蒼都(BLEACH)

登録日:2014/10/04 Sat 15:22:41
更新日:2023/11/03 Fri 22:12:22
所要時間:約 3 分で読めます







大事な副隊長だろう? ならば並んで死ぬべきだ

星十字騎士団(シュテルンリッター)“I”『鋼鉄(ジ・アイアン)』の蒼都(ツァン・トゥ)

共に生きたものとは共に死すべし それが僕の流儀だよ




“ I ”  蒼都(           ツァン・トゥ)        
Cang Du

[職業]滅却師
[所属]見えざる帝国「星十字騎士団」
 [誕生日]5月27日(ふたご座)
 [身長]177cm
 [聖文字]“ I ”
 [能 力]The Iron ― 鋼鉄(ジ・アイアン)
  ― 皮膚を鋼鉄に変える
 [完聖体]??????
 [CV]倉富亮



漫画『BLEACH』の登場人物。

目次

 概要


最終章『千年血戦篇』に登場。
ユーハバッハ率いる『見えざる帝国(ヴァンデンライヒ)』の精鋭部隊『星十字騎士団(シュテルンリッター)』に所属する滅却師(クインシー)
短髪に鋭い目つき、口元の左側に切り傷の跡が残る東洋人風の青年で、戦闘時の動きやすさ重視なのか、滅却師の中では珍しくフラットシューズを履いている。


 人物像


自分からは滅多に話さない寡黙な人物だが、騎士団員の例に漏れずプライドが高く、基本的に自分の流儀を優先するため、他メンバーとの折り合いも悪い。
「そもそも騎士団員同士に仲間意識なんて欠片もないのでは?」とか言ってはいけない。
加えて頭が固い上に汎神論を嫌っており、「斬魄刀に心がある」という説を真っ向から否定している。しかもドヤ顔で。
この発言に対し、「今更何言ってんだこいつ?」と呆れ返る読者や視聴者が多数。
「そもそも滅却師は斬魄刀に心がある事を知らないのでは?」という説も浮上したが、ぺぺ・ワキャブラーダによってその説は覆された。

ただ非道な行いはしておらず、“共に生きたものとは共に死すべし”という流儀の下、長く連れ添った者同士が共に死を迎えられるように気を利かせて重体の護廷十三隊副隊長隊長の近くに置いたり*1
陛下であるユーハバッハの命令を忠実に守ろうとしていたり、処刑されるところでもその忠誠心は全くブレていないなど、我が強い面子揃いの騎士団の中ではかなり良心的な人物に見える。


 戦闘能力



さっきといい今といい 卍解に心があるような物言いはやめてくれないか

汎神論は肌に合わない

───卍解に心が無いって そんなこと本気で言ってんのか?


得物は両腕に装備した鉤爪
騎士団員らしく実力は高いのだが、メダリオンで奪った卍解をあてにして戦うという敗北フラグを立ててしまっている。
メダリオン使用時に完聖体が使えない事情を加味しても、人の能力に依存し過ぎなのでは……
しかしながら、アニメ版『千年血戦篇』では鉤爪に加えて中国拳法のような体術を用いて戦っており、後述の聖文字の能力と合わせて日番谷冬獅郎に卍解の使用を決断させるまでに追い詰めている。


◇─ 鋼鉄(ジ・アイアン)


────僕の能力を忘れたか?

鋼鉄(ジ・アイアン)」の蒼都(ツァン・トゥ) 君程度の刃を防ぐ事なんて訳も無い

斬れるものなら斬ってみろ


聖文字(シュリフト)“I”の能力。
身体の皮膚を鋼鉄化させるという、ノイトラ・ジルガ鋼皮(イエロ)にも似たシンプルなもので、能力発動時に皮膚が光沢のある金属色に変化する。
その防御力は黒崎一護天鎖斬月を折った*2ユーグラム・ハッシュヴァルトの一撃を防ぐ程である。
その後すぐに真っ二つにされたが、これは後に明かされたハッシュヴァルトの能力がとんでもない代物だったためである。
原作において能力を使用したのは最後の最後のみであり、これ以上の詳細は不明。
相性と言えばそれまでだが、上記の件とバズビーがハッシュヴァルトと戦った際に聖文字の能力を使わせる事すらできなかった描写を考えると、決して弱くはなさそうである。
能力発動中に静血装(ブルート・ヴェーネ)動血装(ブルート・アルテリエ)との関係がどうなっているのかも気になるところ。

