ピクル(バキシリーズ)

登録日:2014/08/10 Sun 20:51:46
更新日:2024/04/09 Tue 13:00:22
所要時間:約 7 分で読めます





地域(エリア)を越え―――
闘法(ジャンル)を越え―――
体重(サイズ)を越え―――
思想(イズム)を越え―――
身分(ステイタス)を越え―――
そして 時空(とき)を越えた!!


『ピクル PICKLE』

「スマン!どうしても描きたいヤツに出遭っちまった!7話だけ付き合ってくれ!」By板垣恵介



ピクルはバキシリーズの登場人物。
第3部・『範馬刃牙』超絶!!監獄バトル編終了後、作者・板垣が
本編の流れを唐突に断ち切って開始した短期集中連載『ピクル』の主人公として登場。
結局、『ピクル』はバキシリーズ本編に『範馬刃牙10.5巻外伝ピクル』として組み込まれ、
そこからの直接の続きとして次編・野人戦争(ピクル・ウォーズ)へと繋がっている。

CV:草尾毅

◆プロフィール◆

年齢:約1億9千万歳(推定) 肉体年齢:20〜30代(推定)
身長:200〜245cm(推定)
体重:130(初期)〜200kg(ジャック戦)

◆概要◆

アメリカ・コロラド州の核廃棄物隔離施設地下の1000mに及ぶ岩塩層の中に
生きているかの如く完璧な姿でティラノサウルス(以下T-REX)と共に閉じ込められていた男。
『ピクル』という名は『塩漬け』(『ピクルス』の単数形)の意で、便宜上のコードとして研究者に付けられたもの。
赤毛のミイラをジンジャーと呼んだりするあのノリである。


+ 教科書と違うじゃん!!!
…当然ながらT-REXが生きていた中生代・白亜紀には人類どころかサルすら地球上に誕生してはいない。
(いちおう哺乳類はそれなりに存在していた。ネズミやビーバーのようなものが多かったが)
作中でピクルは『原人』と呼ばれることもあるが、正直我々人類の直系の祖先なのか?
それとも人類に似ているだけの別のイキモノなのか?という真相すら謎に包まれている。
作中では首の構造から「産まれた当初は四足動物だったのが、成長の過程で二足歩行を『習得』した」という推論が出ており、偶然人間に似ているだけの新発見の生物(もしくは突然変異体)、というところか。

しかも調査の結果ピクル&T-REXが発見された岩塩層の年代はジュラ紀だという。T-REXも生まれてないじゃんッッッ!もうわけわからん。
某特撮シリーズでもジュラ紀が200万年前で三葉虫がいたりするしアンキロサウルスが獰猛な肉食獣だったりするので、この辺昭和のノリに近いかもしれない
なお、ピクルはT-REXにライダーキックをかましてる状態でキレイに固まっていたのだが、
この理由についてピクル研究の中心人物アルバート・ペイン博士

隕石の衝突によって粉塵が太陽熱を遮断し、
地上は一瞬にして絶対零度近くまで下がってピクルもキック中に凍結してしまい、
さらに岩塩層に閉じ込められて保存された…と説明している。

刃牙ワールドは我々の世界とは決定的にナニカが違うと科学的に証明された瞬間であった。……まあ元からアホみたいな頑丈さを誇る超人だらけの世界だけども。


驚くべきことに、2億年近い年月を超えてなおピクルは眠った状態で生きており
生身で保存されたT-REX(こちらは死んでいたけどスゴイお宝なのは言うまでもない)共々人類の宝と呼ぶべき貴重な研究サンプルとして
厳重な監視下に置かれ、極秘裏に調査を重ねられる。
大体『ジュラ紀の地層からT-REXと一緒に発見された生きている原始人』なんて…公開しても誰も信じちゃくれねェッてッッ!!!!!


発見時まるで恐竜と闘っているかのような姿勢でいたが、当初は行動爆発(襲われた生物のガムシャラなあがき)だと思われていた。
だが、胃の内容物を調べた結果、ピクルはなんと己の肉体のみを武器にT-REXを倒し捕食していた『史上最強の生物』であることが判明した。


さらに億単位の年月、岩塩の中に閉じ込められ保存されていた微生物の蘇生に成功したという例(これは実話)を引き合いに、
スタッフのひとりアレン君の提案でデタラメとしか言いようのない蘇生プロジェクトが組まれ、
人工的に再現された最適環境の中で覚醒が待たれることとなる。

