ミッションパック(ガンダムF90)

登録日:2011/11/24(木) 23:14:12
更新日:2024/04/10 Wed 18:12:43
所要時間:約 23 分で読めます




この項目では、サナリィが開発したモビルスーツF90の換装システムにおける各種ミッションパックに焦点をあてて解説していく。
素体となるF90については、「ガンダムF90」の項目を参照のこと。


【概要】

F90は外装化・モジュール化された各種の装備を換装することで多様な環境・任務に対応できる換装機として設計されている。
当時の主力MSジェガンにも多彩なオプション装備が用意されていたが、F90の換装システムではAタイプ~Zタイプまで、実に26種類*1もの装備パターンが企画・立案されており、それぞれ異なる任務に特化したものであったため各装備パターンを「ミッションパック」と呼んで区別していた。
多くは実際に試作され試験に供されたが、F90自体が実験機であったことに加え、その運用試験中にオールズモビル等からの襲撃・妨害を受けるなどのトラブルが重なったこともあってか、実際に試作されたか不明となっているものも少なくない。
また、F90の実機完成(U.C.0111年)前の時点で開発完了し配備されていた装備がある一方U.C.0121年に作成された装備もあるなど装備の開発はかなりの長期にわたっている。

これらのミッションパックは一部のみ、あるいは混在させての使用も可能で、後述の「A・D・S混載装備」など柔軟な運用が可能である他、換装に際しての調整を自動化しているため母艦や基地に戻らずとも前線において各機体間で交換することもできるというものだった。

一部は再設計されて量産機や他の試作機に派生しており、それらの機体向けに各パーツ単位で流用されたもの*2もある。

設定的には、A~Zの26種類のパックがあることはF90公開時から示されていたが、90年代頭の時期に機体設定が公開されたのはA,D.H,I,L,M,P,S,V,Yのみだった。
上記仕様以外は長らく名称すら不明だったが、2004年に各アルファベット(N以外)に対応した仕様の名称が公開された。
そして2019年からの「F90 A to Z PROJECT」により、不明だった各仕様の詳細が順次公開されることとなった。
完全な設定公開に30年以上かかるとは、当時はだれも思っていなかったであろう。


【各ミッションパックの詳細】

基本パック
Aタイプ Bタイプ Cタイプ Dタイプ Eタイプ Fタイプ Gタイプ
Hタイプ Iタイプ Jタイプ Kタイプ Lタイプ Mタイプ Nタイプ
Oタイプ Pタイプ Qタイプ Rタイプ Sタイプ Tタイプ Uタイプ
Vタイプ Wタイプ Xタイプ Yタイプ Zタイプ / /
特殊パック
試製MDテスト P.V.スペシャル タイプFF A.D.S混載 木星決戦仕様

Aタイプ(Assault(アサルト))

▼追加装備
部位 装備名
背部 大型機動ユニット(肩部+背部の3点支持)
・マシンキャノン ×2
・ビームキャノン ×2
・ミノフスキークラフト
肩部
腕部 推進剤タンク(6t) ×2
腰フロント なし
腰サイド ビームバズーカ用予備Eパック ×2
腰リア なし(メガビームバズーカ懸架可能)
脚部 推進剤タンク(17t) ×2
マニピュレータ メガビームバズーカ

大柄なミノフスキークラフトユニットとメガビームバズーカが特徴の長距離侵攻仕様。
U.C.0111年のF90の実機完成前の時点で開発完了し配備された装備。
ミノフスキークラフトの恩恵により大気圏内での長距離飛行も可能で、大容量の増槽タンクも持つため航続距離が長く飛行巡航速度も速く後のF91よりも長距離巡行関連のスペックは上だったとされる。
敵陣に単機での超低空飛行で見つからない様に侵入しピンポイントでの拠点攻撃を目的に開発された。重量増加に加えてAMBACに制限がかかる*3ため他のタイプに比べて小回りが利かないが、メガビームバズーカ*4や機動ユニット内蔵火器を搭載しており、攻撃対象が艦船や拠点である都合上火力は高い。
なおこのメガビームバズーカ、ビギナ・ギナの「ビームランチャー」として色変え版が出ているが何故かEパック脱着関連の設定画稿がビギナ・ギナでしか発表されていない。
あとビームサーベルも本装備では省略されるケースが有る。プロペラントタンクやAMBAC周りの設定から察するに「腕に重量物の増槽を搭載しているのでとてもビームサーベルを扱える様な状態ではない」という判断からだろうか。「フォーミュラー戦記」などでは普通にビームサーベルを振っているがそういった作品では逆に増槽周りの設定を考慮してるのか怪しい部分も有るし……。
本ミッションパックのツッコミどころとしてはプロペラントタンクが挙げられる。その重量、実に腕部各6t、脚部各17tであり、F90本機の機体重量がノーマル状態で7.5t、全備重量が17.5tであることと比較するとタンク重量の異常さがわかるだろう。
なんせ腕部タンクだけで本体重量に近く、脚部タンクに至ってはそれだけで本体の全備重量と同等なのだ。しかもそれらが2セット分付いており、合計したAタイプの全備重量は80.3tにまでなる。
どうみても増槽の大きさと重量が釣り合わないような…*5
軽量化を突き詰めた機体本体の構造材とは逆に、よほど密度の高い物質を推進剤としているのだろうか?*6
F90を代表する換装パックの一つであるが、正式採用とはならなかった。

「フォーミュラ戦記0122」ではMAP上での移動速度に優れ扱い易いことに加え、序盤はDタイプとの装備差が殆ど無い(というか実質的にノーマル状態のF90の武装しか使えない)ためよくお呼びがかかる傾向にあった。
本来装備に入ってないビームライフルも使っているが、Aタイプは別に両手が塞がっている訳ではなくメガビームバズーカも非使用時には腰にマウント可能なほかゲーム中のドット絵でもライフルを右手・バズーカを左手で構えており、作中では「ビームライフルを追加装備していた」という扱いと思われる。
実際、F90Aタイプの設定画の一部には腰部右側のEパックがメガビームバズーカ用からビームライフル用に変更された画稿が存在しており、ビームライフルを併用する運用は設定時点で想定されていたようだ。
また、本来はシールドを持たず増槽がその役割を応急的に担う事になっているが「FastestFormula」では手持ちでシールドを装備している。
従って、ビームライフルもシールドも持たないAタイプ(基本設定)、ライフルを持つAタイプ(フォーミュラ戦記)、シールドを持つAタイプ(FastestFormula)といずれも間違いではない。

Bタイプ(Bombard(ボンバード))

▼追加装備
部位 装備名
背部 キャノン×2(バックパック換装)
肩部 ミサイルコンテナ×2
腕部 5連グレネードランチャー×2
腰フロント なし
腰サイド なし
腰リア なし
脚部 ミサイルコンテナ×2
マニピュレータ なし(ビームライフル携行可)

「F90 A to Z PROJECT」で設定公開された対艦・対拠点攻撃を目的とした重爆撃仕様。
U.C.0112年の時点でシミュレーションプログラムが作成されていた。
U.C.0115年の時点で実際の装備が作成済みであり、Nタイプと組み合わせたNBタイプとして運用された。
大型ミサイル3発を内蔵したミサイルコンテナを両肩両足に計4基搭載した、迫力のある外観が特徴的。
背部キャノンは後述のSタイプと異なりバックパックごと換装されており、推進力が強化されたことで機動力の低下を緩和している。


Cタイプ(Coldness(コールドネス))

▼追加装備
部位 装備名
背部 なし
肩部 ヒーターユニット ×2
防寒用マント
腕部 左腕:シールド(ノーマル仕様と同型)
腰フロント ヒーターユニット ×2
腰サイド なし
腰リア ヒーターユニット用増設ジェネレータ
脚部 ヒーターユニット ×2
スキーユニット×2
マニピュレータ 右手:ビームライフル(ノーマル仕様と同型)

