節目節目に気合いを入れ直せ(銀魂)

登録日:2014/10/05 (日曜日) 20:34:50
更新日:2019/04/21 Sun 01:23:20
所要時間:約 6 分で読めます





「アニメ銀魂が、2年目突入に際してやっておく必要がある、やるべき事……」
「やるべき……」 「こと……」
「それは」
「それは?」
「それは……」



「テコ入れだァァァァァァァッ!!」



『節目節目に気合いを入れ直せ』とは、アニメ『銀魂』の第50話。
原作には無い、アニメオリジナルエピソードである。


○あらすじ

低視聴率や放送枠の移動など、数々の災難に遭いながらも2年目に突入……否、なだれこんでしまったアニメ銀魂。
いつ打ち切りになるか分からないという現状を打破するために、銀時はアニメ銀魂のテコ入れを提案する。
やがて噂を聞きつけたレギュラー陣の面々も次々とテコ入れ会議に参加していき、各自好き勝手なアイデアを出し始めるのだが……。


○概要

アニメ銀魂の通算50話目にして、2年目(シーズン其之二)の第1話でもある、ある意味記念すべきエピソード。
メタネタやパロディの量と密度が原作以上であることに定評のあるアニメ銀魂だが、この話はまさにメタネタ・パロネタ芸の究極である。
数々のアニメや映画のネタをこれでもかと詰め込み、しかも権利者がブチ切れるほどの精巧さで茶化す。それがほぼ24分間に渡って続くのである。
約2年後に放映される第150話「長いものには巻かれろ!!」(こちらは最終回ネタ)と並んで、アニメ銀魂屈指のギャグ回として人気も高い……はず。
ちなみにこの回は大和屋暁、横手美智子、下山健人とアニメ銀魂の脚本家の共同執筆によるものだったりする。


○劇中でのテコ入れ案


◆タイトル変更

最も手っ取り早く、分かりやすいテコ入れ。
「2」や「~ズ」、「Z」とか「X」、「もっと」とか「またまた」を付けたり、「さらば」とか「永遠に」とか「完結編」で悲壮感を煽ったり。
新八Vはアリだと思うよ」
銀時「なーに、また『新たなる旅立ち』とか言って仕切り直しゃいいんだよ」

ちなみにこの案は、後に『よりぬき銀魂さん』(再放送)『銀魂’』『銀魂’延長戦』(第2期)『銀魂゜』(第3期)『銀魂.』(第4期)という非常に細かい形で実現している。


◆主役ロボ変更、新兵器登場

新八「メカもロボもいませんよ、このアニメ」


◆主役交代

本エピソードはここからが本番である。

●『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ娘。
神楽の案。運命に翻弄される少女の一大大河ドラマ。
結婚式当日、一発の銃弾で婚約者(新八)を失った神楽は、ある雨の日に銀時と出会い、恋に落ちる。
ささやかな生活を送る2人。しかし、一杯のかけそばと時代の波が2人を引き裂いていく。
そして舞台は宇宙へ。サザビーっぽい何かに乗ったキャサリンと死闘を繰り広げる神楽。
果たして、寺田屋お登勢の地球壊滅作戦とは!?
「君はまだ本当の銀魂を知らない」

ありがちな大作メロドラマの予告編パロディかと思いきや、物語はいきなり逆シャア風に。
製作スタッフの名前もギャグとして映されているのだが、パヤオの息子っぽい人が監督だったり、深作の息子っぽい人が脚本家だったりと、色々細かい。


●『ふたりはタマキュア Silver Soul
お登勢とキャサリンの案。
もはや説明不要の問題作。項目参照。
神楽←(6年後のプリキュア)「お前達は世紀末を闘ってれば十分アル! YOUはSHOCKネ!!」

