猟兵団(英雄伝説 軌跡シリーズ)

登録日:2014/08/18 (月) 21:46:36
更新日:2023/01/21 Sat 13:49:47
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猟兵団とは「英雄伝説 軌跡シリーズ」に登場する武装勢力の事である。

【概要】

ミラ(金)を受け取る事で仕事を引き受ける傭兵、その中でも特に優れた傭兵団に与えられる称号が猟兵団(イェーガー)である。
仕事に制限はなく、場合によって民間人に多大な被害を及ぼす為に警戒心・嫌悪感を抱く人物も少なくない。国によっては雇う事自体を禁止している場合があり、実際にリベール王国では雇う事を法律で禁止されている。そういった国や地域ではPMC(民間軍事会社)が台頭している。
特に民間人保護を掲げる遊撃士協会との対立は激しく度々揉める事がある。

一方でゼムリア大陸が東西問わず安定しているとはお世辞にも言えず、猟兵団が必要とされる場面も多々あるというのが実情である。エレボニア帝国政府はクロスベルへの通商会議出席の際にテロ対策として猟兵団《赤い星座》を雇っており、カルバード共和国では流石に動向の把握はするが猟兵団が国内を移動することを禁じていない。
小国や都市間での小競り合いも地域によっては頻繁に起きているので、必要とされている職業でもある。

戦力規模としてはピンキリで、取るに足りない雑魚猟兵団から一国の軍隊とも渡り合える強大な猟兵団もいる。特に大陸西部の《赤い星座》《西風の旅団》、東部の《斑鳩》は作中で最強と称される強力無比な猟兵団であり、国の治安維持組織や遊撃士協会はその動きを注視している。
また低ランクの猟兵団にはチンピラか半グレに毛が生えた程度の民間人にも絡むような輩がいるが、高ランクの猟兵団になると仕事以外で民間人に手を出すことはほぼない。これは万が一民間人に不要な被害を与えた場合、遊撃士協会と全面戦争になりかねず団の被害も甚大になってしまう為である。

爆発的な闘気を引き出す《戦場の叫び(ウォークライ)》という猟兵独自の戦闘技術が存在し、使用者によって更に独自の技に昇華されている。
その他、ブレードライフルや双銃剣(ダブルガンソード)などの正規軍では採用しないような珍しい銃剣付きの銃器の使い手が何人かいたり、導力兵器全盛の時代にありながら破壊力などを重視し敢えて火薬、爆薬を使用する例も見られる。


猟兵団一覧


・赤い星座

ゼムリア大陸西部で活動する猟兵団。碧の軌跡にて登場。
かつては「西風の旅団」と共に大陸西部最強の猟兵団に数えられ、桁違いの戦力を誇る。

中世より続く《狂戦士(ベルゼルガー)》の一族、オルランド家を中心に構成される。紋章は赤い蠍。
総戦闘要員数は300人程。団員全てが一騎当千の力量を持つ猛者で、隊長格にもなれば達人クラスの者も少なくない。
単純な戦闘力においては王国軍や帝国軍、強化された結社の戦闘部隊すら凌ぐとされる。

資金集めの一環として帝国でクリムゾン商会という会社を立ち上げており、《ノイエ=ブラン》といった高級クラブを経営している。
碧の軌跡の一年程前に《黒月》と一戦交えたらしく、彼らを容易く蹴散らしたがツァオの部隊には食い下がられたという。

作中ではギリアス・オズボーンの護衛として雇われ、およそ一億ミラの契約を結びクロスベル入りする。オズボーンとの契約終了後は黒幕と契約し、クロスベル市で最強の猟兵団に恥じない暴れっぷりを見せ付けた。
ゲーム中でもなかなかの強敵で、それまでの「猟兵=かませ犬」のイメージを覆した。

尚、団長の異名である「闘神」だがコレは単なる称号という訳ではなく、「赤い星座」を率いる者は「闘神」でなくてはならないが、戦闘狂であるシグムントやシャーリィでは「闘神」を継ぐ事には向かないという。

因みに零の軌跡でランディの提案した障害物レース(チェイス)は「赤い星座」の訓練を参考にしている。
但し、こちらの場合はいつ人が死んでもおかしくない程の危険なモノで構成されているという。

