲(HEPビームキャノン) / HEPキャノン

〈選択装備〉(多くは劇中未使用)
90式重多目的複合砲HMランチャー / マルチランチャー
90式重多目的複合砲HMランチャー / 重マルチランチャー
90式遠距離多目的複合砲ロングボウ
90式近距離複合戦闘装備チェーンレールキャノン1
90式近距離複合戦闘装備チェーンレールキャノン2
脚部追加ソード


◇ケレス大戦仕様
「オペレーション・サンダーボルト」(通称:ケレス大戦)におけるフル装備仕様。


◇コア・モジュール 宇宙用装備
肩部や腰部、脹脛部にスラスターを搭載した装備。
スラスターの数はミッションにより変わる。
「オペレーション・アレス」で使用した移動通信中継機は腰部にマウント。

〈搭載武装〉
ビームガン
シールド(打撃武器も兼ねる)


◇フルバーストモード
「オペレーション・ゴライアス」において、ジアート機との戦いで覚醒したイズルにレッド5が呼応し、ハーモニックレベルが飛躍的に上昇したことで発動した形態。
頭部装甲がスライドしてカメラアイがもう1対増えている。

スピードやパワー等のあらゆる性能が底上げされている。
背部や足の装甲から発せられる翼状の蒼い粒子は攻撃や防御にも使用される。

ウルガルの闘争本能をイズルが凌駕したことから、新たな遺伝子の可能性を示した姿とされる。
最終決戦の「生きて仲間の元に帰りたい」という願いにより発現した力は、イズルとレッド5の双方にとって理想的なシステムの稼働状態であったと考えられている。



AHSMB-001 ブルー1(BLUE-ONE)

汎用型全戦域対応型(フォワードタイプ)
アサギ・トシカズ専用機

開発秘匿名称:88式多用途戦術戦闘兵器A型「アクィラ」
全高:14m

〈パワーユニット〉
主機:コーディエレフ MAA-004D型アイオネス転換機
副機:MBA-108A型アイオネス転換機×2
光学装置:88式超深度三次元立体探査測距儀
主計算機:J-M87ZZ


すべてのアッシュの基本形となった試作1号機。
積層型の装甲は鎧武者のような外観で、武器も日本刀型。
デザインとしては武者+神社というコンセプト。

「MF-86A ライノス」をベースにコア・モジュール構造を導入している。
アッシュというカテゴリーを決定づけた試験型で、運用テストの結果を元に残りの4機が製造された。
他のアッシュよりも一世代前の機体だが、パイロットのアサギの腕でカバーしている。

アサギは1年間にわたる秘密テストに参加し、「グランツェーレ都市学園」を「休学」という扱いになった。
これにより周囲からは落ちこぼれとみなされ、彼の大きな苦悩へと繋がった。

「核」となるコア・モジュールを外部戦闘モジュール「アサルト・イェーガー」と「リンケージ」することにより出力を高める。
汎用性の向上や機能の拡張を図ったシステムである。
この形態は「アサルト・イェーガー装着モード」と呼ばれる。

前衛用の汎用型としてあらゆる戦闘に対応できるが、アサギの好みに合わせ格闘戦がメインのセッティングが施されている。
両腕のアームブレイカー(アームユニット)は柔軟で腕に巻きつき、ビーム拡散シールドとして機能する。


〈標準武装〉
88式突撃刀アサルトブレード
88式可変斧槍銃ガンハルバート
87式機動剣盾アームブレイカー
87式高機動誘導弾マジックワンド
89式肩部衝撃砲(ISキャノン)

〈選択装備〉
90式重電磁加速砲イレイザー


◇フルアーマースタイル
「オペレーション・ナイトブロウ」におけるフルアーマー形態。
柔軟な戦闘に対応できる。


◇ケレス大戦仕様
従来の近接戦重視ではなく、多数のウルガル機との戦闘を想定した遠距離武装になっている。
戦況によって指揮や攻撃面をレッド5と役割を分担できる。


◇コア・モジュール 宇宙用装備
基本はレッド5と同一で、シールドは装備していない。
オペレーション・アレスで使用した偵察用カメラは左肩部にマウント。

〈搭載武装〉
ビームガン



AHSMB-002 パープル2(PURPLE-TWO)

