王大人

登録日:2014/08/27 (水曜日) 20:50:56
更新日:2024/03/31 Sun 01:24:02
所要時間:約 7 分で読めます












王大人は漫画『魁!!男塾』の登場人物。
CV:沢木郁也


◆概要◆

大威𢸍八連制覇の司祭を務める男。中国人で名は「ワン・ターレン」と読む。
頭頂で結った髷とモミアゲを残して剃った頭に鉢巻のように雷文・額には「八 竜」の刺青を入れた壮年の巨漢。
長いドジョウ髭をはやしており、厳めしい面構えも相まってどことなく龍の擬人化のようにも見える。
その特徴的な頭から『ラーメンのどんぶりを逆さにかぶったような』という表現が公式・非公式を問わずよく用いられる。

江田島塾長とは旧知の仲で、彼の身に何かあった場合は男塾塾長代理として指揮を執る。
このポジションゆえ、続編の『曉!!男塾』や番外編ともいえる『私立極道高校2011』などでもコンスタントに出番のある名物キャラである。
「江田島よりは話が分かる」と自称しており、塾長不在の七牙冥界闘出陣前夜には気勢を高めるために大盤振る舞いの無礼講を開いており、塾生からのウケも上々(というか男塾連載開始以来あんなにこやかな光景はないくらい)であった。
飲酒もOK。

かつては中国拳法の源流・神拳寺に身を置き、その頂点である拳皇の座を争ったほどの実力を持つ。
神拳寺に伝わる秘奥義を極めている他、強力な幻術の使い手でもある。
また、神拳寺で修業しながら日本に留学し、東京帝国大学(現・東大)に籍を置いていたこともある、文武両道を地でいく人物である。
塾長とはそこで知り合い、当時は日本人を嫌っていたが伊佐武光(後の藤堂兵衛)も絡んだトラブルを通して固い友情で結ばれるようになった。
第二次大戦終結後も偶然再会し行動を共にしている。


立会人や塾長代理としての出番が多かったが、七牙冥界闘で過去に自分が修業した神拳寺が闇の牙に加担していると知り、
かつてのライバルでもある拳皇に是非を問うため現れる。そこで真の決着をつける為拳皇と激突。
互いに最後の力を振り絞った一撃の末、拳皇の急所を貫き勝利した。
今際の際に拳皇の妻が人質に取られており仕方なく加担したと判明した後、死に逝く友への手向けとして幻影で妻と会わせる男気を見せ、妻を救い出すと約束して別れを告げた。
なおこの後打ち切りの影響をモロに食らって拳皇との約束もろとも本編からはフェードアウトした。

曉!!男塾では瑪羅門編で、敵の正体がかつての旧敵である「紅神龍」と見抜き、塾長を救うため戦う。
激戦の末に敗れてしまったが、後に生存している事が明らかになった。
『私立極道高校2011』でも登場し、「天下無双忌」を取り仕切っている。

彼も江田島や藤堂らと同じく規格外の超人であり、私立極道高校2011では相当な高齢のはずだが全く衰えを見せていない。
男塾で死んだと思ったキャラが後に再登場するのは非常によくある事だが、
曉!!男塾で再登場した時には「おそらく俺たちが思いもつかん何かをしたのだろう」と、
遂に生き返る理由さえ語られなくなった。

初登場時は、台詞が全て漢字で書かれた漢詩のような文章だったが、すぐに普通の台詞に戻った(なんでもあの喋り方は疲れるらしい)。
「アフロ仙人」の名で知られる阿諷呂(あふうろ)という双子の弟がおり、
スピンオフ作品『男塾外伝・伊達臣人』では中国にて殺万罹獄兇制覇(さつばんり ごくきょうせいは)の司祭を務める王小人(ワン・シャオシン)なる瓜二つの人物が登場。こちらは額に彫られた文字が『殺 兇』とある(頭の刺青から雷電にも見える)。

王大人と言えば「死亡確認」という名台詞が有名で、大威震八連制覇において戦いに敗れた戦士達にこの台詞をかけていたが、後に全員生きて再登場した事でもはや生存フラグとさえ言われ、後のヒイロ・ユイお前を殺すめいている。
とりあえずこの人の『死亡確認』は『戦線離脱』みたいなニュアンスで捉えておkな状態。

