ロックマン4 新たなる野望!!

登録日:2014/08/09 (土) 02:11:49
更新日:2024/04/20 Sat 18:01:53
所要時間:約 16 分で読めます





1991年12月6日に、ファミコン用ソフトとしてカプコンより発売された横スクロールアクションゲーム。
ロックマンシリーズ4作目。ボスキャラコンテスト応募総数は70000通。

後にプレイステーション携帯アプリにも追加要素を加えて移植された。
バーチャルコンソール(Wii3DSWii U)やゲームアーカイブスPSPPS3)でも配信中。
『ロックマンクラシックスコレクション』(3DS,Switch,PS4,XBox One,Steam)にも収録済みであるため、今から遊ぶならそちらがおすすめ。


なんと言っても最も大きな進化であろうチャージショットの導入によって、みんなの知ってるロックマンの基本要素が一通り出揃った作品。
ストーリーとしても1作目のおさらいから始まり、Dr.ワイリーに代わる新たな敵(?)も用意され、
そういう意味ではシリーズ再スタートを切り直したと言える。






【今作からの新要素】

  • チャージショット
ニューロックバスターの装着により、ボタン押しっぱなしで威力を高めたチャージショットを撃てるようになった。
チャージして威力を高める」という発想としてはロックマン2のアトミックファイヤーで既に存在したが、
基本のバスターに搭載したのは初の試み。

威力は通常弾3発分。通常弾1発で倒せる雑魚なら貫通する。
ダメージを与えると無敵時間が発生するボスに対しては、従来のバスター連射より有効(その分無敵時間が長くなっている)。
これ以降全ての作品(9~10を除く)、およびXシリーズエグゼシリーズなど後発のシリーズでも基本アクションとなっている。

スマブラでは横スマッシュ攻撃として登場。


  • 武器選択画面の仕様変更
前作までのように、スタートボタンを押すと画面の一部に武器選択ウインドウをポップアップ表示するのではなく、
GBでの外伝「ロックマンワールド」シリーズと同様、画面全体が武器選択画面と切り替わるタイプに変更された。
これ以降全ての作品でも共通している。
更に武器名は2文字表記から、武器のアイコン+ボスの名前で記述されるようになった。
ただし相変わらず"ボスの名前"であって"武器名"ではない(例:レインフラッシュ→TOAD)。


  • E缶仕様変更
9個持てるのは一緒だが、今作からE缶はパスワードに記録できなくなった。
…と言っても、エディーから貰える物も含め大量に拾えるのでそんなに困らない。
そして今作から誤使用セーフティがかかり、うっかりライフ全快時に押しても使ってしまわないようになった。
1メモリでも減ってれば使われちゃうけどね。ついでに残機も一桁(最大9機まで)になった。
見た目こそ前作同様、E缶も残機も「02」という2桁表示になっているが、どちらも余分に取っても09までしか増えない。たけしの挑戦状の体力表示かあしからず。


  • ステージ仕様変更
ロックマン1を除き、前作までは一回クリアしたステージには二度と入れなかったが、今作からはクリアしたステージにも入れるようになった。
おかげでパスワード記録なしでもE缶を集めるのが容易になっているし、後述のワイヤー&バルーンを取り逃しても、また取りに行けるようになっている。


  • ワイヤー&バルーン
隠しアイテム。特定のステージで隠し通路の先にある「W」や「B」といったアイテムを入手すると、特殊武器として使えるようになる。
ワイヤーは上を向いて(十字ボタンの上を押して)ボタンを押すと鉤爪付ワイヤーが発射され天井に撃ち込まれると張り付く事ができる
張り付きながらバスターも撃てるし、ワイヤー自体も武器として使用できる。
バルーンはロックマン2のアイテム1号とほぼ同じ。乗ると重みで若干上昇速度が落ちる。
これらがないと通れない場所があるが、別になくてもクリアは可能。


他の特徴

  • 2以来のオープニングデモが実装。以降のシリーズでは標準となる。
  • 「エディー」の登場(下記参照)
  • 一部ステージで分岐し、若干だが探索要素がついた。
  • 8ボス攻略後の基地ステージが2拠点に増えた。
  • 他のシリーズと比べてライフゲージの上昇が遅い。


