毒吹きアゲハ

登録日:2014/08/09 Sat 05:09:34
更新日:2024/03/20 Wed 19:15:53
所要時間:約 6 分で読めます





毒吹きアゲハとは、世界樹の迷宮に登場する雑魚モンスターのことである。


【概要】

群れを成した毒々しい紫色のチョウ。
無印『世界樹の迷宮』から初登場し、以降のシリーズにも欠かさず続投している皆勤モンスターの1体。
同グラフィックの色違いであるシンリンチョウの亜種というべき存在で、作品内にシンリンチョウが出る時は大体その後の時期に出現することが多い。


ステータスは作品によって異なるがシンリンチョウよりちょっと高い程度で、火属性が弱点。
他のモンスターに比べると非凡なステータスとは言い難い。
しかし、対象に毒の状態異常を浴びせる「毒のリンプン」というスキルを必ず所有しており、ランダムで使用してくる。
毒は放っておいても自然に治癒することがあるが、出来る限り、いや絶対に回復しておいた方がいい。




毒のダメージが高すぎるのである。




「え? まだ序盤のモンスターなのに? たかが毒でしょ?」と思ったそこのあなたは甘い。
この毒吹きアゲハが与える毒は、冒険者達のHPが低くても30か40を越えたばかりであろう時期にいきなり20前後という、HPの半分以上を奪う致命的スリップダメージを叩き出すのである。
他のRPGでは大したことのない毒でも、世界樹ではあっという間に死の淵に立たされてしまうのだ。
しかもスリップダメージという性質上、放置すると毎ターンこの量のダメージが降りかかってくる事になり、とても戦闘を継続できたものではない。
毒をまた浴びる可能性を孕みつつ治療するか、死ぬ前に火力で押し切るか…駆け出し冒険者の旅路は途端に修羅場の様相を示すことになる。

あまりに印象が強烈すぎてシンリンチョウの存在感が薄くなっているのは内緒だ。



何故ここまで毒のダメージが危険なことになっているのかと言うと、スタッフが、
人が毒くらったら死ぬでしょ、普通
と考えてこのような設定にしたから。
ごもっともです。



とはいえ順当にレベル上げをしていれば、毒を浴びても押し切って何とかなることはある。
だが、コイツが無印で恐れられた最大の理由は適正レベルにも満たないうちに邂逅してしまう罠めいた小イベントの存在にあった。

その内容が「小部屋のお花畑で休憩することを選んだら毒吹きアゲハの群れに襲われた」というもので、ただの休憩ポイントと油断したパーティは例外なく毒と数の暴力に苦しめられ、最悪hageる
更に毒吹きアゲハ自体が本来次の階に出現するモンスターであり、極端ではないけど絶妙な硬さを誇ることも苦戦しやすさに拍車をかけていた。
当時のプレイヤー達に癒えぬトラウマを植え付けたことは言うまでもなく、世界樹の毒は危険であることを身体で教えたのである。
明らかに他のモンスターとは桁違いの危険度もあり、世界樹の迷宮シリーズの恐ろしさを語る上では十中八九危険な花びらと一緒に引き合いに出されることが多い。


ちなみに、本シリーズの毒ダメージは使用者によって異なるという仕様がある。
序盤の毒吹きアゲハの時点でこの毒ダメージなので、後半の毒使いモンスターはもっとシャレにならない数値を引っさげて現れることが多い。



【世界樹の迷宮シリーズにおける活躍】

相変わらず序盤から登場。
なんと毒のリンプンの対象が全体になっており、前作と変わらぬ凶悪なスリップダメージをもれなく全員に振りかけてくる。
このせいでますます毒吹きアゲハが危険視されるようになってしまった。

ちなみに、前作であった恐怖のお花畑イベントは今作でも発生。
一見すると前作同様の展開なのだが、もう同じ失敗はするまいと思って「休まない」方を選ぶと今度は去ろうとした途端に毒吹きアゲハの群れに襲われてバトルになる。
とんだ初見殺しである。

序盤のモンスターからは外されたが、序盤の階層の隠しエリアに登場。
いつものアゲハが見当たらずがっかりしたベテラン冒険者達を喜ばせた。

前作で猛威を振るった毒のリンプンは対象が単体に戻り、弱体化した。
…が、弱体化したのは範囲だけであり、肝心の毒ダメージは350というトチ狂った数値にパワーアップ!
初めて遭遇する段階では鍛えに鍛えた壁役のファランクスですら即死しかねないレベルであり、その他のキャラはHPの高い前衛職でもない限り持ち堪えられるかも怪しい。
出番を後回しにした結果がこれとは…