「F90 A to Z PROJECT」で設定公開された寒冷地仕様。
U.C.0122年の時点で作成済みであり第二次オールズモビル戦役に投入された。
脚部のスキーユニットを用いることで、降雪地帯においてはHタイプ以上の機動性を発揮し、硬度のある雪原や凍土でもスムーズな移動や滑走が可能である。ユニットは折り畳み式であるため、滑走が困難な地形ではソールを足裏から膝へ移動させることで通常歩行も可能。
機体各部に装着された防寒・耐寒用のヒーターユニットは装甲や関節部への雪の付着や氷結を防ぐ効果があり、運動性能の低下を最小限に留めることができる。脚部以外のヒーターユニットは腰部の増設ジェネレータとケーブル接続されており、エネルギー供給を受ける。
上半身を覆う防寒用マントは肩部ヒーターの熱を効率的にいきわたらせるための装備であり、マント自体に特殊な素材が使用されているわけではないようだ。

フォーミュラ戦記の時代には設定画が存在しないパックだが、設定を踏まえるとゲーム内で存在する寒冷地での戦闘(RFスノードムが出てくる)ではこれを使ったということなのだろう。
「FastestFormula」でもその説が採用されている。

Dタイプ(Destroyed(デストロイド))

▼追加装備
部位 装備名
背部 シールド(ノーマル仕様と同型)
肩部 4連グレネードラック ×2
腕部 5連ロケット弾パック ×2
腰フロント クラッカー ×2
腰サイド ビームライフル用予備Eパック ×1
腰リア メガ・ガトリングガン
脚部 ブーストモータパック ×2
マニピュレータ ビームライフル

見ての通りの全身近距離重火器の塊の接近・制圧戦仕様。
U.C.0111年のF90の実機完成前の時点で開発完了し配備された装備。
ここで言う接近戦とは所謂ビームサーベル等を用いた格闘戦ではなく、実弾を大量にバラ撒いて敵を圧倒するスタイルを指す。
こう見るとズサに近いものを感じないでもない。またアナザーガンダム系だとコレコレの先祖のようにも思える。
…が、それらと決定的に異なるのは、誘導兵器が一つも無い近距離特化型であることと、単体で高い機動性を持つこと。*7

実体弾兵器が多いのも撃ち切り次第空になった発射機をパージするという前提があるためで、その火力で敵の主力を制圧した後、足のブーストモーターパック以外ついていない身軽な状態になってノーマルタイプに近い状態の近距離戦で残敵を掃討する…という運用に最適化した仕様とされる。MGの「F90 A to Z PROJECT」による設定の更新でシールド裏にライフル用Eパックが二基装着可能となった為、継戦能力は設定公開当初より延びた可能性が高い。
また地味ながらカタログスペック上の推力重量比は6.61に達しており*8、実体弾兵器偏重、推力強化という点で共通する機種としてはケンプファーあたりが挙げられるだろうか。

ゲーム「フォーミュラ戦記0122」では他の機体・タイプに比べてマップ上でも戦闘中でも移動速度が遅いし、本領の「全弾一斉射による一度に多数の敵機を撃破」が出来ないし、弾切れになったパーツを外してパージする事での軽量化による高速化も反映されてないのでシステム上どうしても他のタイプより不利。
隠しステータスの「攻撃力」と「命中率」が最も高いことに加え、実弾系の武器は威力が安定している*9ため攻撃できれば他の機体より強いはずなのだが、これもシステム上の問題で恩恵を感じにくいと不遇である。*10
しかしながらゲームのCMという形ではあれどTVアニメーションで動く唯一のF90だったりするので、まぁその点では恵まれている。

Eタイプ(Electronic(エレクトロニック))

▼追加装備
部位 装備名
背部 レドームユニット
肩部 電子戦用装備 ×2
腕部 左腕:シールド(ノーマル仕様と同型)
腰フロント 電子戦用装備 ×2
腰サイド なし
腰リア 電子戦用装備
脚部 なし
マニピュレータ 右手:ジャミング・ライフル

「F90 A to Z PROJECT」で設定公開された電子戦仕様。
U.C.0112年の時点で作成済みであり試験運用されていた。
巨大なレドームや多数のレーダー類を装備と索敵・電子戦に特化しており、本体の頭部バルカン砲以外の火器は持たない。部隊に先行しての情報収集を目的とし、敵との交戦は極力避ける運用を想定しているらしい。
一見ミサイルランチャーのようにも見えるジャミングライフルは電子妨害装備。「FastestFomula」ではリゼル隊との模擬戦において強烈な電波妨害を行い、さらに欺瞞情報で撹乱を行っていた。

ちなみに、かつて91年にEタイプとして画稿*11が公開されたことがあったが、そちらは誤って掲載されたものとしてその後すぐに訂正され、公式に取り消されている。


Fタイプ(Fight(ファイト))

▼追加装備
部位 装備名
背部 推力偏向パドルユニット
肩部 なし
腕部 格闘用装備(ビームスパイク) ×2
腰フロント なし
腰サイド サブアーム ×2
腰リア なし
脚部 なし
マニピュレータ なし

「F90 A to Z PROJECT」で設定公開された格闘戦仕様。
U.C.0112年の時点で作成済みであり試験運用されていた。
腕部ビームスパイクはビームシールド機能の無いブランドマーカーといって差し支えない程酷似している。
サブアームはビームサーベルを保持することが可能で、収納時は推進機のように見えるため隠し腕と言えなくもない。
なお、腰部ユニットのうちサブアームを構成する部分は半分以下のため、公式の設定は発表されていないものの腰部ユニットは見た目通りに推進機も兼ねているか、そうでなくとも何らかの機能は持っていてもおかしくない。
F90は素体の段階で格闘戦用MSとして設計されているが、このミッションパックでは実質シールドとビームライフルの携行が不可能*12で、バックパックの推力偏向パドルによって旋回速度が高められていることもあって、Dタイプよりもさらに短いレンジでの戦闘に向けた調整がされていると思われる。
……のだが、機体発表に遅れて公開された公式の機体解説にはビームライフルがしっかりと武装の中に入っていた。接近戦になった場合、ライフルは投げ捨てるもの、ということだろうか。
バックパック毎交換しているBタイプの武装にビームサーベルが載っていたりするし、単なる誤記のような気もするが
……と思いきや、後にサブアームにライフルとシールドを装備しての運用が描写されたため解説は正しかったようだ(ただし、プラモデルではサブアームにはサーベル以外を持たせられないため再現不可)。


Gタイプ(Guards(ガード))

部位 装備名
背部 なし
肩部 右肩:マルチプル・ビーム・ウェポン懸架用ユニット
左肩:大型シールド
腕部 なし
腰フロント なし
腰サイド なし
腰リア なし
脚部 なし
マニピュレータ マルチプル・ビーム・ウェポン

「F90 A to Z PROJECT」で設定公開された警備・護衛仕様。
U.C.0115年の時点で作成済みであり試験運用されていた。
二種類の大型装備が特徴。
マルチプル・ビーム・ウェポンは大剣のような見た目で大出力のビーム刃を形成できる「ソードモード」と先端からビーム砲を発射できる「ライフルモード」を使い分ける事が可能。ライフルはEパック式で、ノーマル用ビームライフルのEパックを流用している。
このモードチェンジは持ち手のグリップを回転させる事でスムーズに行えるが、後に作られた同系統の装備には採用されていないので強度の問題があるのかもしれない。
非使用時は右肩にマウントされる。
大型シールドは左肩のハードポイントに装備された言葉通り面積の大きいシールド。上下に可動もでき高い防御性能を持つ。
本来の護衛等の用途以外に大型の機体を相手取るのにも有効な装備であり、「FastestFormula」にてNタイプと同時装備した「F90NG」仕様でクィン・マンサを撃破している。


Hタイプ(Hover(ホバー))

▼追加装備
部位 装備名
背部 専用ホバーバックパック
肩部 4連ミサイルランチャー ×2
腕部 右腕:2連グレネードランチャー
左腕:小型シールド
腰フロント 投光器 ×2
腰サイド ホバーユニット ×2
腰リア ホバーユニット
脚部 ホバーユニット ×2
マニピュレータ 右手:ビーム・ピストル