【ストーリー】

ロックマンが未知の惑星で巨大ロボット”ガンマ”を撃破してから一年後。
ライト研究所のモニターに謎の人物・Dr.コサックが現れ、自らのロボット達が世界8大都市を占拠したと宣言する。
ライト博士が密かに開発していた新兵器「ニューロックバスター」を装備したロックマンは、都市奪回へと赴くのであった。



【登場人物】

心優しき主人公。基本装備は真っ直ぐ飛ぶロックバスター、今作からチャージショットが搭載された。
これでお馴染みの基本アクションは全て確立された。今作でのチャージショットは貫通力の高いニューロックバスターとなっている。
前作まで台詞がなかったが、今回は一つだけある。が、「………」という台詞と呼んでいいのか分からないがとにかくある。
4作目にして初の主人公の、しかも作中唯一の台詞としてはどうなんだそれ。


ライト博士が製作したお手伝いロボット。エンディングの1シーンのみチラっと登場。


ロックマン達を製作した科学者。作中の出番は回想のみ。


前作であえなく非業の最期を遂げたはずだったが…?


これまたカリンカ救出の一瞬だけしか登場しない。台詞もなし。


  • Dr.コサック*1
ロシア人科学者。本名はミハイル・セルゲイビッチ・コサック。
ワイリーに代わって世界征服を実現するべく、ロックマンに挑戦する。

+ ネタバレ
根はお人好しの善人で、本来は世界征服を企むような人物ではない。
カリンカを人質に取られてやむを得ずワイリーに従っていた。

それなりに優秀な科学者で賞も幾つか取ってるのに"謎の人物"呼ばわりはどうかと思うが、
ロックマン4発売当時の世界情勢と照らし合わせるとベルリンの壁崩壊から2年、ソビエト連邦崩壊が1991年12月25日。
つまりロックマン4発売当時はまだロシアではなくソ連だった。北米のライト博士からしてみれば東西の壁はまだまだ厚かったという事だろうか。
次回作以降はライト博士と親交を深める。…が、Xシリーズの事を考えると最終的には疎遠になった模様。
彼のシンボルマークは三日月に見立てた"C"に赤い星がついたデザイン。さすが社会主義国チュニジアかアルジェリアの国旗に近い。


  • カリンカ
Dr.コサックの愛娘。
趣味はピアノとバレエで、お姫様になるのが夢という天真爛漫な少女。次回作以降はロールちゃんと仲良くなる。

+ ネタバレ
ワイリーに人質にされてしまうが、ワイリーを裏切ったブルースが救出した事によって、コサックはワイリーに従う理由がなくなり自由になれた。
またPS版では囚われの身ながら、セレクトボタンでナビゲーターとしても務めてくれる。
外部との通信OKな所を見ると、ワイリーは結構ザル警備自由にさせてくれているらしい。
そりゃ日頃ロボットばかり相手にしてる偏屈じじいには年頃の女の子の扱いなんて持て余すよね。

有賀漫画版では生身の人間ゆえ、彼女のビジュアルは時系列に合わせて細かく変更されている。もう、すんげぇ勢いで可愛くなる。


犬型サポートロボ。
前作に引き続き、最初から使えるジャンプ台の「ラッシュコイル」、飛行形態の「ラッシュジェット」、水中形態の「ラッシュマリン」の3形態に変形してロックマンの行く手を切り開く。
流石に前作仕様のラッシュジェットはチートすぎたので前方にしか飛べなくなったし(高度調整は可能)、水中では呼べなくなった。
そんな感じで調整はされたものの、それでもぶっちゃけマリンいらなくね?と公式でも認識されたらしく、次回作からラッシュマリンはリストラされてしまった。
可哀想だからダイブマンステージとかワイリーステージ1で使ってあげて。


  • エディー
新登場のアイテム運搬用サポートロボ。両手どころか胴体すらない。開発途中で出撃したため、アイテム選択機能が備わっていない。
頭の中から武器の回復アイテム。連続で同じアイテム。
ひたすら画面を切り替えてアイテムシャッフルするのは誰もが通る道。
それでも延々武器エネルギーしか出さなかったとしても炊飯器呼ばわりしないであげよう。
こいつらホントに協力する気があるのか?