また、HPをはじめとしたステータスも時期相応に高い。
昔の感覚でナメてかかると仕留め切れないことも。

今度は第5迷宮、つまりラスボス前の迷宮の雑魚モンスターという異例の出世を果たした。
毒ダメージは流石に約150ダメージと3の時よりも落ちたものの、またしても範囲が全体化していることを考えれば十分凶悪。
しかも本作では前列・後列の概念が導入された為、前衛を他のモンスターに任せて自分は後方から毒をばら撒きジワジワいたぶるという陰湿な戦法を取るようになった。
これには冒険者の頭髪もhage上がること間違いなし。

無印のリメイクなので毒ダメージは元通りだが、隊列の概念が逆輸入されたのでⅣのネチネチした戦法も健在。
しかし、本作ではストーリーモードだとあのレンとツスクルが序盤の地図描きミッションに同行してくれるため、例のお花畑イベントでは毒を撒く前に切り捨てられるという惨い仕打ちを受けてしまった。
難易度の高いエキスパート設定でも同じ。あんまりだ…

一方、従来と同じ仕様のクラシックモードでは当然上の恩恵など受けられない。
初見でクラシックを選び、二択で失敗して地獄を見た新規プレイヤーは少なからずいると思われる。


【同族】

  • シンリンチョウ
この系統の最初にあたるモンスター。
毒を撒かないがゆえに毒吹きアゲハの影に隠れがちだが、「うるさい羽音」で頭封じを付与するという地味に厄介なスキルを持つ。

  • 森林の巨大蝶
『新・世界樹』にのみ登場。
特定のクエストでのみ現れるシンリンチョウの親玉。すごくでかい。
更に使用スキルが悪名高い危険な花びらの必殺技「眠りの花粉」に変わっており、経験者はかなりヒヤッとさせられる。
でも脅威なのはそれだけであり、所詮はシンリンチョウ。

  • 猛毒アゲハ
クエストにのみ登場する強化版。
しかし実際は毒ダメージが本元と同じという体たらくで、ハッキリ言って見掛け倒しである。
『新・世界樹』では毒ダメージ約100にまで引き上げられ、名前に偽り無しの猛毒性を発揮するようになった。

  • ヘルパピヨン
無印の第6階層に生息するヘルなパピヨン。
単体を「呪いのリンプン」で呪い状態にしてくるが、毒のインパクトが強すぎたのが災いして上位種なのに影が薄い。
『新・世界樹』では一転して氷属性+回避率低下の全体攻撃「フリーズ」で手痛い一撃を浴びせてくるようになった。
しかし、これでも新の第6階層では癒し系に位置するというのだから恐ろしい…

  • アヤカシアゲハ
同じく第6階層に生息。
こちらは全体をテラー状態にする「恐怖のリンプン」をばら撒くが、ランダムで行動不能という点を強調してもまだ地味。
『新・世界樹』ではこちらも雷属性+命中率低下の全体攻撃「スパーク」に置き換えられ、危険度が増している。
命中率が落ちて倒しづらくなるのは非常に厄介であり、特に28階と30階ではもたもたしていると本作最凶最悪のFOEに絡まれてしまうため死活問題である。

  • 浮気のパピヨン
番外編。世界樹シリーズのシステムを取り入れたペルソナQの第二迷宮にて登場。
味方全体をポイズンブレスで毒状態にしてくるものの、本家世界樹と違って毒ダメージはやや少なめである為そこまでの脅威ではない。
…が、光属性の即死魔法ハマと闇属性の即死魔法ムドをホイホイぶっ放してくる為そちらの方が非常に危険。
特に闇属性が弱点のP3主人公を主人公に選択+難易度RISKY(主人公死亡で即hage)選択時は本気で洒落にならないほど危険。

余談だがこれだけ蝶一族の身内がいるにもかかわらず、実は大半が無印だけの出番しかない。
リメイクを除いて2作品以上に出演できたのは未だにシンリンチョウだけだったりする。
いかに毒吹きアゲハの存在感が突出しているかがうかがえる。


追記・修正はお花畑でhageた人にお願いします。

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最終更新:2024年03月20日 19:15