●『宝ヅラ歌劇団物語』
桂の案。
ヒップホップの音が鳴り止まない薄汚れた街。敵対グループ(真選組)との抗争(バズーカ有り)から、命からがら逃げる桂。
ラーメン屋のバイトを首になっても、友がこの街に見切りを付けても、桂は夢を叶えるために邁進する。
そしてラストでは、銀時や西郷をはじめとした沢山のカマ仲間と共に、『ベルサイユのブタバラ』を高らかに歌い上げるのであった。
「信じていれば、必ず夢は叶う」

池袋西口公園っぽい導入から、いつの間にやらヅカ風の舞台へ。
ドレスを着たオカマ達が一堂に会して歌う画は、一度見たら多分忘れられない。
新八「だいたいアンタの夢って何なの?」


●『SACCYAN
さっちゃんの案。「押しても駄目なら」の理屈で脱M宣言し、ドSな新展開を目指した。
全米42州で放映禁止になった(らしい)、戦慄のサスペンスホラー。
銀時の行く先で次々と死んでいく仲間達。
独房に押し込まれ、拘束衣を着せられてもなお、小泉今日子よろしく不気味な笑みを浮かべるさっちゃん。
「決して1人で見ないでください」

ホラー映画の予告でよくある「怖いシーンばかりでストーリーが全然分からない」現象を見事にパロディ化。
鞭で打たれるシーンで銀時が叫ぶ「小林!小林!」の由来は、もちろんさっちゃんを演じている小林ゆう
新八「今度は深夜に枠移動になるじゃんか!」←10年後本当にそうなりました。


●『つかめ! DRAGONBLEAPIECE』
お妙の案。少年達の心を掴むため、努力と友情、そしてパワーインフレを地で行く王道展開に走る。
古より伝わる7つの玉を探すために集まった、6人の勇者たちの冒険譚。
どっかの砂漠の王国っぽい場所で、スナスナ七武海っぽい近藤とか死神代行っぽい近藤とか緑の人造人間っぽい近藤をなぎ倒していくお妙。
「卍解!」「ゴムゴムーっ!」「波ぁーっ!」
今年度最高のファンタジー!

ジャンプ的には一番ヤバいであろうネタ。特に背景のアラバスタはマジでそのまんまである。
近藤の前にお妙に襲いかかった敵キャラ(マダオ)も、どう見ても某斧手の大佐後にマダオ声の海軍元帥が誕生するとは知る由も無かった
タイトルはカバン語と言うのもおこがましい無茶苦茶な繋ぎ方だが、それぞれの元ネタに合わせて題字もそっくりにしてある。
新八「出来るかァ! 危ないのがそこかしこに仕掛けられてるじゃんかァァァ!」
お妙「少年のハートもがっちりつかめるわ!」
銀時「その前に俺たちのハートが偉い人に握り潰されそうなんですけど」


●『MADAO』
長谷川の案。本人いわく「輝きに満ちたサクセスストーリー」のはずだったが……。
大会社で働いていたものの、ある日突然社長からリストラ宣告を喰らってしまった長谷川。
自販機の下の小銭を漁るほどに落ちぶれた生活を送っていたが、ある日自分と同じように小銭に手を伸ばした武蔵っぽい人と出会う。
かくして、<希望>を忘れた男・長谷川と、<愛>を忘れた男・武蔵の、奇妙な旅<ロード>が始まったのであった。
世界中が涙した、感動のサクセスストーリー。真実の生き方が、そこにある――。

冒頭の「泣く観客」や「新聞の見出し引用」を始め、感動系ヒューマンドラマにありがちな要素がたっぷり。
電車の迫る線路を走ったり、夕陽を背景に歩いたり、雨の中で殴り合ったり朝日を眺めたり。
熱いBGMも相まって、何となく感動しそうになってしまうこと請け合い。
それでいて肝心のストーリーはよく分からないのもお約束である。
マダオ「誰ェ!? 俺の妄想改竄したの! 全然サクセスストーリーじゃないじゃん!」
銀時「今の世相を斬る社会派アニメに昇格かもよ?」


●『世界の銀魂料理ショー』
土方が脳内で思い浮かべた案。
料理ショーとは名ばかりの、マヨネーズのマヨネーズによるマヨネーズの為のマヨ劇場が展開する。
軽快にジョークを飛ばす土方と、マヨ料理の出来栄えに目を輝かせる観客達が見もの。

<調理工程>
1.マヨネーズを用意する
2.マヨネーズを皿に盛る
3.さらにマヨネーズをかけて出来上がり!