【8ボス】

今回のボス達はDr.コサックの製作。
だが、ワイリーの世界征服に使用された*2ため、公式登録ではワイリーナンバーズとなっている。
有賀ヒトシの漫画『ロックマンメガミックス』シリーズでは「コサックナンバーズ」とされている。



  • DWN.025 ブライトマン
元々は照明用ロボ。頭部の電球を使って最大1000万ワットの「フラッシュストッパー」を放てる。
フラッシュストッパーだけでエネルギーの大半を費やしてしまうためか、武器らしい武器は3方向へのバスターしかないが、
今作はボスの接触ダメージが全体的に大きく(8ダメージ)、バスターも見た目よりは火力があるので意外に油断できない。
どっかの時間止めておいてショットの1発も当てられなかったりするハゲとは違いストッパー発動中に体当たりされてしまうとほぼ当たるため結構怖い。
ちなみにフラッシュストッパーを使ってくるのは残りライフが4の倍数になった時。
弱点やチャージショットを使って倒す場合、ノーマルバスターを1発撃ち込んでおけばストッパーを封じられるので覚えておこう。
デザインしたのは後にイラストレーターとなる榎本よしたか(当時14歳)。*3

特殊武器はフラッシュストッパー
ロボットの目(カメラアイ)が眩む程の強烈な光を放つ。受けたロボットは眩しさのあまり安全装置までもが反応してフリーズ復帰するまで一時的に動きが止まるというもの。
使用中もバスターで攻撃できる(チャージは不可)。ボスロボットは対策済みのカメラアイを使っているため効果がない。

似たような性質を持つ武器として『2』のタイムストッパーが挙げられるが、本当に時間を停止させてしまっているあちらと違いあくまで目くらましなのでステージギミックには作用しない。
ロックマンワールド4では何故か有効になってるけど。
反面、実質一回限りの使い切り仕様かつ発動中は攻撃ができないあちらとは異なり、最大7発まで使用可能で停止中にショットも撃てるので、総合的な使い勝手では上回っていると言っていい。
それどころか有志たちの検証結果で、
  • 大ボス(ファラオマン除く)以外ならば、中ボス・雑魚問わず全ての敵に有効。*4(無敵状態の敵には、それを解除してから止める必要がある。また、敵弾は破壊可能なものであれば止められる。)
  • 本来の効果時間は5秒ほどだが、スライディング中は効果時間がカウントされず、工夫次第では10秒以上止めることも出来る。
  • 通常弾のみだがバスター使用可能。
  • 前面は無敵、通常弾では倒せない敵もストッパー中はその効果が無効化される。

と、実は下手するとゲームバランスを崩す程の強力な特殊武器だったりする*5

弱点はレインフラッシュ
体の半分が電球なので、雨を浴びると体がショートするらしい。

ステージは動くリフトや暗闇になる場所が多く、下に落ちないよう進める必要がある。


  • DWN.026 トードマン
降雨カプセルを使って人工的に雨を降らせる農業用ロボだったが、強酸性雨「レインフラッシュ」を降らせるよう改造された。
レインフラッシュは画面全体に効果を及ぼす強力な攻撃だが、腰を振っている間に攻撃すれば阻止できる上、他には体当たりしかできない。
恐らく歴代最弱ボス。蛙型なためか、蛇型ロボットのスネークマンが苦手。
『4』ボスで最も公募デザインと異なるキャラ。
共通点は頭部の意匠くらいで、カラーリングも違いタッチも青年漫画もしくは海外漫画のモンスターのような不気味さがある。

特殊武器はレインフラッシュ
降雨カプセルを打ち上げ、周囲に強酸性雨を降らせて一網打尽にする。ロックマン初の画面全体攻撃武器。
しかもバスターを弾く敵(伏せたメットール、回転中のモノローダーなど)にも無視してダメージを与えられる。
カプセルを打ち上げてから1秒程隙ができるが、雨が降ってからは効果が1秒程持続する。
エグゼシリーズで言うブレイク性能のはしり。終盤ある敵に使うとバグる。
ロックマンワールド4ではなんと燃費が1メモリに。流砂を止めたり、炎の罠を消せる。
なおこの場合の「フラッシュ(flush)」とは「水で洗い流す」という意味で、↑も含めて一般的な閃光を意味する「フラッシュ(flash)」ではない。
この武器だと洗い流すのではなく、酸で溶かすと言った方が適切か?

