王帝君

登録日:2014/08/23 (土) 08:10:18
更新日:2024/02/29 Thu 10:15:42
所要時間:約 3 分で読めます





逆転検事2』の登場人物の一人。
アジアの小国である西鳳民国の大統領で、ライオンの鬣のような髪を持つ筋骨隆々とした偉丈夫。紫スーツピッチピチ
58歳という年齢ながら衰えを知らないその肉体と堂々とした演説で文武両道、質実剛健を謳い、
西鳳民国では絶大な支持を誇っている。

とはいえ少々強引な手腕の持ち主でもあり、第一話での暗殺未遂事件*1では、機内で起きた殺人事件の調査をしようとした御剣怜侍達を
治外法権の名のもとに捜査から追放しようとした。

同国捜査官である狼士龍とは深いつながりがあり、父親の代から護衛を務め、王家からは狼家に遺言状の管理を任されるなど家ぐるみで非常に信頼し合っていた。
しかし、SS-5号事件という誘拐未遂事件をきっかけにその信頼は崩壊。今では西鳳民国の警察機構を一切信用しない様になっている。
その自国の警察への不信感は筋金入りであり、自らの護衛も警察関係者ではなく、拳銃で武装しているとはいえ民間のセキュリティを置いているほど。

ちなみに飛行機の中には12年前の大怪獣ボルモス(初代版)の人形が置かれており、初代のころからボルモスファンらしい。

















以下第一話のネタバレ
第一話の暗殺未遂事件は、支持率低下を改善しようとした内藤馬乃介と彼による自作自演であり、本来は殺人事件になるようなものではなかった。
しかし、この計画を持ちかけられた内藤が暴走した結果、外城涯が殺されてしまい、殺人事件となってしまった。
ちなみに大統領当人は公私共々外城の方をかなり厚く買っていたようである。

そのことを御剣に暴かれた大統領はすっかり力が抜け、贅肉ダルダル、ほっぺプルプルの老人に戻ってしまった。
見た目はライオンというより毛の多いブルドッグである。
質実剛健な姿も国民に向けたアピールにすぎず、本来はとてつもなく気弱で臆病な性格であり、大量の防犯ブザーや防弾チョッキなど防犯グッズを多数所持している。
拳銃の音にすら怯える様はどこか憎めないと評判でもある。

追記・修正お願いします







































以下、物語の根幹に関わるさらなるネタバレ。














物語が第一話から色々あって、いよいよ最終局面となる第五話…の中で、英都撮影所で圧死した姿で発見されてしまう。

狼捜査官は彼を誘拐未遂以来すっかり人が変わってしまった、と言っていたが、それはある意味当然のことであった。
なんと、本物は12年前にすでに暗殺されており、現在の彼はタダの影武者である。
人が変わったのではなく、文字通り他人だったのである。

12年前、影武者一柳万才美和マリーと手を組み警備の目を盗んでコッソリ外出した本物を鳳院坊了賢暗殺させた上で
狂言誘拐事件を起こし、身代金と大統領の地位を手に入れたのである。
すなわち、12年前のSS-5号事件は大統領誘拐未遂事件ではなく大統領暗殺事件だったのである。
その後、身代金と地位を手に入れた影武者がどうしたかは不明ではあるが、おそらくは大統領としての座を守りつつ共犯者である万才とマリーに
さまざまな利益を提供したと思われる。

大統領暗殺の動機は、自分が影武者として務めていても命を狙われるのに、本物の大統領だけが名声を浴びることに納得がいかなかったからである。
だったら影武者なんて最初からやるなよ…*2

尤も、この時本物を暗殺した了賢からは「いくら言葉使いや話のクセを似せたところで、器が違う」と見切られてもいる。

マリーにも言えたことだが第一話の時点ではどこか憎めない印象だったのにもかかわらず、どんどん屑っぷりが明らかになっていくのには驚いたプレイヤーも多いだろう。*3

本物の王帝君氏は狼士龍の語る通り、非常に立派な人物であった模様。また、狼捜査官の父親である狼大龍氏は独自捜査の結果事件の真相に気づいていた様だが、
偉大な指導者の死、しかも暗殺という事態で起きる国内の混乱を避けるため、それを匂わせる証拠品を持ったまま、真相を墓の下に持って行ったようである。
とはいえ、混乱してもいいから真相を明かしておけば万才やマリーたちの横暴を避けられたかと思うと…

そもそも12年前、護衛もつけずになぜ本物が外出したかというと、かつて生き別れた息子と再会するためである。
立場上公には会いに行けないので、こっそり抜け出して息子がいる孤児院に会いに行っていた。
とはいえ、孤児院の中から暗殺者が出てきたため、結局は再会はかなわなかったようである…

その息子の名前は相沢詩紋。水鏡秤の養子であり、彼女の従姉妹である西鳳民国で外交官をしていた相沢アミが彼の実母である。
上記の初代ボルモス人形は本物の王帝君の遺品であり、人形内の録音機能にはアミの肉声が残されていた。
また、彼自身も息子のことを気にかけており、狼家に預けてある遺言状には詩紋を息子として認める旨を書き残してある。

彼が息子に会いに行くときに持って行ったシシユリの花は西鳳民国のもの。
そして花言葉は「親子の絆」…
この花が黒幕にとどめを刺すきっかけとなる。

ちなみに彼の遺体は贅肉が目立つみっともない姿ではなく、スーツもパンパンの姿であったが、何故そうなのかは本編中で明かされることはなかった。


追記・修正お願いします

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 逆転検事
  • 逆転裁判
  • 逆転検事2
  • 本物→名君、漢
  • 影武者→小悪党、ヘタレ
  • ネタバレ項目
  • 小悪党
  • 影武者
  • ヘタレ
  • ムキムキ→デブ
  • 筋肉
  • マッチョ
  • 見掛け倒し
  • 自業自得
  • シシユリ
  • 王帝君
  • 西鳳民国
  • 大統領
  • ライオン

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年02月29日 10:15

*1 逆転の標的

*2 よくよく考えると、直属のボディーガードだった内藤もこれに通じる動機で第一話の犯行を行っている。似た者主従同士出会っていたというトコロだろうか。

*3 死因となったものと、この偽大統領には「空気が入ればパンパン、抜ければブヨブヨ」という共通点がある。かなり皮肉の利いたものであることには間違いない。