+ 《在籍者・関係者》
バルデル・オルランド
「赤い星座」の団長。《闘神》の異名を持つ最強の猟兵の一角で、《西風の旅団》の団長《猟兵王》とは宿敵の間柄。
「碧の軌跡」の半年前にその《猟兵王》と決着を付けるべく一騎打ちを行い、三日三晩に渡る死闘の末に共に相討ちになって亡くなったという。

人物像は不明だが、ランディ曰くまるで鋼鉄の獅子のような厳しく容赦のない男だったという。
しかし、シグムントによると「口にはしなかったが、兄貴も心配していたぞ」とランディの事を気にかけ続けていたらしく、不器用ながらも息子に愛情を持っていたと推測される。《猟兵王》と一騎打ちの死闘をしたのも、最大の敵対勢力の頭を潰すことで、安定してランディに団長を譲るためであったとシグムントから語られた。
設定では弟のシグムントや息子のランドルフ、宿敵《猟兵王》より小柄らしい。

シグムント・オルランド
「赤い星座」の副団長。《赤の戦鬼(オーガ・ロッソ)》の異名を持つ筋骨隆々の大男。
バルデルの弟にして、兄と共に最強の猟兵に数えられる凄まじい力量を誇る。その実力は、《風の剣聖》アリオス・マクレインと互角と見られている。

巨大な双戦斧を振るう戦闘狂であるが、常に俯瞰的かつ冷静な判断で動く。
兄亡き後は実質的に彼が赤い星座を率いているが、団長の称号である「闘神」の異名は名乗っておらず、兄の息子であるランディに継がせるべく彼に接触する。
しかし、ランディが己の道を見つけた事でそれを諦め、「碧の軌跡」以降の時系列では自身が正式に「闘神」を継ぎ、団長となっている。
詳細は項目参照。

シャーリィ・オルランド
シグムントの娘にして、《血染め(ブラッディ)》の異名を持つ少女。「赤い星座」の部隊長後に大隊長を務める。「碧の軌跡」以降は《身喰らう蛇》の執行者No.XⅦ「紅の戦鬼」としての身分も持つようになる。
無邪気な性格ではあるが、その本性は好敵手との戦いを求める戦闘狂。
チェーンソー付きの巨大ライフル、《テスタロッサ》を自在に操る。
詳細は項目参照。

ランディ・オルランド
本編開始時に既に脱退しているが、かつて団の部隊長を務めた。
団長である《闘神》バルデルの息子にして、《闘神の息子》《赤い死神》の異名を持ち、「ベルゼルガー」という大型のブレードライフルで戦場を蹂躙した凄腕の猟兵。

とある出来事がきっかけに団を抜け放浪、クロスベルに流れ着く。
その後しばらくは警備隊に所属していたが、零の軌跡の本編開始頃、クロスベル警察特務支援課に所属となる。
詳細は項目参照。

ガレス
「赤い星座」の連隊長を務める。狙撃の名手。《閃撃》の異名を持つ。
かつて《闘神》バルデルの右腕を務めたほどの実力者であり、射撃の腕において右に出るものはいない。実力も確かで、「ベルゼルガー」なしのランディでは自分には勝てないと豪語している。
現在はシャーリィのお目付け役であり、ランディを若と呼んでいる。
戦闘では遠距離からの狙撃を行う。

ザックス
「赤い星座」の団員。
かつてのランディの部隊に所属しており、彼と親しかった。団を抜けたランディを未だに気にかけていたらしく、「ランドルフ隊長」と呼んでおり、敗北後にランディに奥にいる敵の存在に気を付けるように忠告していた。
作中では大剣を得物とし専用戦技も使用してくる。