弱点はドリルボム使うまでもないだろとは言ってはいけないお約束
ドリルで解剖でもするつもりなのだろうか…。

雨の降るステージ前半部は常に強い向かい風が吹いており、ジャンプ中は後ろに押し流されてしまう。
落とし穴を飛び越える際は見た目よりもギリギリのところで飛ばないと落ちてしまいがちなので要注意。
後半部では逆に地表を流れる水流に押し流されたり、中ボスと2度も戦わないといけなかったりと肝心のボスの体たらくに反して道中は意外に油断ならない難易度。
しかしここを足がかりにすればブライトマン→ファラオマンと優秀な特殊武器を持つボスを早い段階で倒していけるので頑張りたいところ。



  • DWN.027 ドリルマン
元は工事現場で働いていた穴掘りロボを改造した戦闘用ロボ。頭と両手がドリルになっている、男のロマン満載のドリルロボである。
生真面目な仕事人間…もといロボだが少々ドジで度々ガス管を壊したりしているらしい。
地面の硬さに応じてドリルを換装可能な他、両腕のドリルは「ドリルボム」として発射もできる。
地中に潜り、足元から奇襲をかける戦いが得意。性格は仕事熱心で、温泉を掘り当てて表彰された事がある。
公募デザインはドリルから手足が生えたようなエアーマンタイプ。

地中からの奇襲攻撃に加えジャンプでの体当たり、ドリルボムの連射など多彩な攻撃を持つ強敵。
特にドリルボムは連射の間隔がやたら短い上ドリルマン本人も撃ちながら歩いてジリジリ距離を詰めてくるといういやらしい挙動を取るためかわしきるのが難しい。
幸いドリルボムそのものは3ダメージと威力が低めなので多少であれば被弾しても問題ない。それよりもダメージの非常に大きい本体との接触に気をつけたいところ。

特殊武器はドリルボム
ドリル型ミサイルを発射する。遠隔爆破式になっており、任意のタイミングで爆破可能。
特定の壁を破壊できる他に、遠隔爆破テクニックを使わないとうまくダメージを与えられない敵がいる。

弱点はダイブミサイル
地中まで追跡して、その装甲諸共打ち砕いてしまうのだろう。
ただし、地面に潜る、もしくは地中に現れる時に攻撃しても無効化される。
ちなみに弱点ではないが、ガード無視・画面全体攻撃のレインフラッシュなら潜っている時でも攻撃が通る。

ステージは採石場で、トゲが所々ある。
後半に岩が落ちてくる場所があり、砕けた破片に触れてもダメージを受けるため厄介。


  • DWN.028 ファラオマン
ピラミッド探索用ロボから改造された戦闘用ロボ。ピラミッドの呪いを避けるため、ツタンカーメン風にデザインされている。
またピラミッド内部の罠に備えて、耐久性と敏捷性が高く設定されている。
太陽エネルギーを増幅した「ファラオショット」で攻撃する。
公募デザインでは腕と脚の黒地の上に棺の中のミイラをイメージしたかのような模様がある。

攻撃パターンはジャンプで動き回りながらロックマンめがけて小ファラオショットを撃ってくるものと、立ち止まってチャージ→ファラオショットの2パターン。
すばしっこい動きと凹凸のある地形に翻弄されやすい強敵だが、実は接触ダメージが他のボスの半分(4ダメージ)しかない。
小ファラオショットも2ダメージと全体的に火力が低いので、こっちの攻撃をしっかり当てていけば意外とあっさり倒せる。多少の被弾は気にせず、落ち着いて攻めていこう。
チャージファラオショットだけはダメージが大きめだが避けにくくはないし発射前のスキも大きいのでむしろチャンス。
距離が近いとチャージ版を多用してくるので、運が良ければハメてしまえる。

特殊武器はファラオショット
太陽エネルギーを光弾として放つ。正面と斜め上下の3方向に撃ち分け可能。
またこの特殊武器のみチャージ可能で、増幅されたエネルギー弾は元気玉みたいな感じで頭上に浮かぶ。
この撃つ前の弾にも攻撃判定が発生しているため、頭突きのように直接敵に当てても攻撃可能。しかも撃たない限りエネルギーは消費しない。
さらに、チャージ中の球を当てた後にポーズし、Bボタンを離してからポーズ解除することでエネルギーを消費せず再度チャージ球を形成可能という小技もある。
フルチャージ弾の威力は無チャージの3倍と非常に高く、大抵のザコを一撃で撃破可能。
おまけに消費エネルギーも無チャージで1メモリ、フルチャージで2メモリと火力の割に控えめで、
上記の通り頭上の弾は当てても無消費のうえにフルチャージなら貫通までするので実質的な燃費は非常に良好。
連射性にだけはやや難があるものの、それを除けば文句のつけようのない優秀な武器。