広域戦術警戒管制型(コントロールタイプ)
クギミヤ・ケイ専用機

開発秘匿名称:88式多用途戦術戦闘兵器EA型「レーヴァン」
全高:12m

〈パワーユニット〉
主機:コーディエレフ MAA-004DⅡ型アイオネス転換機
副機:MBA-108E型アイオネス転換機×1
光学装置:90式超深度三次元複式立体探査測距儀
主計算機:J-XM88A×2


ケイの特性を生かし、最適な行動パターンの算出を目的とした電子戦タイプの試作2号機。
四肢はなく女性的なフォルムを持ち、頭部にある耳のようなアンテナが大きい。

適切に分析を行う管制機で、アッシュおよびゴディニオン、偵察衛星と情報の一元化を行う。
多数の電子機器を搭載している他、最新鋭の主計算機に加え予備計算機も搭載。
主機の発電能力も強化されている。

コクピットはスタンディングスタイルで、円形の専用のコンソールパネルがある。
通信モニター画面は表示される情報量が多い。

戦況を常にモニタリングし、最大で10機分のアッシュのデータ処理ができる。
データの共有も本機を介して定期的に行われ、アッシュ同士の連携も常に向上している。

ゴールド4をゴディニオンの砲撃管制装置と直結した際、拡散レーザー照射後に着弾反応から敵位置を正確に割り出し、算出した128パターンの予測射撃データから最も高い確率のものを導き出している。

電子面で力を発揮する反面、武装は最低限しか搭載されず、本機が狙われた場合は全体が窮地に陥る可能性も高い。


〈標準武装〉
88式複合軽粒子銃
89式2号Ⅱ型三次元複合センサー(非戦闘用)
AJS-4広域超分解能レーダー(非戦闘用)
リングレール

〈選択装備〉
89式自律防御用粒子銃レイルディフェンダー
91式機動粒子防御機アクティブガーダー
86式機動爆雷
90式粘着爆雷
90式高機動誘導粒子剣スラッシュソード


◇フルアーマースタイル
オペレーション・ナイトブロウにおける形態。
攻撃面が大幅に強化されている。



AHSMB-003 ローズ3(ROSE-THREE)

高機動遊撃型(ブースタータイプ)
イリエ・タマキ専用機

開発秘匿名称:88式多用途戦術戦闘兵器B型「スィフト」
全高:30m

〈パワーユニット〉
主機:コーディエレフ MAA-004E型アイオネス転換機
副機:MBA-108A型アイオネス転換機×2
ブースター部:MJP標準二段単列 Ⅲ型 D式アイオネス機
       GDF技研 Ⅲ式改 2融合機関
光学装置:90式超深度三次元立体探査測距儀
主計算機:J-M87ZZ×2


優れた動体視力と強大なGに耐えうる肉体を持つタマキに最適な3号機。
四肢にスタビライザーやブースターユニット、艦艇用の動力部を搭載しており、蝶の羽のような形状。
移動用の脚部を持たず、地上で出撃する際は専用の発射台が用意される。

コクピットの仕様はライディングスタイル。
緊急用サービスハッチもあり、劇中ではオーバーヒートした際に開いた。

多重高加速偏向推進器と重力抑制機により、最大20Gオーバーの超加速ができる圧倒的な性能を獲得。
その大出力を制御するために主計算機を2基搭載している。

コア・モジュールはブルー1をベースに本機用に最適化されており、腰部に羽のようなパーツがある。
脚部の構造は簡略化され、足は展開するが歩行用ではなく着陸用。
デザイン上のイメージは船の先端にある女神像とのこと。