各部にホバーユニットを持つ高速陸戦仕様。
U.C.0111年のF90の実機完成前の時点で開発完了し配備された装備。
重力下での高速戦闘を想定し、最高速度は時速480kmとのこと。
ただし小型化のせいも有ってホバー用の推進剤が積めない為4時間程度しかホバー機動は出来ない。
陸戦における機動戦闘において、ドムの残した功績は大きく、この機体にもそれを参考にホバー走行を採用している。
戦法もやはり一撃離脱をメインとしており、バズーカがミサイルやグレネードに変わった位で大体ドムである。
夜戦や砂嵐などの荒天による視程不良時を想定してか、腰に投光器が設置されている。手持ち携行火器は小型のビームピストルでこれまた単体での設定画の掲載率が低い。
一応当時まだ居たアフリカ・中東のジオン残党掃討用を目的としていたらしい。

フォーミュラ戦記の時点で設定が起こされているミッションパックで、説明書にも設定画が掲載されている。
残念ながら容量の問題でゲームでの出演は叶わなかった。砂漠のミッションがあるので本来ならそこで出番があったのだろう。
「FastestFormula」ではこのミッションを再現する話でHパックのF90が登場し大暴れしている。

Iタイプ(Intercept(インターセプト))

▼追加装備
部位 装備名
背部 なし
肩部 なし
腕部 左腕:フライトシールド(マシンキャノン×2内蔵)
腰フロント なし
腰サイド なし
腰リア なし
脚部 推進ユニット ×2
マニピュレータ 右手:ビームランサー

迎撃・追撃戦仕様。
U.C.0121年のF90Ⅱの完成と同時期に作成された装備。
ブースターを内蔵したSFS兼巨大シールド「フライトシールド」、脚部にフライトシールド用燃料タンク+推力増加ユニットを装備し脚部パーツとシールド下部を合体する事でフライトシールドに推進剤が補充され、非常に高い機動力を備える。
大型のフライトシールドには大気圏突入も可能な仕様でかつIフィールド発生器が内蔵されておりこれでビーム兵器による損傷を防ぐことが可能との情報も。ただこのフライトシールド自体は高性能&多機能の為これだけでF90本体と同じ生産コストが掛かる代物。*13
ちなみにフライトシールドのメインスラスターにはGキャノンのバックパックメインスラスターが採用されている。キャノンガンダムには無いパーツなのでアナハイム製と考えるのが妥当だが採用に関して許諾を取ったなどの設定は無い為恐らくサナリィの独断で採用されていると思われる。
反面、武器らしい武器は拡散ビーム砲兼白兵武器「ビームランサー」のみかつハードポイントも大半が使用されていないと非常に極端な仕様である。
ビームランサーは大型の手持ち携行マルチ武装で名称通りのランス型ビーム形成による白兵・突撃戦法の他ランス状ビームの射出や拡散ビームの発射と射撃も可能、加えて突撃戦法用に後方には推進補助スラスターが付いている豪華で複雑な武装である。
同時期に完成したF90Ⅱ専用に見られがちだが、当初からF90 1号機仕様にも装備可能。後世の『鋼鉄の七人』作戦では実際にF90 1号機がIタイプ装備で実戦投入されている*14
ただし厳密にはF90Ⅱと1号機とでは本体性能差によって最終的なスペックに差が有る事がB-CLUB等一部資料で判明している。


Jタイプ(Jacket(ジャケット))

▼追加装備
部位 装備名
背部 増加装甲+ビームキャノン+ミサイルポッド+マシンキャノン×2
肩部 増加装甲
腕部 右腕:2連ビームガン
左腕:小型シールド(ビームサーベル収納)
腰フロント 増加装甲
腰サイド 増加装甲
腰リア 増加装甲
脚部 増加装甲
マニピュレータ なし

「F90 A to Z PROJECT」で設定公開された重装仕様。
一年戦争中のFSWS計画(いわゆるフルアーマープラン)をベースに開発がされ、全身に追加装甲をまとっている。
背部から接続される装甲は胴部前面までを覆っているが、F90のコクピットハッチを覆う位置の装甲は展開するため機体への搭乗に支障はない。……ただし、コクピットハッチ位置の変更されたF90IIでは問題になりそうである。
武装もフルアーマーガンダムを一部踏襲しており、肩のビームキャノンや右腕の2連ビームガンが共通している。また、ビームサーベルのマウント位置を左腕のシールド内に移しており、シールドに搭載したまま使用可能である。
独自の武装のうち胸部装甲に搭載されるマシンキャノンはF91の固定武装としてフィードバックされた。
また、全身に装甲を搭載したことによる重量増加の対策として脚部装甲に小型ミノフスキークラフトを搭載しているが、他のフルアーマー装備の例にもれずこちらも元の機動性を補うまでには至らず、目立った実験結果を残せなかったそうだ。


Kタイプ(Keep(キープ))

▼追加装備
部位 装備名
背部 追加ブースター
肩部 Iフィールドジェネレーター ×2
腕部 試作型メガビームシールド
(左腕・マニピュレータ併用)
腰フロント なし
腰サイド なし
腰リア メガビームシールド用増設ジェネレータ
脚部 なし
マニピュレータ 右手:ビームライフル(ノーマル仕様と同型)
左手:試作型メガビームシールド

「F90 A to Z PROJECT」で設定公開された持久戦仕様。
U.C.0112年の時点で作成済みであり試験運用されていた。
最大の特徴は4基のバリア・ビットを使用して防御範囲を拡大させた大型ビームシールドで、実体弾・ビームを問わず高い防御力を発揮する。この時点ではエネルギー消費が大きいらしく、腰部に増設した専用ジェネレータユニットからケーブルを接続して稼働させている。
加えて両肩にIフィールドジェネレータを搭載し、これらの装備によって自機を含む周囲の味方や艦船も保護できるとされる。
反面攻撃力についてはノーマル形態以下となっており、他の機体との連携行動が前提となる。

「FastestFomula」ではAタイプのメガビームバズーカを持ち火力不足を補っていた。またこの時代ではまだビームシールドは認知されておらず、敵機が接近した時にメガビームシールドを展開しビームサーベルの様な使い方をする事で意表を衝いている。


Lタイプ(Longrange(ロングレンジ))

▼追加装備
部位 装備名
背部 サーモスコープ
肩部 右肩:ビームサーベル ×2
左肩:複合狙撃用センサーユニット
腕部 2連中距離ミサイルランチャー ×2
腰フロント なし
腰サイド ライフル用予備弾帯 ×1
腰リア ロングレンジライフル
脚部 ライフル用予備Eパック ×2
マニピュレータ なし

長射程仕様。
U.C.0121年のF90Ⅱの完成と同時期に作成された装備。
ただし、ロングレンジライフル自体はU.C.0116年の時点で作成済みでありオールズモビルの襲撃に対して使用された。
主武装にして目玉である大型遠距離狙撃銃「ロングレンジライフル」は実体弾とビームを切り替えて撃てる。移動時など不要な時は長い銃身を折り畳んで二分割して持ち運ぶ。
口径120mmの実体弾は事前のプログラムで一度だけ弾道を変えられる特殊弾頭を使用する。ビームは新技術の筒状Iフィールドにより、メガ粒子ビームへの干渉が可能になった*15
なにがいいたいかと言うと、Lタイプはその射線をある程度自由に曲げられる
これらの機能を利用する事で物影に隠れようが容赦なく曲射が可能。
Lタイプは狙撃のデータだけでなく、射線の軌道を如何に変えるか、という実験も行っていたようである。
その他の装備はロングレンジライフル用の長距離照準システムと予備弾倉系と狙撃距離より内懐に入られた際の自衛武装で構成されており
ビームサーベルに至っては使用時はロングレンジライフル他ミッションパック装備品のほとんどをパージする前提であるようだ(旧キット説明書口絵で描かれている)
このロングレンジライフルは後に宇宙海賊へ提供され、F97(クロスボーンガンダム)用のバスターランチャーとして使用された。


Mタイプ(Marine(マリン))

▼追加装備
部位 装備名
背部 専用バックパック(ハイドロジェット)
肩部 右肩:投光器
左肩:シュノーケルカメラ
腕部 3連マリンロケットパック ×2
腰フロント 水中用センサー
腰サイド 右腰:アローシューター予備弾倉
左腰:ヒートコンバットナイフ
腰リア なし
脚部 連装ホーミングトーピドー ×2
マニピュレータ 6連アローシューター

