ガイアセイバー ヒーロー最大の作戦

登録日:2014/09/02 Tue 14:28:44
更新日:2024/03/06 Wed 22:48:09
所要時間:約 18 分で読めます





「フッフッフ もう手遅れだ…」



『ガイアセイバー ヒーロー最大の作戦』は、1994年1月28日にバンプレストから発売されたRPGである。


概要

所謂「コンパチヒーローシリーズ」の一作だが、前作『ヒーロー戦記 プロジェクト オリュンポス』(世界観は全く別だが)同様、
ガンダムは擬人化されておらず、アムロやシーブック本人が登場する。

本作は主人公の選択によって「人口」「地球」のパラメーターが変化するというシステムを採用しており、
この変化に応じてエンディングが複数に分岐する。
また、ウルトラマンは体のサイズが伸縮自在なためガンダムの武器を装備可能であり、
仮面ライダーはウルトラシリーズの地球防衛組織の武器を使用できるのも特徴。
(パッケージではRXが科学特捜隊のスパイダーを、セブンがビームライフルを持っている)
攻撃方法は多種多彩であり、「ばくだん」「グレネード」などの武器を使うことも可能(勿論使えば減る)。

シナリオは全8章。地球や宇宙を股にかけた壮大な旅が行える。

アマゾンライダー、仮面ライダースーパー1、ウルトラマンレオ、チブル星人、バルタン星人Jr.、キノコモルグ、ノミ怪人など、
敵味方ともにこの手のゲームには珍しいキャラクターが多く登場するのも特徴。



あらすじ

その戦いは、突如として始まった。
ジオン軍のしかけた電光石火の攻撃は、地球連邦軍を始めとしたあらゆる防衛力を無力化した。
時同じくして、ショッカーのテロ作戦、宇宙人の侵略行為、さらにはツナミ・地震・たつまき…あらゆるワザワイが、地球を襲った。
ついにはジオン軍によるコロニー落としが強行されたが、今の地球にはこれを阻止する力は残されてはいなかった。
これに対し、M78星雲のウルトラの星では地球のピンチを重く見て、3人の戦士が派遣された。

その頃、南米では地球連邦軍本部「ジャブロー」が、ジオンの猛攻に曝されていた。
地球連邦のエースパイロット、アムロ・レイは新型ガンダム「F91」に乗り込むも、ランバ・ラル隊の襲撃を受けてF91は破壊されてしまう。
そこに駆けつけたゾフィー、ウルトラマン、ウルトラマンレオの助けを借りてアムロは脱出船に乗り込み、日本の科特隊本部へと向かった。
科特隊本部ではブライト・ノア、立花藤兵衛、ムラマツキャップの3人による合議の末、ライダーやウルトラマンの力を借りた
防衛組織「同盟」を作ろうという結論が出されていた。
アムロは世界各地を回ってヒーローを集め、地球の謎を解き明かすために旅に出るのだった。

行きつく間もなく現れる、幾多の敵。
深海と宇宙に隠された、無数の謎。
敵か味方か。孤高の戦士、マークハンター。

今、まさに新たなる冒険の旅が幕を開ける!



ステータス

今作はステータス表記が独特で一見してわかりづらい。
  • 根性
所謂HP。攻撃を受けることで減っていく他、ウルトラ戦士はターン経過でも徐々に減っていく。
当然0になると戦闘不能となる。戦闘が終わると全回復して復活するため、雑魚戦ではあまり気にしなくていいかも。
  • 技量
所謂MPとかSPに当たる。必殺技で消費される他、攻撃がランダムで強攻撃になった際にも消費される。
ただ攻撃するだけでもちょくちょく消費されていくため、カプセル怪獣を手に入れるまでは温存するのが難しい。
  • 闘志
攻撃力。攻撃や必殺技の威力に関わる。
  • 俊敏
素早さ。行動順に影響する。
  • 根気
防御力。防具やシールドを装備することで上げることができる。
  • 努力
これが高いと最大HPの上昇量が増加する。
  • 友情
回復力。
  • 気力
強攻撃の出やすさ。なんのこっちゃと思うかもしれないが、このゲームは武器(行動)を選択して攻撃すると、一定確率で技量を消費して強攻撃を出す。
例えばアマゾンでキックを選択して攻撃した場合、通常のキックの他、アマゾンキックが出ることがある。
ダメージが数倍変わることもあるが、このゲームは敵も味方も攻撃をミスすることが多く、技量の無駄遣いに終わることもままある。
レベルが上がると強攻撃のバリエーションも増え、技量の消費量も増えていくのでリソース管理が恐ろしく面倒。
  • 武運
攻撃の回避に関わる。このステータスが高いとお互いに中々攻撃が当てられない。このゲームには命中のステータスがないため、シナリオが進むほど命中率は下がる一方。
必殺技と攻撃アイテムは必中なため、怪獣カプセル使えば無関係。