この戦いでは、落ちれば一瞬で骨と化す濃流硝酸に落ちた者燃え盛る重油の海に身を投げた者カスリ傷でさえ殺すと言う猛毒を受けた上に心臓を貫かれた者などがいたが全員生存している。
尤も、戦いの後には「最善は尽くす」というこれまた名台詞の後に手当てを受けているので回復は当然と言えなくもない(天挑五輪大武會への備えとして塾長からも極力殺すなというお達しはあった)。

あくまで大人は大威震八連制覇の司祭なので、この台詞そのものの登場頻度はさほど多くはない(3度)。
しかし、それでも毎回言っているような錯覚に陥るのが真の名台詞というものであろう。

スピンオフ作品である『僕!!男塾(やつがれ おとこじゅく)』では、主人公のミヤガワがうっかり富士灼獄泉に落ちて死亡確認された際に、
あの世に行く為の事務手続きをする役所のような場所で職員として王大人が大量に存在していた。
この受付で渡される死亡確認同意書と書かれたチェックシートの「否押忍」にボールペンでチェックを入れる事で現世に生き返る手続きを行ってもらえる。道理で皆簡単に生き返るわけだ



◆闘法◆

初登場時から闘いこそしないものの、
「哈ーッ哈ーッ 哀也~ッ哀也~ッ 張意砂ーーーッ!!」(注:読みはハーッハーッ アイヤ~ッアイヤ~ッ チョイサーーーッ)
と妖しい掛け声と共にジャンプからの下段突きで分厚い石櫃を粉々に砕くなど、ただならぬ実力を垣間見せており、
七牙冥界闘でまさかの助っ人参戦した際も塾長に次ぐナンバー2と言えるだけの圧倒的な強さを披露した男塾のダークホース。

●幻術
一種の暗示による精神攻撃。王大人は武術のみならず強大な幻術の使い手でもあり、
その念の力は中国拳法の最高峰である神拳寺の修行僧を一網打尽にし、同じく幻術を得意とし神拳寺三将最強と呼ばれる智蒋をも全く相手にせず容易く仕留める程である。
ビジュアル的にはダイナミックで何でもありな表現が可能だが、一方でなんでもかんでも『幻術だ』で済ませてしまう安易さからバトルそのものの質を下落させてしまう諸刃の剣でもある。
曉!!以降はこうしたギミックもクソもない超能力紛いの奥義の応酬がどんどん増えることに…


●降龍天臨霹(こうりゅうてんりんへき)}
神拳寺秘奥義。神拳寺に伝わる二つの幻の奥義の一つで、手にした杖を高速で旋回させて空を飛ぶ、いわば人間ヘリコプター。
王はこの奥義に独自の改良を加えており、杖の先にヘリのローターのようなプロペラ状の刃をつけて縦横無尽に飛び交いつつ攻撃する。
両端に羽状形態を有する杖・棍などを尋常ならざる速さで回転させる手首の力はもちろんのこと、ずば抜けた平衡感覚が必要とされる。
『暁』においてこの技の亜種では?と推定された「猿尾天臨霹」が登場して悟空が使用している。
こちらは西遊寺において「猿の尻尾を自分の尻に取り付けてそれを本物の動物の尾同様に操る」という技を磨いていたのだがそれを極めて猿の尾を高速回転させて飛ぶ技である。

●延命氣
自身の気の力で、一時的に死に体の者を生き返らせる技。要するに刹活孔。
その際、対象者の額に小さな勾玉の模様が輪になって浮かび上がり、時間がたつとともに勾玉に色がなくなってゆき、
全ての勾玉から色が消えると完全に死んでしまう。なんかOTOGIとかSHINOBIのライフゲージみたいである。

●裝演體
神拳寺秘奥儀。 いわゆる変装術で、まるで本当に別人になりすましたかのように見える。



◆余談◆
ベタな中華系キャラの例にもれず、王大人もラーメンは大好物で、襲ってきた敵と片手間に戦いながらラーメンが茹で上がるのを待っていたこともある。
また、彼自身が料理の達人であるという意外なスキルを持っており、『曉!!男塾』の読み切りスピンオフで彼が主人公を務める『拳食同源 特級厨房師 王大人』という作品もある。
そこでは王大人には家庭があるということが判明しており、娘にはかつての想い人と同じ春蘭という名を付けていた。

ちなみに、江田島より年上である。


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最終更新:2024年03月31日 01:24