ロックマンワールド3

登録日:2014/08/18 (月) 20:21:15
更新日:2024/01/27 Sat 00:07:08
所要時間:約 12 分で読めます




1992年12月11日に、ゲームボーイ用ソフトとしてカプコンより発売された横スクロールアクションゲーム。
携帯用ロックマンシリーズの第3作目。
かつてはバーチャルコンソール(3DS)にて配信されていた。

今回ベース作品として、『ロックマン3』及び『ロックマン4』が選ばれた。
チャージショットの導入、エディーが登場するなど基本要素が一通り充実したことにより、
本作でワールドシリーズとしての体裁を整えることとなった。

パスワードでE缶を記録できない、被ダメージが大きい、即死トラップがやたらに多いなど
難易度は本家、ワールドシリーズの中でもトップクラスに跳ね上がっている。
そのため繊細な操作が要求されるステージも存在する。特にダストマン、ダイブマン、ワイリーステージの鬼畜さは異常。
VCならまるごと復元機能使えば楽にn(ry



【今作の特徴】
  • ステージ構成
前作までは一回クリアしたステージには二度と入れなかったが、
今作からはクリアしたステージにも入れるようになった。
ただし、今作では後半4ステージに進んだ時点で前半4ステージには戻れなくなる。
E缶などの補充には十分ご注意を。

また今作から中間ステージも導入された。
前半4ボスを撃破すると挑戦でき、そこにいるボスを倒すと後半4ステージに進む。
この仕様は次回作、及びワールド5においても同様。


  • チャージショット
ニューロックバスターの装着により、ボタン押しっぱなしで威力を高めたチャージショットを撃てるようになった。
威力は通常弾3発分。これで前作から問題視されていた攻撃力の不足も解消された。
ただ逆にちょっと強く設定されすぎている節はあり、対ボスだと弱点武器と同等以上の火力が出てしまう。連射性や弾道である程度は差別化できているが。


  • カウントボム
カウントが0になると爆発する足場。
以降のシリーズでもちょくちょく見かける仕掛けだが、初出は本作である。


  • BGM、SE
前作では大部分がオリジナルだったが、本作では原曲(SEも元の音)に限りなく近く再現されている。
ただ、BGMについてはテンポがオリジナルよりゆったりしているが。

なおステージセレクトと決定デモのBGMは4のものを採用している。


  • その他
ワールド1以来、慣性が復活した。
スライディングもグラフィック・操作感覚ともに、本家に準拠するようになった。



【ストーリー】
Dr.ワイリーとの死闘から数ヵ月経ったある日、各地域の気象、交通機関を管理するコンピュータが何者かの手によって暴走し、
さらに各都市に武装したロボット達が現れるというニュースがライト博士の耳に届く。
「ワイリーの仕業に違いない。」そう判断したライト博士はロックマンに「ニューロックバスター」を装備させ、
廃墟と化した都市へと向かわせるのだった。



【登場人物】
心優しき主人公。今作からチャージショットが搭載された。
ワイリーの計画を阻止するため、新たな戦いの場に飛び込んでいく。


ワイリー「残念じゃったな。トリックじゃよ。」
※会話はイメージです。


いや前作であんな目に遭ったのに、何で生きてるんだお前まぁ3でも死んだと思ってたら、ちゃっかり生きてたこともあったわけだし。
ここまで来たら異能生存体レベルである。はたまたギャグ補正

今回も性懲りもなく、ロックマンに挑戦状を叩きつける。

ロックマン達を製作した科学者。今作でも出番なし。

犬型サポートロボ。
ジャンプ台の「ラッシュコイル」、飛行形態の「ラッシュジェット」の2形態に変形してロックマンの行く手を切り開く。
え、マリンはだって?リストラされました。
おかげで水中戦であるダイブマンステージの鬼畜度が上がる事態に。

今回ジェットは水中でも使用可能。
ただ、動きが「乗ると前進する」仕様となってしまい、上下調節ができなくなった。
特徴としてはアイテム2号とほぼ同じ。この仕様は次回作以降においても同様。

  • エディー
アイテム運搬用サポートロボ。
本家ではアイテム選択機能が備わっていなかったが、 ワールドシリーズでも備わっていない
こいつらホントに協力する気があるのか?



【8ボス】
前半ではロックマン3、後半ではロックマン4のボスを攻略する。
ボスのプロフィールなどについてはそれぞれの作品を参照してほしい。
なお前作までとは異なり、ボスに弱点武器で与えられるダメージが最大3(最大チャージショットと同威力)に統一され、
前半ステージで入手した特殊武器では、後半ボスには1ダメージしか与えられない(スパークショックに至っては、ダストマン以外の後半ボスには全く効かない)。

前半
  • DWN.019 ジェミニマン
硬質物破砕用ロボを改造した戦闘用ロボット。
反射ビーム兵器「ジェミニレーザー」を装備し、更にホログラフを投射して分身したように見せかける能力も持つ。
今回は分身を解除した後、いきなりジェミニレーザーを放ってくることがあるので注意。