結果的に大型化したが、ブースターユニットは他機を搭載して地球への降下や目標への輸送手段に用いた他、コアからパージして質量弾にするといった有効活用もされている。

腰部に収納されている多目的ケーブルは他機をけん引する際にも使用される。


〈標準武装〉
88式内蔵式重粒子砲
89式重粒子投射機メガビームランチャー
86式巡航対艦誘導弾トライデント
87式高機動誘導弾マジックワンド
91式複合多弾頭中距離迎撃誘導弾スプリント
89式対遮蔽物貫通大型誘導弾フォートバスター



AHSMB-004 ゴールド4(GOLD-FOUR)

超遠距離支援砲撃型(ガンナータイプ)
スルガ・アタル専用機

開発秘匿名称:88式多用途戦術戦闘兵器C型「シュペヒト」
全高:14m

〈パワーユニット〉
主機:コーディエレフ MAA-004D型アイオネス転換機
副機:MBA-108A型アイオネス転換機×4
光学装置:88式改 Ⅲ型超深度三次元立体探査測距儀
主計算機:J-XM88B


リンケージ構造をオミットし、砲撃機能に特化した方向性で開発された試作4号機。
主に最後方からの長距離射撃にを担当する。
砲撃時と砲撃管制装置用の動力として副機が2基追加されている。

ミリタリーオタクのスルガらしく武器が多く、各部のリングレールにもセットされる。
各部にウェポンマウントが設けられ、MJP機関とGDF軍の全タイプの砲撃武器を装備できるため圧倒的な火力を誇る。

前腕に汎用マウントラッチがあり、「オペレーション・マクリーン」では設置式の爆弾を搭載した。

コクピットは精密射撃用のコントロールユニットが搭載。
グリップは可変式トリガーの特殊タイプ。

ヘッドユニットは高度な射撃用センサーとして機能する。
コントロールが敵を補足した際、射撃時に右方向へスライドし、より正確な射撃を実現している。

腰部に装備された3基のジャイロユニットは姿勢制御の役目を果たし、宇宙空間での精密射撃に必要不可欠。

パープル2とのリンケージにより、ゴールド4の電子機器では対応できないエリアへの精密射撃が可能。
ゴディニオンや艦艇の砲術管制システムとのリンクでは、それぞれの武装をゴールド4が使用できる。


〈標準武装〉
88式90ミリ70口径高位荷電粒子砲
87式大型対艦誘導弾デスファイア
インパクトキャノン
86式40ミリ45口径輻射誘導光子共振式速射砲
87式高機動誘導弾マジックワンド

〈選択装備〉
ウェポンコンテナ
88式短距離拡散粒子砲
91式複合多弾頭中距離迎撃誘導弾スプリント
機雷
88式中距離インパクトキャノン
87式拡散インパクトキャノン
86式機動爆雷
追加装甲
90式超長距離狙撃用重集束ビーム砲フライシュッツ


◇フルアーマースタイル
オペレーション・ナイトブロウにおける武装強化仕様。
防御強化案として胸部に反応装甲、腰部に電磁装甲増加装甲が追加され、重量は増したものの火力は大幅に向上している。


◇ケレス大戦仕様
最大火力仕様のフル装備タイプ。
右腕のモジュールを90式重レーザーに換装している。
一部の装備はフルアーマースタイルから継承されている。
イメージデザインでは左手にナイフも確認できる。


◇フライシュッツ装備モード
グランツェーレ都市学園防衛戦で登場。
戦術重レーザーを元に開発された大型ビーム砲を右腕に換装した特殊仕様。
宇宙空間から地上への超長距離狙撃が可能で、専用のモニター画面が表示される。

気象や自転による大気の揺らぎ、重力の干渉まで計算に入れなければならない。
また、1射ごとに長時間のエネルギーチャージを要する。



AHSMB-006 ブラック6(BLACK-SIX)

次世代汎用型(マルチロールタイプ)
クロキ・アンジュ専用機

開発秘匿名称:92式汎用戦術兵器A型「ヴァルチャー」
全高:14m

〈パワーユニット〉
主機:コーディエレフ MAA-004D型アイオネス転換機
副機:MBA-108A型アイオネス転換機×2
光学装置:88式超深度三次元立体探査測距儀
主計算機:J-XM88A