登場人物

ヒーロー同盟

…操作できないヒーローはほとんどモブ扱いである、また、ストーリーの主軸は主にガンダムシリーズなのだが、その割りには操作キャラが他シリーズより少なく2人しかいない。
一応本作の主人公。乗る機体はF91(…これに乗っていた経緯は不明)→初代ガンダム*1νガンダム→ガンダムキラー。
建物や洞窟の中にはガンダムでは入れないので、プチモビに乗って移動する(シーブックも同様)。
が、何故かジオンやクロスボーンのMSは普通に室内に登場する。
最終決戦時には強制出撃扱いであり、パーティメンバー+マークハンターから残りの3人を選ぶ。
プチモビに乗っている間は防具と盾が装備できるため、ちゃんとした防具を付けることでそこそこ硬くなれるが、
MSになるとシールドしか効果がないという罠があるため、意外と脆い。プチモビより柔いMSって…。
前はアクシズも押し返していたらしい、時系列どうなってんだ。
能力はバランス良く伸びるが器用貧乏気味。早い段階から全体攻撃になるバルカンの強行動「みだれうち」が使えるのは利点なのだが…。
ガンダムキラーに乗って味方なって以降は乗換不可

乗る機体はνガンダム→F91→ガンダムキラー以外の機体から自由に。
倒れたウルトラキラーに対し「とどめをさしましょう」と発言する、舌先三寸で処刑を逃れる、
自軍を嘘情報で謀ったシャアに『バカにしやがって!』と悪態をつくなど、
本編(映画版)の優等生っぽさはどこへやら、そこはかとなく漫画版のシーブックっぽい台詞回しが目に付く。
搭乗機体もアムロと共に行方不明になっていたはずのνガンダムに乗って登場し、更には説明無しにジュドーが乗っていたはずの、F91に乗ってたりする。
アムロと比べるとやや防御寄りの能力。

序盤から登場する仮面ライダー。強くて裸で速い奴。
前半は日本語が覚束ないために台詞はほとんどひらがなでたどたどしいしゃべり方だが、
後半になると「これでTHE ENDだ」なんて言う変に饒舌なキャラになる。
「アマゾンコーション」という、敵とのエンカウント率を下げる技を使用できるため、パーティーに加入中はプレイヤーに酷使されることに。
他2人はともかく、何故か宇宙空間で活動可能。
ステータスの傾向としては闘志・気力・武運が高めの避けて殴るタイプ。根気が低いため防具は良いものを揃えたい。

拳法家ライダー。宇宙も舞台となる本作では妥当なチョイス。
努力の初期値が高いため、HPの伸びが良い。ファイブハンドと少林拳が使えるため、攻撃のバリエーションが豊富。

それほどチートな性能でもない。
攻撃面が強力で、多彩な必殺技を覚える。通常攻撃でもフォームチェンジによる高火力な攻撃が多い。よく外れるけど。

序盤から加入するウルトラマン。回復役。
闘志と気力が高いため意外と火力が高いが、根気の初期値が低いため撃たれ弱い。幸い伸びは悪くない方。
直後に仲間になるアマゾンも根気が低いため、序盤は防御がペラペラなパーティーで進めることになる。