・西風の旅団

ゼムリア大陸西部で「赤い星座」に匹敵するとされる最強の猟兵団の一角。
規模こそ大きくはないものの、団長である猟兵王を初め、多くの強者が在籍していた。しかし、閃の軌跡の半年前に《闘神》と《猟兵王》の一騎打ち後に団は活動を停止。その後、団員達はフィーを置いてバラバラに散っていったという。フィー曰く変わり者が多かったとの事。
紋章は蒼い鷲でゼフィールと刻まれている。
因みに読み方だが、零evoでは「せいふう」と読まれてたが、閃の軌跡以降の作品は「にしかぜ」と読まれている。
こちらも零で出てきたチェイスのような訓練をしていた模様。
閃の軌跡Ⅱでは貴族連合にゼノとレオニダスの二人が雇われ、Ⅶ組の前に立ちはだかった(雇い主にヴィータを挙げているので正確には貴族連合に協力する結社に雇われたと思われる)。
終盤において、Ⅶ組と交戦してフィーを何故置き去りにしたのかという疑問に応え、更に団員達は解散しておらず亡き団長を「取り戻す」という目的の為に行動していると語った。
これについては真の雇い主(地精)の要請でカイエン公と貴族連合に協力していたと語られ、ルトガー復活後は地精の命令で動いていた。
黎の軌跡(七耀暦1208年)では、ゼノとレオニダスの2人を中心として形を変えて再建されている模様。

+ 《在籍者・関係者》
ルトガー・クラウゼル
《猟兵王》の異名を取る「西風の旅団」の団長。《闘神》《赤の戦鬼》に匹敵する最強の猟兵であり、《闘神》とは長年の宿敵で後に一騎打ちでの決闘を行い、相討ちの形で命を落とした。
人物像は不明だが、養子のフィーにはとても深い愛情を注いでいたようで彼女が猟兵になるのにも最後まで渋っており、最終的に団員達の説得で折れたが常に反対の気持ちを抱いていたという。

戦闘力だけでなく、器量や先見性、采配にも優れていたようで、決闘前に団員達に遺言を残しており、もし自分が死んだらフィーがサラに拾われるように仕向け、猟兵から足を洗わせるようにと団員達に指示するなど、王を名乗るのに相応しい器を持っていた。
フィー曰く「飄々としてるけど、抜け目のない。悪運とズル賢さは飛び抜けていたしぶといオジサンだった」「リィンとは全然性格が違うが、安心感を与えてくれる所は似ている」との事。
戦死して1年以上経つが、未だにフィーは彼のことを夢で見るほど家族として、義父として愛していた。

閃Ⅱにて復活フラグが立っていたが、Ⅲにて遂に登場。
「バスターグレイブ」という、恐らく他の猟兵同様に特殊な細工が施された巨大な槍を武器としているようである。
長年の宿敵との決着をつけられたためルトガー本人は未練はなかったのだが、ゼノとレオニダスはそれを受け入れる事が出来なかった。
実は上記の一騎打ちはアルベリヒによって仕組まれていたもので、ルトガーもそれに気づいていた。
ゼノとレオニダスがアルベリヒと取引をしたことによって、ルトガーは望まぬ形で再び生を受け、ゼクトールの起動者となった。
(アルベリヒはルトガーがダメならバルデルを蘇らせるつもりだった模様)
第二相克でリィンたちに敗れ、リィンはクロウの時のように眷属にしようとしたが、ルトガーはそれを拒否。
フィー、ゼノ、レオニダス、VII組らに別れを言い、長年の宿敵との決着をつけたことや愛娘の成長を見れた事に満足して消滅した。

フィー・クラウゼル
「西風の旅団」の団員にして《西風の妖精(シルフィード)》の異名を持つ元猟兵。
物心ついた頃から一人だったが《猟兵王》に拾われて養子になり、数年後に猟兵として活躍したという。
団員達には「姫」と呼ばれて可愛がられており、彼女もまた団員達を「家族」と見なしていた。
しかし、親同然である《猟兵王》は《闘神》と一騎打ちを行い互いに相打ちになり、団は解散。残された彼女はサラに強引に連れて行かれ仕官学院に入学、Ⅶ組の一員になる。
詳細は項目参照。

ゼノ
《罠使い(トラップマスター)》の異名を持つ凄腕の猟兵で団では連隊長を務めていた。
サングラスをかけ関西弁を話す男。
ヒットマンとしてルトガーを殺害しようとするが、軽く撃退されて飲みに誘われ、所属する組織から追われることになるが、その組織をルトガーが全滅させたため、西風の旅団に入った。
団長亡き後はレオニダスと共にカイエン公爵に雇われ、貴族連合軍の一員としてフィーに立ちはだかる。貴族連合へは機甲兵の操作指南などを行っているが、反発やら見込みもないやらで大変と愚痴っていた。
ブレードライフルを得物とし、狙撃と罠を中心に戦闘を行う。闘気の色は最強クラスの猟兵のみが放てるとされる黒色であり、達人級や並の執行者クラスが相手でも引けを取らない戦闘力の持ち主。
対大型用の罠など、装備や戦法次第では《灰の騎神》の相手すら出来ると豪語している。

