侍戦隊シンケンジャーVSゴーオンジャー 銀幕BANG!

登録日:2010/04/01 Thu 03:23:48
更新日:2024/02/10 Sat 13:00:23
所要時間:約 7 分で読めます






エンジン全開!シンケン勝負!!

世界を超えて、夢の競演!!


『侍戦隊シンケンジャーVSゴーオンジャー 銀幕BANG!』とは、2009年1月24日に公開された『侍戦隊シンケンジャー』と『炎神戦隊ゴーオンジャー』のクロスオーバー映画である。


【概要】

スーパー戦隊シリーズ恒例のVSシリーズで、前作『劇場版 炎神戦隊ゴーオンジャーVSゲキレンジャー』に続いて劇場公開された作品だが、
本来Vシネマとして制作されながらも大人の事情で急遽映画作品として公開された前作と異なり、本作は当初から劇場での公開を前提に制作された。
監督は中澤祥次郎、脚本は小林靖子という『シンケンジャー』でそれぞれメイン監督・メインライターを務めた両名が担当。
仮面ライダーディケイド』で制作側がカード商法の味を占めたのか、入場者特典として先着で40万人に『データカードダス ダイスオー』で使用できるマンタンガンを持ったシンケンレッドのカードが配付された。


【あらすじ】

『ゴーオンジャー』最終回後――
ゴーオンジャーはガンマンワールドでガイアーク害統領バッチードと戦うも敗れ、11のブレインワールドに散り散りになってしまう。
それからしばらくして、ヒューマンワールドに現れたウガッツと戦うシンケンジャーにゴーオンレッド・江角走輔とボンパーが乱入する。
事情を説明し協力を持ち掛ける走輔だったが、彼の戦い方を見たシンケンレッド・志葉丈瑠は「素人とは一緒に戦えない」と拒否する。見下されたと感じた走輔は丈瑠に怒りを覚え、交渉は決裂してしまう。
しかし外道衆と手を組んだバッチードと戦ったシンケンジャーたちもまた、バラバラの世界に飛ばされてしまい、ボンパーと彦馬もとらわれてしまう。
果たして、二つの戦隊は無事集結し、バッチードの野望を打ち砕けるのか――?


【登場人物】

侍戦隊シンケンジャー』より


仲間たちと引き離され、唯一ヒューマンワールドに留まる。
人見知りなので走輔の協力を渋るも、彼の熱いソウルに触れ考えを改める。
終盤ではシンケンマルを蹴ってゴーオンレッドに当てるという離れ業をやってのける。

ジャンクワールドに一人飛ばされ一晩過ごし、孤独に負けそうになった時に早輝と範人と合流。全身で喜びを表わす。
さらに二人から炎神の話を聞き、最終決戦での必殺技「サムライフォーメーション23」を発案した。
テレビCMで見せた高所からの飛び下りは、特に意味もなく飛んだだけで、着地点で黒子たちが布を広げキャッチした。
「寂しくないぞ……寂しくなんか……!」

クリスマスワールドに飛ばされ、ゴーオンウイングスと合流。
だめんず仲間の美羽とすぐに打ち解けた。

茉子と二人、丈瑠が走輔を拒否しないかと不安に思い的中する。
サムライワールドに飛ばされ、とばっちりで投獄される。

サムライワールドに飛ばされるが、千明と二人それなりに楽しんでいたような衣装を着ていた。
連の忠告も聞かず、軍平にマジレスする真面目な子。可憐すぎる。
中の人はさすがアイドル、エンディングダンスでキャラに合わない機敏な動きを見せた。

ゴールド寿司に三大臣が来店し、ろくな客が来ないと嘆く。しかも無銭飲食される。
クリスマスワールドに飛ばされノースリーブのサンタ服を着る。

  • ダイゴヨウ
サムライワールドに飛ばされ、岡っ引きの血が騒いで我を忘れ連たちをひっ捕らえる。
その後反省して四人の脱獄を手引きした。
ヒューマンワールド合流時に一足遅れてしまうが、そのおかげで珍しいものを見ることができた。

  • 日下部彦馬
善戦むなしくボンパー共々ホムラコギに捕らわれる。
しかし解放後はじい無双。

  • 黒子
今回はゴーオンの分も陣を張る。ゴーオンの衣装をどこで調達したかは不明。

  • 血祭ドウコク
バッチードを馬の骨扱いするが、彼の作戦を聞かされたことで協力。ホムラコギにバッチードに協力するよう命じた。

六門船にやってきたバッチードをばっちい呼ばわりする。

シンケンジャーをゴーオンジャーもろとも片付けようとするが、太夫と十臓は乗り気ではなく、渋々と参戦。だが、標的の2大戦隊ではなく、全く新しいスーパー戦隊の前に撤退することになる。
テレビ本編で判明したアクマロの真の目的を踏まえれば、この時の行動もドウコクたちを欺くためのカモフラージュだったのだろう。ただし、当然ながらTV本編で本作の出来事が触れられることはないので、この辺りは例年のVSシリーズと同様に繋がりはぶっちゃけ希薄である。
ちゅーか、十臓人間体はエンディングでしか出ません。