体を硬質化するだけというシンプルな能力ではあるものの、
の5人よりはまず間違いなく強いと思われる。

アニメ版の#4では日番谷との交戦時にこの能力を使っており、日番谷に腕ごと鉤爪を凍らされた際に、この能力を氷結した腕に付随して突撃。
硬度と重さを持った攻撃を日番谷は斬魄刀で受け止めるが、捌き切れずに相手を斬るどころか自身が吹っ飛ばされる結果になった。
これにより、日番谷も自身の始解では相手にダメージを与えられないと悟り、嫌でも卍解を発動しなければ勝機を見出せない事が強調された。


◇─ 完聖体(フォルシュテンディッヒ)『 ????? 』

日番谷の能力から脱出する際に使用。
形状、能力共に不明である。


  • 蛇勁爪(シェジンツァオ)
上下に合わせた両腕の鉤爪から、大蛇のように変化させた霊圧を撃ちだす。
完全復活した日番谷の大紅蓮氷輪丸に対して使用したが、日番谷自身は瀕死だったにもかかわらずまるで歯が立たなかった。
「侵影薬」を喰らわされた直後である上、卍解を奪い返されて動揺していた精神的影響もあるのかもしれない。


 活躍


◇─ 第一次尸魂界侵攻

上述の通り日番谷と対決し、彼の卍解「大紅蓮氷輪丸」を奪った。
その後は日番谷と膠着状態に陥る中、山本元柳斎の卍解「残火の太刀」で生じた「あまりの高熱と高温で大気を含めた尸魂界(ソウル・ソサエティ)中の水が徐々に消失する」影響で、空気中の水分を利用する大紅蓮氷輪丸が使用不可となってしまう。
その後、日番谷との対決はどうなったのか不明のまま、活動時間の限界が来た事で撤退した。


◇─ 第二次尸魂界侵攻

松本乱菊を戦闘不能に陥れ、さらに始解しか使えないせいでバズビーに追い詰められた日番谷に対し、ユーハバッハの命令通り彼の卍解で止めを刺そうとする(なお、卍解発動時には本家同様、しっかり「卍解・大紅蓮氷輪丸」と口にした)。


───君の卍解だ そちら側から姿を見るのは初めてだろう

美しい卍解だ そして この卍解も“君と共に生きたもの”だ

この卍解だけを君から奪い去り 君が死んだ後も生き永らえさせてしまう事を心から申し訳無く思うよ


しかし、浦原喜助が開発した「侵影薬」により卍解が(ホロウ)化し、虚の力が毒となる滅却師の蒼都は身体に出血が起きたりと異常をきたす。
挙句に卍解を完全に奪い返され、応戦したものの敗北。巨大な十字架の氷柱に閉じ込められてしまった。


───十字の華は氷輪丸の紋章だ 五芒星にしてやれなくてすまなかったな


後に他の団員が滅却師完聖体を使用した事により、意識の無い状態ながらもそれに共鳴してBG9と共に完聖体を発動。
何とか脱出する事に成功したが、敗北の責任を問われてユーハバッハから処刑を宣告される事に。
命乞いするBG9に対してその宣告を粛々と受け入れていたが、自身を処刑する者がユーハバッハではなくハッシュヴァルトであった事に不満を感じ、自身の「鋼鉄」で抵抗を試みる。


僕は陛下以外の手で殺されたりはしない………!

