ジパング(漫画)

登録日:2014/08/13 Wed 16:47:25
更新日:2024/04/19 Fri 17:04:35NEW!
所要時間:約 1 分で読めます




ならば、その時代、日本は・・・・存在するのだな

ああ・・・・!


「ジパング」とは2000年~2009年にかけて『モーニング』にて連載されていた、かわぐちかいじ氏の漫画作品である。

TVアニメ、ゲーム化もされている。

【あらすじ】

西暦200X年の6月。日米新ガイドラインの下での海外派遣によりエクアドルへ向かう海上自衛隊の自衛艦隊のイージス艦「みらい」は、ミッドウェー沖合で突如嵐に巻き込まれ落雷を受ける。
その直後から、レーダーからの僚艦喪失、送受信機の故障ではない衛星通信の不通、突如の降雪という不可思議な現象に直面する。目の前に戦艦大和を含む大日本帝国連合艦隊が現れた・・・

異常事態の中、「みらい」副長 角松洋介は、撃墜され水没しつつある零式水上観測機の後席から自ら救助した帝国海軍通信参謀 草加拓海少佐に未来世界の情報を公開したことから、「みらい」は徐々に変化してゆく歴史の流れに巻き込まれて行く・・・・。

【特徴】

海上自衛隊の護衛艦とその乗組員が第二次世界大戦にタイムスリップするという作品であり、実際の正史になぞりながら少しずつ変化していく日本の行く末を描いている。
抜粋して、満州国の溥儀暗殺、ガダルカナル早期撤退、サイパン要塞化、インド洋海戦、戦艦大和の衝撃の最後など史実にはない出来事が起きている。

山本五十六などの現実に存在した軍人なども登場する。

作品に登場する護衛艦「みらい」は、実際には存在しない護衛艦である。

【登場人物】

《海上自衛隊》

  • 角松 洋介(CV:稲田徹)
「同じ軍人でも俺たちはあんたらのような"矛"じゃない。日本人すべての"盾"なんだよ」
長崎県佐世保市出身。血液型A型。35歳。
海上自衛隊第1護衛隊群所属イージス艦「みらい」副長兼船務長で、のちに艦長となる。階級は二等海佐。防衛大学校や海上自衛隊幹部候補生学校で学生長を務め、同期の尾栗康平や菊池雅行より1階級上を行くエリート。海上自衛官だった父の角松洋一郎の影響を受けて自衛官となった。エクアドル争乱に伴う現地の邦人保護のため、威嚇を目的とした日米合同軍事演習を実施するエクアドル沖へ派遣されるが、その途中でタイムスリップに巻き込まれる。

  • 菊池 雅行(CV:星野貴紀)
「蚊を殺した程の実感もなく、こうして立っていられる俺は一体……何なんだーっ!」
砲雷長。階級は三等海佐。血液型AB型。
角松、尾栗とは防大からの同期であり友人。とても冷静沈着であるため梅津や角松からの信頼は厚いがその一方で生真面目でもある。当初はタイムパラドックスを恐れて歴史改変に反発していたが、草加やみらいによって歴史がだいぶ変わったことで後戻りできないと感じると、自らも違う進路へと歩み出す。

《大日本帝国海軍》

  • 草加 拓海(CV:東地宏樹)
「四海に囲まれ独立し、力に満ちたその島は、間違いなく我々の眼前に存在する」
「それが……ジパングだ」

岩手県紫波村出身。南部士族の家系。32歳。
大日本帝国海軍通信参謀で、一度除隊され後に連合艦隊付参謀となる。階級は少佐。ミッドウェー海戦の戦況報告のため、金剛型戦艦「霧島」から本隊へ偵察機「零観」で飛行中に撃墜されて戦死するはずだったが、イージス艦「みらい」に救助される。その後、世界各国の第二次世界大戦の経過と未来世界の情勢を知り、歴史改変に乗り出して新日本「ジパング」創生のため行動する。海軍兵学校を次席で卒業したエリートで、角松洋介と出会う前から日本が第二次世界大戦で欧米列強に敗北する可能性を感じていた。

  • 滝 栄一郎(CV:石塚運昇)
「7時……58分です」
「扉が、開きました」

軍令部参謀⇒連合艦隊参謀⇒大本営海軍部参謀部第一部第一課参謀。階級は少佐⇒中佐。
草加とは海軍兵学校及び海軍大学校で同期であり、またライバルでもある。卒業時には首席。父親も海軍将校のエリート。海軍を中心とした考えで階級が上の人物に対しても物怖じしない強固な意志を持つ。当初は予言に縛られることを嫌い、「みらい」を危険視し、米機動部隊を利用して撃沈を図った。

