グレンデル(ベオウルフ)

登録日：2014/8/4 (月) 1:20:00
更新日：2023/10/19 Thu 17:58:11
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BGM：ジャイアント・プレス←脳内再生推奨カインの末裔説もあるよグレンデルドラゴン説ありベオウルフモンスター人間山脈化け物実はマザコン巨人巨大化したアンドレ怪物英文学進撃の巨人魔物

グレンデルとは、伝説の獰猛な怪物。最古の英文学の一つにして、英雄の活躍を描いた伝承『ベオウルフ』に登場する。
その体にはウロコやヒレが生えており、体色は深緑色か灰色という暗い色をしている。
その姿については巨人説や水妖説、はてはドラゴン説と諸説あるが、通過儀礼の敵という本質は変わりなく、常人の手に負えない巨大な力の化身として英雄に立ちはだかる。

アンドレ・ザ・ジャイアントを10mほど巨大化させ、体を緑色or灰色にし、ヒレや鱗が体の各部に生えたイメージと言えばいいだろうか？
どの説にしろ、とにかくデカい・怖い・獰猛の三拍子を揃えた怪物であるという共通点がある。

作中での活躍

フロースガール王が生息地の沼の近くに王宮を建て、連夜宴を開いては大騒ぎしていた。
この騒音に腹を立てたグレンデルは毎晩王宮に忍び込んでは次々に人を食い殺していった。
この惨状にフロースガール王は恐れをなすが12年も何もできずじまいだった。
そんな中、この状況を打開する為、一人の英雄が駆け付ける。
そう、この英雄こそ物語の主人公であるベオウルフであった。
王宮に訪れてから太陽が沈み、晩になった時、突如として怪物は襲撃をかけてきた（登場BGMはジャイアント・プレスのイメージでお楽しみください）
突如としての襲撃だった為、ベオウルフは武器を持って来るのを忘れるというミスを犯してしまい、
やむを得ず素手、つまり肉弾戦で勝負する事となった。
体格差はあったものの、パワーでは互角でなかなか決着はつかなかった。
が、ベオウルフは隙を突いてグレンデルの片腕を掴み、思い切り引き千切った。
さすがのグレンデルもこれにはたまらず沼地へ逃げ、底にいる母親へ事態を伝えた。
すると母親は仇討ちと言わんばかりにベオウルフの元へ向かっていった。
だがベオウルフの敵ではなく、最期は親子ともども剣で首を刎ねられ、討ち取られたという（この剣は偶然落ちていた巨人の剣だという説あり）
が、グレンデル親子の血はどうやら酸性だったらしく、討ち取る為に使った剣は斬った後、溶けてしまった。

余談

実はこの物語はベオウルフの物語の前編に過ぎず、後編はそれから数十年経ち、年を取ったベオウルフが主人公となる。

話全般がユダヤ・キリストのような一神教の影響を受けており、それはこの怪物にも及んでいる。この作品内では、グレンデルはカインの末裔である（カインは旧約聖書『創世記』第4章に登場するアダムとイブの息子で、人類最初の殺人を嫉妬から犯した上、人類最初の嘘を吐いた為に呪われた）。

The demon was named Grendel. He lived in the swamps nearby. His Creator had banished him to live among the monsters of Cain’s family. God had driven Cain out of the company of men after he murdered his brother Abel. From Cain sprang a race of giants and elves and evil spirits. They fought against God, though they had no chance of winning. （かの悪魔はグレンデルと名付けられていた。彼は沼地の近くに住んでいた。彼の創造主（唯一神）は、彼をカインの一族の中で生きるようにと追放していた。主は、カインが彼の弟アベルを殺した後に、カインを人間の群れの外へと追い立てたのだった。カインから、巨人達やエルフ達や魑魅魍魎の種族が湧き出た。彼らは主に対して戦うのだが、彼らに勝ち目はないのであった。）

Deep within the swamp, Grendel’s mother had been mourning her son and waiting for vengeance. She had been doomed to live in the swamp ever since Cain killed Abel and was banished by God. Cain was the father of many evil beasts, including Grendel, whom brave Beowulf had killed with the help of God. （沼の奥深く、グレンデルの母が息子を哀悼しており、そして復讐を待っていた。カインがアベルを殺し主によって追放されて以来久しく、彼女は沼の中に住むよう運命づけられていた。カインはグレンデルを含め数々の邪悪な獣達の父であり、そしてグレンデルは勇敢なベオウルフが主の手助けで殺していた。）

追記、修正はベオウルフに片腕をもぎ取られても平気な方がお願いします。

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