登場は第1章からだが、仲間になるのは中盤以降。
初期値はそこそこだが、やっぱり根気が低い。

カプセル怪獣投げ機。
初期値はそこそこだが根気が(ry。
今作のウルトラマンは撃たれ弱すぎではないだろうか。


味方キャラ

ムラマツキャップの他、イデ、アラシ、岩本博士、フルハシ、アンヌが登場。
特にイデは原作同様の天才発明家。
岩本博士はピーチ姫状態。

3人まとめてウルトラキラーに捕まった。

6章で牢屋に閉じ込められていた。
アストラは一応、選択肢次第でまともに台詞を喋るのだが、何故かレオとの兄弟設定には触れられない。

後半にしれっと司令室に居つく。
本来なら宇宙警備隊隊長なのだが、誤植か、宇宙警備隊隊長に格下げされている。

DQ1でいう所の光あれじいさん枠、無限回復マシン。
「疲れているのですね?それっ!」

  • 立花藤兵衛
ライダーたちの心のよりどころ、何故か司令官みたいな扱いになっている。尚、中の人ネタはない。

FBI捜査官。カイと共に諜報を担当する。

6章で牢屋に閉じ込められていた。

1章でインドの調査を担当。アムロ達の道案内を行うが、連戦で疲れ果てているためか戦闘には参加しない。

名前のみ登場、劇中では「ストロンガーにでも」などと、やたら軽く扱われている。

忍者ライダーなので諜報担当。

ヒーローたちに指令を出す指揮官。
「とりあえず何もないから哨戒に当たれ」「宇宙をうろついて(ノーヒントで)亜空間ゲートを捜せ」などのブラックすぎる命令もしばしば。
最終章開始直後に『とりあえずパトロールしてこい』と言うブライトなんてこのゲームでしか見られないだろう。

現在入院中。時々意味ありげなうわごとを呟く。

正体隠す気皆無の人、勿論裏切る。
裏切り時に搭乗していた、百式がどこに行ったのかは不明。

ZZガンダムを駆るニュータイプ……なのだが、本作では一切戦闘に参加しない。扱いは完全にモブのそれである。
コロニーが落ちそうになってもアムロに任せて一人で宇宙に突っ立ってるだけ(なぜかopでぶっ壊された筈のF91に乗っている)*2。原作のジュドーだったらまずそんなことはしないだろう…

  • アポリー・ベイ
  • ロベルト
  • ジョブ・ジョン
アポリーとロベルトは原作ではクワトロの部下で、ジョブはホワイトベースのクルー。モブ…なのだが、何故か、ロベルトは生き残るのに、アポリーは終盤で死ぬ。

階級は大尉。オーストラリアでパイロット教官をやっている。

連邦軍所属ではないが、フリージャーナリストとして敵組織の動向を探っている。

様々な物資を拾ってくるサルベイジャー。


敵組織

ティターンズは壊滅し、アクシズ降下作戦まで行われたのになぜかまだ存在する。
地球連邦撃滅のために様々な作戦を講じ、ショッカーと手を組んだりする。
ネオ・ジオン登場以降はフェードアウトするが、終盤、シャアのセリフの中でほとんど描写がないまま、ネオ・ジオンに滅ばされたことが明らかとなった

悪の秘密結社。前作とは異なり、ゲルショッカー~クライシス帝国までの全組織が合併している。大幹部はマシーン大元帥
ネオ・ジオンのコロニーレーザーによる粛清を受けた挙句、クロスボーンに残党が皆殺しにされて壊滅する

シャア・アズナブルがジオンを乗っ取った軍閥。しかし突然勃興したクロスボーンに滅ぼされ、シャアは逃走する。何故かシャアザク。シャアの動機も原作に比べ、説得力が薄い。

  • 宇宙人同盟
そもそも滅んだのかも不明。テキストすらなし、というか、そもそも組織の構造がよく分からない。

カロッゾ・ロナ(鉄仮面)率いる謎の軍勢。宇宙貴族主義? コスモ・バビロニア? ハッハッハなんだそれは。
部下によってカロッゾの居場所が売り飛ばされ、あっという間にヒーローに首領が討ち取られ壊滅。


オリジナルキャラ

該当項目参照。

  • ムー王
コロニー落としの影響により浮上したムー大陸を治める王。

  • マークハンター
俺の名はマークハンター
黄金の鎧に身を包んだ謎の戦士。
信じるものは金だけ、と嘯く凄腕の賞金稼ぎで、ステータスがかなり高い。
猜疑心が強く悪知恵が働き、若干ナルシスト気味。
しかし心の中には熱い闘志を秘めている。そんな設定だと思う。
ゲームでは「もうこいつ一人でいいんじゃないかな」と思うほど強い。
友情だけは最後までひっくいままなので、回復役だけはさせちゃダメ。



システム面

本作は非常にエンカウント率が高い。初代ドラクエ並みと言っても過言ではない。
ゲームシステムの都合上とはいえ、ここまでたくさん敵が侵入していたとなれば、それはもう「すでに征服された」ということではないか?