  • ナナシ連中
今回はライダーになります。


炎神戦隊ゴーオンジャー』より

TV本編と違い、何故か髪が黒くなっている。
1人だけ元のヒューマンワールドへ飛ばされ、シンケンジャーと出会う。
無謀かつ場を乱す戦い方を丈瑠に指摘されるが、仲間と散り散りになった際は互いの本音を語り合って心を通わせ、終盤では丈瑠がモヂカラで生み出した車で、レーサーらしいところを見せる。
丈瑠から恐竜ディスクを受け取りマンタンガンにセットし、ハイパーゴーオンレッドになる。
他にも、志葉家お馴染みの「火」の兜の鎧を壊して流ノ介に怒られる。「ボンドないか?」
しかし、キャラクターとしてはTV本編序盤、「勢いキング」と呼ばれていた頃のDQNなところがいやに強調されており、本編終盤の彼を知っているファンからは違和感を感じるという声が頻出した。まあこういう本編とキャラに違和感を感じる現象自体はVSシリーズあるあるだとも言えるが。

サムライワールドに飛ばされる。
千明とことはに軍平の扱い方を「突っ込んだら負け」と伝授した。

ジャンクワールドに飛ばされたが、以前来たことがあるからか範人と二人だったからか元からの性格か、なにも不安に感じなかったようだ。

ジャンクワールドに飛ばされたが、以前来たことがry
黒子のバイトに興味津津。
「城範人!活躍します!」→ワイヤー斬られ落下

サムライワールドに飛ばされ、トイレと女湯を間違えて追われるというトホホな役回りに。
元警官のくせに脱獄時は753張りに一番ノリノリだった。
「俺は軍平だぞー!」

クリスマスワールドに飛ばされ、サンタコートの胸元を大きく開ける。
スマイルを振りまくことに抵抗し、駅では袋で顔を隠していた。
中の人はカブト・電王・ゴーオン・ゴーオンVSゲキレン・ディケイド・シンケンVSゴーオンと、最近のニチアサの常連レベルである。

「……らっしゃい」

クリスマスワールドに飛ばされ、髪を巻く。
アニとは対照的に、茉子や源太と一緒に笑顔で駅に入る。

散り散りになったゴーオンジャーを探し、シンケンジャーもついでにヒューマンワールドへ送った。
ただし、今回はスピードル以外は空気であり、そのスピードルも他より出番がちょっと多めなくらいである。
折角の侍戦隊との共演なのに炎神大将軍は出なかった。

  • ボンパー
彦馬とともに捕らえられ、危うくナナシに分解されるところだった。
ヒューマンワールドでの彼のそっくりさんは、とれたてフレッシュな変身ヒロインだと私信じてる。

バッチードに三途の川の底から引き揚げられるも、汚れきった川での生活にすっかりだらけ、天冠つけてゴールド寿司でたむろする。それとビール。一人蜂女に似てる人がいるが気のせい。それとビール。
結局こき使われるのを嫌がり逃げ出してそれっきりである。TV本編で大人気だったガイアーク3大臣が大臣としての誇りも信念も失って堕落した挙句、何の活躍もないままフェードアウトするという展開は、上記の走輔のキャラと並んで多くのファンから不評を集めた。一応は、バッチードとケガちゃんの会話が、映画終盤の伏線になっていたりもするのだが。
さらにマジレスすると、次のVS作品のコスプレ好きな元護星天使にも言えることだが、シンケンジャー本編の三途の川は死者が行ける世界ではないので、彼等が死んで三途の川に行ってること自体がそもそもおかしいのだが、この辺はあくまでVSシリーズ時空の話ということだろう。
彼等のその後は「海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE」で明らかに。この事から本作はゴーカイジャーを初めとする「レジェンド大戦の世界」と地続き扱いなのだと思われる。

一瞬だけ出てる。探してみよう!ヒントは三大臣、三途の川。

  • ウガッツ
ナナシ連中に独自のステップを見せるが、相手にされなかった。
今回はなんと二体一組でバイクになれることが発覚。しかし俺余ってるだろなウガッツが一人いたため、その組は仕方なくナナシをおぶって走った。
巨大なバッチリウムプラントのタンクを、バケツリレーでいっぱいにした功労者。


『今作オリジナルキャラ』

  • 害統領バッチード
大統領ならぬ害統領。
ばっちいではなくバッチードである!!