弱点はフラッシュストッパー
暗いピラミッド内での活動を前提に作られたため、微弱な光でも周囲が見えるようにカメラアイの感度が高く設定されているが、
そのせいで強い光は逆に苦手になってしまっている。

フラッシュストッパー自体は動きを止めるだけでクイックマンの様に体力までは減らせない。なので厳密にはこれで固まっている間にすかさずバスターで追撃。慌てずとも十分間に合うけど。

ちなみにアーケード版ロックマン パワーファイターズでは、左右に水平に飛ぶ衝撃波を放つ「ファラオウェーブ」が入手武器になっている。

ステージは前半の外は流砂になっていて、留まっていると埋まって1ミスとなる。
迷宮内はピラミッドのような雰囲気になっている。


  • DWN.029 リングマン
ロックマンを倒すために開発された戦闘用ロボ。ある意味コサック版ロックマンキラー
飛距離も角度も自由自在の「リングブーメラン」を操る。
バスターで撃ち落とさせないようにするために、穴をすり抜けるようブーメランをリング状にしたのだとか。
無類の自信家で「オレに倒せない敵はいない」と豪語している。子供、特に悪ガキが嫌い。
公募デザインでは決定版と異なり、胸部の青い部分が赤色。
有賀版ではポリスロボという設定で、それに伴いリングブーメランは手錠としても使える設定が追加された。
結果的にコサックナンバーズで純粋な戦闘ロボはスカルマンのみとなった。

パターンは走って部屋を左右に往復しつつ両端でジャンプしながらリングブーメランを2回投げ、移動中に攻撃されるとブーメランで反撃してくる、というもの。
動きが速くて火力も高く、攻撃も初見だと避け方が分かりにくいためかなり苦戦する相手。
反面パターンはかなり単調なのでわかってしまえばノーダメージもそこまで難しくない、というある意味両極端なボス。
リングブーメランはロックマンの立ち位置より少し後ろで折り返すので、真上か後ろに向かって跳べば1回の大ジャンプで回避可能。

特殊武器はリングブーメラン
その名の通り輪っかの形をしたブーメラン、というよりチャクラム
発射してから手元に戻ってくるまで、地形や敵などあらゆる物体を貫通する。
燃費は安いが低威力・短射程・連射性なしと欠点も多め。使うなら独特の軌道と貫通性能を活かしたいところ。
下記のダストクラッシャーと同じくガリョービにも有効。ダストクラッシャーでは武器の性質上、一撃で撃破できないこともあるため、これを使った方が確実である。
コサックステージ等には、これを弱点とするものが多い。
ロックマンワールド4ではアイテムを取り寄せられる。

弱点はファラオショット
ステージが宇宙モチーフということもあり、輪っかが太陽に弱いのはさしずめ恒星と衛星の上下関係だろうか。

そのステージは2のクラッシュマンステージを思わせる。虹色の消える足場もあり、素早い動作が要求される。


  • DWN.030 ダストマン
元々ゴミを吸い込んで圧縮処理する自動ゴミ収集ロボで、ワイリーがその吸引力に惚れこんで改造した戦闘用ロボ。
自分より小さな物は頭のダクトで何でも吸い取ってしまう。
その圧倒的吸引力と、吸い込んで圧縮したゴミの塊を放つ「ダストクラッシャー」が武器。
腕にはバスターを装備しているが、ダストクラッシャーも吸い込みも頭のダクトによるものなので、結局使っていない。
綺麗好きな性格で、研究所の掃除役としても活躍している。
ちなみにこのボスをハガキに描いて送ったのがアイシールド21の作者・村田雄介(当時13歳)である。*6
デザイン画とは一部配色が異なるだけでほぼ変更なし。すげえ。