また、上述の通り、洞窟や基地内で戦う場合、アムロとシーブックはプチモビに乗り換え、大きく弱体化する。ZZのヤザンとゲモンの気分を味わえということか…?
元々人間大のライダーや人間大に変身できるウルトラマンたちと違ってガンダムは機体サイズの変更などできないため、リアリティを考慮しての仕様だろう。
が、これまた上述の通り敵側のMSやら怪獣やらはMAPがどこであれ普通に出てくるので、なんとなく納得がいかない。

本作では、戦闘終了後に「根性(HP)」が全回復するが「技量(MP)」は回復しない。
このゲームは通常技ですらMPを使用するのに、である。
マップ上にあるストーンサークルの上に行けばMPの回復ができる。

自軍の戦闘モーションはかなり凝っているものの、敵の攻撃アクションはアメコミ風の文字が出るだけ。
おまけに敵の攻撃はオール単体物理攻撃だけで、状態異常の類は一切なし。
さらに攻撃は敵味方双方、3~4割の確率で外す
通常技でもMPを消費する仕様も手伝い、先制攻撃で変に大技を使って攻撃を外し、無為にMPを消費するなんてこともあるため、
敵に先制される方が味方が先制するよりまだマシだったりする。


カプセル怪獣

カプセル怪獣と言えば「セブンが呼び出して序盤は頑張るものの、すぐに敵の怪獣にやられる奴ら」といったイメージがないだろうか。
しかし本作は違う。
カプセル怪獣は全体攻撃、ダメージが終盤レベルの通常攻撃以上、命中率100%という驚異的なアイテム
しかも本作では全キャラアイテムを共有しているため、1ターンで何度でも使用可能
これにより、多くのヒーローは終盤まで投石器ならぬ投ミクラス器と化す。
また、第2章で札幌に行くとパーティに加入しないセブンからアギラをもらうことができるのだが、
こいつはミクラスにこそ劣るがかなりの高性能であり、ここでアギラを入手しておけば序盤の戦闘は『ワンパンマン』同然になる。

ただしウインダムは不遇。
自分よりも強いミクラスと同時に手に入る上に前述の仕様のためにわざわざウインダムを使う必要が皆無で、
ミクラスばかり呼び出されるのを指をくわえて見ていることしかできない宿命にある。


問題点

本作はシナリオが進むにつれてドンドン人口が減っていくため、無人の部屋の割合も爆発的に増えていく。
…が、そこまで人口が減っていない段階でも無人の家やビルは割と存在するので、後半になるとほとんどの部屋が無人になってしまう。

無人の町を回るというだけでも、プレイヤーにしてみればとんでもない徒労感を味わう羽目になるが、
ようやく人を見つけても、キーパーソンとなるキャラクター以外はどうでもいい世間話をしてくる上に、
シナリオが進んで世界が絶望に包まれても話の内容はほとんど変わらない。

廊下に怪人やらネオ・ジオンのMSやらが跳梁跋扈するコロニーのオペレーターが
このコロニーは平和で退屈」とか言ってたりする。お前この部屋の外でも同じこと言えんの?
ウルトラマンがいる世界なのに「宇宙人やUFOなんて非科学的な」とか言われることも。非科学的とか言ってる本人が一番非常識である


また、このゲームには「宝箱」というシステムが一切なく、アイテムはダンジョンでボスからドロップするか、
「なにかいりようかい?」と言ってくる人の所で買うしか入手手段がないが、アイテムは一度買うと二度と売れない
買う際にもウィンドウをクリックすれば即購入される。「ほんとにこれでいいの?」なんてウィンドウはない。アムロは買い物依存症なのだろうか。
その購入に必要な金(本作では貨幣価値が大暴落しているため、「エネルギーカプセル」がお金がわりになる)も
敵が落とすのを拾い集める他ないが、落とす額はランダムなため集めにくい。

敵からのアイテムドロップも、画面には「アイテムを手に入れた」とだけ表示されるため、何を手に入れたすらのかもわからない
「なにかry」の人から買っても、装備するまでステータスが幾らアップするかはわからない。ガチャガチャじゃないんだし。


なお、ショッカーの基地は全て同じ構造、BGMは両手で数えられる程度でループも短く(戦闘時のBGMはたった2種類、それも終盤まで後者は一切流れず※)、
科特隊や軍人のアイコンは男女兼用などといった具合に、グラフィックやサウンド面も寂しい仕様。