レオニダス
《破壊獣(ベヒモス)》の異名を持つ凄腕の猟兵で団では連隊長を務めていた。
ドレッドヘアーの体格に恵まれた色黒の大男。
大陸中東部の辺境出身で、七耀石資源に恵まれた土地だったため、賊や武装商人からそれを守る戦士の一族に属していた。
武器商人が重装備で攻め寄せた際、ルトガーやガルシアらによって撃退された。以来、一族の恩義を生涯かけて返すためにルトガーに忠誠を誓うようになった。
団長亡き後はゼノと共に貴族連合軍に参加する。
ゼノ同様にフィーに対しては親バカ全開で彼女に手を出す男には非常におっかなく、フィーと親しいリィンへは威圧感たっぷりに釘を刺していた。口を開くと彼女の話題が多いとか。
戦闘では巨大なマシンガントレットを振るい、異名通りの戦いを見せる。相方のゼノに劣らない実力の持ち主であり、彼同様に闘気の色は黒色。
その腕力は一時的に機甲兵を束縛したシャロンの鋼糸を断ち切る程。

ガルシア・ロッシ
現在は『ルバーチェ商会』の若頭を務めているが、かつて「西風の旅団」の部隊長を務めており、《キリングベア》の異名の持ち主で戦場で活躍した。
フィーとも面識があったようで《ルバーチェ商会》に引き抜かれた際には多くの団員が残念がっていたという。
尤も本人は「前にいた場所はクソみてぇな場所だったぜ」「ルバーチェ商会は居心地がよかった」と語っており、内心では猟兵という職業に思う所があったのかもしれない。



・ジェスター猟兵団

空の軌跡FCに登場した兵団。
エレボニア帝国周辺の自治州を中心に活動していた猟兵団。
「帝国遊撃士ギルド連続襲撃事件」を起こしたが、カシウス立案による遊撃士協会と帝国軍による共同反攻作戦によって壊滅した。
壊滅後はカンパネルラによって結社の猟兵部隊に編入された他、漫画版「零の軌跡」の外伝「審判の指環」では一部の残党が確認されている。

+ 《在籍者・関係者》
ロランス・ベルガー
リシャール大佐が立ち上げた情報部に引き抜かれた桁違いの剣技を誇る凄腕の元猟兵。
かつてジェスター猟兵団に所属していたとされる。
猟兵達を鍛えなおしたらしいが、大した連中ではないと語っていた。
詳細及びその正体は項目参照。


・北の猟兵

空の軌跡 the3rdに登場した。ノーザンブリア自治州に拠点を置く猟兵団。
元はノーザンブリア大公国の正規軍であったが、「塩の杭」事件での公国壊滅と共に軍は解散、以後は祖国復興資金として外貨を獲得するために、猟兵団として活動している。
その規模は大陸最大とも言われる上、元は正規軍なので強力な装備を持つ。錬度も高いとされているが、とある聖杯騎士にはこっぴどくやられていた。猟兵団の中でも高ランクであり、中々の有名所と称されている。
閃の軌跡IIではアルバレア公爵に雇われて登場。ユミル襲撃、ケルディック焼き討ちなどを行った。
閃の軌跡II及び閃の軌跡IIIの間にエレボニア帝国を相手取って北方戦役を起こすが、《灰色の騎士》ことリィン・シュバルツァーを筆頭とする帝国軍の物量の前にあえなく敗戦、その咎により帝国軍に組み込まれ解散となり、黎の軌跡の時点では存在しない。

+ 《在籍者・関係者》
サラ・バレスタイン
《紫電》の異名をもつ帝国最年少のA級遊撃士にして、閃の軌跡開始時点ではトールズ士官学院の教官を務めている女性。
元々はノーザンブリア自治州の出身で、遊撃士になる以前に所属していた。詳しい経緯は不明だが、現役時代のベアトリクス教官に命を救われたことで猟兵稼業から足を洗い遊撃士となった。
すっかり帝国に馴染んだ今でも故郷、そして古巣の《北の猟兵》には思うところがある様子。
詳細は項目参照。