特殊武器はダストクラッシャー
圧縮したゴミを前方に発射する。命中すると斜め4方向に分裂して飛び、最初に当てた敵には直撃と分裂とで2ヒットする。大抵は良いのだが、敵によってダメージ効率はまちまちである。
リングブーメランと同じく、コサックステージやワイリーステージのボスには、これを弱点とするものが多い。
なお弾本体の当たり判定はノーマルバスターとほぼ同じである。

弱点はリングブーメラン
吸込口に引っかかるのが嫌なのだろうか。
しかし吸い込み中はこれやバスターも含め、こちらの攻撃が一切通用しない。

ゴミ収集場のようなステージは溜まったゴミが行手を阻むため、壊しながら進むことになる。
ゴミを潰すプレス地帯もあり、ロックマンが潰されないよう素早く進む必要もある。


  • DWN.031 ダイブマン
小型潜水艦にAIを搭載した水中探査ロボ。外観は前作のハードマンに似ている。
胸からホーミング魚雷の「ダイブミサイル」を発射するように開発されたが、設計ミスで自身がミサイルの様に突っ込んでしまう事がある。
その破壊力には本人も驚いているが時々自分も酔うのが悩み。基本的に単細胞な性格で、小難しいことは考えない。
普段は海の治安を守るためにパトロールをしていて、ロックマン&フォルテのパイレーツマンは宿敵。
デザイン画では左腕に顔面があり(ミサイル?盾?)足はホバークラフトか雪駄風、
右手と両肩の上の4本の角(?)が赤く腹・腰はスカルマンやリングマンのように黒地で、顔など一部配色も異なる。

特殊武器はダイブミサイル
漁獲用ミサイルを改造した追尾魚雷。当たっても効かない敵は最初から追尾しない。

弱点はスカルバリアーとダストクラッシャー
一番効くのはスカルバリアー(4ダメージ)だが、当てるにはギリギリまで接近しなければならず、しかもダイブミサイルで相殺されるため当て方にコツが要る。
次点のダストクラッシャーでも3ダメージなのでこちらの使用がおすすめ。
海を荒らすパイレーツマンが嫌いとのことなので、ドクロマークを見るだけで嫌なのだろう。
もしくは海へのゴミの不法投棄に心を痛めていたか。
意外な事にレインフラッシュではダイブミサイルを破壊できない。そもそも海の中で雨が降るのがおかしいのはさておき。
また、時間はかかるがノーマルショット連打でも意外と戦いやすかったりする。
ただ連射しているだけでダイブミサイルを潰しつつジリジリと削れるので、突進してきた際に間合いを離すことを忘れなければ問題なし。
逆に初心者は無理にスカルバリアーを使うよりもいいかもしれない。

水中ステージであり、ジャンプ時はトゲや機雷に触れないよう注意。
BGMが某戦隊のOPと似ているとたまに言われる。


  • DWN.032 スカルマン
石ノ森章太郎先生の作品とは関係ない。リングマンと同じく、初めから戦うために開発された戦闘用ロボ。
その姿はさながら骸骨で、戦闘に関わるデータ以外は何も持たず、知略に長け、残忍な性格の持ち主。唯一ホラー映画は好きらしい。
ドクロ型のエネルギー体を回転させて身を守る「スカルバリアー」*7と連射式バスターを使い分ける、攻守に優れた強敵。
行動パターンも少し変わっており、戦闘開始後ロックマンが何か行動するまでは動かない。スカルバリアーを解除して体当たりを終えると、また同様にロックマンが動くまで動かない。
避けにくい体当たりはロックマンの眼の前で止まるため、近距離に誘導して飛び越えるか、引き付けてスカルマンの突進方向にジャンプするといい。
公募デザインでは額にドクロマークが無くバスターは左腕、右手も白い。
有賀版の外伝漫画では、彼のみ平和利用の利かない純粋な戦闘ロボットであるが故に、他の兄弟とは別に封印を余儀なくされた孤独さと哀しみが描かれている。

特殊武器はスカルバリアー
ドクロ型のエネルギー体を回転させて身を守る。
敵または敵弾に一度接触するとバリアは消滅してしまう。どういう訳かメットールの弾は防げない。
ロックマンワールド3では耐久力が上がり、3発程度まで防げるようになっている。そちらではメットールの弾も防げる。
スマブラforでは下カスタマイズ必殺技の一つとして登場。

弱点はダストクラッシャー
所詮脆い骸骨なので、鉄屑を投げつけられたらひとたまりもないのだ。
また、レインフラッシュかリングブーメランならバリアーを貫通して攻撃できる。