シナリオ面

  • ゴモラ(ウルトラマンを倒した怪獣)
  • ゼットン(ウルトラマンの最期の敵で、唯一ウルトラマンを殺害にまで追いやった怪獣)※
  • ガッツ星人(ウルトラセブンを一度は倒した)
  • ベムスター(ジャックを一度は打つ手なしの状態に追い込んだ強豪)
  • バードン(ゾフィーを倒し、タロウをも一度は倒した怪獣)※
  • タイラント(7体の怪獣が融合した合体怪獣。ウルトラ兄弟を連続で5人も倒した最強の怪獣)※
  • レッドギラス&ブラックギラス(マグマ星人が率いる双子怪獣。セブンの足をへし折り、レオを一度は敗走させた強敵)
  • グランドキング(劇場版オリジナルのボス怪獣。ウルトラ兄弟が束になっても敵わない、昭和シリーズ最強の怪獣)
  • ガラガランダ(『ガイアセイバー』にも登場するショッカーの大幹部・地獄大使の正体)
  • カニレーザー(V3と戦ったデストロンの初代幹部・ドクトルGの正体)
  • アポロガイスト(Xライダーと戦ったGOD秘密警察の室長で非常に人気の高い悪役)
  • 百目タイタン(ストロンガーを苦しめたブラックサタンの幹部・一ツ目タイタンがパワーアップして復活した姿)
  • サタンスネーク(スーパー1のラスボス…ぶっちゃけ大したことなかったけど
  • タイガーロイド(ZXのライバル。やはり人気の高い悪役の一人)※
  • シャドームーン(RXのライバルで時期創世王候補であり、前作『ヒーロー戦記』ではラスボスの側近の1人であった)
  • グランザイラス(11大ライダーを圧倒した昭和最強怪人の一角)
  • ビグ・ザム(連坊艦隊やMS部隊を蹂躙し量産された暁には連邦など一ひねりとされたジオンのMA)
  • エルメス(原作で重要な役割を果たしたニュータイプ・ララァ・スンの愛機)※
  • ジオング(原作ラスボスポジションでシャアが乗ったMS)
  • サイコガンダムMk-Ⅱ(ウルトラマンにも匹敵するサイズでサイコガンダムを改修・強化した超巨大MS)
    • 但しゲーム中表記は「サイコガンダム」。何故か「Mk-Ⅱ」が付いていない。
  • キュベレイ(Z、ZZ共に重要な役割を果たしたハマーンの愛機でありZZの実質ラスボス)
  • ジ・O(Zガンダムのラスボス・シロッコの乗る機体で、前作『ヒーロー戦記』ではシロッコがラスボスの側近の1人であり、彼が操縦した)
  • クィン・マンサ(火力では最強とも言われる超大型MS)
  • サザビー(映画『逆襲のシャア』でシャアが乗っていたMSでラスボスであり、シャア最後の機体)

これらが何なのかお分かりいただけるだろうか。
普通なら「ああなるほど、こいつらがボスキャラなんだな」とお考えになられるかと思われる。
が、彼らはなんと、全員フィールド上で出会う雑魚敵なのである。

ガラガランダと地獄大使*3は同一人物なのに、別々の扱いであるにもかかわらず、死神博士の正体であるイカデビルはボス。*4
イベントキャラクターとしてシャア(ネオジオン総帥)とキュベレイが登場するのに、百式を除いた歴代シャア専用機とキュベレイが雑魚キャラ。
しかもサザビーさえも。自分の機体を雑魚扱いされたシャアやハマーン、シロッコ達は泣いて良い。

そしてこれらのキャラに代わって何度もボスを務めるのが何故かザンジオー。(エリート怪人ではあるが、上記のキャラと比肩できるような格ではない)
そもそも、このザンジオーも何度もボスとして使いまわされるが、終盤には実は量産されていたことが明らかとなり、しかも、無言爆死しまくるので、何気に扱いが悪い。
そして、ボスの偏りも多く、ショッカーがやたらと多い。
それこそガンダムの歴代ボスMS達を使うべきではなかろうか…