成果が出ぬまま無為に時間だけが過ぎていく中、アレンがやらかしたT-REXの肉200グラムを焼いて喰おうという
信じられない暴挙をきっかけに現代に目覚め、軍隊出動という緊急事態を経てキャプテン・ストライダム説♂得により鎮静化。

何故か米軍基地経由で日本に送られ、同時に都内各所のガチホモ野郎どもグラップラー達に太古からやって来た最強の好敵手としてマークされる。
『向かってくる獲物のみを倒し、捕食する』という揺るぎないルールを持つピクルに挑むことは、
敗れればそのまま餌として喰い殺されることを意味するも、そのリスクすら問題にせず
烈海王愚地克巳ジャック・ハンマーという現代世界で最強クラスの闘士たちが挑む。
しかし、ピクルは彼らの威力をものともせず、規格外の身体能力のみで次々と叩き伏せ、肉体を欠損するほどの深手を与える。

地下闘技場にて餌=強者を待ち望む中、ついに現チャンピオン・範馬刃牙がピクルに挑戦。
序盤は圧倒的な身体能力で刃牙を瀕死に追い込むが、激怒して本気になった刃牙の技術に翻弄される。
プライドを傷つけられたことでピクルも本気を出し捩じ伏せるが、土壇場で回避の極致に目覚めた刃牙に再び翻弄され、
過去最大威力の金的を食らったことでマジギレし、遂に実力を100%解放した最終形態へと変貌。
しかし、完全解放したパワーを逆手にとったカウンターと超回避により一方的に追い詰められ、心が折れかける。
しかし、刃牙が真っ向からの殴り合いを臨んだことで、圧倒的なフィジカルにより刃牙を完膚なきまでに叩きのめすが、
決着寸前で敗北への恐れから技を使ったことで刃牙を倒すも、心が折れたことで、勝敗の判定は分かれることに。
その後、拳を交えた友として刃牙と心の交流を結ぶ。

現代に目覚めたことで起こった価値観の相違から来る様々な軋轢から、世論はピクルを再度眠らせる決定を下すが、
ピクル自身はそのような都合に囚われることなく、
ストライダムに最大の贈り物として上記の塩漬けされた生身のT-REXの首を届け、東京の闇に消えていった…*1

第4作目『刃牙道』では都心地下の下水道を主な活動拠点としてたくましく生きていたことが明らかになった。
流石に『向かってくる敵だけを喰う』というスタイルではやっていけないことを学習し妥協を覚えたのか、
無責任な飼い主に放流された違法ペット(巨大ワニとか)を捕えて食糧にしていた模様。
その事実を知ったペイン博士の「人類の至宝であるピクルを野放しにしてはならない」という判断から
発見されたエリアから下水溝に大量のクロロホルムを垂れ流すというアホが考え付きそうな大作戦で身柄を抑えられる。

…しかし、現代に蘇ったジュラ紀最強の直立原人VS霊媒師によってオリジナルの魂を吹き込まれた宮本武蔵のクローン人間
というZ級SFホラー映画めいたシチュエーションに狂喜した徳川のジジイの独断で、
スカイツリー地下実験施設にて武蔵との禁断のバトルが始まってしまうのだった。


◆DATA◆

+ 大公開!これが史上最強の雄・ピクルだッッッ!
★ピクルヘアー
艶々のウェ~ビィ~な黒髪。伸び放題だが何故かヒゲや体毛は無く全身はとてもスベスベしている。
のように限定的にしか生えない種族なのかも。
範馬一族のように精神的に興奮するとゾワゾワと逆立つ。


★ピクル脳
生きていた時代が時代なので文化や言葉を理解してないし、兵器・武術の類の知識も一切備えていないが。
未知の環境をそれとなく察して街を歩く偽装のために他者の服を剥ぎ取って着る、一度受けた技をコピーするなど、
高い知性、学習能力を持つ。
強者と闘うこと、最強であることに誇りを持っており、
倒した強者を奪われると怒る
勝利した時は拳を突き上げて踊る・好敵手食し別れることに悲しみの涙を流す・特に感銘を受けた好敵手の肉には祈りを捧げ食べない
倒した相手と再会すると『死者が甦った』と思い込み恐怖する・情けない相手には舐めプをするなどの
彼独自の価値観や精神文化が根付いている。
喉の構造が我々と違うのもあって基本的に人語は介さないが、闘いを通してテレパシーめいて心を通いあわせることはできる。
バキのリアルシャドーを実感するなど想像力も豊富。