ステージは骨で構成されているが、特に厄介な罠は少ない。
道中のスケルトンジョーが邪魔だが、バスターのチャージショット1発で倒せる。


【コサックステージボス】

  • コサックステージ1:モスラーヤ
寒冷地で使われていた砕氷用ロボを改造した戦闘用ロボ。砕氷器を改造した針は容易に床を突き破る。
ところで東宝に許可は取ったんだろうか。

弱点はリングブーメラン。

ステージの前半は雪が積もっていて進み辛い。バネ状のザコ「トムボーイ」が数体いるが、耐久力が妙に高い。
基地内はラッシュを呼ばなければ進めない場所がある。
さらに、ハシゴには破壊不可能な「ラダープレス」もあり、登り移りが難しい。


  • コサックステージ2:スクエアーマシン
基地のマザーコンピュータなどのある部屋への侵入者阻止シャッターであり、
3つに分割された部屋状の巨大パーツがスライドして侵入者を閉じ込める。
強力な“プラズマ化エネルギー弾”によって侵入者を撃退するが、その発射口が弱点にもなっている。
チャンスは少ないが、外し忘れた修理台を使って反撃しよう。

弱点はダストクラッシャー。

ステージはトゲ地帯をラッシュジェットで切り抜けることになる。エネルギー切れに注意。


  • コサックステージ3:コックローチツイン
元は2体セットで販売されていた建造物補修用ロボで、ワイリーとコサックが戦闘用に改造した。
1体目は天井だけ、2体目は部屋を周回しながら、大小2種類のエネルギー弾で攻撃してくる。トゲに落ちないように注意。

弱点はファラオショット
チャージショットでも同じ3ダメージだが、2体目は上下にも撃てるファラオショットの方が便利。

シリーズ初の強制スクロールステージ。空中なため足場が非常に悪い。


  • コサックステージ4:コサックキャッチャー
コサックが昔得意だったクレーンゲームを参考に設計した、大型マジックハンドを装備した作業用マシン。
敵を掴み、高所から落としてダメージを与える他、3方向にエネルギー弾を発射する。
コサックのやる気を疑うデザインだが...。
本人は至って大真面目なのか、それとも「正直ロック君とは戦いたくないしワイリー倒して欲しいけど、人質の手前戦うポーズ位取っとくか」という気持ちの現れなのかは不明。

弱点はチャージショットとダストクラッシャー
裏技としてワイヤーを伸ばしている間は掴まれない。

ステージは途中でルートが分岐しているが、どちらを選んでも結果は変わらない。


+ コサックステージをクリアしてもまだ先がある。

【ワイリーステージボス】

  • ワイリーステージ1:メットールダディー
体内にメットール生産機構を備えた大型メットール。ジェット噴射で移動しながらメットールを4体ずつ降らせてくる。
着地すると振動で動けなくなり、更に降ってくるメットールを喰らうコンボでイラっとする。
下をくぐるより上をバルーンで飛び越えた方が無難。

弱点はリングブーメランとダストクラッシャー
伏せている時間を利用してチャージできるので、チャージショットもしくはファラオショットでも有効。

ステージに出現する敵は全てメットール。


  • ワイリーステージ2:タコトラッシュ
大型ゴミ処理用ロボットをワイリーが改造した戦闘用ロボ。
頭部ダクトから大型爆弾、口から火炎弾を撃ち出す。額の緑色のコアが弱点。

弱点武器はリングブーメラン
余談だがドリルボムを当てると、本体の当たり判定が消失する。


  • ワイリーステージ3:ワイリーマシーン4号
毎度お馴染みワイリーマシン。本機以降、ワイリーマシンはドクロをあしらったデザインになる。
ドクロ型のフロントカバー内に拡散ビーム砲を隠しており、フロントカバーが破壊されると出力コントロール装置まで壊れて常に連射状態になる。
第一形態はチャージショットかリングブーメラン、もしくは下から安全にファラオショット頭突きでも有効。
第二形態はジャンプの頂点でチャージショットを撃つか、ドリルボムを命中前に遠隔爆破して爆風だけを当ててダメージを与えよう。

倒した後に脱出するワイリーには攻撃しても効かないが、この時ガード判定を無視するレインフラッシュを撃つと…
本来フラグ設定のない脱出カプセルごと倒してしまい、ゲームの進行が停止するのでやらないように。