アッシュの量産化を想定し、新統合整備計画により次世代の主力機として開発された試作6号機。
これまでに実戦に投入された5機の戦闘データがフィードバックされ、次世代汎用型でありながら各機の特徴を受け継いでいる。
アッシュはそれぞれ一つの用途に特化していたが、本機は指揮の他に格闘や砲撃、電子戦等、あらゆる戦局への投入を目指している。

主要モニター画面は特徴的な空間モニターを採用。

レッド5がベースの直接的な発展型でその意匠もあるが、設計は生産性を考慮し装甲形状や各部が簡略化されている。
武装を取り外した状態はコア・モジュールに近い。

アサルト・イェーガーシステムはオミットされているが、各部武装はユニット化され、短時間での補給と速やかな再出撃が可能。
メンテナンスはオートマチック化され、アンジュ以外にピットクルーを必要としない等、将来的な運用面も視野に入れられている。


〈標準武装〉
92式複合銃剣アパッシュガン
91式肩部短距離高機動誘導弾サイドアーム
91式脚部多連装高機動誘導弾ブラックファイア

〈選択装備〉
91式多連装砲撃ユニットシールドナックル
92式重インパクトキャノン



○本編未登場


AHSMB-007 試作7号機 近接戦闘重視型

AHSMB-008 試作8号機 中遠距離支援型

AHSMB-009 試作9号機 戦術支援型

AHSMB-010 試作10号機 高速一撃離脱型


試作1~5号機の運用テストのデータと、ライノスA型を中心に収集された戦闘データを元に、量産を前提に開発されたのが試作6~10号機である。
5機の基本構造は同一だが、細部の形状や武装が異なる。

実戦テストを繰り返し、最終的に多用途戦闘型である試作6号機(ブラック6)をベースに量産を行うことが決定した。




□ハイモブ


(High-Mobility-Multipurpose-BattleDevice)

GDF軍により開発された高機動多用途戦闘デバイス、通称「ハイモブ」は、GC66年に「アイオネス理論」を使用した汎用宇宙作業機体として実用化された。
それ以前、GDF軍の設立から7年後のGC37年に、外宇宙生命体技術とアイオネス理論を融合した深宇宙開発用機体が完成している。

アイオネス理論とは、GC22年にプリモ・アイオネス博士が発表した理論である。
ここから核融合機関の効率が飛躍的に向上し、宇宙開発(火星や小惑星)が活発化し、人型兵器の開発が軌道に乗った。
この理論により「アイオネス機関」が生み出され、宇宙戦艦からハイモブやアッシュまで、この画期的な機関で動いている。
軍事・SF担当の鈴木貴昭氏によると、SFアニメではお約束の「謎理論&謎機関」とのこと。

メカデザイン担当の森本靖泰氏は、GDF軍のメカをワンオフではない量産機のイメージでそれぞれデザインした。
また、ハイモブはアッシュとの繋がりを意識して曲面も少し使われている。

ハイモブの名称は多くが恐竜から取られている。




□ハイモブ一覧


○簡易型&メガラプトル関係


簡易型多用途戦闘デバイス

人型機動兵器ハイモブの中でも初期に開発された機体。
動力部に手足を付け、宇宙戦闘機のリムーバルスラスターとコクピットを装備した作業用ユニット。
腕部は格納式で、この時点ではまだ人型のシルエットからかけ離れた形状となっている。
後ろに伸びたケーブルでエネルギーの供給を受けて稼働する。

初期タイプの本機からは良好な試験結果を得られた。
ハイモブはここからメガラプトルやライノスへと発展し、現在のアッシュへと繋がっていく。

現在は簡易兵装を取り付けた戦闘デバイスとして、主に拠点防衛用の可動砲台としてGDF軍の前線基地に配備されている。
上部に多数備えられたレーザーファランクス(レーザー砲)は、外部からの電源供給により発射される。