間違いなくガイアークのトップだが、『ゴーオンジャー』本編のラスボスを務めた総裏大臣ヨゴシマクリタインとどっちが偉いのか、害気・害水・害地のどれに属すのかは不明。
ちなみにこのどれにも該当しない面子は5人ほどおり、ヌンチャクバンキ・ケッテイバンキ・ホロンデルタール・保蛮官チラカシズキー・二代目害統領ババッチードがそれ。

人望がないのか単に話の都合か直属の部下はいない様子だが、外道衆と結託した事でホムラコギという舎弟を派遣してもらった。三途の川の水を使って全ワールドに汚れたガスを流すというプランを練っており、バッチリウムプラントなる設備を月面に作った。

実力派だが、ガイアークらしく卑怯な戦い方を好む。
最終決戦ではバッチリウムプラントと合体した。
ジーク・バッチード!

  • ホムラコギ
御大将からバッチードに派遣されたアヤカシ。バイト感覚なのかやる気があまり感じられない。
車輪を腕につけて高速で移動でき、終盤でゴーオンレッドの運転する車を追いかけるが、シンケンレッドのマンタンガンに撃たれ、さらに必殺技でトドメをさされる。
その後二の目を発動させるが、月面に向かう途中でバッチードに盾にされてあっけなくやられてしまった。
ハブラレルヤじゃ仕方ないか…

ただそれなりに貢献してはいたからか、直後に「ご苦労である…役に立ったのである」と労いの言葉を送ってもらえた。


【新戦力】

  • サムライフォーメーション23「侍炎神スーパー大開砲」
流ノ介考案の折神11体と炎神12体の合計23機による合体技。
恐竜折神「俺、余ってるだろ!」
サムライハオーとエンジンオーG12が分離し、イカテンクウバスターをシンケンオー、ダイカイオー、モウギュウダイオー、キョウレツオーの4機で保持し、エンジンオーG9が砲撃主となる。
ダイカイシンケンオーの折神大開砲と異なり、というよりも近年の必殺武器では珍しくCGではなく、火薬を用いた実弾系の技となっている。おかげで同じく折神と炎神の合体技であるモヂカラキャノンボールよりもかなり地味で、決め技というよりもむしろトドメの大技につなぐための牽制技みたいに見える。
ビーム系だとサムライハオーのモヂカラ大団円と被るせいもあるだろうが、いかにも最大出力のエネルギー波をぶっ放ちそうなところからポンポン連射するだけという肩透かしぶり。というか普通にシンケンジャー本編のモヂカラ大団円の方が遥かに強そうに見える。
まあ威力は申し分ないので、派手なエフェクトなどそっちのけでシンプルに威力を追及した漢らしい技と言えなくもないか。

ちなみに砲撃主であるエンジンオーG9のコックピットが、何故か侍巨人と同様のものへと変更され、そこにゴーオンジャー7人が転送される、という地味に滅茶苦茶な事になっている*1

【主題歌】

  • 侍ファーストラップ ~銀幕BANG!!~
本作のED曲で、炎神ラップのシンケンジャーver.
ダンス曲がないシンケンジャーの待望のダンスとなっている。
なのだが、その一方でゴーオンジャーは踊らないうえ映っている時間が極端に短い、そもそも両戦隊のメンバーが一緒に映っているカットが一つもないと、VSのEDとしてはかなり疑問が残るものとなっている。

【特別出演】


「悪いけど、ここから先には行かせないよ!」

筋皮臓の前に現れ、3人を退却させた護星天使。
撮影時期などの問題か、変身後の姿のみの登場(声は本編と同じ)で、シンケン&ゴーオンとの絡みはない。というかTV本編のepic40を見る限りゴセイジャーは天の塔破壊直前に地球で初顔合わせしたようなので、ゴセイジャーが地球に派遣された時期等と矛盾している。VS時空だとしても彼等がどういう経緯で集結してこの場にいたのかは不明。
この辺の脈絡の無さは、仮面ライダーの夏映画における先行登場並みのクオリティだと言える。

ダイゴヨウ「提灯は見た…!」

ちなみにこれまでの作品で描かれてきた恐竜や絡みのネタは残念ながらなし。


マッハで追記、シンケン修正!

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最終更新:2024年02月10日 13:00

*1 このため必殺技の際にはハンドルブラスターではなくマンタンガンを使用する