ボスラッシュステージで、ボス部屋に進むまではザコの出現する平坦な道である。


  • ワイリーステージ4:ワイリーカプセル
今作のラスボス。赤外線探知システムを内蔵しており、暗闇でも高速移動可能。
4つのエネルギー(当たり判定無し)を集めて“プラズマ化エネルギー弾”を撃つ瞬間だけ姿を現す。
見えるのはほんの一瞬だが、それから1~2秒は同じ場所に留まっている。
また出現場所は一見ランダムなようだが、実は定点になっていて8ヶ所だけしかない。
本機以降、脱出装置でありながら単体でも小型兵器として戦うことができるワイリーカプセルは定番化する。

弱点はファラオショットとリングブーメラン
これら以外はバスターも含め、あらゆる攻撃が通用しない。
またリングブーメランで与えられるダメージは1となっている。


【余談】

オープニングデモでは列車の屋根に乗って戦いに赴くロックマンが見られる。
そしてエンディングでは、同じく列車の屋根に乗って帰ってくるロックマンが見られる。
ロシア(当時ソ連)という事を考えるとシベリア鉄道か、カナダVIA鉄道だろうか?

いやそれよりも問題は、ワイリー基地から脱出した後
そのまま列車の屋根に着地して、そのままライト研究所の近くまで来たら飛び降りている事だ。
どう見ても無賃乗車です。本当にありがとうございました。
ロックマンシリーズ25年以上の数多くの作品中でも、キセルで始まりキセルで終わる作品はロックマン4ぐらいなものである。
それでいいのか僕らのロックマン。


今作のボスキャラクター公募の参加者には、
稲船敬二プロデューサー描き下ろしの短編漫画も載っている非売品の小冊子『ロックマンキャラクターコレクション』が送られた。
そして公募採用者の8人には、特注品の金色のロックマン4のカセットとバスタオルが送られた。
その金色のカセットは当然世界に8本しか存在しないが、その内の一本は秋葉原のゲームショップ『スーパーポテト』に展示されている。
当初は59万円の値がついていたが現在は非売品。店に入るとすぐに拝める。
ゲームセンターCX」などのメディアでも度々取り上げられている。
開運!なんでも鑑定団」ではブライトマンをデザインした榎本よしたか氏持参の金色カセットに40万円の鑑定額がついた。


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最終更新:2024年04月20日 18:01

*1 年配キャラのライト・ワイリーとは対照的に「若き天才科学者」といったイメージでデザインされている。また、アメリカのイメージが強かったのを違う国でやりたいと、北のイメージが出された。そして開発中は「Dr.ヴァイス」という名前だったが、やはり音楽系の名前でまとめようという話になり、現在のコサックに落ち着いた。

*2 なお、最初から戦闘用として開発されたリングマンとスカルマン以外の6体は、その際にワイリーによって戦闘用に大幅改造されたらしい。

*3 「何かを思いついた時に頭に電球が出る」という漫画表現を元に考案。応募時は「パールマン」という名前であった(蛍光灯のパールに由来)。なお、榎本氏は採用されたブライトマン(パールマン)よりも悪魔をモチーフにした「アックマン」を自信作としており、キャラ採用の連絡が来た時も「アックマンで採用になった」と思い込んでいた(採用されたのがブライトマンだと知るのはゲーム雑誌での正式発表時)。これらの経緯は、pixivに投稿された自伝漫画『トコノクボ』に記述されている。

*4 正確にはカバトンキューには無効、しかし、攻撃手段のミサイルが停止するので、実質有効と考えていい

*5 一応、タイムストッパーは使用中は中ボス、ギミックの出現をさせずにスルー可能とフラッシュストッパーにはない強みがある

*6 〆切に遅れ、しかもハガキの上下を逆さに描いてしまい、更には送り先を間違って私書箱ではなくカプコン本社に送ってしまっていたにも関わらず、村田氏のダストマンは見事採用された。その経緯を描いた漫画が『ロックマン&ロックマンX オフィシャルコンプリートワークス』に寄稿されている。金のカセットは今でも大切に持っているらしい。

*7 有賀版では「ドクロをあしらったビットに特殊エネルギーを付加、回転させる事で身を守る」設定