水中戦仕様。
U.C.0111年のF90の実機完成前の時点で開発完了し配備された装備。
バックパックをハイドロジェットに換装した水中戦仕様。武器も水中用に魚雷などを装備する。
肩の巨大投光器が目を引くが、ロトといいHタイプといいこいつといいサナリィは投光器にこだわりがあるのだろうか。
一応カタログスペックにおいて、最大潜行深度は400m(ゴッグの1.6倍)最大潜行速度は90kt(ゴッグの1.2倍)となっている模様。
ゴッグゼー・ズールのような「水陸両用」ではなく上陸戦闘を想定しない完全な「水中用MS」となっているあたりは連邦らしいところ*16
一部資料ではゴッグの使用していた「フリージーヤード」も装備しているという文字設定が有ったが「FastestFormula」で公式化した。
コンバットナイフは「F90 A to Z PROJECT」にて”ヒート”コンバットナイフと再設定されており、後年のクロスボーンガンダムのヒートダガーへのつながりが意識された可能性がある。
水中戦闘での機動性と火力は高いものの、「FastestFormula」4話で発生した戦闘においては格闘戦が不得手という弱点が露呈する形になり、魚雷を鈍器にするという強引な方法で危機を脱している。

なお、一説には純連邦製水中用MSがこのパックの生産により一年戦争期のアクアジム/水中型ガンダム以来ようやく更新されたと言われることも*17

こちらも「フォーミュラ戦記」の水中ミッションで出す予定があったようだ(Hタイプ同様に説明書に設定画がある)が見送られている。

Nタイプ(Next(ネクスト))

▼追加装備
部位 装備名
背部 ハルファイター
肩部 なし
腕部 左腕:シールド
腰フロント なし
腰サイド なし
腰リア なし
脚部 なし
マニピュレータ 右手:専用ビームライフル

長らく詳細が伏せられていた仕様であり、"Newtype(ニュータイプ)"や"Nuclear(核兵器)"などが予想されていた。
『機動戦士ガンダムF91 オフィシャルエディション』の記述によれば、この仕様を元にVタイプの武装を採用する形でF91が開発されたとのこと。

このようにF90のミッションパックの中でも特異な立ち位置にあった仕様だが、「FastestFormula」にて正式に登場を果たした。
その実態はミッションパックと支援機を兼ねたハルファイターという独立した航宙戦闘機と合体するというもの。ハルは「High Utilize Laying and Lead pursuiting=高度化照準」の略。
ハルファイター単体でも連邦の軌道戦闘機と互角の空戦性能を有していたと言われ、翼にミサイル(通常タイプとサイコミュ誘導タイプの選択式)やガンポッド、電子装備等を装備可能。

完成し投入されたのはU.C.0112年。
ドッキングによりサイコミュ非対応機のF90がニュータイプ用MSとなり、機体本体を含めてサイコミュ制御可能になることで高い性能を発揮できるようになる。
曰くこの装備の本質はF90を「サイコマシーンに変えてしまう」ことだそうだ。
開発に関わっているグッゲンバイガー博士は「F90の運動性が低下してしまう」とかなり否定的だったらしい。

ガンダムとしては珍しい二人乗りの機体であるが、ドッキング後の機体のコントロールはF90、ハルファイターどちら側のパイロットでも可能。機体操縦はF90側のパイロット、ファンネルのコントロールはハルファイター側のニュータイプが行う、と役割を分担した運用も想定されていたようだ*18
ハルファイターの装甲材質には後のF91に先んじて「マルチプル・コンストラクション・アーマー(MCA)」を採用しており、サイコミュやバイオセンサー、さらには当時封印されていたはずのサイコフレーム技術も使用されている。ちなみにサイコフレームは木星船団が独自開発した物を譲渡されたとされる。
ハルファイターのジェネレーター*19はドッキング後もサブジェネレーターとして機能する。
専用設計のビームライフルを装備しており、ライフルにはビームサーベル兼用のヒルトファンネルを搭載。
これは一般的なファンネルとは異なり射撃専用の兵装ではなく、ヒルト(柄)の名の通りビーム刃を発生させて飛ばすことも可能であり、ファンネルというよりGNファング。
当初はフィン・ファンネルのようなビーム・バリアの展開機能も想定されていたらしいが、Kタイプのメガ・ビーム・シールドで十分と判断され不採用となった。
Nタイプ自体はハルファイターの機首がシールドとして使用可能であり腕部に装着される。非使用時はライフルともども背面のハルファイターにマウントされる。
なお、この仕様に対応させるためにF90本体のOSもアップデートされており、その結果F90本体の性能も大きく向上している

ハルファイターはバックパック及び胴体部分に合体し、F90のその他の部位には他のミッションパックを混載することが可能。
また、ハルファイターにもハードポイントが設置されていることから各ミッションパックのバックパック部の装備に関しても装着が可能である。ただし、接続部の構造はF90と完全に同一ではないため、Bタイプのような専用バックパックとの接続には間に専用モジュールを設置する必要がある場合もある。
元よりNタイプは他のミッションパックと同時装備して運用することを想定しており、同時装備によって積載量が増加してもNタイプ単体の時と同様に動かせる。
なお、この場合の名称は「N○タイプ」(○は同時装備しているミッションパックのアルファベット)と呼称され、型式番号は「F90N○」となる。
「FastestFormula」作中では様々なタイプとの混載が確認でき、例えばGタイプとの場合は「F90NG」となる。
特にAタイプとの同時装備は第五世代のNT専用機に相当するレベルの戦力が発揮できたらしい。

運用にはパイロット側にニュータイプを要求し、作ったはいいが完成することは無いだろうと予想されたが、開発に携わったジョブ・ジョンは「ガンダムにはそれに相応しいパイロットが現れる」という期待を寄せている。また彼は別のシーンでかつてのニュータイプ達を思い出している場面もある。
作中ではニュータイプの可能性を疑われていたリヴ・アンゲリカがハルファイターに搭乗し、窮地に陥っていた母パッツィのF90に合体させた。


Oタイプ(Officer(オフィサー))

▼追加装備
部位 装備名
背部 大型ブレードアンテナ+バルカンポッド
肩部 なし
腕部 左腕:シールド(ノーマル仕様と同型)
腰フロント なし
腰サイド 左腰:ビームサーベルラック
腰リア なし
脚部 なし
マニピュレータ 右手:強化ビームライフル(右腕)

「F90 A to Z PROJECT」で設定公開された指揮官仕様。
U.C.0115年の時点で作成済みであり試験運用されていた。
通信能力を強化し武装を変更しただけで、ノーマル仕様のバリエーション機といった印象。
強化ビームライフルはヴェスバーっぽい見た目をしており、連射性を重視した通常モードから、砲身を展開させた高出力モードへ切り替えることができる。
大型ブレードアンテナが後方に張り出し、V2ガンダムを思わせるシルエットを形作っているのが印象的。(もちろん見た目だけであり、こちらにはスラスターとしての機能はない)
背部ユニットにはバルカン砲も設置されており、頭部両脇に位置することからMk-Ⅱのバルカンポッドっぽくも見える。

またスペースの関係でビームサーベルが左腰に移設されており*20、この配置はVタイプやF91でも採用されることになった。


Pタイプ(Prunge(プランジ))

▼追加装備
部位 装備名
背部 専用バックパック+機首ユニット
肩部 右肩:バルカン砲(+センサーユニット?)
左肩:ビームキャノン
腕部 シールドウィング ×2
腰フロント なし
腰サイド なし
腰リア 垂直翼+推進剤タンクユニット
脚部 ウィング付き推進ユニット ×2
マニピュレータ なし

大気圏突入仕様。
U.C.0112年に作成された装備。
両腕に主翼が収納されたシールドを装備していて、翼を展開したシールドを機体前面に向けるとともに機首ユニットが頭部を覆い、そこから展開したパネルがシールド間をつなぐことでMA形態に変形し、大気圏突入が可能になる。
なお、シールド間をつなぐパネルは「F90 A to Z PROJECT」での機体の再設定において追加されたものであり旧設定では変形してもボディ(コクピット部含む)が丸出しだったのだが、公開当時は技術の進歩により問題は無いとされていた。

