ダイオウグソクムシ

登録日:2014/08/20 Wed 07:47:17
更新日:2023/08/30 Wed 19:36:17
所要時間:約 2 分で読めます






グソクムシ~ グソクムシ~♪

グッソクソクソクグソクムシ~♪


平安名すみれ「グソクムシのうた」より


ダイオウグソクムシ(名:Giant isopod)とは、節足動物門等脚目のスナホリムシ科に属する海生甲殻類の深海生物のことである。
学名はBathynomus giganteus(巨大な深海の住人)。




◆概要

深海の砂地に生息する等脚類(ワラジムシの仲間)の一種。漢字で書くと「大王具足虫」。
等脚類の生物の中では世界最大であり、体調20~40㎝、最大50㎝にもなる巨大生物。
体重は1㎏を上回る。

頭部の黒い複眼はなんと約3500個の個眼から形成されており、節足動物の複眼としては最大級であるために近くで見るとなんとも言えない威圧感がある。そして厳つい。
触角も2つあり、等脚類の特徴である第一触角はフナムシと比べるとかなりでかく、肉眼でもわかりやすい。

脚の間には卵を抱く保育嚢があり、受精卵も節足動物としてはこれまたやたらでかい。

一番後ろの脚の後の末端部にはヒレ状に発達している遊泳肢があり、それを用いて背面を海底に向けながら、身体をくねらせて泳ぐ。

巨体ゆえに身体を丸めることはできないように感じるが、実際には不完全ながらも身体を丸めることが出来る。

「深海の掃除屋」と呼ばれており、深海底に沈んできた大型魚類やクジラなどの死骸や弱った生き物を食べている。


◆鳥羽水族館

かつて三重県の鳥羽水族館で飼育されていた固体が特に有名。
とりわけアクティブに動き回るような生き物ではなく、基本的には全く動かない。
が、実はここで飼育されていたダイオウグソクムシは、死ぬまでにとんでもないことをやってのけていた。それは……





何年も絶食して生きていた





のである。

このことには飼育員も困惑しており、某動画サイトの生放送でも餌を食べるか監視する生放送が行われ、反響を読んだ。

とうとう何も食べないまま約6年が経過、2014年2月14日に亡くなった。
なぜ絶食したのか、なぜエサを食べなくても生きていられたのか、直接の死因は何だったのかいずれも不明。また、深海生物であるが故に正式な寿命も不明。

なお、この個体は死後解剖されたが、その胃の中は謎の液体で満たされていたことが判明した。

液体の量は約130cc。胃を埋め尽くすほどの量で、ダイオウグソクムシ特有の生臭い腐臭がしたという。

また、この液体の中からは長さ10ミクロン(100分の1ミリ)ほどの出芽や分裂で増える単細胞の細菌である「酵母様真菌」の一種が発見された。この菌は生きており、増殖もしていたという。

が、この液体、そして菌類の正体は結局不明のまま。
三重県伊勢市内の臨床検査センター(健康診断で採取した血液などを分析する施設)でもわからなかったらしい。

要するに、この液体のおかげで数年間に及ぶ絶食が可能だったのか、それとも、この液体こそが死因だったのかすらわからなかったのである。

ただ解剖の結果、その個体は別に痩せているわけではなく、さらに消化管全体に炎症・変色はなかった(むしろ過去解剖された個体より状態がよかったくらい)ため、少なくとも餓死ではないということは判明した。
もうこれ分かんねぇな。

ちなみに漁網や篭にかかった有用魚類を食い荒らすことから、漁師達には嫌われているという。

その巨体の割に肉(可食部)が少なく、匂いもキツい。
そのため食用には適さないように感じるが、あろうことか地域によっては食用。 素揚げにすると旨みが強く美味という話もある。

ダンゴムシのような外見であり、はっきり言ってすっげーキモイ。だが厳つい顔がナイス
また、しょこたんはこの生物をかっこいいと称賛している。




という訳で謎が多いこのダイオウグソクムシ。現在は京都水族館などでも見ることが出来るため、みんなも一度見てもらいたい。

また、深海生物シリーズとしてぬいぐるみが販売されている。
約20cmのMサイズから50cmをこえるXLサイズまで選べる他、なぜかゴールドモデルとシルバーモデルが販売されている。


◆アニヲタ的には

・『ダライアスバースト・アナザークロニクル』

海棲生物BOSSで有名な横STGダライアスシリーズの『アナザークロニクル』にて、「バイオレントルーラー」の名で堂々の登場。
しかもラスボスの一角を占める優遇ぶり。

・『ポケットモンスター サン・ムーン

グソクムシモチーフの「グソクムシャ」が登場。
外見どおり物理面の攻防に優れ、動きの鈍重な物理アタッカーとなっている。

・『デジタルモンスター』シリーズ

グソクムシモチーフの「グソクモン」が登場。
深海に適応するために着用されたスクーバダイビングのようなデザインをしている。

・『ゾイドワイルド

グソクムシモチーフの「グソック」が登場。
身体の大部分が2層の頑丈な装甲に覆われており、見た目通り守備力が高い。

・『どうぶつの森

マリンスーツ入手後に素もぐりで捕まえることができる。
……前述の通り、グソクムシの生息域は深海200mの海底。入手時に「ふかくもぐりすぎたか…?」と出るが、海岸からシーラカンスが釣れる同作では「何を今更」である。

・『ラブライブ!スーパースター!!

Liella!のメンバーの一人、平安名すみれの代名詞となっている生物。
水族館にいる本物のグソクムシを指して「平安名すみれ」などと呼ぶ畜生ライバーも多い
テレビアニメ第4話冒頭では、子役時代に端役としてグソクムシの着ぐるみを着て踊る姿を披露している。
彼女は幼い頃からショウビジネスの世界で生きながらも端役にしかなれず、主役になることを諦めている人間であり、
グソクムシは「日陰者」「「端役」という名の殻に篭り、そして留まり続ける」という彼女の生き方の表れになっている。
すみれ自身はそんなグソクムシとしての姿を捨て難いようで、上記の「グソクムシのうた」の動画を捨てずに残していたり、ゲーセンでグソクムシのぬいぐるみを取ろうと必死になったり、
果ては文化祭では率先してグソクムシの着ぐるみを着て、タコ焼きの売り子をしたりしている。
なお、着ぐるみの売り子を進んでやることからも分かるように、彼女はバックアップや他人のフォローに長ける「裏方の掃除屋」でもある。

なお、この時に流れる歌「グソクムシのうた」はすみれ役のペイトン尚未氏の歌唱力も相俟って中々の中毒性アリ。
子役Ver.と現代Ver.での歌い分けにも着目したい。

追記・修正は何年も絶食して、「グソクムシのうた」を口ずさみながらお願いします。

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最終更新:2023年08月30日 19:36