オペレーション・アレスでダニールが乗っていた機体は、作業用ユニットとメガラプトルの中間のような形状だった。


〈標準武装〉
レーザーファランクス



メガラプトルHF-82(82式高機動戦闘兵器)シリーズ

作業用ユニットを改修した、本作の標準的な機動兵器。


HF-82S アンガトラマ

GDF軍の主力兵器として運用される、宇宙用高機動汎用機。
地上用機動砲台の「メガラプトルHF-82A/B バリオニクス」をベースに、宇宙用作業機械として開発された。

小型機動兵器で、構造はアッシュと比較するとかなりシンプル。
腕や脚は人間的な動きはできず、フレーム一体形のボディで腰が回らない。
しかし頑丈で部品交換も容易な構造で、生産性を重視している。

動力源は小型エンジンを各部に分散して搭載されている。
機動力は宇宙戦闘機よりも下回るが、ある程度は単体で宇宙空間を移動できる。
地上用としての運用も可能で、脚部やスラスター等を換装する。

戦闘では使い捨て式レールガンや各種武装を搭載するが、本来は純粋な戦闘用ではなく、艦艇整備や小惑星開発、基地建設等が主任務である。
ウルガルの機動兵器に数では優るものの、性能では大きく下回るため、実戦では対抗できなかった。
オープニングで一瞬だが倒されているのは本機。

ライノスのレールガンは、形状的に本機のものから発展したと推測されている。


〈標準武装〉
レールガン
ミサイルランチャー
シールドマガジン(使用後にシールドと格闘武器になる)
小型シールドマガジン(0G仕様のタイプ)



85式試製実験戦術戦闘兵器イリタトル

GDF軍に参加する各国は、メガラプトルシリーズをベースに自国で運用・製造しやすいように改良を加えた。

イリタトルは、MJP機関が独自技術を投入して開発・各種試験を行った機体。(本編未登場)
従来のメガラプトルシリーズよりも圧倒的な高性能を誇り、戦闘兵器としても優秀な結果を収めた。

量産性を上げるために、根本的なフレーム構造を見直して製造されたのがライノスである。



○ライノス関係


MF-86 ライノス(Rhinos)(86式汎用戦術戦闘兵器)

既存のハイモブと最新のアッシュの中間的な能力を持つ機体。

本機を元にした、練習機型(練習機兼実験機)のT型、ジュリアシステム搭載型のA型、その改良型のB型、GDF用のジュリアシステム排除型のE型といったバリエーションが存在する。

各種テスト用として初期に生産されたT型は多くの学校に配備され、アッシュのパイロット候補生たちが訓練で使用する。

A型はアッシュや性能向上型の開発用テストベッド(プロトタイプ)になった機体。
新型エンジンや「プロトタイプジュリアシステム」、各種兵器の運用テストが行われた。
各種パーツの中でアッシュ用として効果的と認められたものを搭載し、MJP機関内部の「チームドーベルマン」等の特殊部隊に配備されている。



GHF-86 ウネンラギア

月面工廠で開発された、ライノスとは別系統の発展機。(本編未登場)
メガラプトルシリーズをベースに各国が開発した独自機体の試作機を元に、MJP機関から開示されたイリタトルのデータを使用している。

メガラプトルシリーズに代わるGDF軍の主力機体で、外観はライノスに酷似しており、一部の武装も共通化されている。
しかし内部構造は異なり性能もライノスを下回るため、MJP機関からライノスのデータが開示されて以降はそちらが主力機となった。

装備や操作性が共通化されていたため、移行は比較的スムーズに進んだとされる。
また、ウネンラギアとライノスのハイブリッド機体も存在している。




□量産型アッシュ群


遺伝子の共通性はオミットされ、素体は一種の生体コンピュータと割り切ることで量産化を実現した。

大中華連合と(ロシア・ベラルーシを除く)ベラロシラム諸国会議機構はGDF軍への参加に反対し、長らく独自の兵器や戦術を運用してきた。
この2つの経済圏は発展の流れに乗り遅れており、最終的に参加して以降もそれは響いていた。