他にも本作のシナリオは重要な情報がすっ飛ばされて読者の判断に委ねられるのは日常茶飯事。
「民家を探索していたら床板が抜けてショッカーの基地に落ちた」とか「コロニー落としをアムロ一人に任せて傍観してるだけのウルトラ兄弟*5&ジュドー(勿論コロニーは地球に落下)」「重要な情報をあっさりバラす敵」「火山ではないヒマラヤを噴火させようとするショッカー(原作でも似たような事をしていたが)」「無言爆死した筈の暗闇大使*6が何事もなかったかのように復活する(そして、また無言爆死する)」「何のセリフもなく、事実上のラスボスの第2形態*7と戦わされる」
などといった展開が毎回のようにある。

そもそも『ガイアセイバー』はいわゆる「お使いゲー」であり、毎度毎度小林昭二と糸目男の命令に従って
当てもない荒野に送り飛ばされ、その場の敵を倒して本拠地に戻り、を繰り返すシステムを取っているが、
ボス敵を倒しても無言爆死*8することが多く、次にどこに行っていいかサッパリわからないという事態に陥る。
目的地がわかっていたとしても、本作にはマップ閲覧機能がない
わざわざスーファミのそばに地図帳を置いてプレイせねば永遠に迷子になるばかりである。
勿論宇宙空間には地図なんかないため、当てもなく航海することとなる。

それだけでなく、本作のNPCは揃いも揃ってクズばっかり
どのくらいクズかというと、ウルトラシリーズで例えればヒルカワと高倉長官とメイツ星人の住んでた町の住人西条武官、加えて ウルトラマンや防衛チームに守ってもらう立場にありながら、ウルトラマンが防衛チームを人質にされて戦えない状態になるとウルトラマン、防衛チーム両方の事情なんて考えず「防衛チームなんて見捨てろ」という趣旨の罵声を浴びせて責め立てるような、自分達は何もしないで身勝手な意見を述べるだけの一般市民しかおらず、敵がナックル星人ムザン星人ダークザギしかいないウルトラゲー」くらいだろうか。
モビルスーツ、怪獣、怪人が跋扈する中、ヒーローがどれだけ活躍し人々を敵の手から守っていてもても、基本呑気な世話話ばかりする癖に、人類が敵に降伏した後は、「お前らのせいで俺たちが殺されるんだぞ!この人殺し!」「ヒーローなんて死んじゃえばいいんだ!」「自分たちばっかり好き勝手にやっていい気なモノね……」などと罵倒し、挙げ句、誤解が解けた後も感謝や謝罪すらしないものまでいる民衆。
ヒーロー達と共同戦線を張るなど対策できるはずなのに、対処療法的な対応しか行わず、自分たちは何も解決に尽力しない軍隊や防衛組織。
主人公達を異様に目の仇にし、目の前でショッカーを倒してみせてもスパイ呼ばわりをする警察。
何故かヒーローに対しやたらと高圧的な首相、そして、首脳陣を偽物とすり替えて、降参した振りをし、見せしめにニューオリンズの市長を殺そうとしたり、裏で人類や地球にとてつもない被害をもたらし続ける敵組織。
もはや内憂外患、四面楚歌などと呼べるレベルをとうに超えている。
ここまで、酷すぎると仮にヒーロー達が敵組織に裏切ったり民間人達を見捨てたりしても自業自得としか思えないだろう…。

キラー系の扱いは専用記事が詳しいのでそちらをご参照。

ちなみに、本作の本当のラスボスはこれまた、何の前触れもなく登場する「がったいヤプール」。
前作『ヒーロー戦記』ではラスボスの側近の一人であった彼だが、本作では「き、きさまらなにものだ?」という台詞こっちが聞きたいと共に戦闘となるものの、ステータスが雑魚並みでしかなく、100ターンかけても味方一人倒せるかも怪しい弱さ。(某掲示板の今は亡き「RPG史上最弱のラスボス」スレでは不動の1位として君臨していた)
そして、倒すとまたもや無言爆死。
しかも、エンディングのゾフィーの台詞によると、本作の彼は完全に被害者だった事が分かる。ヤプールが完全に被害者の作品などこの作品くらいのものだろう。

極めつけに、このゲームのエンディングはどれだけ地球の人口が残っているかで分岐するのだが、イベントなどで必ず減る分が考慮されていないため、グッドエンド到達はシビア過ぎてまず不可能という不具合もある。
(時期によっては雑魚敵とエンカウントするだけで人口が減る事さえあり、エンカウント地獄のこのゲームで減少を許容範囲に抑えるのは無理ゲーである)