純粋に実験用装備だったらしく、武装は肩部ビームキャノンとバルカン砲*21のみと貧弱。
マニピュレータは空いているので通常のビームライフル等はオプションとして携行可能だろうが、大気圏突入時に手持ち武装を保護できるのかは明言されていない。
プラモデルの取説によれば下半身だけ変形させた状態(ガンダムMAモードに相当)でも運用できる他、装備品を強化する案もあったらしく腰背部ユニットから垂直尾翼を排し推進剤タンクを三つ取り付ける案や主翼にミサイル懸架用ハードポイントを追加する案が存在していた。

「フォーミュラ戦記0122」の作中にてベルフ・スクレットが本機で地球大気圏への突入を敢行し、成功している。
「FastestFormula」では初めてこの装備での戦闘が描かれ、推力がMA並まで強化されていると判明し、ビームライフルを装備して高機動戦闘を行いだいぶ大暴れしていた。


Qタイプ(Quick(クイック))

▼追加装備
部位 装備名
背部 スラスターユニット+バインダーユニット×4
肩部 スラスターユニット
腕部 なし
腰フロント スラスターユニット
腰サイド スラスターユニット
腰リア なし
脚部 スラスターユニット
マニピュレータ なし

「F90 A to Z PROJECT」で設定公開された機動力向上仕様。
その名の通り全身にバーニア/アポジモーターのユニットが追加され、背部には新型の推進機を搭載している。
これにより優れた機動性を獲得することに成功し、特にアポジモーター増設によるデータはF91の開発にも大きく貢献したそうだ。
また、肩部ユニットの形状はシルエットガンダム改に似ており、シルエットガンダムの修復にあたりアナハイム側で本仕様のデータが参考にされたと思われる。
新型推進機であるバインダーユニットは左右2基ずつの装備が標準であるが、状況に応じて増減が可能である。また、不要となったユニットは切り離して射出することで質量弾として転用可能であるなど、後のクロスボーンバンガード機のシェルフノズルと同基軸の技術となっている。
上記のように本仕様のデータもアナハイムに流れているとみられるので、そこから(ネオサイコミュ技術との取引などで)CVへも技術が流れていったのだろうか。


Rタイプ(Reconnoiter(リーコノイタ))

▼追加装備
部位 装備名
背部 光学式カメラ
肩部 ステルスアーマー ×2
腕部 光学式カメラガン・ユニット ×2
腰フロント なし
腰サイド なし
腰リア なし
脚部 追加ユニット×2
マニピュレータ なし

「F90 A to Z PROJECT」で設定公開された情報収集・戦況記録仕様。
U.C.0116年の時点で作成済みのようであり、試製ミノフスキー・ドライブ テスト装備にカメラガン・ユニットが使用されているほか、ステルスアーマーと他装備を混載した装備が投入された。
Eタイプと用途が重複しているようにも見えるがこちらはミノフスキー粒子散布下における偵察任務に特化しており、レーダーを多数備えたEタイプに対しRタイプはミノフスキー粒子に阻害されない光学式の観測を行う。
バックパックから頭上に伸びたカメラと、両腕にインコムのように射出できるカメラを装備。
また肩から胸にかけてステルスアーマーを装備している。これは装甲というより廃熱を遮断し、センサーに捕捉されにくくする目的がある。
ステルスアーマーは分離・変形により単体の偵察ユニットにもなる。
脚には撤退時に使う機雷やダミーバルーンが入ったユニットを装着。
ステルスアーマーに関しては上記の混載仕様で実戦投入された際に一定のステルス性を発揮しており、オールズモビルの襲撃に対して気づかれることなく奇襲を成功させていた。


Sタイプ(Support(サポート))

▼追加装備
部位 装備名
背部 メガ・ビームキャノン×2(肩部+背部の3点支持)*22
肩部
腕部 4連ビームキャノン ×2
2連ミサイルポッド ×2
腰フロント 長距離用複合照準器ユニット
腰サイド 腕部武装用ジェネレータバンク ×2
腰リア 支持ジャッキ
脚部 クルージングミサイル ×2
マニピュレータ なし

長距離支援仕様。
U.C.0111年のF90の実機完成前の時点で開発完了し配備された装備。
Dタイプなどの前線運用仕様への援護を想定した長距離砲撃メインの移動砲台型で、役割としては所謂ガンタンクにあたる。
遠距離用の背部メガビームキャノンやクルージングミサイル等の豊富な長距離支援火器を持ち、砲撃時は腰背部のジャッキを展開して四脚となり、姿勢を安定させる。*23
メガビームキャノン後方のEパックか弾倉と思しきパーツは着脱可能な事が一部設定画に記されている。
両腕に四砲身ビームキャノンユニット(汎用小型ミサイルを搭載する二連ミサイルポッド付き)を被せる様に装備しているため接近戦は不得手*24
ちなみに四連ビームキャノンのエネルギーは腕部ハードポイントだけではエネルギー供給が足りないからか腰左右のスカート部に配置されたエネルギーユニットから供給パイプが繋がっている。これは旧キットの解説によれば「ジェネレータバンク」とされており、つまり核融合炉ということである。被弾時の危険が気になるところではあるが…
「機動戦士ガンダムF90 FastestFomula」においては地球で行われた試験の最中のイレギュラーに対応するため戦闘出力でのアウトレンジ砲撃を行った結果山肌を大きく抉り、「あれのどこがS(サポート)タイプなんだ」とツッコまれる程の火力を見せつけた。
後にF70 キャノンガンダムとして再設計され、さらにその量産機であるF71 Gキャノンが開発される事となった。



Tタイプ(Tracer(トレーサー))

▼追加装備
部位 装備名
背部 長距離用推進器
肩部 大型シールド(2連ビーム・ガン装備) ×2
腕部 なし
腰フロント なし
腰サイド なし
腰リア なし
脚部 なし
マニピュレータ ビームライフル(ノーマル仕様と同型)

「F90 A to Z PROJECT」で設定公開された追撃戦仕様。
U.C.0116年の時点で作成済みであり実戦任務に投入された。
両肩のビーム砲付き大型シールドと背部の大型推進機により圧倒的な防御力と火力、そして爆発的な加速性を発揮する。
Aタイプと用途が近いが、あちらはミノフスキークラフトを用いた空戦用なのに対しこちらは飛行能力を持たないため宇宙用になる。
この装備はティターンズ製の可変MSやGPシリーズが参考になっているとも言われており、各装備に以下のような共通点が見られる。
大型シールドは肩部との接続アームがフレキシブルに稼働し、さまざまな向きに対して射撃、防御が可能である。その形状とビーム砲を備えている点からギャプランのムーバブル・シールドを参考にしたと考えられるが、ブースターは設置されておらず推進機に関しては背面に集約されている。
長距離用推進器はAタイプのプロペラントタンクをベースに急遽開発されたものであり、Aタイプと同形状のタンクを装備している。それゆえ本仕様はAタイプ同様非常に重く、Tタイプの全備重量は80tになる。また、この推進機は中央の大型ブースターと左右のバーニア・ユニットで構成されており、左右のバーニアは中央とは独立して稼働する。この機構は試作1号機(フルバーニアン)のユニバーサル・ブースター・ポッドを参考にしたと考えられる。


Uタイプ(Uplift(アップリフト))

▼追加装備
部位 装備名
背部 超大型ブースター
肩部 固定フレーム
腕部 固定フレーム
腰フロント フェアリングカバー
腰サイド なし
腰リア 固定フレーム
脚部 固定フレーム
マニピュレータ 固定フレーム

「F90 A to Z PROJECT」で設定公開された大気圏離脱仕様。
U.C.0115年の時点で作成済みであり試験運用されていた。
ドでかいブースターがくっついた上半身が丸ごとフェアリングカバーと固定フレームに覆われており見た目は足の生えたロケット
公式設定では特に触れられていないが腕部固定フレームの側面にはハードポイントが設置されており*25、ライフルやシールドをマウント可能。