  • バレスタイン大佐
旧ノーザンブリア大公国の軍人で、サラの義父。本編開始時点で故人。「塩の杭」による貧困に喘ぐノーザンブリアの為にミラを稼ぐため、かつての部下たちと共に《北の猟兵》を立ち上げた。業界ではかなりの有名人で、あの《猟兵王》も昔世話になったことがあるという。サラが渋いオジサン好きになった要因でもある。

  • ガブリエラ
イーディス首都「黒芒街」にて居酒屋を営む女性。元々は《北の猟兵》に在籍する猟兵だったが、戦災孤児となったヨータと出会いその心優しい性格に胸を打たれ、彼の義母として育てるために傭兵業を引退する。

  • ラヴィアン・ウィンスレット
アニメ「The Legend of Heroes 閃の軌跡 Northern War」の主人公で、愛称はラヴィ。ノーザンブリアの「裏切りの英雄」ヴラドの孫娘でもある。
猟兵としての実力は確かだが、独断専行気味という欠点があり、それを見かねた上層部によって小隊を組んでの「エレボニア帝国の英雄である《灰色の騎士》の偵察任務」に向かわされ、そこから北方戦役に巻き込まれる事になる。



・クルガ戦士団

ゼムリア大陸中東部を中心に活動する高位猟兵団。紋章は炎と交差した二本の剣。焔と《翼の女神(アルーシャ)》を崇める独自の文化を持つ民族「クルガの民」によって構成されており、民族の守護も兼ねる一面がある。複数の部隊から編成されるかなりの規模を持つ猟兵団であり、中でも《零番隊》は中東エリア最強とされる。
猟兵ではあるが戦いへの誇りと伝統を重んじており、非武装の民間人を無差別に襲撃するような汚れ仕事は決して引き受けない為、世間的な評価は悪くない。
「アルマータの殲滅」(フェリの予想)の目的の為オラシオンでのデスゲームにも参戦し2部隊を投入したが、最終日までに脱落*1してしまう。

+ 《在籍者・関係者》
  • ハサン・アルファイド
戦士団の副頭目を務める男性。後述のカシムとフェリーダを含め、二男二女の父親でもある。
団の副頭目としては娘のフェリーダに厳しい態度をとるが、一人の親としては結構親ばか気味である。
団を抜けたカシムに関しても「あいつにはあいつなりの考えがある」とし関係が悪いわけではなく、親子としては普通に接している。

  • カシム・アルファイド
ハサンの長男でフェリの実兄。《灼飆》の二つ名をもつ凄腕の猟兵だったが現在は団を抜け、PMC「マルドゥック総合警備会社」の警備主任を務める。
様々な人物から史上最強の傭兵の一人と称されており、ヴァンも古都オラシオンでのデスゲームの際は協力者*2がいれば勝利の可能性もあるが、それでも戦えば致命的な損害は負うことは免れないとして、上手く出し抜くことだけを考えて切り抜けることを迷わず選んだほど。
大型のバスターランスを軽々と扱う、遠近ともに隙がない正真正銘の猛者。また敵からの精神干渉も自力で撥ね退けてしまうほどの強靭な精神力も持つ。
「黎の軌跡」「黎の軌跡Ⅱ」では《白金の剣聖》シズナと並ぶ次元が違う化け物として描写されている。

  • フェリーダ・アルファイド
ハサンの長女で通称「フェリ」。まだ里周辺しか活動経験のない半人前だが、身のこなしの軽さは一線級。武器は突撃銃剣(アサルトソード)。
消息を絶ったアイーダ達の捜索を、以前クルガの戦士が世話になった事で聞き及んでいたヴァンの元を訪れる形で依頼し、一連の事件解決後は父親から団の決定に背いたとして勘当(という名目の里の外での修行)扱いとなってヴァンの営む解決事務所のバイト(2号)となる。
尚、ヴァンは手紙でハサンから「もし手を出せば殺すか『責任』を取って貰う(意訳)」と脅された模様。



・アイゼンシルト

ゼムリア大陸中部北の自由都市圏を拠点とする高位猟兵団。猟兵間では単純に《盾》と呼ばれる事もある。紋章はその名の通り、鉄の盾。
元軍人が多く所属しており、装備も軍隊のそれに似通っている。クルガ戦士団同様、世評は悪くなく、一部の都市では治安維持を任されている。
「アルマータの無力化並び拘束」(リゼットによる予測)の目的の為オラシオンでのデスゲームにも参戦し2部隊を投入、顛末はクルガ戦士団とほぼ同じ様な扱いになる。