他にもゲーム中に「コチノチ」「カニミノラ」「モチミノラ」などという単語が出てくるが…
お手元のキーボードをよーく見てみよう……



結論

シナリオやシステム面はともかく、発想自体は素晴らしいものであった。
壮大な世界を自由闊達に動き回る、ガンダム・ライダー・ウルトラマン。
ミステリーを次々に解き明かしていく、息つく間もない展開。
アクは強いが人情味あふれるオリジナルキャラ。

そういった素材を最大限に活かしたのが、本作のプロローグである漫画版ガイアセイバーであった。

また、上記で所々※が付いてる部分が何か気になった方もいるかもしれないが、これはヒーロー戦記でも同様の扱いだった点である。*9

「ボスキャラ・重要キャラの安売り」はともかく(『ヒーロー戦記』ではエルメスは最序盤から雑魚として出てくるし、ゼットンに至ってはウルトラマンが仲間になった直後のダンジョンで出てくる始末)、
「戦闘BGMが2種類しかない」という問題にしても、元々良曲なのと、もう片方のBGMをラスボス戦後半でしか流さないという演出によりあまり気にされない。
そして一文字先輩は、ぶっちゃけ『ヒーロー戦記』でもライダー回転キックを教えてくれる以外は正直扱いが悪かった。ガイアセイバーにもモグラ獣人さえいれば……

しかし、世界の平和のために明日をも知れぬ大連戦を打ち抜き、人殺しと罵られようと戦い続けたヒーローたちがいたのは、
まぎれもない事実なのである。



その後の展開

マークハンターは後に、『無限のフロンティアEXCEED スーパーロボット大戦OGサーガ』にまさかの再登場を果たす(ちなみにマークのBGMは本作タイトルBGMのアレンジ)。
担当声優は矢尾一樹で、お決まりネタ「やぁってやるぜ!」も言ってくれる。
また、作中ではヒーローたちは単に『同盟』としか呼ばれないが、後に発売される『スーパーヒーロー作戦』や、
第2次スーパーロボット大戦OG』には「ガイアセイバーズ」が登場した。
ちなみに前者は主人公部隊だが、後者はなんと敵組織
まぁ、これはヴィレッタ隊長がバディム姓を名乗ったせいでそちらを使いたくても使えなくなったせいだけど

更にその後、『第3次スーパーロボット大戦Z 天獄篇』には「ガイアエンパイア(新地球皇国)」が登場することになった。
やはり「ガイアセイバーズ」から取られたのだろうか……。




ヒーローが
アニヲタwikiを追記・修正したのは事実だが
立て逃げ記事がはるかに
たくさん存在するのも事実だ
多くの読者が落胆した
われらのアニヲタwikiが
完全に充実したwikiとなるには
気の遠くなるような
年月が必要だろう
しかし それも
ユーザーがこれ以上
記事を立て逃げせずにいれば…
この話はよそう
アニヲタwikiの被害は少なくなかった
しかし ユーザーは
互いに協力し合って
新たなスタートを切った
いずれアニヲタwikiは
この追記・修正の前よりも
すぐれた「サイト」に
進化するだろう…。


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最終更新:2024年03月06日 22:48

*1 博物館にある骨董品レベルの代物扱い、他の一年戦争の機体が現役なのは突っ込んだら負けだろう

*2 尚、その時のF91の戦闘もアムロ搭乗にもかかわらず、ジェネレーターが故障し、メンテナンス中だったとはいえ、ランバ・ラル隊のザク2機とグフ1機に手も足も出ないという何とも納得のいかないもの

*3 しかもいつの間にかフェードアウトして登場しなくなる

*4 まあ、後に雑魚敵になるが…

*5 但し、彼らはその後の展開から、ウルトラキラーと戦っていた可能性がある、ジュドーは知らね

*6 グラフィックは地獄大使の使いまわしのため、ショッカーベルトを巻いており頭部の形状も異なる

*7 しかも、攻撃力が下がり第1形態より弱い

*8 それどころか、無言で戦闘開始することや、無言ではないとはいえ、序盤の敵が再登場して戦闘しないまま爆死という展開もある始末

*9 とはいえ、ウルトラシリーズに関しては強力な怪獣であろうと、他シリーズにおける幹部格の役回りを担わせるのは難しいので仕方のない部分もある、ガッツ星人は…うん