矢吹丈

登録日:2014/09/19 (金曜日) 20:32:25
更新日:2024/04/15 Mon 12:25:29
所要時間:約 4 分で読めます





あしたのジョー』の主人公。
CV:あおい輝彦
演:石橋正次(1970年版)・山下智久(2011年版)

概要

本作の主人公。長い前髪が特徴の青年。この前髪で動き回るとどうなるかは『空想科学読本5』を参照。
物心ついた時にはすでに両親は行方不明で、それから様々な施設を脱走して風来坊となった。
ドヤ街で出会った丹下段平の下でボクシングを始め、多くのライバルと死闘を演じ成長していく。
年齢は10代後半くらい(ボクシングライセンスは17歳から)で、まだ成長期が終わっていないことに苦悩する一面もある。
アニメ版によれば復帰直後は身長164.5cm、体重52.5kg。*1
金竜飛編では「身長が(デビュー当時から?)6㎝も伸びてやがる」と自嘲しているので、170㎝くらいあるのかもしれない。
本人曰く気を抜くと60㎏(ライト級)までぶち抜いてしまうとのこと。

ボクシングについては天性の才能を持っており、得意とするクロスカウンターは必殺の威力を持つ。
さらには危険を察知する野生の勘や、チャンピオンクラスの選手のパンチを何度うけても立ち上がる打たれ強さも備えている。
また、力石との関わりからバンタム級に強いこだわりを持っている。

高いKO率を誇り、プロになってからは(勝利した)試合全てでKO勝ちをおさめている。
その強さから「ケンカ屋ジョー」「死に神ジョー」といったニックネームで呼ばれている。

活躍

ある日ふらりと現れたドヤ街で、丹下段平と出会う所から物語はスタートする。
段平に素質を見込まれ、ボクシングに誘われるものの、最初はただ小遣い稼ぎに段平を利用しており全くやる気はなかった。
ドヤ街の子供達と様々な犯罪行為を行い、遂には多額の義援金詐欺を行った事でとうとう練馬鑑別所に送られてしまう。
(劇場版では尺の都合上ヤクザと乱闘騒ぎを起こしたのが原因で送致されている)

しかし段平のとっつあぁんは諦めずに手紙でボクシングの技術を伝え、ジョーは鑑別所で牢名主の西とケンカをしたことで特等少年院送りが決定。
全国の名だたるワルが集まる特等少年院で西共々イジメを受けるが、そこで終生のライバル・力石と出会う。
西とジョーは豚を使った脱走を試みるも力石に妨害され、ジョーは力石を倒す事を目標にボクシングを本格的に始める。
その返事を知ったとっつぁんはチビたちを連れて葉子主催の慰問劇「ノートルダムの鐘」に出演するも、
主演のカジモド=とっつぁんの扱いに憤慨したジョーは力石と乱闘騒ぎを起こし、ボクシングで決闘することに。

そして迎えた当日、力石のパワーに苦戦するジョーであったが、クロスカウンターを決めWKO。
とっつぁんに正式に弟子入りしたジョーは、少年院を退院後にプロテストに合格。プロボクサーとしての道を歩み始める。
そして迎えた力石との決戦の際、激しい攻防の末に敗れ、更に力石を殺してしまった*2事で相手の顔面が打てなくなり引退の危機に立たされたが克服。
それからは世界の強豪にも遅れをとらないほどに成長し、東洋バンタム級チャンピオンにまで登りつめる。

そして、遂に世界チャンピオン・ホセ・メンドーサとのタイトルマッチに挑む事になったが
この時ジョーの身体はこれまでの激闘のあまりパンチドランカーに蝕まれていた。
それでも、不屈の闘志で15ラウンドを全力で戦い抜く。試合は判定の結果敗れてしまったが、
全ての力を出し切ったジョーは真っ白に燃え尽き、その顔には満足そうな笑顔が浮かんでいた。



ジョーはこの作品で最も成長をしたキャラだと言える。
最初は力石と戦う事が全てで、ボクシングをしている理由もそのためだったがカーロスとの試合を経て力石の亡霊を吹っ切ってからは
ボクシングそのものに生きがいを見出すようになっている。
最初の頃は反則も多々見られたが、ケンカではなくボクシングに目覚めた事で反則も全く見せなくなった。

不幸な生い立ちから他人からの情愛に慣れておらず、当初は自分を応援してくれるドヤ街の住人にどう接してよいかわからず、人知れず涙することもあった。
それも、物語が進むに連れてハワイ遠征から戻った時には住人みんなにお土産を買ってきたり、実際の家族のように接することができるようにまでになった。

反面、ボクシングを「百万語のべたついた友情ごっこに勝る男と男の魂の語らい」と語るなど特別な世界と捉えており、
この価値観を理解できなかったために思いを寄せられていた紀子から身を引かれてしまっている。


余談

本作の原作者高森朝雄(梶原一騎)の長男は「高森 城(じょう)」という名前だが、
高森は生前この「じょう」は矢吹丈ではなく、先祖ゆかりの地(本人曰く先祖の城だがそれは法螺らしい)の「熊本の高森城」から来たものだと説明していたという。

最近では、ちばてつやが直筆の幻のラストページ、というのをTV番組で自ら紹介しており、編集段階での判断で試合終了のページで終わらせており、そのラストページでは「白木邸で静かに余生を送るジョーと、それを見守る葉子の姿」が描かれている。



「追記・修正するんだ、ジョー!」
「うるせえな、やってるっての」

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最終更新:2024年04月15日 12:25

*1 当時はバンタム級の上限は53.524㎏

*2 ジョーと闘うために階級を3つも落とした力石の過度な減量によるものでもあり、ジョーに全く落ち度はない。