特殊武器はジェミニレーザー
地形に接触すると反射するレーザーを発射する。数回反射すると画面外へ飛び去っていく。
画面内に弾が残っている状態でも武器を切り替えられるようになったため、3に比べるとだいぶマシな使い勝手に。それでもそんなに強くないとか言わない。
例によって威力は高いので一部ドリルボム等の通りにくい硬めの敵には有効。
また倒した敵を貫通するようになっており、部屋が本家より狭いのもあいまって敵の配置次第では1発で一網打尽にできたりすることも。

弱点はサーチスネークとシャドーブレード。


  • DWN.022 スネークマン
地形調査用ロボを改造した戦闘用ロボット。蛇型ミサイルの「サーチスネーク」を用いる。
行動パターンは「3」とほぼ同じだが、画面が狭くなったことで微妙に攻撃をかわしづらくなっている。
比較的難易度が易しめで、クリアするとラッシュコイルも手に入るので、後述するシャドーマンと並んで早いうちに攻略しておきたいステージ。
ただ終盤は足場がかなり悪く、ギリジャンを要求される場所もそこそこあるので注意が必要。ここでこのゲームの厳しさの一端を垣間見ることができるだろう。

特殊武器はサーチスネーク
地形に沿って移動する小蛇型のミサイルを発射する。
最大3連射可能。

弱点はスパークショックとシャドーブレード。


  • DWN.023 スパークマン
充電作業用ロボを改造した戦闘用ロボット。
両腕の電極を使って放電する「スパークショック」には、8方向に飛ばす拡散型と大型タイプがある。
どちらを放ってくるのかはランダム。

前半4ステージの中ではかなり難易度の高いステージ。
針天井が多めでちょっとしたミスが死に直結するほか、「スクラップを破壊した先数ドットの崖際からのギリジャン」という異常にシビアな操作を要求してくる場所も。幸いパッと見の印象ほどは難しくないが…

特殊武器はスパークショック
電気の弾で電子部品をショートさせて一時的に行動不能にする(ダメージは与えられない)。
絶縁コーティングされている相手には通じない。
3と違い敵を止めている間も武器チェンジが可能なのでかなり便利。硬い雑魚を相手にする際にはお世話になるだろう。

弱点はシャドーブレード。凹凸の多い地形なので当てやすい。


  • DWN.024 シャドーマン
忍者の外見をしたロボット。
忍者らしく軽やかな身のこなしで、軽いステップに続けてスライディングか「シャドーブレード」で攻撃してくる。
こちらに2択を迫ってくるシンプルながら厄介な攻撃パターンはそのままだが、動きが遅くなった上に行動前に大きめのスキができ、かなり倒しやすくなっている。
道中の難易度も比較的低い方で、シャドーブレードも何かと役に立つ場面が多いので、ここを足がかりにするのが定石のひとつ。

特殊武器はシャドーブレード
巨大な手裏剣を投げつける。
真上・斜め上・正面の3方向に撃ち分けでき、"撃った地点"に戻ってくる。ブーメランのようにロックマンの現在地に戻ってくる訳ではないので注意。
広い射角と燃費の安さは相変わらずで、射程の短さという欠点も部屋が狭くなったおかげでほぼ気にならなくなっており、非常に便利。火力の面では他の武器に一歩劣るので使い分けていこう。

弱点はジェミニレーザー。本家3とは違っているので要注意。
もっとも連射性に乏しい都合でチャージに勝る部分があまりないので弱点なしで戦ってもそんなに問題ない。よく跳ぶ行動パターン上避けられても跳弾が当たりやすいという利点はあるが。


後半
  • DWN.027 ドリルマン
穴掘りロボを改造した戦闘用ロボット。両腕のドリルは「ドリルボム」として発射もできる。
今回は地面に潜る、もしくは地中に現れた際に、ダメージを与えられるようになった。

特殊武器はドリルボム
ドリル型ミサイルを発射する。遠隔起爆式になっており、発射後に再度ショットボタンを押すことで任意のタイミングでの起爆が可能。
特定の壁を破壊できる。
4に比べて威力が強化されており、当て方によるところもあるが大半の雑魚敵を一撃で処理できる。弾かれる前に起爆することでシールドアタッカーを正面から倒すといった芸当も可能。
にもかかわらず燃費は1発1メモリで据え置きのため非常に使いやすい。後半4ステージ〜ワイリーステージは硬めの敵が多いので何かと役に立つことだろう。

弱点はダイブミサイル。


  • DWN.030 ダストマン
自動ゴミ収集ロボを改造した戦闘用ロボット。
圧倒的吸引力と、吸い込んで圧縮したゴミの塊を放つ「ダストクラッシャー」が武器。

今作の鬼畜ステージその1。
徹頭徹尾即死ポイントだらけの構成となっており、常にギリジャンを要求してくる大量の落とし穴と「4」からさらにシビアになったプレス地帯が立ちはだかる。しかもステージが妙に長く、終盤は集中力を切らされること必至。
後半には食らい抜けかラッシュコイルが必須というシリーズの常識を超えたトゲ付き落とし穴も……
ラッシュジェットが欲しくなるところだが、あろうことか本作ではここを突破するまでラッシュジェットは手に入らない。頑張るしかありません。