★ピクルフェイス
最初はゴツめの原人顔だったが、段々ワイルドかつイノセントな雰囲気のイケメンに。
普段は何を考えてるかわかりにくいが、表情そのものは怒ったり泣いたり豊かな起伏を持つ。


★ピクルアイ
視力8.0高層ビルの彼方から地上最強の親子喧嘩を観戦可能。


★ピクルノーズ
嗅覚は鋭い。自分の仕留めた獲物であるT-REXの肉を焼く香りが覚醒のトリガーになった。


★ピクルマウス
外から見たよりもかなり大きく、耳まで裂けるように大きく開いて獲物を一呑みにできる。
肉食主体の食生活を送っており、好物は『自分に向かってきた強者の肉』と非常にグルメ。
大きく鋭い牙が生え揃い、噛みつきの威力もあのジャック・ハンマー以上。
ただ無敵ではなく過去に倒したハチの毒針をうっかり食べて口の中を刺してえらい目にあったことがあり、
それ以降「死んでも食えない奴がいる」ことを学習している。
「ハルルル…」という唸り声や咆哮を上げるが、人語は一切喋れない。
後に牙を1本、激怒した刃牙に折られた。


★ピクル骨格
全身の骨格は極太&頑強そのもので、特に首の骨の構造がおかしい。
まるでレッドキングの首みたいな太さで、首の皮一枚の下がすぐ骨!という趣である。
パワードスーツのマニピュレーターで掴んでもへし折れず、
烈の打顎六連撃やジャックのMAXパワーのアッパーカットをアゴに受けても脳が揺れない。
しかし刃牙のかするパンチは有効。
本気を出すと骨格の配列が変形し、異様な戦闘形態を取る。
関節構造自体は人間と一緒なので刃牙のしかけた『小手返し』のようにサブミッションは有効。


★ピクル筋肉
分厚く屈強な肉の鎧。恐竜との闘いで彼らの踏みつけやテールハンマーや噛みつきを真っ向から受けてきた歴戦の防具でもある。
至極当たり前の話だが、体重10tを超す恐竜の打撃に耐える以上、100㎏そこそこの格闘家の放つパンチやキックなど物の数ではない。
9ミリ弾の銃撃でも腹筋を貫くには至らず、街を彷徨っている途中でトラックと正面衝突した時も外傷ひとつ負わない。
作中でも攻撃力の一点ではほぼ最強レベルの威力を誇る克巳渾身の『当てない打撃』で発生した衝撃波が炸裂しても
さしたるダメージは無く眠って克巳の消耗を待った後平然と起き上がった。
更には、防弾のボディアーマーをも容易く両断する武蔵の斬撃をも食い止めるほどの強靭さを誇る。
とはいえ、完全無欠の鉄壁というわけでもなく、自身の突進力を逆手にとったカウンターなどを受けると
流石にノーダメージとはいかず、本気の突進中に烈の崩拳を顔面に直撃した際には顔半分が腫れ上がり、
本気で殴りかかる際に顎先を打ち抜かれれば、軽度ながら脳震盪を起こし、よろけることもある。


そこから引き出すパワーも規格外で、
本気を出していなかった勇次郎を咄嗟に技術に追い込み、車輛を軽々とひっくり返し、
地面と水平な姿勢から飛び出すMAXの突進直撃すれば即決着がつくほどの威力。
その膂力はペイン博士からキングコングというのが適切な表現』とまで評されている。
人の身で受け止めるには、純粋な筋力以上に背負った形無きチカラが必要不可欠。

なお、背面に『鬼』は無い。


★ピクルアーム&レッグ
生まれてから一定の期間は四足歩行で暮らしていたため脚のみならず腕も著しく長く強靭。
指の先端には鋭い爪が生え揃う。リーチの長さと威力を兼ね備えたパンチ&キックは
刃牙クラスのタフネスを持つグラップラーすら油断すれば一発で沈めてしまう。
瞬発力を活かして目にも止まらぬ超スピードのヒット&アウェイが可能。その様は傍からは瞬間移動にしか見えない。が、その後刃牙が技術と称して追いついているが、
どう見ても身体能力です。本当にありがとうございました。*2


★ピクル竿&ピクル玉
なので当然ある。最大伸長40㎝はある極太のイチモツで近づくごく自然に犯してしまうので注意が必要。
排尿時手も添えず自然体でデレレレレレレレレレレ!!と勢いよく出す。
板垣漫画において尿は『闘いの聖水』であり、主人公の刃牙を始め、その量と強さは比例する重要なパラメータである。

