内藤馬乃介

登録日:2014/08/13 Wed 09:10:49
更新日:2024/04/09 Tue 15:48:03
所要時間:約 7 分で読めます






まったく。キングを守るためのサクリファイスにしても。
とんだ悪手だよ。このキャスリングは…



内藤馬乃介(ないとうまのすけ)とは、『逆転検事2』の登場人物である。24歳。
第1話『逆転の標的』から登場。


面長な顔と金髪のモヒカン、そして首に巻いたコルセットが特徴的なボディーガード。
ボディーガードチームではこの若さでサブリーダーを務めている。コルセットを巻いている理由は後述。
西鳳民国大統領である王帝君の歓迎イベントに際し、ひょうたん湖公園にてリーダーである外城(とじろ)と共に演説中の大統領を警護していた。
ちなみに西鳳民国の大統領が日本人である外城や内藤のチームに警護を依頼した理由は、支持率の低下から自国の警察も信用できないためとのこと。

大統領の警護中に限り拳銃の所持を許可されているらしく、その拳銃を西鳳民国の「女」と呼び、ことあるごとに華麗なガンスピンを披露する。

かなりのチェス好きでもあり、会話の最中にもちょくちょくチェス用語を交える癖がある。
同じくチェスをたしなむ御剣でないと彼の発言は理解できず、御剣が通訳を担当することもしばしば。

名前の由来は見たまま、彼の趣味でもあるチェスの駒「ナイト」とそれを表す馬の駒からだと思われる。
海外版は発売されていないが、有志によって作成された翻訳版では彼の名は「Horace Knightley」とされている。

また、彼にも「異議あり!」ボイスが収録されているのだが、強烈な巻き舌なのでよくネタにされる。異議アルルィィィィィィ!
(CVは御剣と同じ岩元辰郎氏なのだが、御剣のボイスとの印象は大きく異なる。)


第1話にて大統領暗殺未遂事件の捜査を進める御剣たちの元に、
大統領は無傷だったという《いいニュース》と、それを庇って外城が死んだという《悪いニュース》、
さらに「以降、事件の捜査権は全て西鳳民国の警察に移る」という《最悪のニュース》を持って現れる。

そして現場に居たルポライター、速水ミキコを事件の犯人として連行しようとするが、
同じく現場に居合わせていた田中太郎…もとい虎狼死家左々右エ門に脅迫され、捜査権を再び御剣たちに譲ることとなった。


彼の首のコルセットは、事件数日前に大統領を襲撃していたコロシヤとの戦闘で負った怪我によるもの。
以来、首が右に回らなくなったという。





以下ネタバレ注意。
























オレが…オレが、リーダーになるべきだった!
外城ッ!アイツがッ!アイツさえいなければッ!
オレが部下たちをカンゼンに、コントロールできたのにッ!



第1話にて、外城を殺害した張本人。


実は、演説中に発生した暗殺未遂事件そのものが支持率の低下を危惧した大統領による"暗殺にも屈しない大統領"というイメージを作るための狂言であり、
内藤はその計画を知る協力者だった。(外城にも計画は知らされていたが、彼は協力を断った。)

にもかかわらず外城は凶弾に倒れてしまったのだが、これは計画を利用した内藤の独行であり、大統領が外城の死を望んでいたわけではない。
動機は上記の台詞の通り外城への嫉妬と、彼を殺すことで空いたリーダーの座を手に入れるという出世欲


劇中でも度々外城のことを下に見る発言や「自分の方がリーダーに相応しい」という意見を繰り返していた内藤だが、件のコロシヤ襲撃の際の2人の対応はと言うと…

内藤:コロシヤに捕えられ、首をひねられ負傷する。
外城:コロシヤの存在にいち早く気付き、左腕を掴んでねじり上げて弾丸をお見舞いする。

…何を以て内藤が「自分は外城よりも上だ」と言っていたのかは不明である。
コロシヤからも、内藤と外城は「ポーンとクイーンくらい差がある」と言われる体たらく。


ただし良くも悪くもそれなりに頭は切れるようで、自分が容疑者として浮上する前から
僅かな時間を利用して証拠品である拳銃のすり替えを行うなど、シリーズ1話の犯人にしてはかなりの強敵ぶりを見せた。
「法廷では証拠がすべて」を信条とする御剣に1話から「証拠を疑わせる」という味な演出である(法廷の外でのやり取りではあるが)。