GDF軍とMJP機関はライノスとアッシュの技術情報を各陣営に託し、各地ではそれを元に新型機動兵器の開発や既存兵器の強化改修・増産を進めた。
各国の独自技術により開発されたアッシュコピー機も、アッシュ量産化の波を受けた機体であるとされる。

以下の機体は「オペレーション・ヘブンズゲート」後半の戦局から出陣した。
ジュリアシステムを搭載していないため性能は試作機を下回るが、戦闘では十分に活躍する。




□量産型一覧


ASHMB-006B シュライク

全高:14m

〈パワーユニット〉
主機:コーディエレフ MAA-004DE型アイオネス転換機
副機:MBA-108AE型アイオネス転換機×2
光学装置:88式超深度三次元立体探査測距儀
主計算機:J-EM88A


アッシュの正式量産タイプ。
外観はベースとなったブラック6そのもので、カラーリングが異なる。
汎用機体となりバランスが良く、連続稼働時間も延長された。

機体名のシュライクは、試作型アッシュに付けられていた開発秘匿名称と同様に、鳥類の名前を用いている。
これは2つのアッシュコピー機の名称も同様である。


〈標準武装〉

〈選択装備〉

それぞれブラック6と同一。



先進襲撃机械11型鳳凰

大中華連合が独自開発した機動兵器。
オートマチック整備ということで設計は簡略化されている。
頭部は武装ユニット化され詰め込まれており、交換が容易。


〈標準武装〉
主砲(ビーム)
インパクトキャノン
ミサイルランチャー
キャノン砲

〈選択装備〉
手持ち武器



Птмо-2サラカプート

ベラロシラムが独自に入手したゴールド4のデータを元に開発した機体。
頭部にはセンサーとツインアイがある。
脚の付け根はボールジョイント関節で、踵はハイヒール型。

右腕の巨大ビーム砲は後部に2本の真空管が備わり、その手前に排熱口がある。
最大出力で発射すると真空管がパージされる。

左腕巨大アームは展開可能で、ビーム刃やミサイルポッドを搭載している。


〈標準武装〉
巨大ビーム砲
巨大アーム
ビーム刃
ミサイルポッド




□その他


アニメ版と同一の世界観でほぼ同じ時期を描く漫画版においても、グランツェーレ都市学園で運用されるテスト機などが登場。

また、コア・モジュールとアサルト・イェーガーに関する詳しい解説も行われた。

ちなみにアニメ版のアッシュが漫画に初登場したのは、第6話を別視点で描いた話の模擬演習シーンである。




□参考資料


番組公式サイト

公式動画『AHSMB BATTLE DIGEST』

BD付属ブックレット

『銀河機攻隊 マジェスティックプリンス オフィシャルアーカイブ』

『メカ・ロボットアニメ超まとめ!! 2013-2014』
(『GREAT MECHANICS DX』を再構成したもの)




□立体化について


谷氏は当初からおもちゃ化を想定しており、海洋堂の『リボルテックヤマグチ』のヴァッシュ・ザ・スタンピードを見て「これぐらいなら立体化できるんだ」と思いデザインに取り組んだという。
ただ、本当はコア機ぐらいのデザインが理想で、コア機はウルトラマンのソフビ人形と同じイメージでデザインしており、商品化もしやすいのでは、と考えていたらしい。

ゴールド4の首のスライドは、「商品化した際に面白いかな」と思った監督が考案したギミックで、「手が銃になってて装備が変えられるのはわくわくするじゃないですか」と話している。


コトブキヤからはプラモデルでレッド5とゴールド4が立体化。
レッド5は初回特典の武器パーツが付属する〈ケレス大戦仕様〉として発売された。

アッシュやハイモブがもっと立体化されることを願おう。






ザンネンメカだっていいじゃない。

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最終更新:2020年12月14日 23:41