+ 《在籍者・関係者》
ゲラント・レイガー
連隊長。元々はエレボニア帝国の領邦軍の将校だった模様。
技量は確かで人心掌握・指揮能力も優秀。西風の旅団から移籍したアイーダとも深い信頼関係を築いている。

アイーダ
かつて「西風の旅団」のナンバー2だった女性。《火喰鳥》の異名で畏怖された狙撃とナイフの名手で、連隊長及び団長の右腕を務めていた。現在は「アイゼンシルト」に移籍して中隊長を務めている。
実力は高く、訓練目的とは言えCIDの追跡をあっさりと撒いてしまうほど。
頼れる姉御肌の人物であり西風時代はフィー、アイゼンシルト時代は「クルガ戦士団」のフェリを妹の様に可愛がっており双方からも慕われていた。
クルガ戦士団との代理戦争が終わって本拠地に戻る途中、アルマータのメルキオル達による襲撃を受けてあえなく全滅…してしまうがその状況を利用されてしまう。



・斑鳩

ゼムリア大陸東部を中心として活動するSSS級の高位猟兵団。東部最強と見なされており、一般団員ですら隠密に長けた凄腕の「忍び」である。本来ならば大陸西部に位置するカルバード共和国で積極的に仕事をすることはないのだが、何らかの理由で副長のシズナとその右腕クロガネが一年以上に渡り共和国最東端にある崑崙山脈に滞在し、その地の平穏を乱す輩を排除している。

+ 《在籍者・関係者》
シズナ・レム・ミスルギ
《白銀の剣聖》の異名を持つ斑鳩の副長。団員からは「姫」と呼ばれている。
《黒神一刀流》の達人であり、剣聖の名に違わない実力を持つ。
まだあどけなさが残る顔たちで、平時は人懐っこい笑みを浮かべる自由気ままな性格だが、戦闘時にスイッチが入るとお目付け役のクロガネの進言にも耳を貸さなくなる戦闘狂。

クロガネ
シズナの右腕的存在で、暗器や忍術を武器とする《臘月流》の中忍。かの《執行者》にも迫る実力者。
自由気ままなシズナのストッパー役であり、苦労人であるが本人も冗談を交えて話ができるなど堅物というわけではない。

+ 《黎Ⅱネタバレ》
ユン・カーファイ
斑鳩の先代頭領
剣の道を志す者は必ず出逢うとまで称される《八葉一刀流》を興した剣の達人であり、何人もの達人を育成した齢70を超える老師。
《八葉一刀流》は《黒神一刀流》から新たに派生させて作られた流派とのこと。






・アルンガルム

かつてヴァルカンが団長を務めていた猟兵団。 猟兵団としてのランクはヴァルカン曰くそこそことの事。
だが猟兵王が好敵手と認める程に優れていたようで格上相手に色々と無理をする事もあったという。
基本的にはそれなりの仕事を無難にこなすのをモットーにしていたらしく、新入りが入った時は手頃な仕事をしていた。
オズボーンを脅すという依頼の際、徹底した返り討ちにあい、団長以外の団員が命を落とす形で壊滅した。

+ 《在籍者・関係者》
  • ヴァルカン
アルンガルムの元団長。筋骨隆々の大男。
団の壊滅後はオズボーンに復讐を誓い帝国解放戦線に参加、彼の命を付けねらっている。
これが逆恨みに等しいと本人も認めているものの止める気は一切ないという。
一団の団長を務めただけにその戦闘力は高く、その闘気は最強ランクの猟兵のみがを放つ事が出来るとされる黒色。

閃の軌跡IIでは最大の目標であったオズボーンの抹殺に成功したため、覇気が抜けた状態になっていた。
死に場所を求めていたようで、人生最期の相手としてリィンを見定め、
《巨大機甲兵》ゴライアスに搭乗しヴァリマールと死闘を繰り広げる。
敗北後は巨体を支えるために導力機関に相当負荷がかかっていたようで、ゴライアスが爆発。