沖田「どうせ世界の犬のエサみたいな番組だろ」
土方「テメやんのかゴラァ!」


●『ローマの銀魂』
近藤の案。
仕事の重圧と疲れから屯所を飛び出した近藤勲は、新聞記者のお妙と出会い、かぶき町で楽しいひと時を過ごす。
しかし、別れの時はやってきて……。
最後に2人は本来の立場で言葉を交わす。「好きな街は?」というお妙の質問に、近藤は「かぶき町です」と力強く答えるのであった。

もはや言うまでもなく、あの名作映画のパロディ。全編モノクロ&古めかしいノイズ入り。
近藤は自信満々だったが、お妙の指示で万事屋3人からフルボッコにされた。
新八「そもそもローマじゃなくてかぶき町じゃねーかァァァ!!」


●『お妙と近藤』
近藤の案、第2弾。
「お妙さん! おおお妙さん! どうしてあなたはお妙さんなのォ!?」
お妙と近藤、結ばれぬ恋の物語。

性懲りもなく妄想を繰り広げたため、今度はお妙から直接制裁を受けた。
お妙「シェイクスピアに失礼よ。ていうか……私に対する最高級の侮辱だわ! 死刑執行よ!!」

但し本作の脚本家陣がアニメを去った後、第3期終盤の事を考えると…。


●沖田の案


ア゛ァ゛―――……―――…――……――



元ネタはたぶん呪怨とか楳図かずお。


●『ジャングル皇子』
ハタ皇子の案。ラヴ&ピースがテーマ。
広大なジャングルに生まれた皇子は、3匹のサル(万事屋)や動物達と共に、すくすくと成長していく。
しかし、その平和なジャングルにも、密漁者たちの魔の手が迫りつつあった。
捕まったサルたちを放っておいて、ジャングル皇子は新たな相棒探しのために大宇宙へと冒険に出る。

ターザン的な何かかと思いきや、後半は一気にスペースアドベンチャー物。
動物として出てくるキリン(沖田)やチーター(土方)の格好は、どう見ても劇団四季のアレ。
またハタ皇子が旅先で撮った写真の中には、猿の惑星っぽい人達やジェダイマスターっぽい人もいる。
しかし何よりもインパクトがあるのは、だらしのない身体とやる気の無い声で駆け回るハタ皇子の姿であろう。
新八「ってどこがラヴ&ピースだよ! 仲間見捨ててんじゃん!」
ハタ皇子「人生諦めが肝心じゃ」


○結末

各々が好き勝手な案を出しまくり、一向にまとまらないテコ入れ会議。
そこを主人公らしく一喝する銀時。「コイツが俺の答えだ!」としてテコ入れ案を提示する。
流れてくる3期OP『銀色の空』。そしてCMが開け……同じく5期ED『修羅』が流れる。
何か始まるどころか、何も始まらずに終わってしまった。困惑を隠せない一同であったが……

エリザベス(?)「あーあ。やっぱりグズグズだよ。ま、予想はしてたがな。だいたいお前らに任せたのが間違いだったよ」

桂「な……何を言っているのだエリザベス?」

エリザベス(?)「今日はエリザベスじゃねーんだよ!!」

エリザベスの口から覗く、その辺にいたオッサンの鋭い眼光。

銀時「も、もしかして、監と――」

エリザベス(?)「というわけですいませーん。来週からちゃんとやりますから。ホントすいません」


追記修正という名のテコ入れをお願いします。


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