後年、同形状のブースターが木星圏で活動するクロスボーンガンダムの追加ユニットとして使用されている。
また、クロスボーンガンダムはビームシールドをフェアリング代わりにして旧式の打ち上げロケットを用いて大気圏離脱を成し遂げているが、この奇策の実行に当たってはこの機体のデータが参考にされたのかもしれない。


Vタイプ(V.S.B.R(ヴェスバー))

▼追加装備
部位 装備名
背部 V.S.B.R搭載バックパック
肩部 放熱フィン+スタビライザー ×2
腕部 右腕:メガ・ガトリングガン
左腕:ビームシールド
腰フロント 姿勢制御ミニスラスターユニット ×2
腰サイド 右腰:ビームシールド(予備)
左腰:ビームサーベル ×2
腰リア 推進ユニット
脚部 放熱フィン+スタビライザー ×2
マニピュレータ 右手:専用高収束ビームライフル

新型火器試験仕様。
U.C.0112年に作成された装備。
ビームシールドとヴェスバーを装備する。後のF91に武装の試験データが活かされており共通点が多くプロトF91の一つとも言える。
この時点でヴェスバー自体はほぼ完成していたがボディとのクリアランスに難があるため射界が狭く、今後の課題とされた(後のF91ではヴェスバーの脱着と大容量メガコンデンサ追加による分離状態での発砲機能で改善されたが、尚も命中率には改良の余地があったとされる)他、ビームシールドについても状況によって動作が不安定になる*26ことがあったらしい。
地味にビームライフルもVタイプ専用の高収束型に変更されているが設定画に掲載されない*27事やフォーミュラー戦記ではグラフィックがノーマルのビームライフルのままの為忘れられがち。プラモの取説でも「ヴェスバーが想定通りの威力を出せば、ただの飾りにしかならない」といった旨の記述をされてしまっている。しかもライフル単品の設定画もほとんど一般設定書籍に載る事が無い…。
バックパックがサブジェネレーターを搭載したV.S.B.R用のものに換装され、ビームサーベルの搭載位置は左腰ハードポイントにサーベルラックを設けて並べて搭載する様に変更されている。なお、地味にサーベルもVタイプ専用のものになっている。
このミッションパックを運用するために1号機本体側のジェネレータをより高出力*28の新型に換装しているのだが、その排熱を処理しきれず冷却フィンが追加されたとされる。
U.C.0116年に実戦投入された時点ではV.S.B.Rの射撃精度に不調が見られたが、その後改善されたようだ。
また本ミッションパックのみラジエーターフィンなどを常用する必要が有る関係上他ミッションパック仕様で可能な「混載」は基本的に不可能になっている*29
逆に言えば、ラジエーターフィンとサブジェネレーターさえ充足することが出来るミッションパックならば可能であると言える。(ハルファイターでジェネレーター出力を上乗せし、他の部位に干渉しないNタイプでの混載が確認されている)
この仕様のデータを盗用してシルエットガンダムが開発された、とされるのはシルエットガンダムは本仕様の「腕に機銃装備」などが踏襲されている為*30。だがプラモ取説等説明に多くを割けない資料などでは相変わらずシルエットガンダムがF91のみを直接模倣した様に記されているのが困り物*31

「フォーミュラ戦記」の看板機体であり、デザインが大きく異なる(素の)F90とF91を繋ぐ開発系譜上でも重要なミッションパックとなっている。

Wタイプ(Warbird(ウォーバード))

▼追加装備
部位 装備名
背部 専用バックパック+ノーズパーツ(ビーム・キャノン内蔵)
肩部 アーマーパーツ ×2
腕部 ランディングギア ×2
腰フロント ランディングギア ×2
腰サイド なし
腰リア 試製ミノフスキードライブユニット
脚部 推進ユニット ×2
マニピュレータ なし

「F90 A to Z PROJECT」で設定公開された軍用機仕様。
U.C.0122年の時点で作成済みであり第二次オールズモビル戦役に投入された。
後述の試製ミノフスキー・ドライブ テスト装備にて作成された試製ミノフスキードライブユニットを基に、その他の部位も専用の装備となっている。
Pタイプに似た飛行形態への可変機構を備えており、パックパックに設置されたノーズパーツが前方に展開して頭部を覆い、跳ね上がった肩部パーツと組み合わさることで機首が形成される。
胴体、手足に関しては典型的な寝そべり変形であり、腕部、腰部のユニットからランディングギアが展開する。
最大の特徴は試製ミノフスキードライブを搭載している*32点であり、テスト装備での事故を受けての改善としてユニット稼働時には余剰エネルギーをユニットのウイングからビームとして放出するようになった。
本仕様はあくまで「ミノフスキードライブ」の検証実験に特化しているため飛行形態での運用が基本とされており、わざわざランディングギアまで用意されているあたりからもそれがうかがえる。
とはいえ、専用バックパックにはノーマルのバックパック同様ビームサーベルを設置しているなどMSとして最低限の装備は残されており、MS形態での運用も可能である。
また、腕部のランディングギアは格闘戦用のクローとしても使用可能であり敵機の装甲を引き裂くだけの威力を持つ。

開発系譜としてはこの仕様がF99レコードブレイカーにつながっている*33

ただし劇中の性能は高性能な空戦機といったところであり、これまでの推進機と一線を画すような性能とまではなっていないうえ途中で不調を起こすなど、後のミノフスキードライブ搭載機と比べると明らかにランクが低かった。
この時点ではいまだにテスト装備時点からの欠陥を改善しきれていないことがうかがえる。
十分な性能を発揮できるミノフスキードライブ搭載MSの開発は、レコードブレイカー(U.C.0136年に運用試験が行われている)まで待つことになる。


ここから下、Xタイプ以降の機体はアンノウンイニシャルと呼ばれ、サナリィはマスコミに対して一切の情報を公開していない。


Xタイプ(Xtra(エクストラ))

《詳細不明》

XtraはExtra(追加)と同義。


Yタイプ(Youngstar(ヤングスター))


「若者」の意味を持つが由来は不明。コアブロックシステム採用型?
F90Ⅲ クラスターガンダムとして製作されたとも言われるが、この機体自体の詳細と位置づけがやはり不明。
X、Y、Zタイプのベース機体ではないかともされている。
クラスターガンダムのメガビームバズーカはF91のビームランチャー以上の威力を持つらしく、その後はガンイージやガンブラスター等の機体にも採用されている。

開発系譜としてはこの仕様がクロスボーン・ガンダムにつながっており、コアブロックシステムが引き継がれている。


Zタイプ(Zero(ゼロ))

《詳細不明》

Fゼロシリーズの一号機?
公表されておらず、実在すら不明。



【特殊な例】

試製ミノフスキー・ドライブ テスト装備

▼追加装備
部位 装備名 / 装備元
背部 詳細不明
肩部 センサーユニット ×2 / 専用装備
腕部 光学式カメラガン・ユニット ×2 / R
腰フロント 姿勢制御ミニスラスターユニット ×2 / V
腰サイド スラスターユニット ×2 / 専用装備
腰リア 試製ミノフスキードライブユニット / W
脚部 推進ユニット ×2 / D
マニピュレータ なし

その名の通り試製ミノフスキードライブユニットの性能をテストするための装備。
U.C.0116年に作成され、試験運用された。
試製ミノフスキードライブユニット以外の部位は他のミッションパックからの流用が多いが、一部専用の装備も含まれる*34

試製とはいえU.C.0116年時点でミノフスキードライブをMSサイズで搭載しているが、この時点では試験途中でユニットが暴走をおこしてしまい、パイロットがとっさの判断で余剰エネルギーを放出させることでかろうじて対処したものの機体が一時的にロストする事態に陥ってしまった。
なお、試験は事故に終わったが従来の推進機を超える性能は発揮されており、Uタイプと同形状の大型スラスター(本来ならMSを地上から宇宙へ打ち上げるための装備)を装備したF89でようやく追いつけるほどの推力を見せた。
この事故を受けて、ミノフスキードライブはとりあえずはリミッターを設けて瞬間加速装置として使用する方針となった。
また、その後開発が進んでミノフスキードライブを常時使用するようになった機体や戦艦はみな、余剰エネルギーを常時光の翼として放出させることで暴走が抑えられるようになっている。