特殊武器はダストクラッシャー
圧縮したゴミを前方に発射する。
命中すると斜め4方向に分裂して飛び、最初に当てた敵には直撃と分裂とで2ヒットする。

弱点はドリルボム
ただしチャージショットよりもダメージは劣る。連射も効かないし、そもそもダストマンの行動パターン上無敵になるタイミングも多いので、無理に使う必要は薄いかも。
ぶっちゃけそんなに強いボスではないし、道中の難易度の方が遥かにヤバいので、どっちにしろウイニングランみたいなものである。とはいえうっかりゲームオーバーになってはじめからやり直し……なんてことになると目も当てられないので油断は禁物。


  • DWN.031 ダイブマン
小型潜水艦にAIを搭載した水中探査ロボット。
胸からホーミング魚雷の「ダイブミサイル」を発射する他、自身をミサイルの様に突っ込ませて攻撃する。

今作の鬼畜ステージその2。
ジャンプ力が強化される水中ステージ+トゲ、という組み合わせは「2」からの伝統ではあるが、それにしたって容赦のなさすぎる配置がプレイヤーに牙を剥く。
ラッシュマリンがリストラされたことも、難易度に拍車をかけてくる。
針に糸を通すような感覚でプレイしよう。

特殊武器はダイブミサイル
漁獲用ミサイルを改造した追尾魚雷。当たっても効かない敵は最初から追尾しない。

弱点はスカルバリアーとダストクラッシャー。
4とはダイブミサイルの弾道が変わっており*1、部屋の狭さもあいまって正面からバスターで撃墜するのがやや難しくなっている。
逆にスカルバリアーはミサイルに3発まで耐えられるようになっているので、これで身を守りつつバリアーをぶつけてやると倒しやすい。ただ勢い余って接触してしまうとこっちもダメージを貰うのは同じなので要注意。


  • DWN.032 スカルマン
初めから戦うために開発された戦闘用ロボット。
ドクロ型のエネルギー体を回転させて身を守る「スカルバリアー」と連射式バスターを使い分ける、攻守に優れた強敵。
ロックマンが何か行動するまでは動かない(スカルバリアーを解除して体当たりを終える時も同様)。

特殊武器はスカルバリアー
ドクロ型のエネルギー体を回転させて身を守る。敵に接触するか、敵弾を3発防ぐと消滅する。
4に比べて耐久性がかなり改善されており、敵が弾幕を張ってくるような場所でも使いやすくなった。

弱点はダストクラッシャー。



  • RKN.002 パンク
トゲ付きの肩アーマーに加え、頭部にモヒカンを思わせるノコギリと凶悪な姿をした第二号。
自ら変形しての突進と回転ノコギリの「スクリュークラッシャー」が武器。
ボスと特殊武器の詳細は項目を参照。



【その他のボス】
  • ジャイアント・スージー
くっつきスージーを大型化したボス。狭い通路で戦う。
水平移動と跳ねながらの移動をランダムに繰り返す。地形に接して、頻繁に地震を起こしてこちらの動きを制限する。
攻撃力が高い上に、体力が減るほどスピードが速くなるので、短期決着は必須。
中間ステージとワイリーステージの中間地点に登場する。

弱点はスパークショック。


  • ワイリーマシンワールド3号
今作のラスボス。
ワイリーマシンでは珍しくドクロ状の外見をしていない。
ロケット噴射による上昇・落下しての体当たりと2つの追尾ミサイルで攻撃する。
弱点はチャージショット
最大版しか効かないため、通常弾や半端版は無効となる。

撃破すると、第2段階に移行。
移動せず、放物線を描く弾(こちらの攻撃を跳ね返す)を左右の砲身から発射してくる。
左右で撃ち出すタイミングにややズレがある。
弱点はスクリュークラッシャー。

両形態とも左端が安全地帯となる。



撃破すると恒例の土下座なのだが、ワイリーはまんまと逃走。
基地も崩壊しUFOで脱出を図るが、燃料が尽きたのかそのまま海へドボン
爆発したUFOからは、涙を浮かべたドクロ上の煙が舞い上がっていた…



【余談】
ワールドシリーズのパッケージには背景をバックにロックマンや各作品のボスなどが描かれるが、
本作の場合はドリルマンがチャージショットで打ち抜かれるシーンがメインを飾っている。
いくらなんでもそこを描写しなくても…

また今作のワイリーステージは、海の上に建造されている。
そのためかワールドシリーズでは唯一、宇宙へと行かない作品となっている。



YOU GOT TSUIKI-SHUSEI



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最終更新:2024年01月27日 00:07

*1 4では正面に向けて撃っていたが、今回は上向きに発射したあと向きを変えて追尾してくるようになっている