彼への追及時に初めて流れるBGM「対決~プレスト2011」は印象的で、この曲で内藤を連想するファンも多いとか。この時の2人のやり取りも中々カッコいいので必見。
(しかし今作から登場する新要素の1つ「ロジックチェス」では何故か対戦しない。これだけチェスチェス連呼しているのに…)


最後は拳銃すり替えの際に弾丸の装填を行ったこと、そしてその弾丸に内藤の指紋が付着していたことが決定的な証拠となり、殺人容疑で逮捕された。

ブレイクモーションは、複数の拳銃でガンスピンを行うも、徐々に制御が出来なくなってそれらを次々と頭上に放り投げていき、
様々な小物と共に銃が次々と頭に落下して顔がコルセットに埋まっていくというもの。
ちなみにこの時落ちてくる小物はこれまでの逆転シリーズ作品に出てきたものばかりで、小ネタ満載のブレイクモーションになっている。






事件後、「《ゲーム》はまだ終わっちゃいねぇ!」と御剣に言い残し、法廷での再戦を予期させつつ連行される内藤。

ともあれ、とりあえずはこれにて一件落着……しなかった。










なんと続く第2話にて御剣を待っていたのは、内藤が刑務所内で殺害されるという衝撃の展開。

内藤の親友であった猿代草太も登場し、御剣は事件の容疑者として逮捕された彼の弁護を担当することになる。


ちなみに内藤が殺害された理由は真犯人の「勘違い」によるもので、
内藤に差し入れられた携帯チェスボードの中に入っていたノミを目撃した真犯人は、
そこから自分を脅迫している暗殺者を連想してしまい、内藤をその部下と勘違いして殺害してしまった…というのが事件の経緯。


チェスボードにノミが入っていた理由については、脱獄を図るために内藤が仕込んでおいたものだと御剣は推理している。




























以下、物語の根幹に関わるネタバレ。






























ただの「1話の犯人&2話の被害者」という役回りだけの人物ではなく、本作の事件の背景に関わる重要人物の1人


内藤は第3話『受け継がれし逆転』にて語られる、18年前に起きた「IS-7号事件」の被害者である氷堂伊作の息子であり、
さらに本作のラスボス(以降「彼」と表記)とも幼馴染の同級生という間柄で、非常に仲が良かった。
しかし事件当日、父である氷堂に恐喝された内藤は当時小学生だった「彼」を縄で縛り、寒い冬の車の中に閉じ込めてしまう。
この時「彼」の抵抗もあって車のドアが凍り付いてしまい、共に車に閉じ込められた内藤は意識を失う。

結果、この事件によって内藤は父親と記憶(名前)を失うこととなり、「彼」には復讐心を抱かれるようになる。
「彼」もそうだが、内藤もまた、氷堂と風見というクズ同士の諍いによって運命を狂わされた被害者の1人と言えるだろう。
(より詳しい背景は「」の項目か風見豊の項目を参照。)


しかし過去の事件で記憶を失ったとは言え、内藤は成長後に警察から氷堂の遺品を受け取っているため、
18年前の事件で"「彼」の父親(=風見)が自分の父親(=氷堂)を殺した" ということには気付いていた可能性が非常に高いのだが、
罪悪感によるものなのかそれとも「彼」のことを思ってなのか、このことには最期まで一切触れずに「彼」との関係を続けており、
第2話でも自分が殺されるまで「彼」がチェスボードにノミを仕込んだことについては一切喋らなかったという、第1話からは想像できないような一面も見せる。


無論、罪のない外城を殺したことが許されることは決してないが、
その動機となった幼稚とも言える嫉妬と出世欲の根幹にあったものは、スタッフ曰く「大統領に父性を感じていたから」という理由らしく、
氷堂の人間性、そして大統領の本性を思うと何とも言えない話である。


このような複雑な背景と、1話の犯人ポジションらしからぬ魅力もあってか、ファンからの人気は中々高い。公式の人気投票では25位という好記録をマーク。
メインキャラでもラスボスでもないいわゆる普通の犯人キャラの中では、星威岳哀牙(シリーズ屈指の名犯人)、一路真二(5を代表するネタキャラ)に次ぐ順位である。





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最終更新:2024年04月09日 15:48