ミノフスキードライブ搭載艦「マザー・バンガード」が建造された時期(U.C.0128年)ではミノフスキードライブが小型化できず戦艦にしか搭載できないという設定だったが、これはミノフスキードライブが安定して十分な性能を発揮できるという前提での話なのだろう。


P.V.スペシャル

▼追加装備
部位 装備名
背部 専用バックパック(V.S.B.R搭載バックパック増設)+機首ユニット(メガ・ガトリングガン増設)
肩部 右肩:バルカン砲(+センサーユニット?)
左肩:ビームキャノン
両肩背面増設部:放熱フィン+スタビライザー ×2
腕部 シールドウィング ×2
腰フロント なし
腰サイド なし
腰リア 垂直翼+推進剤タンク
脚部 ウィング付き推進ユニット ×2
マニピュレータ なし

U.C.0116年のオールズモビル一派「レガシィ」によるトリムールティ襲撃事件の際に組み上げられた艦隊攻略用の特殊装備。
PタイプのMA並みの出力とVタイプの超火力をもって艦隊による包囲網を一点突破することを目的として作成された。
本来Nタイプ以外との混載が不可能であるVタイプを、NVタイプのデータを用いてPタイプと無理矢理混載した現地限りの一点装備。

V.S.B.RはVタイプとは逆向きに取り付けられており、MA形態で前方、MS形態で上方を向くようになっている。
基本はMA形態での運用が想定されているとのことで、実際にガンプラでMS形態に変形させようとすると機首ユニットとV.S.B.Rが干渉し、射角に大きく制限がかかる。
また、脚部の放熱フィンがPタイプの推進ユニットに置き換わっているが、これによる放熱問題もF90FF作中で指摘されている「相当なジャジャ馬」たる所以だろう。

もともとP.V.スペシャルはF90FFが初出ではなく、SDガンダムBB戦士のガンプラオリジナル形態が初出。
このガンプラにはPタイプとVタイプのパックが付属し、単体でもF90の組み換え遊びができるものであったが、P.V.スペシャルはこのキットのいわゆる全部載せ遊びをできるようにした形態だった。
もちろん、その当時にはPタイプとVタイプを混載できるような設定はなく*35、外見もPタイプMA形態の背面にVタイプのバックパックと放熱フィンをポン付けしたようなものであった。

そして30年が経ち、F90FFも終盤の37話。Nタイプ及びF90 3号機の出撃が不可能な中で強敵のMSA-0120を含む包囲網を突破する必要がある状況下、2号機の特殊装備として突如として登場。
SDガンダム特有のトンチキな形態と思われていたP.V.スペシャルが宇宙世紀の歴史に説得力を持って登場したことで、F90ファンは大いに沸き立った。


タイプFF

▼追加装備
部位 装備名 / 装備元
背部 ハルブラスター(V.S.B.R.)/ NV
肩部 右肩:マルチプル・ビーム・ウェポン懸架用ユニット/ G
左肩:放熱フィン+スタビライザー / V
腕部 右腕:シールド(ハルファイター)+ヒルト・ファンネル / N
左腕:ビームシールド / V
腰フロント 姿勢制御ミニスラスターユニット ×2 / V
腰サイド 右腰:ビームシールド(予備)/ V
左腰:ビーム・ライフル / ノーマル
腰リア 試製ミノフスキードライブユニット / W
脚部 放熱フィン+スタビライザー ×2 / V
マニピュレータ なし

トリムールティ襲撃事件にて、予備パーツで修復された3号機が後詰めとして出撃した際の装備。
この装備はFF隊が集めたデータから3号機のAI「Type-K.B.」が導き出したトリムールティでの作戦で最適な装備として組み合わせられた。
メカニックのヘルプによると、FFは「番外」を意味するとのことだが、この機体を運用するFF(ファステスト・フォーミュラ)隊の意味も含まれているのかも知れない。どう考えてもファイナルファンタジーは無関係。

N、V、G、Wタイプの武装を装備できるだけ組み合わせた、まさに全部載せの形態。
基本的にはNタイプとVタイプの混載装備であるNVを基本形としているが、V.S.B.R.がP.V.スペシャル同様に肩部から付き出すように逆向きに装備されている。
右肩部にはVタイプの放熱フィンを省いてGタイプのマルチプル・ビーム・ウェポンを装備しているため熱暴走しやすく、かつただでさえ暴走の危険がある試製ミノフスキー・ドライブユニットまで積んでいるあまりにもピーキーな装備。この時点でのミノフスキー・ドライブユニットは余剰エネルギー放出による安定化機構が設置されていないため、一瞬だけ使用して瞬間的な加速を得るための装備となっている。
F90FF作中でも、パイロットがF90を誰よりもうまく扱えるニュータイプのディル・ライダーでしか扱えない専用機と指摘されている。

トリムールティでの出撃では、ミノフスキードライブでレガシィの小型可変機であるティグリスIIを突破し、マルチプル・ビーム・ウェポンの近接攻撃とV.S.B.R.で艦隊防衛線を容易く突破する獅子奮迅の活躍を見せた。


A・D・S混載装備

▼追加装備
部位 装備名 / 装備元
背部 メガ・ビームキャノン×2 / S
肩部 右肩:4連グレネードラック / D
左肩:メガ・ビームキャノンユニットの支持
腕部 右腕:5連ロケットパック / D
左腕:4連ビームキャノン+2連ミサイルポッド / S
腰フロント クラッカー ×2 / D
腰サイド 右腰:メガビームバズーカ用予備Eパック / A
左腰:ジェネレータバンク / S
腰リア メガビームバズーカ / A
脚部 クルージングミサイル×2 / S
マニピュレータ 右手:ビームライフル

U.C.0120年の火星でのオールズモビルとの戦闘に臨む際、損傷したA、D、Sタイプの武装の内残っていた物を組み合わせた状態。「Aタイプ成分がメガビームバズーカしか無い」とか言ってはいけない
当時は名称未設定だったがGジェネで登場する際は「フル装備」名称とされた。
ただし実際には無事だった装備をかき集めただけの臨時の仕様であり、別にミッションの内容やパイロットの適正に合わせた適切な組み合わせというわけではない。
より適切な呼称として、近年では「A・D・S混載装備型」、「A・D・S混合装着時*36」等が使用されている。
装着したユニットはすべて武器関係でありA,Dタイプのスラスター類は一切装備されていないため機動力は劣化しており、背部キャノンを装備しているが二点で保持されていること、支持ジャッキや照準器も無いことから遠距離での射撃精度などもSタイプよりは劣るなど正規の換装フォーマットと比較すると劣る部分もある程度存在すると推測される。
また武装パージによる継戦戦法を取っていた事から戦闘プログラムはDタイプ寄りの状態だった可能性が高い。


Iタイプ木星決戦仕様

▼追加装備
部位 装備名
背部 なし
肩部 バーニア・スラスター ×2(F90Ⅱ用の肩部ハードポイントカバー)
腕部 左腕:フライトシールド(マシンキャノン×2内蔵)
腰フロント なし
腰サイド なし
腰リア なし
脚部 推進ユニット ×2
マニピュレータ 右手:ショットランサー

U.C.0136年の木星帝国との決戦の為、改修・強化した1号機にIタイプを装備した状態。
本体はF90Ⅱに近付けるため両肩部ハードポイントカバーを二号機のスラスター追加型に変更し、本来の装備であるビームランサーの代わりに小型核ミサイルを取り付けたショットランサー兼ビームライフルを装備している。
フライトシールドにはレコードブレイカー隊のマーキングが施されているほか、F90Ⅱで使われていたIタイプ装備よりも青色の部分が増え、青色自体も濃くなっている。

2023年現在、確認できる限りではF90が最後に装備したミッションパックであり、最後の実戦投入でもある。


ガンプラ

◆旧キット(1/100)

1/100で発売されたF90シリーズには換装パックが付いており、

  • F90…A、D、S
  • F90V
  • F90P(変形可)
  • F90Ⅱ…L(F90にも装備可能)