その寸前「ようやく先に逝った仲間とギデオンに会える」「スカーレットとクロウにはいい落とし所を見つけてくれ」
と言い残し、爆死した。


・ニーズヘッグ

閃の軌跡IIにて、ノルティア州に雇われた猟兵団。紋章は竜。
作中ではかなりの高ランクの猟兵団と言われていたが、「セプト=アーカイブ」によると中堅クラスとのこと。
フィーや情報局の方でも認知していたので有名ではある模様。
軍隊のように統率された動きと、軍用魔獣をも使役する組織力を持っている。おまけに構成部隊の横の繋がりが薄く、ある部隊が壊滅しても犯罪者等を取り込んですぐさま部隊を立て直してしまう為、構成員ですら正確な全容を把握している者は少ないかなりの強敵。
作中では貴族連合の手が回らない場所の警備を担当しており、
第三機甲師団の相手をするべくノルド高原に配備されたり、イリーナ・ラインフォルトの軟禁場所の警備をしている。
黎の軌跡にも登場しており、オラシオンでのデスゲームには「鼻」と「爪」の2部隊が参戦したが前者は2日目、後者は最終日で脱落した。
パラレル設定ではあるが、アプリゲームの暁の軌跡でもメインの敵組織として登場しており、こちらでは上記の他に、募兵・広報を担当する「口」と新兵育成を担当する「胃」の小隊が登場した。育成とは言っても、ロクな訓練もせず実戦に投入するだけのようだが…。
他、諜報を担当する「目」部隊の存在が示唆されている。


・ザハトの蠍

黎の軌跡にて登場した猟兵団。ヴァンによれば中東系の中堅クラスらしい。
一般人に素顔を見られる事を禁忌としており、その場合は容赦無く口封じにするという掟がある。
オラシオンでのデスゲームに参戦するも、開幕早々最強候補のカシム率いるマルドゥック社精鋭部隊の前にあえなく敗北、脱落した。


・静海船団

黎の軌跡にて登場した猟兵団。名前の通り海で活動している猟兵団。
オラシオンでのデスゲームに参戦するが、2日目で脱落してしまった模様。


・バグベアー

閃の軌跡にて登場した武装集団。厳密にはまだこの時点では猟兵団として旗揚げはしていない。
構成員は様々な猟兵団からのドロップアウト組。ようは落ちこぼれ。
報酬目当てで「帝国解放戦線」に協力し、ノルド高原にある監視塔と共和国の基地を攻撃した。
Ⅶ組に敗れた後は共和国政府に身柄を引き渡されていたが、共和国の混乱に乗じて脱獄。 閃の軌跡Ⅱにて帝国の混乱に乗じて飛行艇をハイジャックし、旗揚げのための身代金と猟兵団としての実績を得ようとした。
しかしフィーには「ハイジャックで実績を得るとか本気で考えてる?」「戦争代行者、死神とまで言われて猟兵を続ける覚悟が見当たらない」とバッサリ切られ、そのまま御用。ノルティア州の領邦軍に引き渡され今度こそ終了した…と思われたが、黎の軌跡で残党が再び旗揚げ。しかも《アルマータ》の起こした混乱に乗じて名を挙げるという、全く懲りてない方針を立てていたようだ。
だが《黒月》や高位猟兵団が跋扈するカルバード共和国の裏社会では泡沫勢力に過ぎず、リゼットからの評価は『C-』(戦闘後にはD-に格下げされた。)と辛辣な評価。
しかし、首都イーディスが汎魔化した際には、住民の薬のおかげでハイになっていたとはいえ怪物退治の役に立っていたようなので下手なことを考えさせずに行動させれば、そこそこ良い結果が出せるようである。



「おっと、情報部からの指令だ。なになに…?
『猟兵団について、知りうる限りの情報を追記・修正せよ』か。
やれやれ、相変わらず人使いが荒いねぇ」

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最終更新:2023年01月21日 13:49

*1 初日にハサン率いる一番隊とアイゼンシルトのゲラント率いる第一分隊が対峙している所に、ヴァン達がどちらか片方に加勢する展開になる。加勢した側の勢力は最終日まで残る事になるが、聖杯騎士団との対峙中にアリオッチによる襲撃を受けた事が切っ掛けとなり脱落。

*2 アライメントの数値によりパーティに参加するゲストキャラが変化する。