  • 山本 五十六(CV:外波山文明)
「お前は未来を知ったことで、何を失ったのだ?」
聯合艦隊司令長官であり、有名な海軍士官の一人。実在した人物。階級は大将
本作ではミッドウェー作戦中に乗艦「大和」にて《みらい》と遭遇。「みらい」艦長、梅津三郎の信念に理解を示し、擁護しつつ海軍への吸収を試みる。草加を厚く信頼している。みらいからもたらされた歴史により自らの『運命』に挑戦するため滝中佐らを伴いラバウルへと向かうが・・・・。

【DDH-182 みらい】


劇中登場する「みらい」は、架空のイージス艦である。シリーズ連載前、まだ艦名や完成予想図が発表されておらず「7700トン型イージス護衛艦」と呼ばれていた現あたご型護衛艦を、かわぐちかいじ氏が想像して描いたものであり、デザイン的には、実在する海上自衛隊のイージス艦こんごう型護衛艦を元に、ラファイエット級フリゲートの内火艇格納庫とむらさめ型護衛艦のヘリ運用施設を継ぎ合わせ、若干のアレンジを加えてデザインされた。
イージス艦でありながら何故ミサイル護衛艦(DDG)ではなくヘリコプター搭載護衛艦(DDH)なのかは言及がなく不明。
実際のDDH-182の護衛艦は、ヘリコプター搭載護衛艦【いせ】になっており、作中で撃沈した日に進水したとか。まさか合わせたとか・・・

基準排水量:7735t/満載排水量:9998t

全長:171m/全幅:21m/吃水:6.3m

主機:COGAG LM2500ER GAS TURBINE×4基/軸数:2

出力:120000ps/速力30ノット超

乗員:241名(航空要員25名含)

兵装:VLS29セル・アスロック(MK50短魚雷)

  • スタンダードミサイル
  • トマホーク(対艦ミサイルHE弾頭)
  • トマホーク(地上攻撃用HE弾頭)
  • VLS48セル・短SAMシースパロー
  • OTOメララ127mm54口径単装砲×1
  • 68式3連装短魚雷発射管×2(MK50短魚雷)
  • RGM-84ハープーン対艦ミサイル4連装発射管×2
  • 高性能20mm多銃身機関砲(CIWS)×2
  • RBOCチャフ発射機×4

搭載ヘリコプター:MVSA-32J 海鳥・SH-60J

【ゲーム版】

本作はPlaystation 2にてゲーム化もされている。販売はバンダイ。
プレイヤーは副長の角松となり「みらい」を操作し、原作のダンピール海峡編あたりまでを追体験していくシミュレーション。
艦橋・CIC・甲板(主砲)を回り操作を進めていくが、隊員の意見具申→実行可否の裁可がゲームをスムーズに進めるカギになる。
またイージス艦らしくCICの情報モニタなどは眺めているだけでも楽しくなる。また、声優がアニメ準拠。

一方で版権の関係かアニメ版主題歌「羅針盤」でないOPに代わっていたり、具申を裁くだけで大抵クリアできるボリュームだったりと、そこまで芳しい評価とは言えない。これは具申を裁く→ECMや攻撃命令などの「みらい」スペックをフル活用することになるため、圧倒的に強い差が出てしまうため。つまり専守防衛や残弾など関係ねえとヒャッハーすれば結構簡単にクリアできるのだが、ミサイル使用数や撃墜数の増加でランクが下がるので具申以外にも発射管制を自身で制御する必要が出てくる*1
ある意味で現代艦vs旧海軍艦の能力差を再現してしまっているともいえるが、逆にECM具申のみ封じるだけでも若干の難易度調整ができるというわけでもある*2
また、本編部分は途中で終わっているが、代わりに本作オリジナルのIFストーリーミッションが入っている。こちらは具申だけでどうにかなるものではないので心して挑もう。それでも結構いけたりする部分もあるけども……



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最終更新:2024年04月19日 17:04
添付ファイル

*1 この辺りは敵機隊長機を墜とすことでその他の編隊機を撤退させるなどのギミックがある

*2 この縛りは公式説明書にも記載されていたりする