股間にぶらさがった睾丸は言うなれば『外に露出した内臓』同然であり、
唯一まともに打撃が効く部分だが、戦闘力に支障はきたさないどころか打たれると却って凶暴化する。
刃牙に思い切り打たれた時はネズミ花火のように地上を高速回転して悶絶した。



◆主な使用技◆
+ ...
【スーパータックル】(仮称)
四足歩行形態(狩形態)になった際に使用する技。
地面とほぼ水平に構えた極端な前傾姿勢から、全身のバネを活かして砲弾のごとく標的目掛けて飛ぶ。
発射されれば200kgに達する運動エネルギー弾と化し、その威力はT-レックスをも屠るほど。
まともに受ければ100kgそこらの人間程度ではゴムボールの如く吹き飛ばされてしまう。

【水平スーパータックル】(仮称)
障害物を足掛かりにすることで、完全な水平状態から発射する完全版スーパータックル。
自身の筋力を100%推進力に使用出来るため、その威力は通常のスーパータックルを上回り、
かつては突進するトリケラトプスを真っ向から止めていたほど。

【噛みつき】
強靭な牙と咬合力による噛みつき。
勇次郎を除けば作中最高峰のフィジカルから繰り出されるその咬合力は凄まじく、
恐竜期では、数多の恐竜達の強靭な外皮を食い千切り捕食しており、あのフィジカルモンスターたる
ジャックですら競り負け、推定160kgもの巨体を首の力だけで振り回し、放り投げるほど。

【合気】
勇次郎との力比べの際に受けたことで身につけた技。
その完成度は高く、初挑戦で刃牙を軽々と投げた。

【白亜紀闘法】(仮称)
戯れ形態から狩形態へと切り替え、更に激怒したことで発揮する本来の闘争形態。
恐竜の反応速度を上回る俊敏性を活かしたヒット&アウェイ戦法であり、その速さはトップクラスの
ファイターの動体視力をもってしても捉えきれない程。
そこから繰り出す攻撃も強烈であり、
「アッパーでかち上げて浮かせる」
      ↓
「浮いた瞬間に撃ち下ろしの殴打で空中回転」
      ↓
「回転して飛んで来た頭に打ち上げる形の殴打で逆回転」
      ↓
「逆回転で帰って来た顔面にパンチ」
という、格ゲーさながらの空中コンボをやってのけるほど。
食らった相手は、頭部の下半分の骨格が粉々になった。

【最終形態】
マジギレすることで発動する、本気中の本気の姿。
四肢の骨格を組み替えることで更に身体能力が向上し、筋肉がより一層引き締まることで、武蔵の斬撃を
以てしても深手を与えられないほど頑強になる。
発動中は古傷が浮かび上がる。




◆余談◆
+ ...
ピクルの大好物、T-REXの肉。衛生的には大いに不安が残るシロモノだが、
味の方はアレン君曰く

ビーフ…? いや…ラム…?
ん~~…以前日本で食べたクジラ……??
いや…いずれにしろ…………
ちょっとスジっぽいけどイケるじゃん十分に……ッッ

とちょっと『孤独のグルメ』めいた淡白な評価を受けている。
ちなみに似た感想を板垣作品『メイキャッパー』ワニ肉を食した主人公が漏らしている。
爬虫類だから近かろうという発想なんだろうか?昨今の研究では恐竜は鳥に近い生き物らしいが…
後に『砂がついてる上にナマ』という理由で遠慮していた刃牙も「適度に塩味が効いてて旨い」と発言。
また、カルビーとのコラボ商品で『史上最強(ティラノサウルス)の肉(ステーキ)!』味のポテトチップスが販売されたことがある。
ま、味については平凡なコンソメバーベキュー味なんですがね…

CVが草尾毅なのは驚きでもって迎えられている。
あの草尾毅ですよ!?未来トランクスクレス・アルベインなどの熱血青年ヒーロー役でよく知られる――あの草尾毅ッッ
それが飛田展男のペイン博士と古谷徹のナレーションに全てを解説させられ、ただひたすら呻き声ばかりを上げているッッ
そんな豪華な配役が許されるのか!?
いや許されるとも―――議論の余地はない、なんせその熱演でピクルは………生きているのだから…


追記・修正は素手で米軍基地に夜這いしてからお願いします。

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最終更新:2024年04月09日 13:00

*1 ちなみに、アニメ版にて、唯一ピクル自身がモノローグで喋っている

*2 仮に技術とした場合、0.5秒の無意識を応用した先読み行動か、移動時にピクル自身に掴まっていたのかもしれない。