の合計6つのパックがキット化されている。
ただし核となるF90本体はLのF90Ⅱ以外どれも同じなので、全部集めたい人には三体同じ本体を作る負担も有りお財布にも優しくないキットである。
シルエットフォーミュラ枠でYことクラスターガンダムもキット化している。
何もかも新規造型だが、背部以外の装備は装着可能。

因みに、ある程度互換性があるのでF91も装備することができる(ハードポイントの数が違うのでフルに各仕様の装備を装着するのは無理だが)。

◆F90 A to Z PROJECT

2019年に「F90 A to Z PROJECT」が発表された。
プレミアムバンダイ限定品ながらF90本体に加え、A〜Zの26種類すべてをMG規格でキット化するとのこと。これまで設定画の存在しなかったミッションパックは大河原邦夫氏が新たにデザインを書き起こすという力の入り様である。

現在公開されているのは、
  • 「MG 1/100 ガンダムF90」
  • 「MG 1/100 ガンダムF90用 ミッションパックEタイプ&Sタイプ」
  • 「MG 1/100 ガンダムF90用 ミッションパックFタイプ&Mタイプ」
  • 「MG 1/100 ガンダムF90用 ミッションパックBタイプ&Kタイプ」
  • 「MG 1/100 ガンダムF90Ⅱ Iタイプ」
  • 「MG 1/100 ガンダムF90用 ミッションパックOタイプ&Uタイプ」
  • 「MG 1/100 ガンダムF90用 ミッションパックDタイプ&Gタイプ」
  • 「MG 1/100 ガンダムF90用 ミッションパックIタイプ(木星決戦仕様)」
  • 「MG 1/100 ガンダムF90用 ミッションパックRタイプ&Vタイプ」
  • 「MG 1/100 ガンダムF90用 ミッションパックWタイプ」
  • 「MG 1/100 ガンダムF90(火星独立ジオン軍仕様)」
  • 「MG 1/100 ガンダムF90用 ミッションパックHタイプ」
  • 「MG 1/100 ガンダムF90用 ミッションパックCタイプ&Tタイプ」
  • 「MG 1/100 ガンダムF90用 ミッションパックPタイプ」
  • 「MG 1/100 ガンダムF90用 ミッションパックJタイプ&Qタイプ」
  • 「MG 1/100 ガンダムF90用 ミッションパックAタイプ&Lタイプ」

となる。
つまり23年10月時点で未公開なのはF90FFで先行して披露されたNタイプと、詳細一切不明のXYZタイプのみ。


【余談】

換装システム繋がりで、ストライカーパックシステム等とよく比較される。
似たコンセプトの装備の違いを探して、世界観の差を見出してみるのも面白いかもしれない。



追記、修正は26通りの方法でお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ガンダム
  • F90
  • サナリィ
  • MS
  • フォーミュラシリーズ
  • 試作機
  • 換装
  • MG
  • ガンプラ

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年04月10日 18:12

*1 1/100スケールの「ガンダムF-90 増装ウェポンセット」付属の取説によると27種類だが、そもそもアルファベットが26種類しか無い。ノーマル状態を含めての数字かもしれない。

*2 Gキャノンのオプション装備としてDタイプの腕部ロケットパックやSタイプのクルージングミサイルが採用された

*3 飛行を安定させるために背部の機動ユニットで肩を固定し、下半身のみでAMBACを行うとされている。逆に戦闘時は肩を固定していない描写が多い

*4 このメガビームバズーカは「要塞破壊兵器」に分類されており、対MS用ではない。ゲームとかじゃMSにぶっ放してるけど。

*5 前世代のミノフスキークラフト搭載MSであるΞガンダムと比較すると機体サイズは半分なのに全備重量がほぼ同じ

*6 例として、ヅダのエンジンは重元素の推進剤を採用することで、軽い元素を使用する推進器と比較して大推力を達成している

*7 ズサは機体のキャパシティをミサイルに全振りした中距離支援MSであり根本的に運用目的が異なる。残りの二機も機動性や格闘戦性能を犠牲にして火力と装甲を追求しているという点に違いがある。

*8 F91の約1.5倍。しかもこの数字は全備重量での話なので、武器を捨てた後はさらに上がる…

*9 ビーム兵器は使用回数が無限だが、実体弾兵器に比べて命中率が僅かに低く、機体のエネルギー(燃料)が低下すると少しずつ威力が下がるようになっている。実弾兵器はその逆で、使用回数に制限がある

*10 自機の攻撃時、一定確率でクリティカルが発生して敵を即死させるため、運次第で敵が落ちたり落ちなかったりする。そのためDタイプの攻撃力の高さを実感しにくい

*11 レドームが無く、マシンガン等が存在するもの

*12 ビームスパイクを展開するとマニピュレータに武器を持てない+腰後部のハードポイントが空いているがサブアームユニットとの干渉でライフルを懸架することができず、シールドを搭載する場所もない

*13 これ自体は一種のSFSと言えるもので、なおかつ「推進機や武装を内蔵したシールド」としても過去にコンポジット・シールド・ブースターやアームドアーマーDEなどが存在している(作品の発表年代としてはむしろこちらが先だが)。

*14 執筆にあたり作者が改めてサンライズへF90をIタイプで使って良いかどうか問い合わせ返答をもらったとのこと

*15 実弾とビームの切り替えも、このIフィールド技術によるものだとのこと

*16 基本的に連邦にとっての水中用MSとは、文字通り水中で敵のMSやMAおよび潜水艦等への攻撃を行うだけの存在だった。

*17 作中の宇宙世紀内世界ではティターンズの運用した「ザクマリナー」やエゥーゴの「メタスマリナー」は純連邦製とは認めないという見解もある模様

*18 ただし、緊急で行われた初合体時はこのあたりの調整が済んでいなかったためか機体のコントロールは強制的にハルファイター側に移った

*19 U.C.0116年次に運用されたモデルでの出力は推定1500kw級

*20 文字設定ではいずれの媒体でも「左腰に2本のみ」となっているが、設定画稿では両腰に計4本搭載しているので右腰にも装着・追加可能であるという可能性も有る。

*21 プラモ取説では「右肩に2門」と書かれているが、組み立て図では「センサー部」と書かれている

*22 旧キットの取説には「砲撃を安定させるために肩が固定される」との記述があり背部キャノンは3点支持とされているが、実際のキットでは肩部を固定する仕組みはなく乗せているだけの状態。加えて後述のA・D・S混載装備のように肩部ユニットを跳ね上げて他の肩部装備を接続した例もあるため「接続自体は背部のみで肩は機械的に連結していないが、射撃時にはF90側で肩関節をロックしている」といった解釈ができる。

*23 過去の例ではガンキャノン・ディテクターの砲撃モード等がある

*24 ビームサーベルは残っているため装備を緊急排除しての対処は可能

*25 一応設定画ではハードポイントの存在は確認できる

*26 旧キット説明書の挿絵で敵役のジェガンのビームライフルの射撃がビームシールドを僅かに貫通している様子が描かれている。

*27 Vタイプ自体の設定画では携行武装を持っていない素手状態のみの画稿が掲載されているケースが多い

*28 出力4420kW

*29 右腕のメガ・ガトリングガンや腰部の推進ユニットなど、V.S.B.Rの運用に関係しない部位に関してはその限りではない

*30 F91は腕に機銃は無く胸部に配置されている。なお、シルエットガンダムが機銃を装備しているのは左腕(内蔵型)であり、誤解されやすいが右腕の装備はビームスプレーガンである

*31 シルエットガンダムは複数の開発初期データを基にF91を再現した物でF91の完成実機データのみを参考にした物ではない

*32 Wタイプ公開後の公式ページでは「ミノフスキークラフト搭載」としているものもあったが誤記であったらしく、後に「ミノフスキードライブ」と訂正された

*33 レコードブレイカーがWタイプを基にした機体であることは、Wタイプの詳細が公開される前からの設定

*34 メタ的には90年代に大河原氏にデザインされるも使用されなかった装備の一部を拾っている

*35 Vタイプは例外なく他のミッションパックと混載が不可能という設定だった

*36 ガンダムウォーで使用された名称