───そうか 素晴らしいな 2度目の幸運だ


見えるか 天秤が傾くのが


……が、彼の聖文字「世界調和(ザ・バランス)」の能力には勝てず、肩から真っ二つにされて死亡した。

なお、アニメ版『訣別譚』では石田雨竜の手で処刑場に連れて行かれた事が明かされた他、処刑のタイミングがユーハバッハが御寝になった後に変更。
その結果、原作と異なり最期の言葉も許されぬまま、ハッシュヴァルトの手で斬首刑に処されるという末路を迎えた。


 余談


◇─ ネタキャラ

真面目な気質にイケメン、言動もカッコイイものがあるのだが、それを凌駕する程に結構なネタ要素があるキャラである。
まず人物像の項にも記載されているが、「卍解に心が無い」と思っている事がオカシイ。
しかも蒼都は忠誠心と真面目さからして、ユーハバッハからの情報(ダーテン)を余さず読んでいるであろう事も尚更違和感に拍車を掛ける。
ただ好意的に解釈するならば、アンチ汎神論であるが故に卍解に心があるという事実を認めたくなかった、あるいは単に自身が信じたくない情報は信じようとしないタイプだった……のかもしれない。

そして第一次侵攻時は日番谷から奪い取った卍解を即使ったにもかかわらず、彼を仕留めきれなかった……どころか大したダメージを与えられていなかった*3
慣れていない事を考慮しても蒼都の基礎能力に卍解を加えて始解の日番谷に凌がれるのは……*4

極めつけが第二次侵攻時。
バズビーに重傷を負わされた日番谷の前に現れた際に発した「───君の卍解だ そちら側から姿を見るのは初めてだろう」という発言。
言うまでもないが、第一次侵攻の時点で日番谷の眼前で奪った卍解を披露しているのだ。
……ここまで来るとギャグで言ってるのか疑いたくなるセリフである。しかもアニメ版でも変更されなかったため、尚更訳が分からなくなる事態に……


◇─ CV:倉富亮のあれこれ

CVを担当した倉富亮氏は、蒼都を演じる前に夕方放送時代のアニメ版『BLEACH』でいくつかモブキャラを演じていた過去がある。
ちなみに公式X(旧Twitter)によれば、声優として活動する前は『週刊少年ジャンプ』を読みつつ、アニメ版の初代オープニングテーマ「*〜アスタリスク〜」を聴きながら藍染惣右介のコスプレをしていたとか。

そんな倉富氏だが、上海に留学経験があり、なおかつ中国語を特技の一つとしていることもあってか、#16で蒼都が披露した「蛇勁爪」の発音にもこだわりを見せており、
「勁」が繁体字&発音から年代や出生地といった背景が表れる点を考慮し、アフレコ時に複数の発音パターンでトライ&エラーを繰り返した末、
最終的にオーディションで披露した「原作の読みに中国語風の発音を混ぜる」という形で通す事になったという裏話が氏の公式Xで明かされている。

それ以外ではもう一つの特技である造形の腕を活かして、蒼都の誕生日の時点で彼のフルスクラッチフィギュアの製作に取り掛かっており、『訣別譚』放送中の7月に卍解発動状態という形で見事完成させた……
のだが、その蒼都が斬首された#19放送翌日の8月13日にスクラッチフィギュアの方の首も落ちるという奇妙な偶然が発生してしまった。
この事態に対する倉富氏のポストがこちら。
帰ってきたら蒼都の首落ちてたんだけど。やだ。。。来てたのハッシュヴァルト?
こっちまで逃さないとか仕事丁寧すぎんか
(※原文ママ)



美しい追記・修正だ そして この項目も“君と共に生きたもの”だ

この項目だけを君から奪い去り 君が規制された後も生き永らえさせてしまう事を心から申し訳無く思うよ



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最終更新:2023年11月03日 22:12

*1 皮肉にもその行動で時間を費やした事が仇となったが。

*2 ただし、この時の天鎖斬月はキルゲ・オピーの牢獄を破壊するために一護が酷使し、加えてユーハバッハとの連戦のせいで刃こぼれや亀裂が入っており、ボロボロだった事には注意。

*3 参考までにエス・ノトは奪った卍解「千本桜景厳」を的確に使って朽木白哉に瀕死の重傷を負わせた他、バンビエッタ・バスターバイン狛村左陣に対して片耳を切り落とし、包帯を巻くほどの重傷を負わせている。BG9も第二次侵攻時には無窮瞬閧を会得した砕蜂を基礎能力のみで虫の息にしてみせた。

*4 特に日番谷の卍解は本人でないと能力を発揮しづらいとはいえ、それでも始解とは相当な力の差がある代物である。